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築後45年住宅の柱の縮み

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きのう、家の近くで築後45年という住宅の再生工事の見学会を見てきました。
まだ、写真撮影の了解をいただいていなかったので、
写真は撮影してこなかったのですが、
いろいろと面白かった住宅でした。
というか、やはり大規模なリフォーム工事って興味深い。
写真は、以前撮影したリフォーム工事の写真ですので、参考まで。
まず面白かったのが、使用している建材、柱の寸法。
この家では、予算の関係からか、
わざと2階の1部屋だけ45年前のままにしてありました(笑)。
まぁ、予算的にはそれほどのことはないだろうと思うので、
新築ではなく、再生型リフォームにこだわったという
建て主さんの希望だったのではと推測します。
で、その部屋に残されていた柱の寸法が何となく気になったので、
建築会社の方にお願いして、寸法を測ってみた次第。
そうすると、幅が9.5cmほどでした。
柱は、現在、というか基本的に、規格として10.5cmが基本寸法。
このことは45年前とは言っても変わらないはずなので、
この期間に、柱がやせ細った、ということができるのです。
10.5cmというのは、木材が乾燥して縮小するのを見越して定められているもの。
規格としては10cmを維持することを想定しているのです。
そういうことから、さらに0.5cm構造材が縮んでしまったのです。
約10%も縮んでしまうのが現実なんですね。
それでいて、そう大きな狂いは生じていなかったと言うこと。
まぁ、知識としては自覚しているのですが、
現実にここまで縮んでいるのを見て、乾燥のすごさと、
生きている材料なんだという驚き、それでいて、
大きな問題にはならなかったという、いろいろな意味でびっくりしたところです。
工事関係者の方にお話を聞いて、
他にもいろいろ面白いお話が聞けました。
これから、札幌でもこういう住宅だけれど、再生して使いたい、
というような需要が本格的に出てくるような気がします。
昔とは違って、住宅性能技術が向上し、一般化してきたので、
新築住宅と遜色ないレベルまで居住性能は高めることが出来る。
親が残した資産を、建築再生の工事費だけで活用できるワケなので、
新たに郊外に宅地を求めて新築するよりも、割安だし、
自分が生まれて住んでいた住宅への愛着も延命できる。
昨日触れたような人口減少局面でも、価値が高い選択と思えますね。

3 Responses to “築後45年住宅の柱の縮み”

  1. 本当に10.5センチの柱が9.5センチまで痩せたのでしょうか?当時の基準から「推測」されていますが、工事担当の工務店も同様に「10.5センチであった柱が10%も痩せて9.5センチになった」と考えているのでしょうか?それについて御教示願います。
    私は、もともと10.0センチにも満たなかったのではないかと推測します。

  2. コメントありがとうございます。
    そうですね、工務店さんからこの点は聞いていません。おっしゃられるようにもともと細い材料だった可能性はありますね。
    まぁ、45年前の建物と言うことで、わかりません。
    ただ、この建物は工務店経営をしていた方の自宅だったそうです。

  3. 「北海道の家は、習慣的に9センチ程度の柱が標準として使われていた。」
    以前、そういう「噂」を聞いたことがあったので、真偽の程を知るチャンスだと期待していましたが・・・。
    「工務店には聞いてません」「45年前の建物だからわかりません」
    技術者じゃないのだから無理も無い、と言えばそうですが、住宅専門ジャーナリストとでもいうべき立場の方のコメントとしては、ちょっと残念な気がしました。

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