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中国権力内部の暗闘

なにやらきな臭い動きの報道がありますね。
重慶の現地トップの薄煕来という共産党幹部が
その妻のイギリス人殺害事件への関与や、腹心のアメリカ領事館への
「亡命希望」での駆け込み事件など、
文化大革命期での「林彪事件」のような様相を見せているのです。
新唐人テレビっていう、アメリカに本拠を置く中国ウォッチャーメディアの
報道で、以下のような状況報告がありました。

薄煕来の更迭と旧ソ連の崩壊

【新唐人日本2012年4月15日付ニュース】
中国重慶市元トップ薄煕来に対する中央政府の処理方法は、元北京市長陳希同や元上海市長陳良宇の時に比べて大きく異なります­。薄煕来の更迭は中国共産党の存続をも揺るがす大事件となり、共産党上層部を巻き込んだ事態の展開は、旧ソ連の崩壊前夜に酷似していると言われています。

薄煕来の更迭は、文化大革命以来の中国共産党最大の政治事件です。事件の一連の劇的な展開に国内外メディアは固唾を呑んで見つめています。
  

時事評論家の汪さんは、薄煕来と妻・谷開来が犯した罪に対し、共産党当局は事件を個人の刑事事件として片付け、事態を押さえ込もうとしていると指摘します。

時事評論家 汪北稷さん
「中共独裁政権はこの機会に江沢民・周永康の犯罪集団を切り落としていません。薄煕来・王立軍による罪行を遡って、法輪功に対する臓器狩りなどの人道に反する罪に対する暴­露や批判は更にしたくないのです。つまり 薄煕来らを片付けようとするだけで、彼らを生んだ土壌である中共独裁体制は守ろうとしています」

薄煕来は江沢民系の三代目の後継者と見なされてきました。目的は法輪功弾圧の政策を継承し、抑圧政策を続けていくためでした。

汪さんは、中国共産党の権力闘争は今の段階で見ると、各自が自分の利益を守るのに必死で、江沢民一味が犯した罪に対しては告発する人がいないと指摘します。一旦告発すると­、共産党は崩壊を免れないからです。しかし、現在の情勢から見ると、崩壊は誰も止められないといいます。

時事評論家 汪北稷さん
「王立軍事件は旧ソ連のソビエト崩壊前夜のチェルノブイリ原発事故のように、中共体制を倒す最後のドミノになるでしょう」

歴史を振り返ってみると、1985年3月11日、ゴルバチョフ氏が旧ソ連の最高指導者になり、当時の彼は政治改革を試みます。ゴルバチョフの理念は世界と旧ソ連国民の支持­を獲得したものの、5年間改革を叫んでも国民の生活レベルは向上しませんでした。国民からの信頼も薄れていきます。

一方、党内では多くの高官がゴルバチョフ氏の改革に不満を持ち、改革はソビエトを破滅に向かわせると考えていました。1991年、反改革派がクーデターを起こし、8月19­日、ゴルバチョフ氏は8人のソビエト共産党高官によって軟禁状態に置かれます。後に異変に気がついた国民が街頭に出て抗議を行い、72時間も経たないうちに、ゴルバチョフ­氏は自由を得ます。1991年12月25日、ソビエト共産党は解散を宣言。

中国共産党も現在、改革派と人権抑圧派の間の争いに直面し、旧ソ連の崩壊前夜と非常に似通っていると言われています。ソビエト共産党は自ら解散を宣言しましたが、胡錦涛主­席と温家宝首相にはその勇気があるのでしょうか。

次期共産党のトップ体制の構成を巡って
さまざまな暗闘が展開されること自体は、容易に想像できること。
どんな事態の推移になっていくのか、
注視していく必要があるなぁと思っています。

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