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HDデータ満杯

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現在はリプラン次号北海道版と東北版、追い込み時期。
忙しい作業の中、気を使うのがコンピュータのメンテナンス。
ちょこちょこと不都合、不具合が出てくると、
進行中のデータなので、全体進行に思わぬトラブルにもなります。
昨日は、営業スタッフのメールがトラブル。
確認してみたら、HD容量の空きが極端な不足に陥っていて、
「スペースがありませんよ」というアラートでした。
とりあえず、急ぎの作業中なので、不要不急のデータを外部に逃がして保存して、
軽くして、とりあえず作業を続行。
しかし、ノートPCのHDの大きさ自体、現状では小さいものだったので、
大きめのノートPC用ハードディスクを購入。
今後の作業の合間を狙って、HDの交換を図ることにしました。
こんなことがあったので、自分のマシンもチェックしたら、
1年前に購入したのもので、120GBの容量。
で、写真はわたしのメインマシンのメンテナンス時のデータ。
なんと、空き容量が8GB程度だったのです。
とくにノートPCでプレゼンテーションをいろいろやるために、
動画なども取り込んだプレゼンテーションデータが大量に保存されているのが、
スペースを大幅に食っているようなんですが、
これは仕事で絶対に必要のものなので、やむを得ない。
そんなことから、HDを購入しにヨドバシに行ったのですが、
ノートPC用ハードディスクって、なかなか容量が進歩しませんね。
2〜3年前から、100GB程度までには到達していましたが、
現在でも、お店に実際にあるのは160GBのものが最大のものなんだとか。
お店で見てもその程度が最大なので、これではHDを入れ替えても
それほど余裕が生まれない。割りにお金は張る。
しかたなく、一生懸命データを外付けHDに移転。
なんとか、23GBほどの空き容量を確保させました。
あんまり空き容量が少なくなると、作業スペースがなくなって、
フリーズしたりの原因になるんですよね。
という次第だったのですが、
はやく、ノートPC用ハードディスクのHD容量、もっと大きくしてくれないでしょうかね。
現在は物理的には、250GBのタイプまでは出ているようなんですが、
マシン側との相性との問題もあるそうで
流通していないのが実際なんだそうですね。
ドッグイヤーとかいわれてきたPC関連業界ですが、
どうも最近は、進化スピードが鈍ってきている感じです。
先行きはどうなんでしょうか?  ちょっと不安。

なんだか絶好調!?

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さて、本日は久しぶりの日ハムネタ。
どうにも、信じられない快進撃が続いています、わが北海道日本ハムファイターズ。
日曜日にはなんと11連勝達成! って、なぜなんでしょうか?
さっぱりわかりません。やっている選手の意識でも
押さえの武田久くんが「なぜなんでしょうね?」って言ってるくらい(笑)。
ことしは、高額年俸の選手が相次いでいなくなって、
たしかにダルビッシュという大エース誕生という喜ばしいことは
ありますが、それ以外の投手は、
絶好調とは言い切れない。
チーム成績では、防御率がずば抜けているわけではないし、
打つ方では、チーム本塁打がパリーグ最低。
チームの選手年俸総額が推定で15億円を切っているという
倹約型のチームらしいチーム成績になっています。
この選手年俸総額は、たしか、楽天などと並んでいる水準だと思います。
なのに、勝っている・・・・。
小笠原・新庄・岡島が抜けて、
ことしは、そうは勝てないだろうと覚悟して、
しばらくはなかなか勝てない若手主体のチームの成長を楽しみにしよう、
と考えていたのに、どうも、その若手が元気いっぱい、
成績を残し始めている。まったく驚き。
とくに象徴的なのが、すっかり5番が似合ってきた小谷野選手。
右打ちなんですが、小笠原選手を目指してきたような力強いスィングがいい。
若いピッチャーも確実に成長してきて、
連勝のスタートになった木下君のソフトバンク戦の完封は見事でしたね。
そのほかにも昨年の先発投手陣が相次いで故障する中、
谷間を埋めるように若手投手が奮闘してくれています。
というような状態のうちに、
田中幸雄選手の2000本安打記録などのイベントもあって、
どうも、堅い守りと積極的な走塁を中心に、
すっかり波に乗った、というところでしょうか。
しかし、打つ方がボカスカということでもないので、
なんで勝っているのか、よくわからい快進撃、ということですね。
まぁ、この調子がずっと続いて欲しいのは明らかなんですけど、
ハラハラしながら、応援に力が入る今日この頃です。
まぁ、なんでもいいので、このまま、あわよくば
昨年のような奇跡をまた期待しながら、応援していきたいと思います。
それと、ことしはぜひ、楽天にもがんばって欲しいと思います(笑)。
がんばれ、楽天!
がんばれ、北海道日本ハムファイターズ!

どんな会社が家を建てているか

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先日の講演に準備した資料の中のひとつです。
札幌市内の昨年の年間建築棟数は全体で4121棟という数字。
これを一体どのような企業が受注しているのか、のグラフです。
いちばん左側が、いわゆる「全国ハウスメーカー」分。
真ん中は北海道の地場大手ハウスメーカー。
そしていちばん右側が、地場工務店。
それぞれ、なにを基準に区分しているのかは難しいのですが、
いちおう、本社が東京などにある大手企業が左端。
札幌や北海道内に本社がある会社で、
大量の営業マンでやっている会社が真ん中。
右端の企業群と、真ん中を分けたのは、年間着工数で40棟をラインに設定したもの。
このあたりは、まぁ、根拠が薄いと言われればそれまでなんですが、
下請けや、丸投げをしない範囲で、
いわば、製造業としての工務店の品質レベルを維持可能な
最大限の年間棟数という区切りを考えた次第。
多くの工務店経営を知見したうえでの区切りです。
いろいろな見方が出来る数字なのですが、
こうしてみてみると、札幌では全国ハウスメーカー率(建築棟数に占める割合)が
23.6%になっています。
こういう統計を詳細には当たっていませんが、
実感的には、仙台などの例で考えると少ないレベルだと思います。
一方で、ひとりの経営者が管理可能な製造業としての工務店率は57.6%。
また別の言い方をすれば、
直受けの工事の比率が57.6%であり、逆に下請け率が42.4%ともいえます。
大手ハウスメーカーというのは、要するに
下請けとして多くの工務店を傘下にしているのが実態。
北海道内では他の地域なども
概ね、この傾向からもっと地場ビルダーが割合が高いと思います。
北海道は、積雪寒冷条件が厳しく、
全国ハウスメーカーは一部が短期間で撤退するなど、
地場ビルダーの割合が大きいと思うので、
その意味では他の本州以南地域では、
この全国ハウスメーカー比率はもっと高いだろうと想像できます。
いずれにせよ、その地域に実際に暮らしている経営者が
その地域の気候風土に似合う家を生産する、という当たり前のことが、
もうすこし増えていくのが良い傾向なのではないかと思います。
みなさん、いかが感じられるでしょうか?

礎石の技術

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写真は先日来触れている南北朝期に建てられた奥の正法寺の
外部石階段と門の礎石部分をクローズアップしたもの。
今回の修復工事で、この部分も手が加えられたのかどうか、未明です。
しかし、基本的なやりかたとか、
残されてきた技術については基本的にそれを活かしていると思われます。
いつもこうした建物を見るとき、
土台として据えられる横架材を支える石積みの部分に興味を持ちます。
日本では大型の公共的性格を持った遺構建築も木造が多い。
海外の例はつまびらかには知りませんが、
概ね、組石造の建築が多いと思います。
なによりも長い時間の風化に耐える素材として、石が利用された。
それに対して、日本ではむしろ、石の建築ってごくわずか。
しかし、そういう伝統の中でも、縁の下で、
炭素年代を耐え抜く石積みの技術が残ってきたのだと思います。
城郭建築に残っている石垣の石の組み合わせ技術など
読んでみていると、興味深いものがあります。
ただ、わたしの場合はそういう技術のことよりも、
こういう作業を地道に支えていた丹念な仕事ぶりに感嘆してしまいます。
左側の写真では、太い柱の礎石と礎石を結ぶように、
上面が平滑になるように作業された石が連続されています。
長い年月の風雪に耐えるには、こういう部分も凸凹があってはならないのでしょう。
土台から上の重量物の大型門建築を支えるために、
丹念な手仕事があったと思われます。
右手写真の階段も、敷地地盤面の状況を良く把握して、
長期的な使用と、地盤面条件の変化などを見込んだ基礎構造が
検討されていると感じられます。
こういう古の、技術と、それを成し遂げる職人仕事に、
深い感慨を抱くものです。

歴史好き

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最近、学校で日本史をやっているせいなのか
坊主がいろいろと質問してきます。
「ねぇ、とうちゃん、清盛と頼朝はどっちが味方の人、多かったの?」
「・・・?」
というような会話から始まって、
わたしの話を興味深そうに聞きまくります。
「おれ、信長って、いちばん格好いいな、って思うんだけど・・・」
「そうだよな、とうちゃんもそうだったなぁ・・・」
「江戸時代って、いちばん平和な時代だったんでしょ?」
「やっぱり戦国時代がいちばん面白いよね」
などなど、尽きることのない話題で親子で盛り上がっています。
父親として、いろいろな質問に答えるのは
とても楽しいのだけれど、さて、
教科書ではどういうように書かれていて、
テストではどのように答えたら正解にしてくれるのか、みたいな
欲得がらみの、邪な思い(笑)もつい沸き起こってきてしまいます。
「教科書では、どういうように書いているか、わからないけれど・・・」
という枕詞を置きながら、
自分が思っていることをそのまま、しゃべっています。
「父ちゃんの考えだから、テストではどう書いたらいいかは別だぞ」
「うん、わかっているよ」
っていうことだそうで、最近のガキはなかなか、したたか。
わたしは、歴史についてはどうも適当にお茶を濁す話はできないのですね。
でも、やっぱり血は争えないのでしょうか、
ずいぶんと興味津々に話を聞くだけでなく、
質問をどんどんとぶつけてきます。
「へぇ〜、こいつ、歴史好きだね、こりゃぁ・・・」と感じます。
なんか、うれしい思いがわき上がりますね。
子どもと、自分がいちばん好きなことで話が出来るって、
考えてみたら、こんな幸せなことは、そうないかも知れません。
というようなことで、小さな幸せに浸っている昨今です。

ぎょっとする川の名前

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先日の水沢講演の折りに歴史の同好の士、
阿部様から教えていただいた、「人首川」に行ってみた時の写真です。
「人首」と書いて、「ひとかべ」と読むのだそうです。
現在の奥州市江刺区の中央を流れている川、ということ。
この案内板は、川の畔に置かれていたものです。
文中の、「阿弖流爲」とあるのは、以前に触れたことがある
坂上田村麻呂と戦った、蝦夷の首長、アテルイのことです。
この案内板には、アテルイに弟があり、その子ども「人首丸」が抵抗を続けたあと、
この地で討たれた、と記述されています。
日本の歴史はヤマト朝廷による侵略戦争に彩られた部分があると思うのですが、
そのなかでも、もっとも無慈悲に殺されたのが、
東北古代の蝦夷・アテルイとその勢力だったのだと思います。
そして、ちょうど中国で自分たちだけが「中華」であって、
それ以外の民族や勢力は、すべてとんでもない
差別に満ちた漢字を当てる呼び名で蔑称したのと同様に
アテルイとその勢力に対して、こういう当て字を当てて蔑んだのですね。
律令の体制整備が行われる段階になり、国家機関の文書などに導入されて、
初めて「漢字」が、ヤマト朝廷権力でも一般的に使用されるようになった時期。
そうであるのに、漢字文化を持たない人々に対して、
こういう差別蔑称を与えてきたのが、事実なのです。
しかし、それにしてもすごい名前を与え、しかも川の名前としても
残ったものですね。
このあたり、この地に生きた人々が実は「人首丸」とされた人物に対して、
それだけ、尊崇の念を持っていたと言うことを表しているのかも知れません。
他の「まつろわぬ」人々に対して自らの権力の正統性を
暴力的に押しつけ続けてきた輸入中華文明思想・ヤマト政権から
とんでもない蔑称を受けながらも
あえて感受して河川名として遺し続けてきたのでしょうか?
まぁ、そういった歴史ロマンを一陣の風のように
感じさせてくれた河川名だと思った次第です。
さて、昨日のブログで触れた「仙台市荒井市営住宅」について、
読者の岡田さんから情報を寄せていただきました。
それによると、設計者は阿部仁史さんということでした。
阿部仁史さんは東北大学の建築の教授として活躍され、
現在はアメリカUCLAで、建築を教えられているということ。
知らずにブログで取り上げた次第ですが、そうだったのか、と覚醒の思いです。
情報をお寄せいただいた岡田さんに感謝します。

ちょっと住んでみたくなった、公共住宅

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写真は、以前から気になっていた、
仙台市内から空港へ抜ける道すがらにある公共住宅です。
とはいっても、公共住宅とわかったのは今回が初めて。
ちょっと1時間ほど、飛行機の時間まであったので、
車を止めて、じっくり見てみることにしてみました。
こういう発見の立ち寄りって、
ワクワクするような時間を楽しめます。
で、この建物って、表札って言うか、看板を見てはじめて
「仙台市荒井市営住宅」であることを知った次第。
なんとなく車から見ていて、その雰囲気とか、とても気になった建物なんですね。
じっくり見てみて、「いやぁ、内部の取材なんかもしてみたい」と思いました。
ふつう、こういう公共住宅の場合には、
予算効率が最優先で、単純なボックス形態を取ることが多いと思いますが、
この建物は、中央に通路の空間を取り、そこからいくつかのグリッドを
散在させている、というのが配置的な特徴。
こういう配置計画を採用することで、中央通路や分岐する通路などの
空間に、豊かな陰影感を作り出すことに成功しています。
各グリッドが小さいスケールでしかも3階建てと低層なので、
各戸ごとの採光条件なども大変素晴らしいものがあります。
駐車場なども各エリアに分散させている関係から、
建物と建物との空間も、植栽など表情豊かになっている。
ちょうど、こどもたちが遊び回っていましたが、
明るい場所、暗い場所、広い場所、狭い場所、風が通る場所、閉鎖的な場所など、
実にさまざまな外部と半外部の空間が展開しているので、
かくれんぼなどで遊ぶのには、恰好と思われました。
まぁ、わたしは戸建て住宅についてが専門領域なのですが、
こういう空間性を戸建て住宅で実現しようと考えたら、
かなりの土地の余裕が必要なので、たいへん贅沢なプランになると思われます。
こういう豊かな空間性を持った建物が、
公共住宅として提供されている、というのが不思議な感覚。
住宅部分の内部の居住性はわからないのですが、
こうした配置なので、適度に緑地帯も確保されていて、
室内からの視野は比較的に豊かだろうと推測されました。
なので、設備や内部の性能環境は別として、
建築として考えれば、実にすぐれたものではないかと思われました。
ということで、インターネットで、設計者や施工者の情報を探してみましたが、
仙台市からは、インターネット上にはそういう情報は公開されていないようです。
ハッキリ言って、仙台では性能的に優れた建物って、
そうは提供されているとは言い難いので、
どうせ、どんな建物でも自分で性能を向上させるしかない、
そういう風に手を掛けなければならないと思えば、
こういう住宅って、利用価値は高いだろうなと、思います。
まぁ、仙台市民ではないので居住資格はないのが残念です(笑)。
ほとんど、一般の戸建て住宅ばかりを見ているので、
たまにしか、こうした公共住宅を見る機会がないため、
見方は見当外れになっているかも知れません。
さて、みなさんのご感想はいかがでしょうか?

ベンチレーション(換気)フォーラム

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きのうは帯広で換気についてのフォーラムがあり
スタッフは全員忙しいさなかなので、急遽、わたしが参加。
スウェーデンSystemair(システムエアー)社の換気の専門家2名が来日しての講演。
今週、つくばでIBEC(建築環境・省エネルギー機構)が主催する講演会があり、
その前にスケジューリングしてくれたそうです。
いつも思うのだけれど、かれらはビジネス上は英語を使用するのになれていて、
ほとんど母国語と同じように使ってプレゼンします。
比較的、ゆっくりとした話し方でもあり、
わたしたちにも、単語などが聞き取りやすく、
ジョークなどもわかりやすくて親近感を感じさせてくれます。
かれらは同じ横書きのアルファベットと近似した母国語であり、
基本的な構造は英語と同様。
なので、たぶん、標準語とディープな方言くらいの違いで、
教育もしやすいのだろうか、と思ってしまいます。
その点、やはり言葉、日本人には壁がありますね。
講演の内容は、換気の必要性についての
スウェーデンでの歴史的な流れ、その概要の紹介から、
最新の、いま日本の基準で言えば、第1種換気についての概要説明。
講演を聴いていたのも、ほとんど身近な建築関係者なので、
内容は多くは日本で紹介されているものでした。
ただし、換気の必要性が北欧でなぜ叫ばれるようになったのか、
というポイントについては、やはりかれらの言葉で聞いてみて、大変わかりやすかったです。
1970年代のオイルショック(っていうのも、もはや歴史になっているんですね)以降、
暖房が必須の気候条件に置かれているかれらは、
エネルギーの問題を大問題ととらえ、
その克服の方向性を国を挙げて、追求してきた歴史なのですね。
で、換気の必要性を端的にわからせるフレーズとして、
「車の中では換気を考えるのは当たり前なのに、
人間が90%以上の時間を過ごす建物の中での換気をなぜ考えないのですか?」
という言葉が、発せられていました。
「これは確かにわかりやすい」と思わず膝を打ちました。
これまで、こういう基本的な部分、
一般消費者に対する啓蒙の部分って、日本ではどうしても
大きくは認識されていなかったと思い至った次第。
換気というと、どうしても建築の技術的な側面ばかりが強調されて
こういう認識はなかなか普及させられなかったと思うのです。
かれらの国では、国家機関が換気についての
科学的な調査を継続的に行ってきて、
その結果に基づいて、国の機関が普及啓発に努めているようです。
写真左は、そういう機関が発行しているハンドブック。
表紙にも、あかちゃんとハウスダストを暗示させる写真が使われていますね。
こういうボトムの部分の認識の共有って、大切だと痛感しました。
産業としても、この換気産業は右肩上がりで伸ばしているようです。
先日も、王様から成長企業として表彰されたのです、と誇らしげに語っていました。
自分たちの置かれた地理的条件から、
それをむしろ前向きに活かして、産業育成につなげてきているわけです。
なかなか、商売もうまいんだ、って関心させられました(笑)。
同じ北方圏居住の人間として、大いに参考にすべきですね(笑)。

山門の石段

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こういうタイプの美しさというのはなんと表現すべきなんでしょうか?
ご覧いただいた写真は、先日の正法寺の「惣門」の様子です。
禅寺の結界入り口を建築的に表現しているわけです。
踏み石の高さはけっこうありまして、
登るのに子どもなどでは足の跨ぎ高さを超えるのではないか、というほど。
かなりきつい勾配もあって、まさに俗世との隔絶を意識させます。
というか、ここに至るまでの道のりも、
いまでこそ、自動車の道路がありましたから、街から15分くらいなのですが、
途中はなだらかながら、登り勾配の山道が続きます。
昔であれば、相当の歩き時間が掛かっただろうと推測できます。
その道中を抜けてきて、この門にたどりつくのですね。
このお寺の本堂のすばらしい茅葺き屋根の美しさは、
ここからはまだ、はっきりとは見ることはできません。
木立越しに見え隠れする、というような次第に期待が高まるという場面。
この山門を通り抜けて初めて、
視界一杯に、カタルシスのように素晴らしい本堂建築が人々を迎えるのです。
そういう意味では、ここではあえて視線を遮るように高低差が
建築的に仕掛けられている、とも言えると思います。
そのような意味合いを持っている山門の建築装置なのですが、
この独特の、石段と門が織りなす視覚的ハーモニーも格別。
自然石の荒々しさが、ここから始まる精神世界を暗示させるのでしょうね。
歴史的に言えば、古代の律令制国家が破綻して、
自主独立的な開拓農場主の立場に基盤をもつ関東武家政権が成立し、
そういう武家が好んで信仰を寄せたのが、禅宗。
こういう山門のデザインも、そういう時代精神を表現しているのでしょう。
なにごとかに、正面から立ち向かい、自力での乗りこえを目指すような
そういう精神性を感じさせてくれると思います。
はるかに時間を超えて、遺された建築が、
見るものに伝えてくれるものなのだと思います。
やはり建築の力というのは、ある、と思える瞬間ですね。

窓まわりの性能基準

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写真は先日の新住協総会で展示されていたサッシとハニカムスクリーン。
地球環境問題の側面から、住宅の性能向上の機運は、
今後、大いに注目が集まってくるものと思います。
とくに、サミットの開催が決定した北海道の住宅業界では、
こういう機運をもっと活かして、アピールを強化すべきだと感じます。
先週末には東京へ移動して、樹脂サッシメーカーのシャノンさんでインタビュー。
樹脂サッシのパイオニアとして30周年を超えたのを機会に
アピールしたいという企画でした。
インタビューで感じたのは、日本の住宅設備機器の基準作りのあいまいさ。
性能でその基準を示す、という世界標準の考え方が通らず、
現状のマーケット状況を反映したような基準が
まかり通りやすい構造を持っていると言うこと。
性能ではなく、現状のアルミサッシのマーケットサイズを維持する方向で
基準の設定が行われていると言わざるを得ない、ということなのです。
日本では、断熱の基準で言えば4地区、5地区という地域が
人口の大きな部分を占めていて、
アルミサッシでもいいのだ、という論理が大手を振っている状況。
北海道の常識で言えば、そもそもアルミサッシはほとんど流通していない。
性能的に、室内の熱を外に逃がすし、外部の冷気を内部に入れてしまう、
いわゆる「ヒートブリッジ」になるのですね。
樹脂サッシはこういう窓まわりの熱性能を高めるものなのです。
実際に冬期に窓まわりに手をかざして、
冷気を感じるのがアルミサッシで、ほとんど感じないのが、樹脂サッシ。
こういう当たり前のことが、なかなか通用しないのが現実。
こんなことでは、諸外国の性能基準から日本の住宅性能が取り残されるのではないか、
そういう危惧が叫ばれているのだそうです。
欧米はもとより、北東アジア地域でもそういう傾向にあるとのこと。
しかし、エネルギー問題から地球環境問題、
という待ったなしの現実の中で、いずれにせよ、方向性はハッキリしている。
やはり、多くのユーザーが声を上げて、
こういうおかしな構造に対して、異議を申し立てていくことが、
関東以南の地域でも求められることだと思うのです。
こういう認識の格差、考えていかなければならない問題ですね。