本文へジャンプ

カナダの巨木の森

2602

カナダにはバンクーバーなどを訪問した経験があります。
バンクーバー市内には、その原始の自然を保存した公園があった。
ちょうど北海道札幌の中心部に「植物園」という
開拓以前の自然景観がそのまま残されているのですが、
札幌も北米文化の人々によって
都市デザインされた部分のある街なので
たぶん、こういった景観保存というのはかれらのDNAには
色濃いものがあるのだろうなと推測されます。
日本の都市でこういう原始の景観保存という志向は、
ほかにはあんまり見られないのではないでしょうか?
全国を見ていて、そんな印象を持っております。

で、バンクーバーの自然公園で驚愕させられたのが
ウエスタンレッドシーダーという杉の樹種の巨木群。
まず、その巨木ぶりには圧倒させられる。
今回のカナダアルバータ州の木材プレゼンテーションの1コマに
写真のような光景を発見して、
そのときの興奮がマジマジと思い起こされました。
日本での「杉」景観体験としては、
大体は神社などの境内で体感できます。
そういう杉木立は、樹齢数百年単位ではあるけれど、
たとえば500年近いと思われる松島・瑞巌寺の杉木立と較べて
ゆうに10倍くらいの太さの違いがあると思います。
日本の杉は、その成長の早さで繰り返された災害からの復興に
たいへん有用に利用され続けてきた樹種だと思いますが
そういう杉への親近感を持つ日本人として、
このカナダの森の杉資源には、まことに圧倒される。
樹種と自然風土の違いではありますが、
こういう国際競争では、日本の杉には勝ち目はないと(笑)
深く実感させられた次第であります。
物量のこの圧倒的な違いには、立ち向かう方がおかしい。
日本の森林資源活用では、その独自性を活かす必要がある
そんな悟りに至らされる次第です。

北海道の東部地区には、
ラワンフキという大きなフキがあって
そのフキの下に、コロポックルという小人が住んでいるという
お伽噺があるのですが、
この写真を見ていると、まるでかわいい小人さんたちが、
一生懸命に木こりをしているような
そんなユーモアを感じさせられもしますね。

現代版・生類憐れみ令? マイナンバー制度

2585

十勝大樹町のメムメドウズから270km走って
前日夜にようやく帰還して、昨日は早朝から北海道の工務店グループ
アース21の例会に出席であります。
年齢よりは若く体力もある方ではないかと思っていますが、
さすがに運転はややしんどさもある。これが「師走」かなぁと。

さて、きのうの例会では表題のようなことがテーマ。
弁護士の先生に概要や法の経緯などの説明を受けました。
その内容を聞くに付けても、官僚機構の責任転嫁姿勢への憤りが
そこかしこで爆発寸前でありました。
企業経営者に個人情報保護の無限的責任と大量の仕事を放り投げてきて
なんのメリットもなく、しかも懲役までの罰則規定さえある。
このことに費やされる膨大な事務作業量を考えたら
税金は全部免除にでもしないとペイしない。
江戸時代の「生類憐れみの令」をもはるかに上回る悪法だと。
行き過ぎて暴走する現代の個人主義を野放図に放置させて
それを全部法律に書きました、
これでいいでしょ、あとはお前ら企業経営者が全部責任持てよ、
というような官僚機構の姿勢がきわめて明瞭。
ここまで丸投げしておいて公務員削減はしないのだという。
そもそも、個人情報保護というものも、
ごくごく一部のクレーマーのような意見に正統性を与えて
その主張に全面的にお墨付きを与えるようなもの。
マスメディアの針小棒大のような報道姿勢が、
こういった過剰な防衛意識を生み出してしまう温床なのではないか。
以下、端的な本音トーク概要。

●まともに制度を受け入れると、企業側のリスクや負担が増大。
行政の負担を民間に押しやって、役人が楽をする仕組み、
また制度で何をしたいのかわからない。
個人情報についての取り扱いは、一部の過敏な人間が騒ぎ立てて
社会問題になるが、そんなことを言えば
SNSや写真に埋め込まれたGPS情報など、膨大な個人情報が
ネットにばらまかれているではないか。
ごく一部の悪意を持ったクレーマーが社会の歪みとなっている。
個人情報取り扱いについてうるさく言うが、
そういうことに対応すればするほど結局はハッカーや悪人に
利用されるのが落ち。初めから危険な制度は作らない方が良い。
従業員のマイナンバーについては、リスクが課せられるものを
わざわざ預かりたくはないというのが本音。
顧客のナンバーも塗りつぶしてもらうなどリスクをなるべく避けたい。
一方で、他の法律に目を向けると、まるで正反対に
個人情報と目されるものをありったけ提出しろというものもある。
一方では隠せ、もう一方では出せ、法律の矛盾には呆気にとられる。

さてさて、この法律、行方はどうも不透明ですね。
早くも「住基ネット」の二の舞という声もあるようです。

※写真は公共下水道がない地域での「浄化槽」。

隈研吾・建築学生コンペ in 北海道大樹町

2605
2609

まだできていなかった(笑)。
きのうは北海道十勝の大樹町にあるLIXILさんの施設群、
メムメドウスにて、国際学生コンペの2015年度の作品発表会。
こういった「学生コンペ」というようなものには
はじめて取材招待され、審査委員長・隈研吾さんという
ビッグネームにも惹かれて、見学して参りました。
ちょうど韓国人スタッフに国際免許も下りたので
かれの右側ハンドルでの運転練習も兼ねての長距離移動取材。
韓国国内での運転経験もまだまだ少ないということなので、
まずは慣れることが最優先と言うことで、
クルマの少ない十勝は、好都合でした(笑)。

わたしは住宅雑誌を自分ではじめた人間で、
どっちかというとコミュニケーションや情報の世界から
住宅建築の現場的な世界に入ってきた人間であり、
特段、建築についての勉学経験があるわけではないので、
建築教育というのがどういったものであるのか、
まったく想像力を持っていません。
むしろ建築の側から提案されるいろいろな想像力に対して、
ユーザー目線を最大の判断要素として
それを見つめるという立場であると思っています。
その場合、まずはいごこちのよさというものが一番のポイント。
ユーザーにとって住宅とは、人生を生きる拠点であり
その空間が心地よいモノであるかどうかは、
最大の問題意識だろうと思います。
それが「性能とデザイン」という主要角度から見つめるのですね。
一方、いわゆる「建築」の側は、
世の中からの「空間」に対する需要や可能性、未来形などを
予測し、その作り手の自由な想像力を発展させるのが
基本的スタンスなのだろうと思います。
発表会に引き続き行われた2016年度のコンペテーマのセミナーの
「お題」が、ライトウェイト、移動も可能な空間といった
それこそ建築の作り手にとっての成長を励ますようなテーマ。
いわば「建築」の可能性を発展させようとする立場だと思いました。
こういった視点はまだ建築途上で未完成だった
コンクリートの「骨だけ」の今年度の作品にも明瞭で
なんと、北海道大樹町で建設する「住居」でありながら、
外部側に壁をほとんど持たない住宅というコンセプト。
テーマ自体が「寒さを楽しむデザイン」みたいなことだそうで、
なんとリビングも風呂も,ベッドルームも
外部の自然とそのまま接しているというプランであります。
オスロ、ノルウェイの大学とはいえ、この学生チームは
「デザイン専門」の学生たちということだそうで、
建築物理の立場には一切顧慮していない。
建築の教育というものにはわたしは立ち入る立場ではないので、
こういった想像力の「自由」な展開にはただ立ち尽くすのみでした。
建築教育の専門的世界には、異邦人の感覚を強く持った次第。

2610

しかし、住宅や建築という共有言語を介して
若い北欧の学生さんたちとブロークンで自由な話をできるのは
たいへん楽しい時間。
かれらにはきっと意味不明の質問にも笑顔一杯でした。
一生懸命に現場にも取り組んでいる姿には
微笑ましさを強く感じていました。

人口減少・市場縮小の圧力

2603

さてきのうから十勝に来ております。
で本日、大樹町でLIXILさんの実験施設「メムメドウス」での
コンペ作品発表会の様子を取材する予定。
このコンペ説明会には、東大の隈研吾さんが審査員として
趣旨説明もされる予定ということで、
いま国立競技場コンペの渦中の方でもあり、
楽しみにしております。
ということで別件の用事もあって、前日に十勝に入ったのですが、
そこに主催者側から、「実はまだ、コンペ最優秀作品の
施工が終わっていなくて・・・」というお詫びの電話が
入っていたと言うこと。オイオイ、というところでありますが、
いまさら引き返すわけにも行かない(笑)。
ちょっと珍道中になるかも知れませんが、
さてどんな取材行脚になるか、未知との遭遇であります。
しかし、隈研吾さん設計の実験住宅もあるので、
久しぶりに見させていただくいい機会にもなります。
このブログでは数年前に紹介もしていますが、
再度、いまの状況もお伝えできるかも知れません。
アイヌチセに着想を得た2重皮膜のテント構造建築です。
お楽しみに。

という次第ですが、きのうは十勝の住宅建築関係2社に訪問。
別案件についてお話しさせていただいていたのですが、
やはり話は、そういった目先案件を超えて、
今後の住宅業界の市場動向に展開していきます。
まぁ、表題のようなニッポンの課題に集中していきます。
「課題大国」とまで、東大・前真之先生からは表現されていますが、
少子化・人口減少問題は、ニッポンの端部、
地方に於いてどんどんと表に表れてこざるを得ない。
地域住宅企業にとっては、その顧客である地域経済の先行きに
展望を持ちにくい予測だけが広がっている現状。
人口減少を見据えて、企業側からすると、
設備投資などの前向きな姿勢はどうしても取りにくい。
たまたま当社の韓国人スタッフと同行しているのですが、
やはり適正な人口流動を少なくとも近隣国との関係で
図っていく方向しかないのではないかと思います。
東アジア地域で経済民主主義が一番進んだ国家地域として、
日本には層の厚い中小企業群が力強く存在している。
それぞれの業界の先行きは不透明感が漂っているとは言え
隣国の状況などを聞くに付け、ニッポン経済の底力は、
こういった草の根的な中小企業群が支えていると感じます。
これも司馬遼太郎さんの著述からになりますが、
日本が他のアジア国家とは違って、
驚異的なスピードで欧米に追いつき得たのは、
頼朝以来の「封建社会」を構成した分権的な「一所懸命」思想、
きわめて健全な封建主義・自立主義が成立していたからこそ、
そのあとの「民主主義」的発展もあったのだと。
恐竜の絶滅以降、コンパクトで自立的な小型哺乳類が
大活躍したように、ニッポンの中小零細企業には
こうした激変期も生き残っていける底力はあると信じます。
上の図は、先般のカナダセミナーでのプレゼンより。
リーマンショック以降の、アメリカ不動産市場の激減ぶりが
一目瞭然ですが、それぞれ突破口を作りつつ
現状に立ち向かっている様子も見えてきます。
生き残りへの強い意志を持ち、状況の変化に柔軟に対応しながら
激変期は乗り越えていくしかないのだと思います。

カナダ版法隆寺?大型木造ビル

2600

先般のカナダアルバータ州の木材プレゼンテーションより。
かれらはカナダにおよそ230年前くらいから入植をはじめた。
その入植時期から社会発展があって
「都市」形成されるようになってくると、大型建築が建つようになる。
その初期には、「ヘビーティンバー」という工法でビルが建てられた。
これは1mを越すような「柱」や「梁」で建てる工法で
写真のようにいまでも実際に使われている建物があるそうです。
外観写真ではそんな工法で建てられているとは想像できないけれど、
内部写真ではちょっとなつかしいような雰囲気。
写真ではIT企業のような看板もあるので
現在でも現役で使われていることがうかがえます。

聞いていて、日本の大型木造の歴史がアナロジーされた。
日本でも出雲大社に始まって、奈良の首都建設が始められた頃など
巨大な木造建築が建てられたけれど、
それは、建設地周辺に建材として利用可能な巨大径の木材、
多くは樹齢数百年という巨木が使われていたということと、
非常に似た話だなと。
日本では千数百年前のことだけれど、
カナダでも同じような自然木資源利用が百年前くらいにあったのだと
そんな強い印象を持たされました。
司馬遼太郎さんのエッセイで、
日本の木造建築には大断面の木材が使われる時期と
そうではなく繊細な木材が使われる時期とが
明瞭に分かれるのだそうですが、
それは建築地周辺に伐採可能な大径の木材資源があったかどうか、
ということだと書かれていた記憶がある。
具体的には奈良の建設時期と、戦国末期とに明瞭だそうです。
そうした木材が使われた後には、
径の小さな木材で建築が賄われる、というか、
そもそも大型木造建築が建てられず、
より小規模の建築に建築文化の中心が移行するという次第。
そういうふうな印象が強く感じられて、
この木造大型ビルを見て、日本の法隆寺建築などと似通っていると。
まぁそれこそデザイン的にも、用途的にもまったく違うのですが
建材が、利用技術を育てるという意味合いは
地球上で、どこでも時代を超えて普遍的なのだと知らされる。
そんな思いを抱いた次第であります。

現代住宅デザインは資産たり得るのか

2590

最近、こんなようなことをよく考えるようになって来ました。
写真は東京・表参道の商業ビル。
一見、目を奪うようなガラス建築だけれど、
この建物は今後のエネルギー有限社会のなかで、
はたして存続していけるのか、
激しい疑問を感じざるを得ませんでした。
経済の規模が拡大して、建築もファッションのひとつになったのか。
次世代への存続などを考えるよりも、
刹那的な商業的イメージの訴求メディアとして使われている。
RCとガラスというものが建築を変えたことは事実でしょう。
しかし、いま作られつつある日本社会の建築、住宅デザインには、
サスティナビリティはあるのかどうか、
わたしたちの社会の今の審美眼には、
永く資産として継承しうる長期的視点があるのかどうか、
きわめて素朴な疑問を持たざるを得ません。
「長期にわたっての審美眼」という部分で
現代は非常に困難を抱えている。
むしろこういった刹那的なメッセージ性に新奇性を見出そうとして
より長期的な存続性には顧慮しない。
どんなものでも造形できるということと、
どんなものが永く愛され続けていけるのかということの間に
大きな段差が横たわっているように感じます。
建築デザインはどのようにこうした問題を克服できるのでしょうか?

戦争に負けたことで価値感は大きく転換し、
人類史上にも残るような大量空爆、大空襲によって
首都の木造民家が焼き尽くされた結果、
なにがしかの「価値感」の喪失があって
戦争に至った社会のすべてが勝者アメリカによって否定されたけれど、
では、そのあと展開されたデザインは、
なにを基本的な基軸的価値感にしてきたのか?
結局いびつな「個性表現」という社会的混乱に終始したのではないか。
今に至って、この混乱は一向に収束点が見えてこない。
住宅の社会的な「資産価値」の低下を
社会全体が放置し続けてきているなかで、次世代の人々は、
何をよすがとして、資産づくりをして行けばいいのか、
その方向性に迷うのではないだろうか、
そんな、自分一個では重すぎる思いが募ってきております。

200年前カナダアルバータ開拓期の住居

2583

先日のカナダアルバータ州のセミナーでの一コマ。
どうもこういう「古民家」写真には強く惹かれてしまう(笑)。
かれら州政府の役人さんたちや、貿易関係者の思惑とは離れて
同時代性や、同質性をそこに見る思いが迫ってくるのですね。
一番上の写真は、幌馬車に乗ってこの地にたどりついた人たちが
はじめて夜露をしのぐのに建てたテントハウス。
先住民のインディアンが建てていた住居を真似て建てたということ。
しかし、動物の毛皮の表皮をかぶせる柱の建て方が悪くて
ちょっとした風雨で倒れたりしたのだそうです。
なんとなくユーモラスだけれど、身につまされるお話し。

2578

こんな幌馬車の写真は、われわれは西部劇ドラマで見るわけですが、
かれらにとっては、リスペクトすべき先人たちの苦闘であるのですね。
新大陸に夢を追って上陸し、そして自らの自立できる土地を
求めてはるばると東海岸から、西部を目指して行った。
その後、しばらくするといろいろな素材を使った住宅への
チャレンジがはじめられる。

2584
2582

上の写真は「藁の家」。
わらを建材として利用するのに、固く押し固めて
ひとつのブロックを作って、その表皮に土を塗る工法です。
こういった工法の家づくり、かれらアングロサクソン民族に
普遍的な家づくりのスタイルであったのかどうか、
非常に興味を惹かれます。
一度旭川近郊で北米からの移住者の家で見たことがある。
けっこうな温熱空間になっていて、
藁の断熱性能を思い知らされた経験があります。
まぁ、日本の古民家の藁の屋根を見続けていれば、
その同質性に、思わず強いシンパシーを感じます。
その下には、「丸太小屋」ログハウス。
不揃いな木材を並べて壁を構成して、そのすき間に土を塗った。
これも日本の古民家の湾曲を見せる梁や柱を想起する。
あるいは、土壁の壁などにも通じると思います。
こうした原初的な家づくりが一般的だったというのは、
140年前の北海道の状況と比較して、
まことに類似性を強く感じさせられます。
一気に強いフレンドシップを感じるとともに、
現代、われわれが追求している寒冷気候の克服ということは、
実は強い同時代姓を持って世界各地で進行しつつあることなのだと
あらためて強く胸に迫ってくるものがありました。

熱湿気解析ソフトWUFI 体験講習会の案内

2599

本日は表題のようなソフトプログラム体験講習会のご案内です。
世界的な非定常熱湿気同時移動解析プログラム
“WUFI®(ヴーフィ)”を使用体験できる機会です。
特定非営利活動法人 外断熱推進会議(EiPC)の堀内正純さんから
わたしどもにご案内がありました。
4週間の使用権の付いたこのソフトをインストールした上で、
講師:芝池英樹氏(京都工芸繊維大学大学院准教授・博士(工学))から
詳細な使用法の説明開示もしていただけるチャンスということ。
熱と湿度が、断熱性能・気密性能ごとにどのように住宅内で
ふるまうのかを解析してシミュレーションできるソフトです。
わたしとしては趣旨としていいものと考えてご案内しますが、
ただし費用が発生する事柄ですので、みなさん自己責任ということで、
よろしくお願い申し上げます。

<以下、紹介文より>
WUFI® 1Day Seminar in Sapporo-Ⅱ
特定非営利活動法人外断熱推進会議指定「標準ソフト」講習会
非定常熱湿気同時移動解析プログラム“WUFI®(ヴーフィ)”
WUFI がフラウンホーファー建築物理研究所で誕生して
20年を迎えました!
建物の熱と湿気に関する“WUFI”活用PCセミナー
主催 有限会社イーアイ(EI,Ltd.) http://www.wufi.jp/
特定非営利活動法人 外断熱推進会議(EiPC)
日時:12 月4 日(金)
9:30開場〜18:00閉会

講師:芝池英樹(京都工芸繊維大学大学院准教授・博士(工学))
外断熱推進会議では、高品質な外断熱建物の一層の普及を計るため、“WUFI”を「標準ソフト」に指定し、新築・改修計画プロセスの
品質と効率の劇的な向上を期待します。
目的:1 日で日本語版WUFI を理解するために必要な
操作方法を解説・指導
会場:〒060-0001 北海道札幌市中央区北1条西13丁目
札幌市教育文化会館304号室
定員:20名
費用:20,000円
(日本語版“WUFI®”4週間ライセンス発行)
●なお費用について、このブログを見たと申込書に書くと
特別の割引があるそうです●
内容:各自OS Windows(XP・7・8・8.1・10)
ノートパソコンを持参ください。

09:30 開場・受付
09:50 WUFI のインストール(持参したノートパソコンに)
10:00 WUFI の入力について
熱湿気シミュレーションの基本事項と適用範囲
境界条件、気象条件、初期条件
熱と湿気に関する物性データ
12:00 昼食(各自)
13:00 熱・湿気シミュレーションの結果の見方と評価
14:00 実習〜木造住宅の外壁計算/Ⅰ地域
15:30 実習〜木造住宅の屋根と床計算/Ⅰ地域
17:00 質疑応答
18:00 終了

講師:芝池英樹氏略歴
京都工芸繊維大学大学院准教授。
1995 年にはカナダ国立研究機構招聘フェローシップを受賞し,
同・建設研究所招聘フェローとして
「建築外皮の熱・湿気・変形性状に関する数値予測法開発」に
1996 年まで従事。2006 年、2008 年、2014 年と計3回の
北米外断熱視察ツアーをコーディネートし、
北米EIFS の排水・防湿性能や耐火性能を含めた最新技術情報を調査し
国内で紹介。ドイツ及び米国におけるWUFI Workshop に参加発表。

詳しい案内と参加申込書はこちら

カナダアルバータ州木材資源セミナー

2597
2598

きのうは北海道と姉妹地域提携を結んでいる
カナダアルバータ州主催の木材資源セミナーに参加。
と言われても、カナダアルバータ州というのがどんな位置にあるのか、
まったく失念していました。
一度はカナダに旅したことがあり、東西に隣接するBC州や
サスカチュワン州をメインに訪問し、途中、
この州の中心都市・カルガリーの空港に立ち寄ったこともある。
先住民族のインディアン文化も大切にしている、
というような情報くらいを持っているだけでした。
今回、北海道がこのカナダアルバータ州と姉妹提携を結んでいる
そういった事実を初めて知った次第。
なんでも35年目の節目の年であるそうです。
最近は例のシェールガスが出て景気が上昇している。
隣接するBC州の中心地、バンクーバーなどは
大変な不動産バブルだそうで一般的な戸建て住宅価格が
1億円を超えるのだそうです。
そんななか、伝統的な基幹産業である木材資源産業は
アメリカのサブプライム問題勃発以降、
アメリカ市場の住宅着工が1/3程度にまで落ち込んでいて
自国の市場開発や世界市場でのマーケット開発に
躍起になって取り組んできているのだそうです。
そんな流れで、世界市場の中でもカナダ側から見て10%を超える
海外市場である日本マーケットの掘り起こしを狙って
そのなかでもツーバイフォー材の利用率が高い北海道に、
姉妹関係もあることから、アプローチしてきた次第。

興味深いセミナーでしたが、
そのなかでも強く興味を惹かれたのが
かれらの歴史的な「住環境」についての説明部分。
下の写真の左下に、テントがありますが、
この地域にはじめて開拓者たちが入植した今から230年前、
1790年の当時には、こうした住居に住んでいたそうです。
先住民のインディアンの住居を見て真似て作ったとか。
しかし、インディアンたちは柱の建て方も熟練していて
多少の風雨ではビクともしない建て方をしていたのに、
入植者たちの促成住居はすぐに転倒してしまったそうです。
その後、同じ写真の右上には「藁の家」がありますが、
広大なプレーリー地帯が広がっていたことから
大量にあった「藁」を建築資源に使用して
密集させて固く板状にした部材を組み合わせて家を作ったりした。
北海道に移住してきたカナダ人がこうした家を建てた事例を
見学したことがありますが、始原はこういう経緯だそうです。
洋の東西を問わず、ひとびとの寒冷気候への対応文化は
地球上の各地で同時多発的に行われていたことがうかがえて楽しい。
ただ、日本では先住文化へのリスペクトは
それほど見られなかったのに、彼の地では
すぐに先住民の住居を取り入れてみたというあたり、
やや文化風土の違いを感じさせてくれました。

・・・この稿、長くなりそうなので今日はここまで。

神社の神札MYコレクション

2592

この歳になってから新しい趣味に目覚めるのも
珍しいかも知れませんが、最近、神社の神札収集が面白そうだと
10数枚、神さま集めして喜んでいます。
わたしが勤めた会社の入社当時のオーナー社長は、
全国を出張して歩くので、どこの街でも小さな郵便局を探しては
10000円ずつの定期預金をしてその証書を集めるという
まことに崇敬すべき趣味を持っていましたが、
それほど資産に縁のない当方には、神社の神札程度が似合いだと(笑)。
で、一番新しいコレクションがこの「烏森神社」神札。
烏森神社は、ご存知の方も多いと思いますが、
サラリーマンの街、新橋の古刹であります。
っていうような立派な神社ではなく、飲み屋街のなかにある。
緑地などの飾りもほとんどなく、社と鳥居と参道10mほどがあるだけ。
それも表通りからちょっと入っているので
ほとんど気付く人がいない名物神社であります。
わたし、東京でのサラリーマン時代、新橋にはお世話になったので
よく参詣させていただいておりましたが、
新橋に寄ると、いまでもちょくちょくとお参りしています。
飲み屋さんを見守ってくれているという
ありがたい神さまだと、日頃から深く尊崇していました。
で、先日の出張の折にも寄りまして、
今回初めて、神札収集を目的に参詣した次第。
わたしの人生で新橋とのご縁を欠かすわけにはいかない(笑)。
伊勢神宮や出雲大社のような立派な神社でないけれど、
深くわたしの生き様を見守っていただけたと思うのであります。

で、はじめてその由緒を見てみました。
そうしたらこの神社、祭っている神さまは、
主神:倉稲魂命
相殿の神: 天鈿女命・瓊々杵尊
ということだそうで、主神はお稲荷さんとのこと。一方、
相殿の神さまに、漢字で書かれているので気付かなかったのですが、
なんと、アメノウズメ神が祭られていることを発見しました。
アメノウズメさんといえば、神話の世界での色っぽい大スター。
アマテラスさんが、機嫌が悪くなって天の岩戸に隠れたときに
裸で踊って男性神たちのどよめきをおおいに沸き立て、
「なにごとぞ」と女性神アマテラスさんがちょっと岩戸を明けた瞬間に
力自慢の神さまが一気に岩戸を開け放った故事がある。
で、神社の由緒書きには「技芸」の神さまとして祭られている。
「おお、さすがは新橋」といったところであります。
昔、新橋芸者というような存在もいたそうで、
まことに立地に叶った神さまであると頓悟いたしました。

こういう八百万の神々が、
神聖あらたかに祭られ続けてきたというのは、
日本民族の面白さ、奥行きの深さを表していると思います。
一神教が大きく支配している世界の中で、
こんなにも多様な神さまがながく尊崇されてきた列島社会。
日本社会のワンダーランド性をくっきりと表しているのではと
大いに神札集めの意義を、勝手に大袈裟に感じている次第です。