

きのうは、このブログでも1月にご案内のエコハウス講演会が札幌で開催。
一昨年訪問見学した宮古島エコハウスの設計者・伊志嶺敏子さんが来札。
旧交を温め、じっくりと設計思想をうかがうことができました。
沖縄は省エネ基準では8地域で、蒸暑地域とされている。
北海道とは気候性・歴史風土性がまったく異なっている。
独立したての頃に吉村順三さんの名作住宅と近似したプランを
宮古島の建て主さんに提案したところ、
まったく受け入れられなかったところから解題されていました。
氏が気付いたのが、下の図のような集落調査での「南面開放型間取り」という
沖縄の人のDNAにまで深く刻み込まれてきたような建築常識。
沖縄の風土性としての住宅への典型的意識が反映されている。
地域の住宅を代表する「中村家住宅」を見てみると、
街から住居を区切る塀やフクギの植え込みがあり門があって、その先に
ヒンプンと呼ばれる自立壁があり、それを回り込んで「中庭」空間がある。
沖縄ではいわゆる住まいというのは、この塀から内側のすべてを含む概念。
そのなかに個別棟が場合によって複数存在するけれど、
このように区切られる全空間が「住宅」という認識だと知られるのですね。
たしかに年間の気温推移を見ればこの1−2月の最寒期ですら、
曇天でも20度程度の最高気温であり、陽射しが出れば26度程度の
気温上昇が見られる(伊志嶺さん談)という外気温状況のなかでは、
人間居住環境において、ウチとソトの概念でもバッファー的な
中間領域の占める割合が大きくなってくるのは自然でしょう。
外界との熱環境制御で、建築と衣類というものの役割の差が接近してくる。
この「南面開放型間取り」とその先に広がる中庭は、
沖縄のみなさんにとってあらゆる生活シーンの背景ステージとして、
生活伝統に深く根ざしているのだろうと想像できる。
さらに街並みという視点では、写真の琉球石灰石がまことに特徴的。
この石は生物化石であり組成分析でもまことに不定形の組織構造を
持っているけれど、さらにこうした塀として形成されても、
そのカタチは直線的ではなく、曲がりくねり「生物」的な道になっている。
これらが台風に対してその威力を「いなす」工夫であろうことも
生活実感としても理解されるし、事実その通りなのだろうだと思います。
そのように丹念に地域性風土性の探求・最適化の姿勢を持って取り組んできた
そうした仕事ぶりを紹介されていました。
わたしは、沖縄が大好きで
その住宅地景観、住まいのありように強い興味を持ち続けてきました。
ただ、沖縄の設計者とはなかなか対話する機会は持てませんでした。
温熱や人のいごこちに関する手法作法は、またかたちを変えて存在する。
さらに氏の、公営住宅での仕事について、
現地視察時に気付いたけれど、質問対話まではできなかったことについても、
今回お話しすることができてたいへん興味深かった。
それについては、明日以降。
Posted on 2月 15th, 2017 by 三木 奎吾
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わたしは出版とか、広告の世界で過ごしてきています。
こういった傾向の人生になったのは、はるかな少年期にさかのぼる。
そんなことなので、同窓会とかでは印刷物企画の担当者になることが多い。
大体友人たちが、あいつがハマり役だと推薦してくるのですね。
そんな経緯で2005年、いまから12年前にも中学校同窓会での印刷物制作を
企画から進行管理までさせられる機会があった。
この中学校は、南東端が札幌市中心部、南3条西5丁目、
北西端は、北19条西15丁目までの範囲を校区として存在しました。
名前は陵雲中学校と言います。開校が1954年で、閉校は1968年。
まことに瞬時に消え去った、人口爆発期の戦後・札幌を
象徴的に表すような歴史を持ち、卒業生の記憶の中だけにいま存在する。
しかし、確実にそこに存在していたことは間違いがない。
そんな母校に対する愛惜を込めて、校区の住宅地図を再現する企画を
立案して、同窓会当日に配布することにした。
調査活動や、著作権関係での各種請願・許諾などを経てようやく実現した。
短い存在期間だったけれど、その期間にも住宅の状況は変化する。
居住者は転々と変化していくので、1957年の地図に特定した。
できあがった住宅地図は、ルーペなどで見れば居住者名も確認可能。
「あ、おれん家だ。おお、あいつの家この辺だったな(笑)」
「あの店、こんなとこだったっけ・・・」みたいに楽しめる。
校区が広いので、識別可能な印刷画面にするには4枚の分冊として、
予算が厳しかったので、その分冊の一枚だけを来場のみなさんに配布し、
合本になった4冊ワンセット版は、カンパ購入していただいた。
けっこう売れたけれど、もちろんそれでもはるかに持ち出しだった。
そういったことよりも、ひとつの企画を達成した満足感も得られてうれしかった。
もうそんなこともほぼ忘れかけていたら、
ことしも5年に一度の開催予定の中学校同窓会幹事期のかたから、
お問い合わせをいただいた。
「あれ、いったいどうやってつくったんですか?」
というものでした。著作権許諾などの壁のことですね。
わたしがつくった制作物に感激していただいている旨、聞かされた。
自分が手掛けたことが誰かの役に立って、喜んでいただいていることに
なんともいえないよろこびがこみ上げてくる。
人間のやることって、きっとこんなことが実質なんだろうと思わされます。
ということで、ふたたび倉庫から引っ張り出してきて、
ルーペを片手にしながら、「そういえばあの辺、どうだったっけ?」と
自分史タイムトラベルを楽しませてもらっています(笑)。
Posted on 2月 14th, 2017 by 三木 奎吾
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どうしても戸建て住宅に関わった仕事をしているので、
いわゆるマンションなどの共同住宅との差異を意識しなくなる。
図表は日本の住宅のありようを示したもので、国の統計資料。
戸建てと共同は普通によく分かるけれど、
「長屋建て」というのは、いわゆる町家のように壁を共有する建築のこと。
長期的に減少してきているので、まぁ都市の町家と想定される。
で、一般的には戸建てかマンションかという選択になる。
わたしは住宅雑誌をはじめたので、必然的に戸建ての方に
比重がかかった経験知蓄積をしてきた人間でしょう。
このグラフでは、長期的な人口の都市集中が結果として
マンション生活が主流になってきている流れを表現している。
最新の国勢調査の反映として平成25年段階で、
戸建ては2860万戸に対して、MSは2209万戸という状況。
東京に至っては、約7割がMS居住ということになっているけれど、
北海道での住み方、それも札幌のような大都市でも
この住み方の違いが、ライフスタイルに大きく関わってくる。
そうです、雪かきへの認識の差が確実に存在する。
マンションライフの北国での一番のメリットは冬場の除雪のこと。
マンションではクルマと駐車場使用の面倒さくらいで、
それらがない場合、雪のことをほぼ忘却した生き方もできる。
高齢化社会の進展で戸建ての維持管理の大変さがクローズアップされる。
この週末、山陰側、日本海側各地の大雪状況が伝えられましたが、
北海道では最近はほぼ全域で多雪化傾向にあり、
除雪の困難さはほぼ全道的な生活上の大きな問題といえる。
これからさらに高齢化社会が進展し、さらに世帯家族数が減少していくと
北海道では除雪の問題が、より大きな問題になってくる可能性が高い。
一時期、エネルギーコストよりも生活利便性に走って
融雪器やロードヒーティング需要が高まったけれど、
いつしか、コスパ問題からそういう方向での消費は減退している。
わたし自身もいまのところは、雪かきに前向きに立ち向かっていますが、
今後健康との関係で、どうなるかという一抹の不安もある(笑)。
ただ、周辺の戸建て住宅のみなさんは幸い高齢の方も、
そのことが背筋を伸ばさせて、健康と元気をもたらす生活のハリに
なっているとも感じられ、このことについてまだらな印象があります。
そういった緊張感を持った生き方の人と、あまり雪に左右されない人とでは
同じ北国居住と言っても、意識に違いが出てくると思われますね。
こういうトレンドと意識変化、興味深く見ています。
Posted on 2月 13th, 2017 by 三木 奎吾
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きのうからの日米首脳会談。
世界中の耳目がかなり集中して注目しているようです。
いま現在もまだフロリダでゴルフをしながら続いている。
予測が利かないトランプ大統領のふるまいが、世界に混乱を与えている。
そういう最中に端然と飛び込んでいく安倍さんの姿は、
落ち着きが感じられてここまでは自然な印象を与えている。
しかし外務省関係者や随行団のハラハラ感も察せられます。
最終的に安倍さんが帰国の途につくまで安堵感はないだろうと思います。
トランプさんは大統領になってからも
既成メディアとの対決姿勢が際だっており、
アメリカ社会が置かれている「分断」状況が伝わってきます。
しかしイスラム圏7カ国からの入国拒否という大統領令についてすら、
半数近いアメリカ世論の支持があるというのは、
これまでの世界が認識してきた常識からはかなり距離がある。
アメリカ社会の基底にあるホンネをトランプが掘り起こしているのでしょう。
イギリス国民投票が火を点けた流れが世界的な底流になっている。
日本としてはなかなか難しい舵取りを迫られる。
世界的なグローバル化、人間の交流の拡大では、
たぶん移民政策や難民の受け入れなどで、一番保守的な政策の日本。
ひょっとしてトランプさんの娘のイヴァンカさんが
「パパは安倍さんのいうことを聞けばいいのよ」と語ったという情報は、
アメリカ社会が抱えたグローバル化の痛みに対して
この日本の政策をモデルのように考えているというサインなのかも。
まぁ、まだまだ予測不能な部分は大きく、慎重な外交が求められる。
ホワイトハウスの主が変わって、
トランプさんが最初に指示したのが会見場の後背カーテンのチェンジだとか。
その写真が、安倍さんとトランプさんの会見で披露されていた。
トランプさんってこういう金ピカ系趣味傾向なのだとわかったけれど、
これって日本の伝統的な背景装置、屏風の豪華版、
「金屏風」に通じる考え方ではないかと内心感じていました。
いうまでもなく金屏風はアジア世界の中で日本が突出的に進化させた
インテリア装置。本来は大陸から装飾文化として日本にもたらされたけれど、
すぐに日本から中国への交易品、朝貢品としてリストアップされるようになった。
〜中世では輸出品として珍重され外国への贈答品としても使われた。
遣明船の場合だと、必ず金屏風三双を送る習わしだった。(Wikipedia)〜
トランプさんにはいろいろな危惧が言われるけれど、
同盟国としては、その首脳にまずは友好関係構築が求められるのは必然。
こういったかれのメンタリティも十分に咀嚼して、
外交的に対話して行かなければなりませんね。
黄金カーテンと金屏風、建築的相似性って面白いかと。
今回の訪問、ここまでの政府関係者の労を多としたいと思います。
Posted on 2月 12th, 2017 by 三木 奎吾
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年が明けて以降、同時進行的に仕事の企画案件が進行していて、
なかなか詠嘆的にとか詩的にというか、そういった時間を過ごしていません。
人間、公理とか常識的平常心だけの世界にばかりいると、
どうも息が詰まるというか、バランスを取りたくなる。
若いときなら、お酒というのもちょっとしたトリップにはなるでしょうが、
わたしの年代になってくると、やはり歴史時間旅行というのが楽しい。
具体的な古建築というたたずまいに接することで、
過去に確実に存在した人々と、なんとなく対話ができることがあって、
無上の楽しみとなってくるものではないかと思います。
本州以南地域のように積層した時間は確かに少ないのだけれど、
北海道内でも、それなりには古建築がそうしたよすがを見せてくれる。
写真は日本海側の小平町にある花田家番屋。
上の写真もややセピア調に写っていますが、現代の復元された状況。
下の写真は、この建物が最盛期だった江戸末期・明治初期の様子を
イメージとして再現した浮世絵風絵画。
この「イメージを想像力で丹念に紡ぎ出していく」ことが好きなんですね。
そうすると、この時代を生きていた人びとの息づかいのようなものが感じられる。
人間って言うのは、DNA的にこれくらいの時間経過では
たぶん、感受性とかの本質は変化はないと断言できるでしょう。
そうしたら、自分の身体感覚や感じ方を応用して、
これらの人々がどのような気持ちを抱いていたかも、想像できてくる。
まぁそういうことが、歴史時間旅行というようなことなんでしょう。
こういったことが無上に好きなんだと言うことが、いよいよ自覚できます。
やっぱりたまにそういう時間を得たいと思うコトしきりなのであります。
この絵画のなかには、労務しているひとが描かれていますが、
このひとたちが起居していたスペースを見て感嘆させられたことがあります。
人間立って半畳、寝て一畳というコトバがありますが、
大空間の中の「個空間」に、まさにそのコトバ通りのスペースに寝泊まりしていた。
寸法というモジュールも、こういう身体発想から生まれてきたことも
具体的に「こういうこと」と特定できる。
そういう環境の中で、いったいどんな夢を見ていたか、
どんな希望を持って生きていたのかと考えると眠れなくなる(笑)。
また時間を作って、こういうトリップを楽しみたいと思います。
さて、どうなることかと思われた日米首脳会談、なんとか乗り切れたようです。
トランプさんを選んだという
アメリカ政治社会の現実は柔軟に受け止めて行かなければなりませんね。
Posted on 2月 11th, 2017 by 三木 奎吾
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わたしはアナログ広告の世界から仕事人生をはじめたので、
基本的にはそういう価値感の方が優勢なタイプ。
でも好奇心は強い方なので、新しいものには比較的に惹かれる。
けれど、奥手というか、着手するのにはやや遅れる慎重なところもあるようです。
Facebookについても本格的にはじめたのは2年前から。
コミュニケーションの世界は急速に変わってきているので、
若い人からの刺激を大事にして、関わっていきたいと思っています。
Facebookでの毎日情報発信約2年ほどの結果、
友だちの輪が広がって、2100人を超えてきています。
日本の場合、Facebookはビジネス的な人脈形成に役立つメディアなのかも。
若い人はだんだんとデジタルネイティブになっていくでしょうが、
わたしのような年代にとっても、こういうコミュニケーションは興味深い。
SNS的コミュニケーションは、現実の人間関係にも
大きな変化をもたらしてきていると感じますね。
たぶん、電話よりも前にこういったコミュニケーションの世界があって、
その上で現実に会っていくというようなプロセスが普通化している。
昨秋、東北のほぼ全域を歩いて数百人のみなさんと会ってきましたが、
かなりの割合でブログを見ていただいている現実を再認識。
本当に変化を実感させられました。
ということで、新しいことにはより積極的になろうと考え、
スタッフが最近、Instagramでの情報発信をはじめたことを知り、
自分自身でも調べはじめている次第であります。
とりあえずアプリをダウンロードしてログインを試みてみたら、
Facebookアカウントでログインできるということ。
Instagramは、Facebookが企業買収したものなのですね。
で、Facebookの友だちのうち、半数程度がInstagramにも登録している。
へ〜、っていうところであります。
調べてみると、Macからでもログイン、投稿が可能のようでもあります。
きわめて初歩的な段階で、右と左を確認しながら、
徐々に画像投稿に進んでいきたいと思っております。
こちらの方でも先達のみなさん、ご教導をよろしくお願いします。
オーバー還暦の手習い挑戦は続く、いったいどこまで(笑)。
Posted on 2月 10th, 2017 by 三木 奎吾
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ここのところ、白内障手術からの話題が続きます(笑)。
毎日更新のブログなので、どうしても身近な話題に目が行く。
手術後、渡されたお薬は写真の点眼薬3点。
左右の目で、手術日程に2週間のタイムラグはあったのですが、
どちらとも同じ点眼薬になったので、一時期の「右はこれで、左はこっち」
みたいな混乱状況は解消された。点眼回数は1日4回という指示。
「朝・昼・夕食時+寝る前」というようになっています。
人間、だいたいは1日に3食は食べるので、習慣としては合理的。
で、この3つの点眼薬の入れ方ですが、
左・中・右の順番で、「5分おき」に点眼しなさいとなっている。
これが、言うは易く行うは難しなのであります(泣)。
愚痴です。
5分という時間はなかなか、なんともいえずに微妙なのです。
大体入院しているときからして、看護師さんでもこの時間は守りずらい。
いわんや、当方のようなズボラなタイプにはキビシイ。
1本目をさしてから5分となると、普通はちょっと別のことをし出す。
わたしの場合には、メールをチェックしたりとかやり出す。
で、それに集中するからちょっと忘れて、あわてて2本目を点眼する。
で、また別件に取りかかる。
ほぼ忘却していて、気がついたら何本目だったかを忘れている(笑)。
そもそも、点眼薬を眼にさすのもチョコチョコと「失敗」する。
どうも眼が小さく出来ているのか、
うまく眼の中に的中させられないことが、3回に1回くらいはある。
上を向いて点眼する、その角度と体勢が一定でないのでしょうか。
1日4回ですから、各5分×3本×4という時間、集中しなければならない。
計算したら、合計時間は60分になりますね。
甘く考えていましたが、一種の難行苦行とも言えるのかも知れません。
大体、毎食時15分って、実質食べる時間と同じくらいではないか。
ということで、仕方ない、点眼方法キッチリ順守は諦め、
「大体」アバウトということにしようと、固く心に決めました(笑)。
5分間隔を開けるというのも、適時、融通性をもって判断。
15分を5分程度に短縮して、点眼生活を送っております。
あ、お医者さんには内緒であります。
Posted on 2月 9th, 2017 by 三木 奎吾
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きのう触れた国の中古住宅流通のための施策。
いろいろなご意見をみなさんから投稿していただきました。
ちょうどオール北海道住宅業界で取り組んだ「北海道R住宅」という
リフォーム・リノベーションの地域認証先導型ブランド創設時の体験と
ほぼ対照的な国の動きと感じられたので、
制度設計にあたった当時の状況が対比的に追想されてきて、
ぜひ国の制度創設に当たっても、
住宅の断熱性能向上の施策がそこで誘導されてほしいと念願して、
その強い思いのままに書いてみた次第です。批判ではなく応援。
中古住宅にスポットを当ててその流通を促進する策は必要。
ただそれが、未来に残せる「資産」になる制度が望まれますね。
いま、たまたまある企画の関係で賃貸住宅の状況もヒアリング取材中。
若い年代の人にとっては、ふつう親元から独立して
最初に住むのは賃貸住宅だと思います。
北海道札幌でも、その環境性能状況はまことにキビシいものがある。
一時期の「流行」で作られたある間取り構成の賃貸物件は、
見てくれの華やかさでいっときブームのように作られたけれど、
いまでは「結露」問題から、敬遠の対象になっているという。
取材の過程でそんな状況にも接しています。
で、そのような賃貸住宅探しの過程で業者さんから
「中古住宅取得」の場合の月々かかるお金の計算をしてもらって、
けっこう多くのみなさんが、中古取得にチェンジするのだと言うこと。
ゼロあるいはマイナス金利といういまの時代、
そういった住宅取得というのが、確実なマーケットとして存在する。
国の施策もそういった状況に対応してのものかも知れません。
その中古購入に際しての物件判断のモノサシとして、
あるべき基準、たとえば北海道R住宅のように、
住宅性能はいまの省エネ基準相当、というような明確な基準が
見えていれば、ユーザーの賢い選択に繋がるでしょう。
まだまだ知名度は浸透しきってはいないとはいえ、
地域としてそういった基準があると、やがてユーザー支持が高まる。
市場に対して明確な「先導型ブランド」を示すことは必要。
北海道ではそういった状況だけれど、
わたしどもも関与している東北地域では、そういう状況にはない。
中古住宅を手に入れるのはいいけれど、
その品質をどのように制度として「誘導」していくのか、という
基準の明示が社会的にないのだということに思い至ります。
北海道のように積極的な自治体は稀有なのだということですね。
ないものはしょうがない。しかし、ならばメディアとして示してみたい。
そんなことから、Replan東北では「リノベーションのカタチ」という
通年企画を誌面で展開したいと考えています。
キャッチフレーズは「中古住宅×リノベーション=理想の家」。
東北各地での「先導的」なリノベーション事例をご紹介しながら、
ユーザーに「性能とデザイン」という評価尺度を提供していきたい。
もっと広く社会に知られるべき多くの先進的な取り組みがあります。
そういった事例情報をユーザーに提供しながら、
中古購入から、どうすれば良きくらしの環境をゲットできるのか、
そのすじみちを情報提供したい、という企画です。
東北でも「優良なリノベーション」先導型ブランド起こしを仕掛けたい。
ご賛同いただける作り手のみなさんからの情報をお待ちします。
<カット写真はイメージです。>
Posted on 2月 8th, 2017 by 三木 奎吾
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中古住宅の流通促進、リフォーム促進については、
北海道R住宅という性能向上型ブランド開発に関わった経緯もあり、
引き続き強い興味を持って推移を見続けています。
ここのところ、「プレミアム既存住宅」みたいな政策取り組みを
国交省が行っているという情報を聞いていましたが、続報が
「リフォーム産業新聞」さんのサイトに掲載されたので、以下に要旨を。
〜国交省、「新しいイメージの既存住宅」国が基準作り
国は3月中に「新しいイメージの既存住宅の情報提供制度」を開始する。
昨年12月から検討委員会が開催され、1月23日には2回目が開催。
2月の3回目の検討会後に骨子を固めてスタートする。
新制度の狙いは国内の中古住宅の流通を活性化させること。
一定の品質を保ち、それらを生活者に開示している中古住宅については、
国が登録した事業者団体を通じて「◯◯住宅(名称未決定)」として
商標を付けてブランド化することで、消費者にわかりやすくする狙い。
商標については検討中。3月中に決める。国からの案では、
納得住宅、安心住宅、保険付き住宅、基本スペック住宅などが示された。
なお、この制度は当初「プレミアム既存住宅(仮称)」名で
議論を進めていたもの(国交省)。〜
という次第ですが、図表のように性能要件については
耐震性は謳われているけれど、どうやら省エネ性というか、
断熱性能についての特定には論議が向かわなかったようです。
前回の検討委員会の開示では「性能向上」が謳われていたので、
この部分に注目していたのですが、結局「耐震性」のみになったようです。
こういった国、国交省の検討委員会のメンバー構成はどうなのか、
いまの時点では情報に接していませんが、
性能向上を謳って、なお寒い家がいまどきブランドを付与されるのか、
どうにもその視点がわからない。
納得住宅、安心住宅、保険付き住宅、基本スペック住宅
という名前の良し悪しはいいけれど、
このブランドを信じて購入する消費者が本当はなにを求めているか、
どうも相変わらずの論議レベルで国の制度が決められているようです。
若年層の所得が増えない現実の中で中古住宅は注目が集まっている。
北海道でも取材していて、賃貸住宅を希望しているひとが、
借りる費用と購入する費用との間で、金利などの費用面も重ねて考えると
賃貸から中古購入にコロッと変わるユーザーも増えている。
そういったニーズは確実に存在する。
国の経済政策を見ていると、しばらくはゼロ金利、マイナス金利の状況は
継続する可能性が高いという状況もある。
そうであるからこそ、中古住宅の断熱性能向上を計るチャンスだと。
少なくとも地域としての北海道では、
しっかり断熱の施された中古住宅の優位が確立するように
制度を考えていく必要があるなと、思いを強くさせられました。
Posted on 2月 7th, 2017 by 三木 奎吾
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きょうで白内障の手術、あとの右目手術からも1週間。
ようやく本日から入浴の許可が出ました。
おかげさまで手術はまったく問題なく済んで、
見え方もたいへん改善されてきています。
視力は安定するまでは2〜3カ月掛かるということですが、
手術翌々日の検査では、左右それぞれ1.2、1.0というレベルだそうです。
それまでが、0.6、 0.5というものだったので、
大幅に改善され、まことにクッキリと見えるようになって来た。
この調子では運転免許の書き換えのときに不安だった視力検定、
自信を持って臨めそうであります。
あ、わたし、更新期間に現在入っておりまして、
めでたく「違反者講習」120分コースということ(泣)。
ということで、視力の回復は顕著であり、
まことに目出度い限りなのですが、
お世話になった札幌の地域中核医療施設・市立札幌病院から
最終の診察を受けた後、先生からは紹介状をいただいて
また、地元の「かかりつけ医」さんに戻されたワケです。
で、そのことを証すような以下のペーパーを窓口で渡された。

「次回予約」は、わたしはもうなくなったので、
そういうひとは、今後1年間この病院で受診するためには、
「予約外」受診になって、たいへん長時間待たなければなりません
さらに、予約の受付時間も午前11時までと限りますよ、
という告知のようであります。
さらに1年以上経過した場合には再度、地元のかかりつけ医さんから
紹介状をもらってきて下さい、という案内。
一見、「なんじゃこれ」とムッと思えるような内容が、
しかしよく考えられた文面で、きびしく書かれている。
医療制度側と、患者とのコミュニケーションを考えさせられました。
こういうキッパリとした姿勢というのは、わたしは必要だと思います。
中核的医療施設というのは、整った設備と環境で
最新の医療を提供することが必要であり、そのためには、
患者数を一定にコントロールする必要がある。
そういう医療の質と量の両立はありえないでしょう。
患者側としても、自己管理がなによりも重要であり、
間違っても、社会的甘えに繋がるような関係を求めるべきではない。
医療体制側の対応、最近はたいへんオープンになってきているようです。
ということでさっそく、紹介状をいただいた
地元のかかりつけ医さんを訪問して、無事の手術成功を報告。
先生からは、定期的検査のご案内もいただいております。
医療システムと患者の関係、進んできていますね。
<写真は市立札幌病院入院室からのすごい贅沢な建築的眺望>
Posted on 2月 6th, 2017 by 三木 奎吾
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