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カムイミンタラ

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きのうは久しぶりに層雲峡の温泉に宿泊。
連休真っ盛りなわけですが、折から夫婦でダイエット中ということで、
近くのスーパーに買い出しに行って、
なるべく低カロリーな食事を心がけておりました(笑)。
ということなので、夕食抜きという、
連休の客にしては、たぶん一番低い客単価だっただろうと思います。
ホテルさん、ごめんなさいね。
でもやはり、温泉ホテルの夕食って,異常なボリュームですよね。
あんなの、毎日食べていたらやばいです。

で、年寄りなので早く起きてお風呂に入って、
身支度をして6時から、ロープウェイからリフトを乗り継いで大雪山7合目まで。
ということで、写真のような景色を堪能してきました。
ただ、早朝から来るみなさんは、8割方はそこから時間半くらいかけて
頂上まで登ってくるのだそうです。
ホテルもたいへん涼しかった、というか寒いほどでしたので、
ジャンパーを着込んでいきましたが、好天のため、
7合目でもけっこうな日射で、汗ばむほどでした。
カムイミンタラというのは、この写真のような光景を表した言葉だそうで、
神々がお互いに遊び転げているような光景をいうのだそうです。
神々しくもユーモラスな表現で、面白いですね。
アイヌのみなさんの、自然崇拝の心情がうかがえます。
この列島のひとびとの基底的な心情として、
このような自然崇拝は抜けがたくあって、
その後、「日本」という小中華志向国家が成立してからも、
基底には、このような自然崇拝型の心情が残っているのではないかと思います。
アイヌの人たちの文化には、そういう列島に暮らした人間社会の
こころの奥底にあった心情が色濃く残っているのでしょう。
まぁ、言ってみれば縄文と弥生の相克が込められているように思う次第。
北海道に暮らすという経験を3代以上にわたって継続しはじめた
わたしたちの年代の「日本人」が、この列島社会の歴史に対して
なにがしかの経験知をもたらせられるとすれば、
きっと、このような視点から日本文化への内省をもたらせることなのかも知れない。
江戸期までの押しつけられた「儒教的価値観」、
明治期以降の「近代西欧的価値観」のどちらもが、
こうした列島社会固有の自然崇拝型の価値観とは大きく違う。
現代は、「近代西欧的価値観」が全地球を覆っているけれど、
それに対してアイヌの人々の価値観は、異質なエスニシティを持っている。

「カムイミンタラ」
いい言葉だなぁと、繰り返し反芻していました。

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