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【異常な暖冬がつづく札幌】

ことしの札幌の冬、さっぱりであります。
年末年始、ずっと長い秋のような気の抜けた冬で
ときどき降雪はあるけれど、すぐに「融けてしまう」。
経験感覚的には「秋田市くらいの冬」という感じでしょうか。
いや、秋田よりも「明るい」日射もある分過ごしやすいかも。
ラクではあるのだけれど、まぁどうせ気を抜いていたら寒波が襲ってくる。
そうやっていましめているのですが、気合いがさっぱり入らない。
要するに気温がまったく下がらないのですね。
12月にも雪が降ったと思ったら翌日には雨に変わったりする。
生まれてからこんなにキレのない冬は初めてであります。

北国人は冬の寒さが1年のサイクルで非常に重要な句読点。
その厳しい寒さによって気持ちもシャキッとさせられる。
こういう状況になってみると、
ふだんの年には「おいおいまたかよ」と嘆息させられる天気予報の
「あすからしばらく冬型が強まります」みたいなアナウンスに
むしろ「おお、ついにやっと来たか」と期待感を持ってしまう。
それがずっと裏切られ続けているのです。
散歩を日課としていますが、毎年であれば冬の朝には
とても外に出る気分にはなれなかったものが、
最近は軽々と外に出られる。いいのか悪いのか・・・。
ダウンなど重装備するけれど途中で汗を掻いたりする、考えられない。
これまでであれば、どんなに遅れても1月には絶対に寒波が来ていた。
それが当たり前であることが起こらないというのは、
その不在によってもたらされる災難を想像させられて怖ろしい。
よく言われるのは耕作地で土の中の微小生物の輪廻が狂うこと。
寒さによってある特定のものたちは冬に死に絶えるけれど、
それが生き延びてしまうことで、翌年に変動がしわ寄せされる。
しかし、それ以上によくないことがあるように思えます。
なにせ未体験の感覚なので、ラクだけれど不安、というところ。

気候変動ということなのか、
巨視的なレベルで「スイッチが入った」感がしてなりません。
なんとか寒さを願っている、ヘンな気分でこの冬を過ごしています。

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