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あるメーカー住宅のリフォーム_2

きのうから書いている北海道のTハウスの住宅のリフォームです。

ものにはすべて、「熱伝導率」というものがあって、
断熱と言うことを考えたら、この数値が小さい素材を使うというのは常識。
で、一般的な素材の数値を見ると、
木材 (0.11~0.15)
タイル (1.1)
コンクリート (1.3~1.5)
スチール (40)
アルミニウム (175)
樹脂(0.18)
<樹脂窓メーカー菊竹産業・HPより抜粋>
っていうような数値が並んでいます。
アルミというのが、飛び抜けて数値が大きいですね。
で、窓の素材として考えた場合、
アルミは成形もしやすく、気密性とかは維持しやすいとは思いますが、
熱伝導率があまりにも高いので、
冬の寒さを室内に伝えやすいし、当然、室内温度差との違いが大きくなって
結露もしやすくなる。
夏には、外気の暑さをまるでストーブのようになって室内に伝える。
窓枠の素材として、樹脂製品が世の中に出回るまでは
加工のしやすさが重宝され、主流になっていたのは事実としても
寒冷地・北海道で樹脂窓が流通するようになってから
それでもアルミサッシにこだわって使う理由がないし、
家全体の断熱性能を、著しく阻害する最大の要因になる。
写真は、この家のリフォーム前の窓構成。
アルミサッシの窓に、内側に木製窓・建具が2重に使われています。
この仕様が標準仕様だったのですね。
これでは、窓面の寒さ対策として考えたら、たいへん疑問。
そのうえ、3枚も引き違いを開けていかなければならないので
窓の開閉自体がたいへんな作業になってしまいます。
そのうえ、最後のアルミサッシは厳しい寒さの中では結露することは避けられない。
このような仕様の結果、
窓総体の厚みも膨らんできて、
窓が外に出っ張っていくことになり、
それの防水という技術的な問題もからんできます。

解体すると、やはりそういった点は発見されたようで、
まぁやはり、厳しかったのではないかと思います。
なぜ、寒冷地住宅でアルミサッシにこだわり続けたのか、
よく理解できないのですが、
引き違いの内側木製建具にこだわった、
あるいは窓が3重になっている、ということでの安心感を訴求したかったのか、
そのあたりではあったのかと思われます。
北海道内建築業界でも、宣伝しているイメージとのギャップが
ちょっとした奇観だったのです。
今回、リフォームでこれは無論、全部取り替えました。
<以下、明日以降に>

北のくらしデザインセンター
NPO住宅クレーム110番|イザというときに役立つ 住まいのQ&A
北海道・東北の住宅雑誌[Replan(リプラン)]|家づくり・住まいの相談・会社選び

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