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「行方不明の日本」

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ここまで言われているのが現実の国際政治の世界なのですね。
日本は、国是として対米従属を選択してきたわけですが、
いまや、アメリカの側から日本からの駐留軍撤退を言われかねない現実がある。
そういうときの安全保障というモノをどうすべきなのか、
いつになったら、日本の政治は真っ正面からはじめるのでしょうか。
<以下、7月5日8時0分配信 産経新聞>
「行方不明の日本」英紙フィナンシャル・タイムズ サミット控え辛口批評
 7日から始まる主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)を前に、4日付英紙フィナンシャル・タイムズ(アジア版)は、「行方不明の日本 姿が見えないサミット主催国」との見出しの辛口論評を掲載した。
 論評は「日本は世界で2番目に強力な経済を持ちながら、政治的には姿を見せていないも同然だ」とし、「サミット主催者の福田康夫(首相)はベルリンからブエノスアイレスまで(新聞の)1面に登場するだろう。それが閉幕したとき、日本は影の中に戻っていきかねない」と警告した。
 論評は「台頭する大国、成熟した大国とも、各国政府はかつてなく時間をかけて、地政学的展望を探し求めるべく占いの水晶玉に見入っている」とし、そうした取り組みにおける日本の不在を指摘し、「そればかりか、新しい秩序における日本の地位は滅多に、仲間の国々からの言及にすら値しない」と断じている。
 論評は、世界の力の均衡が急速に変化しつつあるとし、「アジアの世紀とは中国とインドのことだ」と、日本に代わって両国が台頭してきたと言明している。
 日本の影響力低下の背景として、「(バブル経済)崩壊が日本の政治家の自信を奪ったこととソ連崩壊が日本の地政学的位置付けをぬりかえたこと」を挙げ、その結果、第二次大戦後、米国にとり「西側の一員だった日本」の重要性が低下したところに、中国の飛躍的成長が重なったと見る。
 論評は「日本の最大の利益は、規範に基づく国際秩序を強化、拡大して、中国などの新興国を組み入れることにあると思う。何にも増して、世界のこの地域は強固な相互安保体制を必要とする」などと、日本の将来の選択肢も提示、「羅針盤なき国家」からの脱却へ向けた決断を促している。
案外、次に日本社会が経験するであろう「黒船」は
在日米軍の日本からの撤退なのかも知れませんね。
そうなってはじめて、日本の中に国際戦略論とか、
安全保障の国民的な問題意識の醸成、経済的安全保障を真剣に考えることになるのかも知れない。
結局、国際戦略ではひたすら対米従属というのがこれまでは心地よかったし、
それがまた国益に合致していたのが、戦後の日本だったのでしょう。
冷戦終結後、アメリカから見て日本の地政学的な位置は
相対的にダウンしていて、比重はどんどん下がってきているのが現実。
今後、この記事が示すように国際的な発言を日本が行っていこうとするとき、
国際政治のやりとりの中で、いまの日本の政治家がレベル的に大丈夫なのか、
日本の有権者も、そういう認識を持って政治家を選択してきているのか?
とくに最近の総理の退陣劇などに表れている、著しい政治家レベルの低下は
そういう面での危機を感じさせますね。
国内の「世論」のあまりな情緒性、常識感覚を逸脱しているテレビの低俗さ加減などを見るとき、
政治家だけではなく、現実の日本社会の「国際レベル」が心配です。
このままの日本社会が、この英国の新聞のように振る舞わざるを得ないようになったとき、
へたをすると、世界の情勢にとって不安因子になってしまうのではないか?
非常に不安に駆られるというのは、わたしだけでしょうか。
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