
さて、岐阜県での取材を終えて
名古屋から新幹線に飛び乗って、やれやれとひと眠り。
で、目覚めたら、左手にありましたね、富士山。
新幹線って、もともとは東海道線だけが運転していた時代から
何回も乗車していますが、
やっぱり富士山付近になるとワクワクしてしまう。
日本人であることを否応なく肯定させられる瞬間といいますか、
やっぱりこの山は、一ランク抜けている存在。
北のほうでも、会津磐梯山、岩手山、鳥海山、岩木山、
海を越えても羊蹄山、駒ヶ岳、利尻山、さらには大雪山系など、
すばらしい山々がそびえていますが、
やはり、富士山のすばらしさは単純に感動いたします。
って、しかし、東海道新幹線の中では、ほとんどビジネスマンなので、
富士山って言っても、クールなもので誰も無反応。
カメラを取り出して、なんていう人はいない。
ということで、恥ずかしいので、何食わぬ顔で、ひとりデッキに出て、
富士山に向かって列車の窓越しにケータイのシャッターを押した次第。
ちょうど、右手に傘雲も掛かっていい案配。
晴天が続いて、みごとな山容が迎えてくれていました。
このあたり、昔というか、
わたしたち北海道から来た人間が初めて富士山を見たのも
修学旅行での新幹線乗車のときなので、
格別に思う心があるのかも知れません。
毎日のように東海道新幹線を利用している人たちにとっては
まぁ、ありふれた日常の風景なんでしょう。
しかし、田舎からタマに来るものには非日常体験そのもの。
たまに外人さんがいると、いっしょにうれしがれるのですけど・・・。
今回の出張では、宇都宮からの東北新幹線でも
晴天で、空気も乾燥していたせいか、くっきりと山容を見ることができました。
2方向から、富士山を見られた次第です。
静岡県は当然として、首都圏、埼玉などからも見ることができる。
それはもちろん、関東平野というのが広大だ、
ということもあるでしょうが、
富士山の巨大さを明瞭に理解させてくれますね。
やっぱり、日本には富士山ですね。異議なしです(笑)。
Posted on 11月 17th, 2007 by replanmin
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きのうは東京に戻って、ホームビルダーズショーを見学。
ホテルに帰ったら、脚が棍棒のようになってしまっていました(泣)。
ほぼ、大体の展示を見て回ろうと考えたのですが、
無理でしたね。建材の素材展示などのコーナーは
ざっと見て回る、程度でまわって参りました。
会場では、北海道建築部建築指導課などの出展展示などもあって、
会場内で多くの知り合いと出会い、
日頃のご無沙汰をお詫びするような出会いが多かったです。
そういう意味で、北海道からわざわざ東京に来て、
そんなこともやっているのですから、ちょっと・・・ではありますが(笑)。
会場でやはり目につき、感じたのは、
エネルギーの世界的な不安を背景にして、
かつてないレベルで「断熱」について興味が盛り上がっていると言うこと。
会場内で出会った北海道の建築家・宮崎さんが言っていましたが、
「もう、断熱がわからない建築家は時代に置いていかれるんだわ」
という雰囲気が感じられました。
断熱や省エネというようなブースの展示では
たくさんの人が立ち止まって話し込んでいる様子が目につきます。
そういえば、仙台であった建築家・安井妙子さんから
「チルチンびと」の「暖かい家特集」というのを見せられましたが、
どうも、これまで情緒的な素材使いだけを訴求してきた雑誌なども
必死で転換を図ろうとしてきているのでしょうか?
住宅の雑誌というのも、ある意味では
時代を映し出したり、その時代の読者の興味と同心しながら、
同時にある一定のレベルでは、「よき住宅」についての
方向性を持っていかなければならないものだと思います。
化石燃料やエネルギーの危機がこれほど一般レベルで語られる時代に
建築に関連するメディアが、そういうことから遊離しているというわけには
いかなくなっていくのだろうと思います。
リプランの大きな方向性として、
性能とデザイン、というものがあり、
それが基底の部分で時代の認識と同期化しつつあるのではないか、
そんな思いを強く感じた次第です。
いままで見向きもしなかった、関東以南のマーケットが、
どうやら動き始めようとしている、そんな感じがした展示会場の雰囲気でした。
さてさて、そのように順調にいくものかどうか?
Posted on 11月 16th, 2007 by replanmin
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日本縦断の行程が続きます。
ということで、昨日は名古屋から汽車で1時間ほどの
岐阜県・恵那を訪問して参りました。
以前から知り合いの金子建築工業さんの社屋訪問。
金子さんは10年前くらいから高断熱高気密に取り組んでいる
本州中部地区屈指の存在。
建材、といっても地域の、東濃の檜を全国に広げていこうという
建材販売の仕事と、工務店支援の要素が強い
「高性能住宅技術の普及」のための実験的な設計施工が業務。
もう11月ですが、日中は13度くらいまで温度上昇。
日射熱も輻射熱として得られて、
からだは汗ばむほどの気候です。さすがに遠州灘的な気候。
こういう気候の中では、高気密高断熱技術も、
そうした条件を織り込んで、基本を踏まえながら、
さまざまなアプローチを行っていくべきでしょう。
金子さんでは、日中の太陽熱をどのように蓄熱させて、
夜間・早朝にどうやって温度を利用すべきか、
いろいろな取り組みを行っています。
ということで、取材がてら、社屋を見学させてもらいました。
で、見かけたのがこのユニークな四阿。
って、読みにくいでしょう? こう書いてあずまや、って読む。
ほとんど、読めませんよね。
まぁ、それは別として、風情がおかしいですよね。
社屋は自然豊かな川沿いの広い敷地に建てられていて、
東濃の森で生産される地元の美しい檜が度肝を抜かれるほどストックされています。
そのストックヤードに隣接して、家づくりの情報スペースが
ゆったりと、これもバラエティいっぱいに展示されていました。
そのなかに、遊び心たっぷりのこれがあるのですね。
川沿いの竹林ごしに川の景色を眺める窓、というか穴も開けられていて
「立って半畳、寝て一畳」的な方丈記の世界が実感できる。
木組みで床面を造作し、竹でマユのように骨組みをこしらえて、
それに土を壁として塗り込んで、壁天井を造り上げる。
その上で、雨をしのぐように屋根をかけた、というもの。
でも、こんな原型的な空間を実体験すると、
家づくりについての、住宅展示場的なステロタイプな観念は吹き飛んでいく。
より自由な発想に転換してもらうには
面白い装置だなぁ、と思われました。
同じものを北海道で作ったら、
冬を越してすぐに、原形をとどめないほどに崩壊するでしょう(笑)。
凍結などで土壁部分がまず間違いなく風化する。
さすが温暖地。こういうものでも存続していける風土なんですね。
しかし中に入って薫風を感じていると実に楽しい。
アタマの保養をさせていただきました(笑)。
Posted on 11月 15th, 2007 by replanmin
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長期出張が続きます。
きのうは群馬県太田市から栃木県と茨城県の県境まで移動して、取材。
で、若干の時間があったので、足利に寄り道。
歴史大好き男ではありますが、なかなか足利までは・・・でしたので、
今回念願が叶った次第。
とはいっても、同行したスタッフは「足利ってなんですか?」
という反応。「だから、足利将軍家の発祥の土地で・・・」
と説明しなければ、まったく知られていないことが判明しましたね。
まぁ、日本の歴史教育ってそんなものですね。
八幡太郎義家がこの地に家系を残したのが足利の由来。
隣地に分家したのが新田氏。
頼朝の一統が滅亡した後、「源氏嫡流」にもっとも近い、という理由で
関東武士団からの声望が高かったのが、足利だったのですね。
一貫して、得宗北条家と友好的な関係を築き、
反乱を起こす際にも、幕府の一番大きな軍団指揮権を任されるほどだった。
そのような北条家との関係は足利の地が
豊かな織物生産地だったことが大きいという説があります。
司馬さんの文章などに出てくるのですが、
ようするに日本の権力者同士での贈答・賄賂のいちばんのものは
一貫して織物などの布製品だった、という説なんですね。
まぁ、そういうことはまた別の機会にするとして、
なんと、高名な「足利学校」は火曜日定休で、見学不可。
え、おい、だったわけです。しょがないですね、なんで火曜定休なのか、
ふつうは月曜定休が一般的ですよねぇ・・・。
で、やむなく、足利の一族の旧邸宅地に建てられた菩提寺・鑁阿寺一帯を見学。
で寺の屋根の端を見ると、写真のように、どうみてもこれは、そう、シーサーがおりました。
って、????。
寺にも狛犬替わりのものがあるというのは、まぁよくありそうですが、
瓦屋根の上に可愛いポージングのシーサーとは、意外や意外。
どうなんでしょうか。シーサーは狛犬の変形でしょうから、
ありうるとは思うのですが、ここは関東北部。
さて、作り手の交流がここまで及んでいたのか、
謎が頭のなかで、猛烈な勢いで逆巻いてきましたね。
まるで、スフィンクスの謎かけのようで、でも
こんなかわいいシーサーの謎かけなので、なんか、こっちもニコニコ。
さてさて、どんな中世史ロマンが、この事実から見えてくるのでしょうか?
ちょっと、歴史探究のテーマになりそうで、楽しいですね。
読者のみなさんで、なにかこの件で情報をお持ちの方は
ぜひ教えていただけませんでしょうか? 楽しみにお待ちしております(笑)。ではでは。
Posted on 11月 14th, 2007 by replanmin
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いやぁ、仙台市青葉区、というのは広いです。
札幌でいえば、中央区に相当するのですが、
そういう地域も多いけれど、山また山を越えて、
どう考えても山中の森の管理人、というような風情のお宅訪問。
要するに、江戸期に建てられた森と木材の大庄屋さんと思われる古民家を
再生した工事を拝見にいった次第です。
仙台市内中心部から、車で約40分で、
山の中にある集落の中心的な位置を占めている建物でした。
ときどきリプラン誌面で紹介している
安井妙子さんの設計監修になる古民家再生の事例取材。
今回は次号東北版が宮城県仙台特集なので、その取材なんですね。
住宅については、また機会を見て取り上げたいと思いますが、
写真は、その家にあったみごとな調度品のようなかまど。
かまどって、古民家には当然つきものの炊事装置の基本。
なので、大体が機能性本位の無骨なつくりが多いのですが、
このかまど、木製の飾りがぐるっと、本体を修飾しています。
脚などは、猫足的な、雲形のような装飾まで施されている。
どう考えても、こういう装飾性は本体機能とは無縁なので、
やはり、意匠性を考えたものに間違いはない。
であるとすれば、さて、どのようなことだったのか、
想像するしかありませんね。
いろいろ、古民家は見て歩くけれど、こういうのは初めてでした。
武家などの家でも見たことはない。
類推的には、今日の家具的に装飾されているシステムキッチンに近い感じ。
扉の面材など、木目調やら、シャープな金属製など、
さまざまな装飾が施されていますよね。
ああいう感覚に一番近い。
でも、そうだとすれば、相当な「暮らしを楽しむゆとり」を表している。
江戸期の材木商というのは、紀伊国屋文左衛門のように、
相当の富を集積していた存在だったのですね。
まぁ、目の保養というか、驚かされた豪華さでした。
Posted on 11月 13th, 2007 by replanmin
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土曜日から出張に出ていまして、
きのうは宮城県石巻市で取材でした。
で、見させていただいたのが、すばらしい和風デザインのお宅。
性能面でもFF式ストーブ2台を半地下的に設置しての全館暖房で
家中、たいへんやわらかな品質の暖かさが実現しているお宅。
土間床にして、そこをピットにして蓄熱層として活かし、
そこから上昇気流を2階も含めて暖かさで包み込んでいます。
そういう高断熱高気密でありながら、
真骨頂は、むしろ、伝統的和風デザインの世界。
設計施工の今野工務店さん、社長の人柄がにじんでいる空間です。
先代からの付き合いというみごとな建具工事もすごいなぁと感心させられます。
そんななかでもひときわ目を見張らせられたのが、
この「黒柿の床柱」。
これは輸入材ということですが、
柿の木で中が黒いのだそうで、って、見たまんまですけど(汗)、
銘木という次第です。
最近は北海道では、ほとんどこういう和風の家って
見ることが出来ない。
こういう素材が、ほかの空間感覚の中に収まっていて、
徐々に醸し出されていく和の質感、のようなものが
訪れるものに、上質なもてなしの世界を演出しています。
にこやかで柔らかい笑顔の社長さんですが、
こういう空間を作ることに、きっと強い意志を持っているのだと思います。
こういういわば、「作ることへの思い」のようなものって、
その家族にも伝わっていくようで、
娘さんはステンドグラスの作品を作り続けているのだそうで、
これもみごとなものでした。
そのうえ、お孫さんの男の子、
取材中に仲良くさせていただいたのですが、
途中、自分の部屋にこもってなにやら作業に没頭。
で、なんと、帰り際には
小石に虹のような彩色を施したものをお土産にしていただきました。

ひとしきり、かわいいプレゼントに感動させていただいた次第。
帰ったら、わたしのデスク周りに飾っておきたいと思っています。
ありがとうね。
Posted on 11月 12th, 2007 by replanmin
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表題まんま、なんですけれど、
一昨日取材してきたお宅でふと気付いた次第。
旭川の新住協メンバー・芦野組さんの住宅だったのですが、
照明スイッチの設置高さがすべて低め。
通常の健常者が立って操作することだけを考えた高さではなく、
車椅子になったとしても使いやすそうな位置なんですね。
こういう配慮、細かい部分ですが、きわめて大切。
そう、家は毎日使うものなんですね。
使う人の立場に立って、使いやすさを仕掛けていく、
それが建築会社に求められる姿勢ですよね。
って、いうような意味合いを感じ取ったのですが、
さらに建て主さんが、こうやって使えるんですよ、
と言って、スイッチのタッチ部分を外して、
手元に持って、自由な場所から、赤外線とおぼしき操作で
照明を操作して見せてくれた次第。
恥ずかしながら、こういう設備関係の進歩って、
あんまり取材する機会がないので、感心してしまいました。
こんなことも知らなかった、ってちょっと勉強不足ではありますが(汗)
これって、すごく便利ですよね。
照明って、確かにベッドに潜り込んでから、とくに主照明を切るという作業は
また、起き上がってするんじゃ、辛い。
その点、読書なんかをたっぷりの主照明でゆっくり楽しんだ後、
こういう遠隔スイッチで出来るのは、使い勝手がいい。
わが家は建ててからもう20年近いので、
こういう進歩には疎くなってきていました。
でも、ちょっと気付いたのですが、
これって、聞いたら、やっぱりリチウム電池などが中に入っているのだそうで、
その交換は必要なんだそうです。
しかし、あの電池って、どうなんでしょうね。
電池って、やはりメンテナンスが面倒くさい点はあります。
わが家なんかの場合、いろいろなバッテリーやさまざまな種類の電池を
買い置きしているのですが、やはり切れないように買い置きするのって、面倒。
昔に比べて、大きさなどもずいぶん増えている印象がありますね。
そのうえ、こういう小さい電池って、
分別ゴミでも気を使わなければならない。
できれば、充電式のバッテリーにはできないものでしょうかね。
というのは、わがまますぎるものでしょうかね。
充電式にしたら、えらい高くなるのでしょうか?
ということで、今更ながらの住宅設備商品マメ発見でした。
Posted on 11月 11th, 2007 by replanmin
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写真はきのうも紹介した建築家・小室雅伸さんの住宅作品。
この写真は、まるで汽車のように横に長い建物に
玄関から入ってすぐのショット。
ずっと先の正面にはピクチャーウィンドが配置されているので、
訪れる人は、まず最初にこの「視線の抜け」を経験します。
ひとが「広さ」を認識するのは、まずはこの「視線の抜け」ぶり。
まずはこの長さにさわやかに驚くのだろうと思われます。
それを強調させているのが、屋根の構造木材が表しになったまま、
どこまでも連続しているリズミカルさ。
色調も、床のテラコッタタイル、素地表しのインテリアという
統一感のなかにあるので、正面の自然の緑がいっそう鮮やか。
よく見てみると、左手が南面なのですが、
これもきれいに揃えられた欄間窓の直線的配置も効果的。
小室さんの住宅デザインが
非常に良くわかりやすく展開しています。
こういうタイプのシンプルさが、かれの真骨頂なんではないかと思います。
敷地にゆとりがあって、
太陽光の取得に有利な敷地条件が得られたら、
まっすぐにその条件のメリットを最大化させる。
その単一目的に向かって、シンプルに全力投球する、
まるで、そんな印象を持たせてくれます。
まぁ、言ってみれば、デザインというものがきわめて「建築的」。
かれ自身が言っていたように、
「ダルビッシュが練習できるような」という
フレーズが、誰にでもわかりやすく感受できるような空間を作ってくれる。
こういうように作られた空間って、
まさにおおらかで、いかにも北海道らしい。
あぁ、こんな広いところに住んでいて幸せだ、って思える。
不良少年で名高かったダルビッシュが、
まっとうに本格派ピッチャーに成長できたように
そういうおおらかな雰囲気を持っているのが、北海道なんだ。
みたいな、イメージのふくらみを感じます。
そして、こういう空間が、全体として実に巧みに
温熱環境が考えられて、外の気象条件の厳しさに立ち向かっている。
実に「低燃費」で、ここちよくこの地での暮らしを満喫できる。
そういうがっしりとした温熱環境技術に裏打ちされているのです。
確かに受賞理由の「北海道の住宅のひとつの到達点」ということが
まさに明瞭に伝わってくるようです。
Posted on 11月 10th, 2007 by replanmin
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先日、ことしの「北海道建築賞」の受賞作発表会がありました。
これは、公共的な建築から住宅まで幅広い建築を顕彰するもので、
第1回が1975年、という歴史のあるものです。
今回は、たまたま、リプラン誌面でも取り上げていた
小室雅伸さんの「当別田園コート」が表題の賞に選出されました。
写真は、その建物の正面外観(リプラン誌面より)。
えらい、左右に横長い住宅なんですね、これが(笑)。
この建物は比較的に交通量の多い幹線道路から、セットバックはあるとはいえ、
遠景することが出来るもので、車を思わず止めて、
あるいはいったん通り過ぎてから、わざわざ、バックしてきて(笑)
見ていく人が多く、それをまた建て主さんが室内から見て面白がっている
というような住宅ということです。
なんでこんなに左右に長いのだろうか、というのが素朴な疑問なんですが、
プラン的には単純明快で、正面を向いているこちら側が
南側になっていて、敷地にゆとりがあるので、
できるだけ採光と日射取得を有利にするために、このようにしたのですね。
さらにこの家は2世帯での利用が考えられているので、
その意味でも、出来るだけプライバシーを離している、
というポイントもあると思われます。
でもまぁ、まるで汽車が走っているように見えますわな、こりゃぁ(笑)。
玄関を入ってまっすぐ見通せる先に緑豊かなピクチャーウィンドがあります。
「ダルビッシュが冬に来ても、練習できる」と
設計者が説明していましたが(笑)、まったく同感。
設計者の小室さんとは、長い付き合いになっています。
わが家は小室さんと同じ設計事務所のOBに設計してもらったので、
その設計手法や考え方が、通じている部分があり、共感できる設計者。
かれが造る住宅はまったくシンプルになるのが特徴。
しかし、そのシンプルさに、実に奥深くさまざまの考え方が込められているのですね。
それで、そういう部分に気付けば気付くほど、
実に大胆な設計手法だなぁと、感心させられる。
それと、住宅の性能への探求心は刮目するレベルで、
そういう意味からも、「ひとつの北海道の住宅の典型を見せた」という
今回の受賞理由には同感するものです。
まぁ、単純に実に「北海道らしい」建築設計ではないかと思うのです。
小室さんは、近日発売の
「北海道の建築家たち・住宅特集、北のくらしデザインします.8」
では、性能とデザイン、というコーナーで
若手建築家の五十嵐淳さんと対談したり、住宅が紹介されたりしていますので、
ぜひ読んでいただけると幸いです。
たくさんの興味深い話題が展開して、北海道の家づくりの
基本的な部分が明瞭に見えてくるような内容になっています。
って、宣伝なのですが(笑)、ぜひと、オススメいたします。
11月下旬発売、北海道内有名書店と、
今回は、東京の建築関係書籍に力を入れている有力書店でも発売いたします。
値段は1冊、2000円。ちょっとウチの本としては高めですが(汗)、
損のない内容と自負しております。
って、すっかり話題がそれましたが、
またこの家の写真、ご紹介したいと思います。ではでは。
Posted on 11月 9th, 2007 by replanmin
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写真は北海道開拓の村に移築されている
旧北海中学校の校舎です。案内には、
この校舎は、明治41年(1908)から翌年にわたって建築された本館部分である。創立は明治38年(1905)で、前身は札幌農学校第三期生らが中心となり明治18年(1885)に設立した私立北海英語学校である。外観の意匠は、明治半ばから大正期の官庁や学校の木造建築によく見られる様式である。
とあります。まぁ、札幌の街には擬洋風建築と呼ぶべき
デザインが多かったので、そういう系譜のなかの建物でしょう。
で、気がついたのは、建物の内外装の色。
この空色掛かったクリーム色、と表現すべき色、
札幌の多くの建物に使われていたなぁ、と思ったのですね。
ちょうど、先日見てきた北大植物園内の建物群でも
同様な彩色が施されていました。
これって、示し合わせてこのように決定してきたモノなのでしょうか?
あるいは、単純に偶然の一致なのでしょうか?
このように建物に色を施すというのは、
それまでの日本の建築には強くない発想。
開拓期以来の洋風尊重の姿勢の成せる技だったろうと思うのですが、
それにしても、色まで特定させていたものなのかどうか、
たいへん、不思議に思います。
このように塗装をするというのは、
外装材の風化予防という意味が強いものですが、
単純に色は、この色がたくさん出回っていて、価格的に安かった、
というような想像は無理があるでしょう。
だとすれば、ある了解事項に基づいて、選択されたと思われます。
その了解事項の決定動機って、さてなんだったのか?
この間から、機会があれば調べてみたいと思っていて、
そのまんま、なんですね(笑)。
スウェーデンなんかの住宅の色のなかに赤い独特の色がありますが、
あれなんかの場合は、彼の地で採れる鉱物資源の再利用だということ。
地域で産出する材料を無駄なく使った結果が、
あのような地域独特の色合いとして存続したのですね。
札幌や、日本の都市では、そこまでの決定的な色って、
なかったのではないかと思うのですが、
写真で見るこの色には、どうも惹かれるものがあって、
「札幌らしい」という色合いに近いのではないか、と思った次第なんです。
みなさん、どのような印象を持たれるでしょうか?
Posted on 11月 8th, 2007 by replanmin
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