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「エコ住宅 Q1.0」臨時増刊

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リプランでは、来月末28日に「東北版臨時増刊」として
「エコ住宅 Q1.0〜キューワン」を発売いたします。
これは、このブログでも折に触れてご紹介している
北海道における高断熱高気密住宅の進化の現在時点をまとめたもの。
民間の木造住宅についての工法開発研究機関としての
新住協が進める、次世代省エネ基準を大きく超えるQ1.0住宅についての特集です。
で、この本を北海道東北地区ばかりではなく、
関東を中心に、広く日本全域で発売する予定です。
わたしどものリプラン誌は、全国流通可能な「雑誌コード」を取得しまして、
それを利用して、寒冷地でのリアルな「住宅性能向上」の現実の姿を
「ごく当たり前のモノ」として、
多くのユーザーのみなさんにお知らせしたいと考えています。
首都圏以南では、高断熱高気密住宅といえば
きわめて例外的な、高額で高級なものという認識、宣伝が
一般的に多いと思いますが、北海道東北では、
ごく一般的なコストの範囲内で、研究熱心な工務店によって、
驚くほど高性能な住宅が、一般ユーザーに提供されている。
そういう現実をありのままに、お伝えしたいと考えたのです。
これまで、リプラン誌面に掲載された室蘭工業大学・鎌田紀彦教授の
高性能住宅づくりの指針を集大成し、
同時に、日本各地・中部地区、関東地区・新潟・東北・北海道と
多くの地域で実践されている家づくり実例もご紹介します。
以下、内容紹介を抜粋。
はじめに
日本の伝統的な住まい・古民家などを見ると、「夏を旨」とした通風に配慮した造りが基本。
が、そうした住まいは、開拓期以降、北海道でその致命的な弱点をさらけ出しました。ようするに、防寒性能・室内居住環境性能という考えをまったく持っていなかった。
北欧・北米水準に相当する寒冷地域に対して、日本の建築技術・文化では、その地にふさわしいような性能の住まいを実現できなかったのです。
そういうなかで北海道では、実践的な工法の暖かい家づくりが、独自な省エネルギー住宅として発展してきました。厳しい気候条件で暮らす連帯意識を基盤としたこの住宅技術革新の運動は、日本の建築技術の歴史のなかでも、きわめて稀有なことだったと言えます。
その中核的な部分を担ってきたのが、この本で取り上げる新住協<新木造住宅技術研究協議会>です。新住協が築き上げてきた技術蓄積・きわめて実践的な家づくりの具体的ノウハウは、いまや日本の住宅性能の標準的な位置を占めています。
こんにち世界が、省エネルギーで持続可能な社会、「環境の世紀」に大きく向かっていこうとする中で、貴重なエネルギーを無駄なく、活かしきる住宅技術は、いまや、待ったなしで求められています。
ごくあたりまえの標準的な金額で、だれでもがエコロジカルで高性能な住宅を建てることができる。
この本は、そういう願いを実現させてきた多くの住宅実例と、家づくりの指針をご紹介します。
その目指すものと、実際の住宅の様子をありのままにお伝えし、全国のみなさんに、本物の高性能な家づくりの参考にしていただきたいと思います。
ということです。
発売は、新年1月28日。朝日新聞全国版1面記事下でも広告予定です。
現在、書店ルートでの販売折衝中ですが、
びっくりするほどの手応えで、首都圏を中心に配本予定。
北海道東北では、地域のそのもののテーマとして当然ですが、
その他、中部・関西などの大都市圏でも発売します。
省エネが時代のキーワードになり、
環境問題が待ったなしに緊迫してきた現代社会。
根源的な解決策に向かっての住宅分野での積極的な挑戦です。
わたしどもにとっても、未体験な販売エリアでのチャレンジ。
ぜひ、多くのユーザーのみなさんに読んでいただきたいと考えます。
なお、現在、「先行予約」を以下のURLで、受付中です。
価格は1,000円。オールカラー124P。銀色の目立つ表紙です。
どうぞよろしくお願いします。
「エコ住宅 Q1.0」臨時増刊

親子将棋

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現在小6の息子が最近、わたしに将棋を挑んできます。
「本当は囲碁も良いんだけど」とか言っていますが、
わが家は囲碁はありません。碁盤って重たそうだし、高そう。
それにどうもわたし、碁は五並べくらいしかできない。
なにかで見たことがあるのですが、
碁か将棋か、人間にはタイプがある、ということでいけば、
わたしは完全に将棋派。
もちろんヘタな素人将棋ですが、けっこう好き。
むかし、広告の仕事で「日本将棋連盟」の仕事もしたことがある(笑)。
そうなんです、で、当時の広告関係の担当理事があの憧れの米長さんで、
「ごあいさつ」ということでお会いしたことがあるんです。
会ってみたら、さすがにいつも将棋のことを考えているようで、
こっちと話していると言うよりも、次の対局のことを考えている風でしたけど(笑)。
って、ようするに心ここにあらず、目線は頭のなかの譜面を見ている目でしたね。
で、本題。どうも最近、話題がとんで申し訳ありません。
息子との将棋、なかなか負けてあげるのが難しい(笑)。
って、駒落ち勝負を申し込んでも、ガンとしてプライドをかけて断ってくる。
カミさんからは、「接待将棋、接待将棋」とアドバイスが来るのですが、
どうしても将棋は「戦闘的」なので、一手一手、対応してしまう。
最後は涙目の息子との対局になって・・・。
でも、こういう貴重な機会は逃したくない、
で、息子のプライドも傷つけないでどうやったら、駒落ち勝負に持ち込めるか。
そこで一計を案じまして、駒を並べる前に
山崩しで、駒のとりあいっこを先に勝負することにいたしました。
このとりあいっこの結果で、将棋の持ち駒を決定するという
いわば、2段階の将棋の勝負なんですね(笑)。
で、これはこれで、けっこう本気に勝負できるので楽しい上に、
写真のようなみごとな「駒落ち」が実現する(涙)。
まぁ、こうなると、ちゃんと駒の動きがわかっている相手では、
どうやってもひとたまりもありません。
空いているこっちの陣地に、いきなり飛車や角を「張られる」のですから、
どうやっても防ぎようがない(笑)。
そのうえ、研究するにも持ち駒が想定できないので
ほぼ対応もできない、という2重苦、3重苦の将棋であります。
でもまぁ、親子関係的には大正解でして、
そこそこのルール(?)に則っていて、しかも悔しがるお父さんに、
大喜びの息子、ということが実現できております(笑)。
親子将棋と言うよりは、親バカ将棋でしょうか(笑)。
本来はこんなことでは教育にも良くないでしょうが、
いわば苦肉の策ですね。
お父さんはけっこう、真剣に戦っております。が、
いまのところ、連戦連敗。って、これじゃ勝てません。
でも、このハンデ戦で一回は勝ってみたいと思っております。
う〜む、くやし〜い!

温水ルームヒーター

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北海道では、まず見たことがない暖房システムとして
この写真の「温水ルームヒーター」があります。
大体が灯油を熱源とするボイラーを屋外に設置して、
そこから温水を、室内に4カ所ほど設置したヒーター装置接続場所に送るのですね。
で、ごらんのように接続して使用する。
間歇的な暖房として使えるのですが、同時に簡易なセントラルヒーティングとして
使用できるというメリットのある暖房システム。
ときどき、南東北地域で施工例を見かけることがあります。
必要な部屋だけに暖房が欲しい、というような需要に対応しているモノ。
ただし、室内で複数台を設置すれば、ある程度のセントラル暖房装置にはなる。
実際には、冬場で冷え切ってしまう床面などへの送風立ち上がりが早いので、
留守中に暖房しない場合、重宝されているそうです。
ある程度の工事は必要だけれど、
エアコン並みの工事で済むので、家電量販店ルートなどで気軽に買える。
まぁ、建築的ではない暖房、「採暖」的な暖房ということになりますね。
その意味では、逆に高断熱高気密で住宅性能がしっかりしている
そういう建物で、日射の熱取得がかなり期待できる、というような地域では、
省エネな暖房選択としてあり得るのではないか、とも考えられます。
しかし、最近は温暖地では需要が伸び悩み、
寒冷地では灯油の異常な値上がりということから電化に押され、
マーケット自体が縮小してきているのだそうです。
それと、エアコンのような室外機がセットであるわけで、
積雪寒冷地では、ボイラーも室内に置くケースが多いので、
そうしたことへの対応も、まだ十分とは言えないようです。
メーカーさんのお話を伺っていると、
やはりオール電化の需要の伸びが顕著で、
なかなか、対抗策に苦慮されているのが現実のようです。
いまや熱効率と費用のバランスでも、電化の方が安いというような現実だそうで、
そのうえ、火のない安全性ということも考え合わせれば無理もないところかも知れません。
世界的なエネルギーコストの上昇局面は
どう考えても今後、劇的に変化することはなさそうで、
こうした暖房機もユーザーの厳しい選択眼に対して
どのような打開策を打ち出せるのか、苦慮されるところですね。

空気を写真に写し撮る

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きのうは岩見沢の武部建設「結ホール」で開催中の
並木博夫さん写真によるイタリア在住の彫刻家・安田侃さんの写真展を見学。
っていうか、先日観に行ったので、写真家と会いに行ったというところ。
カメラマンさんって、仕事上いろいろに付き合いがあるのですが、
彫刻家・安田侃さんとの仕事について、じっくりと話を聞けました。
ローマで10日間滞在して多くの作品をファインダーに収めてきたのですが、
わたしが興味深かったのは、天候条件のこと。
多くの作品写真は、ふしぎと雨上がりの条件の中で撮影されていることでした。
そのあたりにフォーカスしてお話を振ると、
まるで、玉手箱のように撮影条件と手法について、
とめどない洪水のような思いが表出されてきていました。
お話の中で「やはり」と思えたのが「空気感」というフレーズ。
住宅の写真でも結局同じようなことを考えながら、工夫を凝らしていくのだけれど、
「平面的な意味」の構図を整えながら、
っていうのは、ようするに彫刻であれば、そのプロポーションの発見。
建築であれば、その構成要素への写し撮る側の「了解」を
一枚の写真の中に表現するということ。
その作業もそうたやすいことではない。
なかなか、たとえば「住宅性能」的なことというのは写し撮りにくい。
また、建築の意図、というものもそうは簡単には理解はできない部分がある。
しかし、いずれにせよそれは「感受する」という部分。
一方で、そうした受け身を超えて、その作品なり住宅なりに
真っ正面から写真家が向き合ったとき、
いちばん、求められるのは、臨場感とかいうように語られる部分。
もっといえば、やっぱり「空気感」なんですね。
空気はもちろん、無味無色の存在。
しかし、感受性をとぎすませていけば、その湿度は比較的簡単に理解できる。
ようするに雨とか、曇りとか、晴れとか。
そして、最大のファクターが太陽と、その日射が生み出す表現力。
「現実」という中では、まことに驚くべき多様な表現力を持って、
この太陽光はわれわれに、実に多彩な感動的ビジュアルの一瞬、一瞬を見せている。
さらに風であるとか、水の表現力とか、
そうしたさまざまな要素を「わきまえながら」写真家は与えられたテーマに向き合っている。
それが、写真家・並木博夫さんが撮った安田侃さんの彫刻写真では
まるで、七人の侍のクライマックスシーンのように、雨を利用しているのです。
それも雨が上がったときの、色々な素材の乾燥スピードの違いがもたらす
一瞬の表情が、みごとに感光されているのですね。
というようなことなのですが、
まぁ、わたしのヘタな解説を読むよりは、やはり実際の写真に触れるのがいちばん。
まだ写真展は開催されていますので、
ぜひ、見に行かれることをオススメいたします。
■並木博夫「時間の風景」写真展 
安田侃ローマ野外彫刻展「時に触れる」
(2007年12月14日(金)〜2008年1月13日(日)10:00〜16:00)
開催期間 2007年12月14日(金)〜2008年1月13日(日)
 12/23・24日は並木博夫氏自ら接客します (12/29〜1/7は休館します)
時間   10:00〜16:00
場所   武部建設(株)「結ホール」
     岩見沢市5条東18丁目31
      0126-22-2202
料金   無料

遠刈田温泉・神の湯

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ことしもそろそろ押し迫ってきてましたね。
天皇誕生日が年末に来てから、この時期って、
ちょっと味わいが変わってきた感じがあります。
そろそろ今年を振り返り始めるような連休、といったところです。
ことしもいろいろ巡り会えた温泉。
最近は、ビジネスホテルだけれど温泉付き、っていうのが増えてきた。
そのうえ、インターネットの常時接続環境っていうのが
出張族に受けているのだろうな、と実感します。
考えてみると、東横インの大当たり以来、
ビジネスホテル大戦争がにぎやかに展開していますね。
これって、背景に企業の「支店リストラ」があるのではないかと思っています。
これまでは、支店・営業所拠点を持って運営してきたけれど、
経費的に支店や営業所は今後、リストラされて、
整備される交通網を利用した「出張」で、地方での企業活動を維持する。という方向。
地方都市でのシャッター街化と、ビジネスホテルの出店が
同時進行していると感じるのはわたしだけでしょうか?
って、話題が完全にずれました(笑)。
印象に残った日帰り温泉と言うことで、
これがなかなかよかったでした、遠刈田温泉・神の湯。
高速では東北自動車道・白石インターから
宮城蔵王を目指して走らせる道の途中にあります。
高速インターから30分くらいでしょうか?
建物の外に、無料の足湯を提供していて、これについ、吊られて
みごとに温泉に、「釣り上げられた」次第なんですね(笑)。
なかは青森ヒバの香りが、むせかえるほどに充満しておりまして、
「掛け流し」温泉のふくいくとした肌触りとともに癒されます。
結構、地元のみなさんの利用が多いあたり、
湯の品質についてはレベルは高いのだろうと推察されました。
歴史はけっこう古いのだそうですが、
まだまだ木の香りも新しく、清潔感もあります。
というようなことで、オススメの日帰り温泉でした。
値段はすいません、忘れました(笑)。が、そんなに高くはなかった。
っていうか、地元の人たちが毎日来るような
銭湯並みの値段だったと記憶しています。
あいまいなご報告ですが、許してください。ではでは。

ようやく忘年会

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ということなんですが、写真はまったく無関係ですね(冷汗)。
申し訳ありません。お酒飲んでいるウチに料理の写真を撮るのも失念。
まぁ、ことしは超多忙のまま、忘年会にようやくなだれ込んだ、という印象で、
去年の場合は、芸をやっているゆとりもあったようですが、
ただただ、酒をつぎ合っていて時間が過ぎていった感じです。
年末近くに、通常号を北海道と東北の2冊アップ。
(って、東北はまだですが・・・)
それに加えて、特別誌面企画が大型のものが3つ進行。
そしてそれとは別に、臨時増刊的な企画が同時進行で合計3冊進行。
というような殺人的ハードスケジュールでした。
まぁ、なんとかメドは立ってきたのですが、
まだまだ、積み残しの仕事、来年の20周年号特別進行など、
年末ギリギリまで、作業が続きそうです。
仕事の段取りがどうしても付かなかったスタッフもいまして、・・・。
きのうの札幌市内はさすがの渋滞ぶりで、
タクシーもさっぱり捕まりませんでした。
ちょうど、忘年会開始時間頃が、タクシーのピークなんですね。
でも、2次会は地下鉄の終了時間にあわせて波が去るそうで、
昔のような狂躁はさすがに影を潜めているのでしょうね。
まずはなにはともあれ、無事に忘年会にたどり着けました。
で、写真なんですが(笑)
これは道央高速道の岩見沢と、砂川のPAにある彫刻なんですね。
岩見沢は、農産物の集散地として栄えた街らしい力強い馬車。
砂川はジンギスカン名物のゆかりの地、ということを表しています。
まるで、いまにも動き出しそうで楽しい。
とくに、お馬さんが引っ張ろうとしているのはベンチなんですよね(笑)
テーマとはまったく関係ありませんが、
若干、二日酔いですので、お許しください(笑)。ではでは。

「時間の風景」写真展〜安田侃ローマ野外彫刻展「時に触れる」

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きのう、別件の要件で岩見沢の武部建設さんを訪問。
豪雪地帯で知られる岩見沢ですが、ことしもこの時期としては
まずまずの多さの積雪です。夕方に行ったのですが、帰り、7時になるとかなり
「しばれあがって」おりました。冬本番ですね、かなり。
以前にもブログで紹介した、再生倉庫が「結ホール」という名前で
一般ユーザーとのコミュニケーションスペースとして生まれ変わっておりました。
天井高が15mはありそうな建物で、巨大な空間ですが、
低温水35度の温水床暖房で、人がいない状態でも16度ほどの
気温が保たれていました。
ここはいろいろに活用するのだそうですが、
ちょうど、イタリアで活躍する北海道の元気印の彫刻家・安田侃さんの
彫刻の写真展が開催されていました。
安田侃さんの作品は、ミケランジェロ以来で、初めて個人の彫刻家の作品が
ローマの街を飾っている、という話題のもの。
また、写真表現も素晴らしく、置かれた街の空気感、
彫刻作品と、街の表情の対話感がじわじわと見るものに伝わってきました。
背景となっている、「結ホール」の雰囲気ともマッチしていて
心地よい時間を過ごすことができました。
今週末、23日、24日には写真家の並木博夫さんも来場されるとか。
年末の一時、安田侃ローマ野外彫刻展「時に触れる」で
いのちの洗濯、いかがですか?
詳細の案内は以下の通りです。
■並木博夫「時間の風景」写真展 
安田侃ローマ野外彫刻展「時に触れる」
(2007年12月14日(金)〜2008年1月13日(日)10:00〜16:00)
開催期間 2007年12月14日(金)〜2008年1月13日(日)
 12/23・24日は並木博夫氏自ら接客します (12/29〜1/7は休館します)
時間   10:00〜16:00
場所   武部建設(株)「結ホール」
     岩見沢市5条東18丁目31
      0126-22-2202
料金   無料
写真展:「時間の風景」
安田侃さんのローマ古代遺跡での野外彫刻展「時に触れる」が2007年9月7日から2008年1月13日まで開催されています。この度2008年安田侃彫刻カレンダー製作のため、この展覧会を撮影させていただく機会に恵まれました。展覧会場はローマ発祥の地としてコロッセオやフォロ・ロマーノなどの古代遺跡群があるトラヤヌス帝の市場で、会場に一歩足を踏み入れると2000年という時の流れを経てここにそびえ立つ建築物に圧倒されます。自分が生きてきた時間を遙かに超えて存在する遺跡から気の遠くなるような時に導かれ、展示されている彫刻はその時の海に浮かび、漂い、見る者の生命が今ここにあることを、目に見えぬ「時間の風景」が包んでくれます。この写真展からそんな時に触れていただければ幸いです。(並木博夫)

暖房をおまけで考える国、建築的に考える国

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きのうはある暖房メーカーの方が来社。
いろいろとお話を伺って興味深かったです。
といっても、暖房メーカーさんは東京が本社の会社で、
これまでは主に、温暖地域で販売をされてきたということ。
今回、北海道での販売の可能性を探りたい、ということでした。
まぁ、その内容は別の機会にしたいのですが、
話をすればするほど感じるのが、タイトルに書いたようなこと。
北海道での「暖房」ということの意味合いがなかなか十分には伝わらない。
寒冷地では「暖房」というものは独立的には存在せず、
住宅建築事業者にとって、それこそ建築の工法をどう決定するのかと
ほとんど同等くらいの比重をかけて考えなければならないポイント。
自分自身も寒冷地での「居住者」であり、
その意味で、リアルそのもののテーマなんですね。
なので、建築を考えていくのに、常にこのことがらが決定要因にからんでくる。
間取りを考えるにも、デザインを考えるにも、
設備を考えて行くにせよ、つねに暖房や断熱のことが組み合わせのキーワードになっている。
よく温暖地の設計者から
「断熱などは、設備の問題だ」というような声が投げられることがある。
デザインとは無縁の事柄である、という認識なんですね。
そういう考え方からは、暖房は「おまけ」であって、
建築の基本要素ではない、という考えが導き出されます。
それで済ませているのなら、それでどうぞ、
と言わざるを得ませんが、地球温暖化の問題や、エネルギーの高騰、
というような「環境の世紀」の抱える問題は
そういった態度からは解決に立ち向かえません。
寒冷地が地道に考え、解決してきた道筋が、
エネルギーをコントロールする、という目的に対する実戦的な手法に繋がると思います。
そしてこの問題への対決こそが、
志の部分での「建築家」の時代への責務なのではないでしょうか?
限りあるエネルギーを有効に活用し、無駄にしない
建築的な工夫や努力を正しく評価できるような社会システムが求められていると思います。
いかが、お考えでしょうか?

そば打ち忘年会

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きのうは、仕事関係の仲間内の忘年会。
毎年、そばを打って舌鼓を打ちながらやっている会。
いつも誘いは受けていたのですが、仕事の日程が
なかなか折り合わず、ことし初めて参加できた次第。
そういう趣旨の会なので、
会場は会長さんの近隣の「そば屋」さんの店舗を借りてやっています。
なので、住宅街の真ん中にあって、忘年会なのに
クルマでなければ行けないような場所。酒が入るのに、困ったものなんですが、
まぁ、なんとか迎えに来ていただいて、参加できました。
で、わたしはそばは初めての体験でして、
興味津々とはじめのうちは見学させていただきました。
二八そば、ということで、ブレンドしていますが、
粉は石臼で挽いて貰ったものなんだとか。
会員の方が製粉屋さんから直接購入してきたものだそうです。
「スーパーとかで打ってるやつはダメですよ」ということ。
ということで、もうやりたくなってしまいまして・・・、
粉をこねていくのですが、なかなか楽しい。
500gの粉に対して、水の分量はおおむね半分ほど。
それを何回かに分けて、注いでいきます。
そうこうしながら、こねているとだんだん手応えが出てくる。
次第に団子状になっていくのです。
このころには、けっこう力を入れるので、汗ばむほどの運動量。
それをこんどは丸く伸ばしていきます。
それから、棒を使って広げて伸ばしていく。
適度に伸ばしたら、3つ折りにたたんで、切っていく作業。
ちょうど、写真のようなところですね。
これも、そば屋さんの器具を使わせてもらうので、
なんとか切ることができました。
加減がなかなか難しい。とくに左手側の押さえの力加減がコツのよう。
ほっそりと、食べやすそうに切るのには慣れが必要と思いました。
ゆでるのも、ほんの一瞬くらいなんですね。
これは本職のご主人にお願いしました。
自分が打って、切った、やや太めの(笑)ヤツが出てくると冷や汗とともに
なんともいえない「愛着」も感じられるものです。
まぁ、味はそばですから粉のほうで決定している部分でしょうが、
まずまず、おいしく、そしてなにより楽しく(笑)、いただけました。
で、おいしい地酒の「限定品」も飲んでみましたが、
酒を飲んでから、そばを食すと、これがまた、いい。
よく通の人が、そばをさかなに日本酒を飲む、と聞きますが、
それが理解できた感じがいたしました。
なんというか、そばの味が舌に鮮烈にわき上がってくるようなんです。
う〜む、奥が深そうで、やばそうです(笑)。
こういうのに、めっちゃ弱いんですよね、ハマりそうな予感プンプンの
そば打ち体験でした。

岐阜県の古民家

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写真はことし短い時間の中、
岐阜県恵那市の金子建築さんが案内してくれた古民家再生住宅の様子。
この木組みの様子を見て、「あ、方向を組み替えている」と
すぐに言い当てた建築関係者は過去にひとりだけだった、というお話を伺いました。
まぁ、わたしにはまったくわからなかったのですが、
梁の組み方には決まりがあって、変えればすぐにわかるものなのだとか。
奥の深いものだなぁと、感嘆した次第。
さすがに建材店として主に東濃(美濃の東部という意味)のヒノキを中心に、
木を扱う専門家なので、古民家にも大変造詣が深い。
なぜ、江戸期後期以降に古民家が大型化したのか、
という点についても、面白いご意見を聞きました。
たしかに色々な古民家を見てくると、
家族数と比較して大型の住宅が多いと感じます。
一般的な武家住宅と比較すると、農家住宅の宏壮さは格別。
住宅だけ見ていると、身分制社会というのは大きさには比例しないのだと感じます。
で、こうした古民家が大型化したのは、蚕の生産がキーワードと言うこと。
農家にとって、手近に現金収入を得る方法としては
増大した京・大坂・江戸といった「消費都市」での
綿製品の需要の増大に対応して、蚕の生産を競ったというのですね。
大量に蚕を飼う設備投資として住宅の大型化があった、ということ。
そして、そうした住宅建築需要の増大が、
競うようにその様式的な有利性の獲得競争にもなって、
その地域に似合った、気候風土に似合った様式を作り出していった、という説。
逆に言うと、そうした古民家の各地でのありようが、
当然のようにその地域に似合ったスタイルといえると言うことなのですね。
言われてみれば、まったく同感できます。
住宅としてではなく、生産設備という経済要素を表現していると考えるのは
当たり前ですが、まさに当を得ていると思います。
そのように見返してみると、やはり先人たちの知恵や息づかいが
もっと明瞭に感じられて、奥行き深く感じることができますね。