

さて今週はわたしは、関西に出張中であります。
火曜日に新住協関西支部の定例勉強会があり、
WEBマーケティングについての学習会もあって、続いて各地訪問。
写真は会場の梅田阪急オフィスタワーから、阪神デパート側をみたところ。
きのうは滋賀県の方まで脚を伸ばしておりましたが、
「半分くらいこっちにいて」というリクエストも受けた(笑)。
確かに住宅は「生活文化」の大きなエレメントなので、
そのカタチの「まゆ」に相当する「暮らしの感受性」のようなものは、
なるべく実地に即していた方が当然ながら、肌合いにフィットする。
そして住まいの豊かさの大きな部分は、そのことに関わってもいる。
たぶん心理としては、そこまでの「メディア」機能を期待されている。
そういう意味ではたいへんありがたい申し出ではありますが、
う〜む、いきなりディープといったところ。
っていうことで関西状況視察に走り回っているのですが、
スマホには札幌で進行中の兼用オフィス工事実況が飛び込んでくる。
こっちの方は、来週末には現場工事の仕上げの「清掃」が予定され
写真のように据え付け造作家具の設置が順調に進んでいる。
う〜む、気になることハンパない(笑)。
写真で状況はリアルタイムに伝わってくるのですが、
やはり「設置」されてしまえば、現場の寸法感覚は容認するしかない。
写真でわかるように天地とも緊結させて耐震対策するのです。
リフォーム・リノベの場合には、
こういった「造作家具」の移設とかが当然多くなるので
「こうなるはず」という現場での感覚が重要な部分を占めている。
最後の「感受性」での了解という部分ですね。
写真でおおむね8−9割がたの確認は出来ますが、
その「臨場感」やほかの空間との配置など、
やっぱり見れば見たで、微妙な空気感が知りたくなってきます。
まぁ、帰心矢のごとしではありますが、
運を天に任せる気分で自分を抑えるようにしております(笑)。
そういう意味では、リフォーム・リノベは施主さんは1/1スケールで
建築や空間を知る機会にもなるのだとわかりますね。
これが「3回建てなければ」のコアなのかもしれない。
本日までは関西地区を行脚したあと、あしたには関東へ移動。
今週末日曜日まで、気になって仕方ないひとに会えない心境(笑)。
まぁしかしその分、思いも募って愛着に繋がっていくのかもしれない。
人間と空間の関係性、奥行きが深いと日々思わされています。
Posted on 4月 5th, 2018 by 三木 奎吾
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ここのところ、新建築住宅特集4月号・「環境住宅特集」への
論評的な投稿を続けていますが、
北海道の設計者・研究者などから活発にコメントをいただいています。
ちょうど、「特集」の巻頭住宅事例の末光弘和さんの淡路島の住宅が
ダブルスキン緩衝地帯的な「中間領域」デザインを主眼とした作品だったので、
そのことは、今後の環境住宅論議についてのひとつの機縁になると
そんな風に考えている次第です。
末光さんの「論考」では、「閉鎖系・開放系」と寒冷地-温暖地住宅の
志向性をおおくくりに仕分けて、開放系のデザインエレメントとして
中間領域の多様な可能性、その熱環境的なふるまいも論じていた。
こういった「仕分け」について、いろいろな発言が出てきている。
まず端的だったのは、温暖地・東京で設計活動をスタートさせて
その後、結婚を機に北海道札幌に拠点を移した設計者・丸田絢子さんの意見。
「(温暖地の設計者が)室内に中間領域を欲するのは、
そもそも家のコアの部分すら寒いという恐怖があり、
迷信でも良いので何かに守られていてほしいという願望かもしれないなあと
最近思っています。願望のビジュアルデサインなのだと思います。」
「断熱工法のことを理解できなかった頃の自分が、そういう恐怖心から
間仕切りなどを設計していたなあと思い出しまして。北海道に来てからも、
恐怖心から逃れるのにかなりかかりました。家は寒いものと思っている
日本人には、中間領域が、温熱的には意味がないことが、
感覚的にはなかなか理解できないのだと思います。堀部安嗣さんなども
断熱がわかって、設計がとても自由になったとおっしゃってましたね。」
さらに北海道大学の熱環境系研究者の森太郎先生からは
「断熱もされていない、濡らしてしまったら夜に凍ってすべって
あぶなそうな中間領域が必要なんでしょうか?それは私たちが日本人で
文化的に中間領域なるものが好きだからなんでしょうか?」
というように論断されていました。
しかし、設計者の藤島喬さんから、写真のような寒冷地域設計者の
実例として、寒冷地らしい中間領域についての氏の試みが送付されてきた。
雪国らしい「雁木」空間の活かし方、建物に隣接した集熱装置としての
「ガラスボックス」、そして北国的「縁側」ともいえるデッキ空間など、
多様なデザインがこれまでも多くの設計者によって試みられてきた。
わたしとしては、北国で継続して行われてきたこうしたデザインと
温暖地での中間領域デザインが実りのある「対話」をしていければいいと、
そんなふうに思った次第です。
北海道住宅は「閉鎖」系ではないとわたしには思えるのですが、いかがでしょう?
Posted on 4月 4th, 2018 by 三木 奎吾
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きのう、新建築住宅特集4月号・末光弘和氏「淡路島の住宅」について論評を試みた。
誌面の論考のなかで、氏は温暖地での環境住宅手法として
<環境エンジニアリングされた「中間領域」>を挙げていた。
温暖地住宅を「開放」型としてとらえ一方で寒冷地住宅を「閉鎖」型の
環境住宅類型としてとらえる視点といえる。
閉鎖的な断熱気密ばかりで開かれた生活デザインが提示されないじゃないかと。
この「仕分け」はわかりやすいようでいて、しかしやや同意しがたい。
そんなことを考えていたら、北大の森太郎先生からツッコミがあった。
やり取りを再掲すると以下のようでした。
三木奎吾 「末光さんの住宅がまごうことなく「中間領域」をテーマにしているので、
温暖地と寒冷地での住宅をめぐっての共通言語テーマとして、
中間領域をどうデザインしていくのか、というものは非常に有効だと思われます。
それこそ圓山彬雄さんなど多くの北海道の建築家が潜在的に希求してきた。
それは寒冷地住宅にとってまだしっかりとは見果てぬ夢なのだと思う。
断熱気密を確保してなお、どう中間領域的デザインを現代住宅で達成していくのか、
日本社会共有テーマとして面白いのではないでしょうか?」
Taro Mori 「うーん,昨日,北方型住宅のデータを整理していたのですが、
ドアが良くなってきたためか,風除室はなくなっていくんです。
うちの子なんかみてると,雪があるとひたすら遊びまくるんですよね。
中間領域をつくって雪が積もらない場所になるとうちの子たち残念に思うではないかと
思うんです。それこそ最近の服はすごくいいので、わざわざ中間領域つくらないで,
外に出てあそびまくればいいのではないのでしょうか?」
三木奎吾 「う〜む、それもそれで面白い(笑)。そもそも北海道では
「雪」という面白い<中間的存在領域>がある。これは大きな気付きですね(笑)」
Taro Mori 「建築に取り込むのはもったいないです。うちの子たちが”中間領域”で
グダグダしていたら外に行かんかーいとか、雪除け手伝わんかーいとか怒ってしまう」
っていうような経緯があって送られてきたのが上の写真。
まさに子どもさんが、どこの場所かわからない雪山でまさに宙を飛んで
遊び回っているすばらしい人間環境写真です、チョーかわいい(笑)。
北海道では、日本の都市計画一般と比べ比類のない道路幅員が確保されている。
それは冬期積雪の「堆雪」スペースという意味合いが強い。
この「堆雪」スペースって、個人住宅の範囲を超えた「中間領域」といえる。
冬の間、北国の現代人は堪え忍ぶのではなく、実は
こんな「豊かな」中間領域を思う存分に楽しんでいるのではないか。
それは建築の概念の中に含まれないかも知れないけれど、
より広く「人間環境」と考えればまことに魅力的な中間領域なのだと容易に気付く。
また大人も下の写真のように、体を使ったり爽快な機材を使って「除雪」という
一種の環境との対話イベントを、個人住宅領域から公的都市環境領域にかけて
毎日のように「楽しんでいる」現実がある。
この「除雪作業」とか、「堆雪雪山」というのはどこか「建築的」ともいえる。
毎日の除雪の結果を楽しく見る瞬間が北国人には多くあるけれど、
あれは、一種建築営為的な感じ方、充足感を味わっているのです。
たしかに春になればきれいさっぱり消えてしまうけれど(笑)。
そう考えが及んだとき、寒冷地では住宅周辺環境における中間領域として
こうした環境が考えられるのではないかと、思考アイデアに至ったのです。
こういうアクティブな豊かさには、チマチマした建築架構的な
「中間領域」概念を吹き飛ばす生活感パワーがある。
そういう魅力を建築的にデザインしてしまうのは、いかにも「もったいない」。
中間領域の寒冷地-温暖地の比較対照論、面白くなりそうです(笑)。
Posted on 4月 3rd, 2018 by 三木 奎吾
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先日、新建築住宅特集最新4月号について触れました。
2年前の経緯があったので、注目して読み進めていたのですが、
どうも今回はギラギラとした部分が感じられなかった。
前回は挑発的な部分が感じられたのですが、やや静かな印象。
またこれまでは気付かなかったけれど、建築詳細に
Ua値表示が見られる点は、わかりやすい建築の共通言語化努力ですね。
やはりあるレベルは確保した上での特殊解的デザインが論に足る。
全体を見て、寒冷地サイドの住宅は常識的な内容だと思ったのですが、
やはり温暖地域の建築がどうなっていくのかが気に掛かるところ。
その意味では表紙にもなっていた末光弘和氏の淡路島の住宅が特徴的。
Ua値が0,42とあるので、ダブルスキン内側の本体は了解可能な範囲。
この家の特徴としては、外皮側の特注瓦のデザインと環境的効用でしょう。
「地球の声」拡大委員会での氏の説明をわたしは聞いていますが、
同席されていた発表者の方から「あまりにもポルシェ的な仕様であって、
一般解として論ずるにはふさわしくない」という意見も出ていました。
たしかにこの住宅はたいへんコストを掛けた住宅だそうで、
この「瓦」も特注で鋳型製作までして作ってもらったということ。
その「環境的」効果、人間感受性的な感覚領域での「体感」がどうか。
今回誌面では、ウッドデッキテラスでの床面温度が
シミュレーションでは30度になるところ、25度に抑えられたとしていた。
ちょうど日射遮蔽ルーバーのように瓦を使ってみたということですね。
海風の冷却効果、夏場で4度程度の気温との差があるので、
その冷風をクールダウンとして利用している。
氏の「論考」では寒冷地型住宅を「閉鎖系」温暖地型住宅を「開放系」とされていた。
いわゆる「環境要素」として断熱が基軸であることは了解しながら、
「開放系」では、いわゆる中間領域こそが本質だとされている。
この瓦によるルーバー活用というものも、
「環境エンジニアリングによって緩やかに制御された」中間領域というチャレンジ。
ただし、氏自身もこうした試みは世界的にもまだ確立されていないし、
今後どこまで汎用性をもって広まるかわからない、と書かれている。
瓦が熱環境的にどのように「ふるまう」か、それが一般解として
どのように普遍化できるか、まだ結論が出ていないと読み込めました。
この「中間領域」という概念は、都市的密集環境では
「近接する建物との関係」にまで想像力を広げてとらえている。
そういった領域に「デザイン」の大きな可能性を考えているように思われます。
氏は開放系の特徴というように言われていたけれど、
中間領域は寒冷地建築でもカタチは違っても多くの実践が行われてきている。
どうも気になるのは「閉鎖と開放」って、コトバの使い方に於いて
すでにハンディキャップがありすぎだと思う(笑)。
政治論議でのコトバによるレッテルで「保守と革新」という仕分けにも似ている。
まだしも保守には成熟した人間として肯定的部分もあるけれど、
閉鎖という言葉に優越性を感じる人間というのはほぼいないと考えれば、
100-0くらいに不均衡な論の立て方ではないでしょうか(笑)。
ただ、こうした志向性自体は当然ありだと思います。
中間領域の豊かさの追究は、古来からの民族的郷愁でもある
「縁側」が住宅から消えてしまった寒冷地住宅のいまの大テーマ。
温暖地も寒冷地もなく、大いにテーマとして追求すべきだと思われました。
<写真は新建築住宅特集4月号表紙一部と高知県桂浜の海>
Posted on 4月 2nd, 2018 by 三木 奎吾
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ごらんの写真は、今回の改装プロジェクトで確保されたオフィス中心部分。
別の箇所に収容される水屋装置が残置されているのはご愛敬。
コンクリートのスラブで天井が構成され、その荷重を支えるための
バッテン型の架梁が特徴的。
さらにその天井を被覆するように木製格子天井がある。
ブロックの壁とのハーモニーがよくて、大好きであります(笑)。
この構造の確かさが視覚的にもつたわってくる様子に愛着がある。
カミさんも言っているけれど、なるべくこの「構造美」を見ていたい、
そんな気分になってしまいます。
建物はその建てられる敷地の条件がまずあって、
そこでの用途が決まり、それを満たすカタチが決定され、
もっとも合理的な構造が選択されて骨格が固まる。
こういう石系の素材は堅牢性に於いて比類がない。
きちんと断熱が考慮されれば老朽化進行は考えにくい。
よく60年とか45年とかの資産償却年限とかが言われるけれど、
きちんと保守メンテナンスされていけば、ヨーロッパの石造建築と
そう大差のない年限、維持されていくのだと思う。
彼の地では活発にこうした建物の「用途変更」需要が盛んだとされる。
新築よりも改装改造が建築需要の中心だとされる由縁。
わたし自身、この建て方を選択したとき、
この基本骨格には強い信頼の感覚を持ったものでした。
日本では住宅のような用途に於いては過重だという考えもあるでしょうが、
それは日本が「温帯」地域として長い歴史時間経緯があって、
「亜寒帯」地域での建築に十分な想像力を持っていないからではないか。
最近、札幌というマーケット性について考える機縁があった。
徐々に考えを積み重ねているのですが、
この「亜寒帯」地域での日本民族の実験的集住都市というような
おおくくりに至ってきています。
そう考えたとき、期せずして選択されていたブロック造建築って、
大きなテーマになっていきそうだと思っているところ。
まだ少数派ではありますが(笑)、
ブロック建築の再評価、復権というような仕掛けを
虎視眈々とうかがっている最中なのであります。乞うご期待。
そういった意味から、この「構造美」というのも、
わかりやすいメッセージ性を持つのではないか、と思っていますが、
どうでしょうか?
Posted on 4月 1st, 2018 by 三木 奎吾
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きのうちょっと触れましたが、
わたし自身は定期購読していない他誌のことを
発売日から約10日遅れでようやくチェックすることができました。
(北海道では「本州誌」は発売から2日程度遅れて発売される)
たまたま2年前に新建築住宅特集さんが「環境住宅特集」を出されて
それに対してわたしがこのブログで意見を書いたところ、
思わぬほどに多くの「反響」になってしまった。
官学民オールとしての北海道の住宅づくりの取り組みの実態は、
日本民族がつい150年前まで取り組んでこなかった
亜寒帯地域という「環境」のなかで、どう安定的に暮らしていくか、
その格闘の連続だったとわたしとしては、認識していた。
主観的にも客観的にも「環境技術」とはそういう内容が中軸と理解していた。
このことは多くの北海道・寒冷地の共通認識だと思う視点から
その特集内容について違和感を述べさせていただいた次第です。
直接的には、住宅環境要素技術の「歴史年表」的記述に於いてすら
北海道での取り組みがほとんどまったく記載されていなかったことに、
深く驚かされたということだったのです。
その後、この特集に日本建築学会「地球の声」の活動が深く関与している、
そういう事実も知ったので、そういった「公的」スタンスであればなおのこと、
というように、あくまで自由な出版人として興味を抱き続けてきた。
その後、東京での建築学会会合でわたしのブログ発言が論議されたり
巻頭論文執筆の川島範久氏が来道されて
活発な「南北対話」を行ったり、わたしが東京の会合に呼ばれたり、
さらには、この年明けには大挙しての関係者の取材来道があったりした。
日本建築学会の活動という公的意味合いから住宅雑誌発行人として
そのことにも協力させていただきました。
・・・そういった経緯をよく知る立場として
今回の「特集/「環境住宅」その先へ」を読ませていただいた次第です。
特集の中で「論考」を書かれている執筆者の川島範久氏、能作文徳氏、
末光弘和氏、堀部安嗣氏、西方里見氏の各氏とは親疎はあっても
良く存じ上げているみなさんばかり。
もちろん、新建築住宅特集編集長の西牧厚子さんとも知遇を得た。
そしてこの間の経緯について、西牧さんの「編集後記」にも
書かれていて、印象深く読ませていただいた。
他誌であるのに、どうも深くそのプロセスに参入しているかのようで(笑)
相違点もありながら、しかし同じ経験を共有している気分もあります。
「編集後記」をちょっと引用させていただくと、
「・・・とくに印象的だったのが、筆者たちと今年1月に訪れた
北海道の住宅の見学会です。(中略)その環境性能を具体的に体感し、
住まい手と建築家と対話を重ねた経験はたいへん大きいものになりました。」
と書かれていて、メッセージとしてうれしく受け取りました。
日本の建築世論にとって重要な位置にあるメディアとの
内容面での「協働」はけっしてムダではなかったと思っています。
たいへん真摯に受け取っていただいて感謝しております。
各論考や住宅事例に対しての論評や意見を今後、当ブログやHPなどで
折に触れて、述べさせていただきたいと考えています。
<あ、表紙写真をWEBから引用させていただきました。悪しからず>
Posted on 3月 31st, 2018 by 三木 奎吾
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きょうは3月30日。平日としての「年度末」ということになりますね。
きのう朝にも普段とはだいぶ違うクルマの混雑を感じていましたが、
やはり年度末という区切りでひとの動きがあるようです。
わたしのブログを見ていただいているみなさんはお分かりと思いますが、
ことしは、わたしの場合はまた格別な環境にいます。
1日24時間で過ごすふたつの大きな「環境」が
両方とも激変のまっただ中。
生活環境はカミさんの実家の1室に居候の仮住まいで
仕事環境までは片道クルマで30分程度掛かる。
この家も約20年前くらいに設計・建築にタッチしていた建物です。
それこそ「プロトタイプ」を意識して設計プランから建て方まで
合理性を徹底的に追究した住まい。
たいへん思い入れのある建物ですが、やはりそこは「仮住まい」。
一方で仕事環境の方の建物も、引っ越し作業をしていたら
建築当時の資料類などが全部「発掘」されてきた(笑)。
設計図とか、建築見積もりなど詳細に至るまで整理整頓された。
こうした建築をすべて作ってきたことに今更ながら気付く。
そしてその「原点」ともいえる建物の再建築のまっ最中。
「なんや、結局自分の作ってきた建物ばっかりだ・・・」
たぶん人生で住宅建築というモノと出会ってからの体験を、
もう一回追体験しているような気分がしております。
こういう「環境」に身を置いてみると、
おのずと、日常生活というものが自然に持っている力、
「平常」というものの価値感について思いが募っています。
よく「落ち着いて考える」というコトバがありますが、
このことは、たぶん日常というモノが人間にどのように作用するか
その偉大な力というモノを表現しているのでしょう。
というようなことで、
その企画についてなぜかアテンダーみたいなことまでもさせられた(笑)、
新建築住宅特集さんの4月号「環境住宅特集」も
きのうようやく入手できたというようなことであります(笑)。
たぶん川島範久さんはじめ多くのみなさんが
「どうして三木はなにも発言しないのか」と不審に感じているかも(笑)。
申し訳ありません、まったく日常がない状態でしたので、
落ち着いて「評論する」ような環境にいませんでした。
読んだ上でなお、なにも発言しないこともあると思いますが、
まずはじっくりと内容を確認させていただきます。
経緯から言って、やはり感想の一つくらいは述べる義務はあろうかと
そんな風に考えております。ですが、時間の猶予を。
さて、怒濤の3月でしたが来週からはクライマックスの4月です(笑)。
体調はしっかり整え、合理精神で対処していきたいと思います。
Posted on 3月 30th, 2018 by 三木 奎吾
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こういう工事体験というのも一期一会だろうなと思います。
住んでいた建物からいったん全部の荷物を外に預けて
改造・改装工事を立案しながら、工事をチェック。
一方で仕事環境の方も、16年分の仕事量分の積層残滓やらを
丁寧に整理整頓して、それぞれに適材適所を按分していく。
まさに「取捨選択」をほぼ仕事人生分に対して行っていく。
個人としての生活、くらしと全仕事人生の両方の整理整頓ですね。
あんまり他の人は体験しないだろうことをやっていますので、
毎日が波瀾万丈と言いますか、まことに変化に富んだ日々であります(笑)。
そして最終的な着地点を明確にさだめていますので、
そこに向かって、まさに「動きながら考える」というところ。
・・・そんな毎日を過ごしていますが、
ふと事務所の庭先を見たら、いつも春を告げてくれるクロッカスが
ことしも同じ場所で芽吹いてくれていた。
関東以南地域ではサクラ満開、春爛漫のようで
まことにご同慶の至りですが、北の春はそれはそれなりで、
こういった万象がそれぞれにカラダいっぱいに陽を受けて
躍動に向かって準備を確実に進めてくれている。
この時期の北国人は年上の姉さんたちが次々に幸せをつかんでいく様子を
じっと見つめ続けている「末娘」のような心境になります。
大輪の美を見せている輝かしいお姉さんを見て
そっと唇を軽く噛んでいる、そんな心理が気分の底にある。
「いつかわたしにだって・・・」であります(笑)。
でもそれが、南北に長い日本列島で社会を営んでいるこの国の
独特の民族的共感世界を構成している、きわめて重要な
地域的「差異」であることに、みんな気付くと思う。
こういったグラデーション心理がだんだんとありがたいと思えてくる。
それぞれに個性があり、そこにあるメリットをもっている。
北海道は寒いけれど、だから住宅断熱の技術が先進できた。
そのことでお姉さんたちのくらしをもっと良く出来ることもある。
こういう季節感のグラデーションこそが大切な文化資産だろうと。
ということですが、工事では毎日いろんな困難が生起する(泣)。
一歩一歩、合理的に対処して解決策を見出しながら、
あらたな「環境」を作り出したいところであります。ふ〜、頑張るぞと。
Posted on 3月 29th, 2018 by 三木 奎吾
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「家が好きって、どういうことかな?」
「やっぱり家族だけが作り出せる空気感、やさしさ」
「そのココロは、癒やしだよね」
「ネコだよ、ネコ」
「そだねー、ネコいいよね、ネコ」
っていうようなスタッフの会話から、こんな取材が出来たら良いね、
と話し合っていたら、ちょうどそんな住宅取材と遭遇できた!
あとは、ネコちゃんのご機嫌次第。
そこでスタッフ一同、ネコなで声を駆使しておだて上げたら
ごらんのように「木に登りはじめた」(笑)。
おお、やってみるもんだ! であります。
特集】 好き!を建てる
とにかく猫が好き、床座の生活が好き、バーベキューが好きなど、
暮らしの中で見つけた好きなモノに特化し、
それを最大限に楽しむためにプランした住宅を見てみると、
家づくりの楽しさはもちろんのこと、
暮らしはじめてからの自由さや充実ぶりがうかがえます。
気持ち全開で楽しむ「好き!を建てる」家づくりを参考にして、
自分たちらしい、心躍る暮らしを叶えてみませんか?
Case01.LOVE! CAT
全てのイキモノが心地よく暮らす ニャンニョロノイエ
Case02.LOVE! FLOOR
暮らし方から見つける家のカタチ 床座で芽生えるくつろぎと安堵感
Case03.LOVE! BBQ
住まいの内と外が自然につながる 空の下のダイニング
Contents
●巻頭特集/好き!を建てる
●特集連動企画/まだまだある! 「好き!」を建てた実例集
●連載 Q1.0住宅デザイン論 〈新住協 代表理事・鎌田 紀彦〉
●リノベーションで暮らし、広がる。
●リノベーションの基礎知識
●連載 いごこちの科学 NEXTハウス13 〈東京大学准教授・前 真之〉
●新築ルポー住まいのカタチー
●北の建築家
「田園の家」 高橋 克己
「掘立柱の家」 米花 智紀・米花 真弓
Replan北海道VOL.120
2018年3月28日発売・2018年春夏号・A4版
本体価格463円(税込:500円)
お買い求めは、北海道内の書店・コンビニで。
北海道外のみなさんはこちら、WEBからの直販で。
Posted on 3月 28th, 2018 by 三木 奎吾
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先日まで青森県ー道南函館地域に出掛けていましたが、
函館では、わたしはご覧のような「赤松街道」が大好きです。
この街道は、本州との玄関口である函館から、開拓当初には
「奥地」とみられていた「札幌本府」方面に向かって開かれた
北海道開拓にとってまことに歴史的な道です。
そしてそこにはほぼ北限といわれる「赤松」並木が植栽され、
アカシアやポプラ並木道が作られた亜寒帯都市サッポロではない、
日本民族に歴史的に馴染みの深い景観がデザインされた。
それから1世紀半を経過して、
いまは、メイン道路としての役割は高速道路の無料提供区間に
道を譲っているので、あまり大きな通行量はないようです。
函館という地域にとって、この赤松街道は
こうした歴史性を踏まえて、非常に重要な「資産」だろうと思います。
また、北海道全域にとってもこのスポットをどう活かしていくのかは
大きな知恵が要求されるだろうと思っています。
気候的に日本「内地」とはまったく違う亜寒帯気候の北海道と
本州「内地」とを繋ぐシンボルとしての要素がある。
はじめて仙台を訪れたときに、
函館の街に似ている空気感を感じていたことがある。
北海道サッポロは本州「内地」とはまったく違う空気を持っていて
それは民族としてのグラデーションで明確な位置を占めている。
対して「中間」というような雰囲気が仙台や函館に感じられるのでしょうね。
こういった感覚はたぶん、奥地・北海道ネイティブの人間の感覚でしょう。
そういった「中間的グラデーション」の表徴として
この赤松街道には民族文化的機能を果たせる部分があると思う。
とくに最近は高速道路の降り口周辺、ちょうどTSUTAYAのあたりが、
新しい函館の中心街区として注目が集まっても来ている。
土地価格上昇でもそういった傾向が顕著になってきているとされる。
そうなってくると、西部地区・五稜郭周辺に続いて
この赤松街道地域を活かしていくことがテーマになるのではと、
そんなふうに「都市計画」的に注目している次第。
今回訪れたのは真夜中、午前4時頃だったので、
こんな「月と赤松街道」みたいな、日本民族的なカットを撮れた。
わたし自身は、こういう「和」な景観にも強いシンパシーをもつ。
この場所が強い磁場力を大いに発揮していって欲しいと
強く願っているものです。
Posted on 3月 27th, 2018 by 三木 奎吾
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