
先日の建築家展で見た札幌の航空写真。
わたしが育った札幌は、京都のような計画都市。
わかりやすい計画都市というのは、一般的に碁盤の目状に作られるモノなのでしょうが、
やっぱり上方から見た場合でも、くっきりと明快なプラン。
日本の都市って、分類するとどうなんでしょうか?
東京は豊臣秀吉の着眼で、家康が計画した都市ですが、
経済発展を重視した都市計画とはいえ、やはり城下町の街割り。
道路などの基盤的な整備は、いまも環状線が連続していない場所があるなど、
近代都市としてみたときに、機能性はどうなのか?
慢性的な車の渋滞などを見ていると、その面では破綻しているとも言える。
しかし、公共交通機関の鉄道・地下鉄の発達ぶりは
まさに全体として生き物のような血流的なネットワーク都市。
案外、車の乗り入れをかなり規制して、中心部をバイパスする道路整備などが進めば、
CO2削減の視線から見たら、いい都市環境になるのかも知れません。
札幌はまだまだ、車社会の中では基盤的な道路環境がゆとりがある。
やはり、明治初年の都市計画でアメリカ的な考え方も取り入れただろうことが
現代に生きてきていると思います。
大きな道路では幅が100m、一般的に20m。小路でも8m幅の道路が確保されている。
こんな「公共」スペースが広い都市計画はまさにアメリカ的。
市内に残る古い公園である「円山公園」は
アメリカンスタイルそのまんまの自然公園スタイルを取っていますね。
街のそこかしこに残る、こうした都市計画の残滓が
札幌という街を、日本の中で面白い街としてきた資産なのではないかと思います。
現代では、都市の資産継承、計画的な都市環境の育成発展ということが
たいへん難しくなってきていると思います。
なんとか子孫の代までも、札幌らしさを継承していきたいものです。
Posted on 2月 25th, 2008 by replanmin
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もうすこしで3月というこの時期ですが、
今年の冬はなかなかにやってくれますね。
先週はすっかり春めいた気候が続いていたのですが、
どっこい、すんなりとは春にはなってくれません。
関東では春一番だそうですが、
こちら札幌では、きのうも一日降り続き、今日朝にはすごい状態でした。
季節風も強く吹き付けていたようで、
事務所のエントランスは腰までの積雪状態。
吹きだまりのようなことになっていたのですね。
雪の降り具合、風の向き・強さで、雪の状態はまさに千変万化します。
きのうは、風邪気味の体をいとい、
雪かき作業をさぼっておりましたが、さすがにもう手が付けられなくなるので
朝から、大汗かいての雪かきに追われました。
おかげで、坊主は友人たちとのスキーが荒天のため中止。
まぁ、遭難の危険があるし、第一、スキー場もクローズかも知れません。
っていう、冬真っ盛りの札幌地方ですが、
この季節、いつもお伝えしている「雪庇」が各家庭で順調に成長しています。
無落雪屋根をはみ出して、季節風の風下方向に雪の庇がせり出す現象。
わが家の3階居室から、屋根からの雪庇が見えるようになっておりました。
ちょっと、オブジェとしてみていると面白い。
わたしたちが子どもの頃には氷柱が冬の北海道の風物詩でしたが、
坊主たちの年代には、この雪庇が冬の風物詩になっていくかも知れません。
じっくりと観察してみると、
端っこ部分では微妙な自然の造形が見られてなかなかに楽しい。
見ていても面白いし、窓を開けて破壊するのも楽しそう。
なんですが、やはりこれが急激な暖気などが来たら、
落雪して、危険も伴う。
北海道は、氷柱を克服し、屋根雪崩の危険を克服し、
無落雪屋根というユニークなデザインも生み出して、
敷地の狭小化も克服してきたけれど、
いまは、この雪庇問題が、なかなか難しい問題になってきています。
まぁ、危険の度合いは昔とは比較にならない低レベルではありますが、
とはいえ、対応策は考えねばならない問題ではあります。
でも、けっこう面白くて、きれいでしょう。
ゆとりももって、考えていきたい問題だと思います。
Posted on 2月 24th, 2008 by replanmin
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昨日紹介したQ1.0レベルの住宅の居間の窓辺、床には
ごらんのような「床蓄熱」が仕組まれています。
この家では暖房はヒートポンプが採用されています。
ヒートポンプは北海道のような寒冷地では、なかなか効率よくは熱回収ができない。
その厳しい条件下で、それに付加するように
太陽光日射熱をこのように取得して利用しようという考えで試みられているのです。
北海道電力管内では、電力メニューが多様化しており、
このように実験的にヒートポンプを使う場合でもメリットがあるのですが、
やはり、基本となる住宅性能が高いことが絶対条件。
そのうえで、いわば、昼間に蓄熱して、夜間に放熱するこういう自然エネルギーも
活用しようという作戦なんですね。
その意味で、窓も床レベルまでの大きな窓で、
冷輻射での熱損失よりも、蓄熱を優先させている考え方で、
全体として、実にうまく調和が取れている事例です。
土間や蓄熱床などへヒートポンプ熱源からの温水循環が供給されていますが
さわってみると、それほどの高温ではありません。
流している温水の温度は30数度というレベル。
それでいて、室内は20度をやや超えるほどの一定感で満たされています。
太陽エネルギー取得量がどれほどであるか、
数値的に把握することは難しいとは思うのですが、
たぶん、相当なレベルで寄与しているものと推測できます。
岐阜県恵那市で、このような蓄熱床を実験的に取り入れている事例もありましたが、
今後、ひとつの有力な暖房エネルギー取得方法として、
研究が進んでいって欲しい分野だと思います。
Posted on 2月 23rd, 2008 by replanmin
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この時期になると、毎年、東北から
北海道への住宅見学ツアーが来られます。
やはり冬真っ盛りの北海道での住宅性能を確かめたいという
そういう見学目的ですね。
北海道の住宅業界人は、いわゆる性能のことでは本州地域に行くことは少ない。
そうした目的の場合には、やはり北米・北欧に見に行く。
逆に言うと、世界の寒冷地技術を北海道がまず消化吸収して
実際に日本人の暮らしにフィットさせてみてから
それから本州で、活かせる部分を取り入れていく、という流れ。
大体がそういう位置関係にあるので、北海道は元気を出さなければならないですね。
寒いからといって縮こまるのではなく、
寒さを産業的に活かす努力が必要なのだと言われている気がします。
そんなお客様を迎えるようなことが多くなってきて、
他の日本からの目で北海道を見てみると、
そういう違いもやっぱり面白いものがあります。
きのうは山形県からのお客様をお迎えしたのですが、
何人かの方たちから、「和室、目にしませんね」というお言葉。
聞いてみると、山形ではまず、2間3間と和室が続く設計プランが
ユーザー側からの要望条件にふつう、入ってくる。
そういうポイントを基本にしながらプランを組み上げていくことになる。
それに対して、北海道では一般的には、
客間の機能を果たす畳の1部屋、という範囲での注文。
それすらなくなって、居間に隣接しての「ゴロッと横になる」スペースとしての和室コーナー。
というようなケースが一般的にも多い。
まったくない、というのもごくふつうにある。
まぁ合理精神の方が強くて、和室という生活様式的部分はあっさり乗り越えちゃう。
そういった意味では、日本の中で一番インターナショナルな暮らしよう。
とはいっても、合理性重視の現代生活ということで、
欧米的なスタイル、というものとも少し違う。
しかし、インターナショナルであることは間違いないので
たぶん、外国から来るとわかりやすいような部分は強く感じるのではないでしょうか?
そんな自己認識を確認させられることも多いと言えますね。
最近はとくに省エネという部分で、
暖房形式についての変化の行方を見定めたいという部分も強くなってきた。
写真は空気熱源のヒートポンプ利用のお宅。
暖房も給湯もこの外部本体でまかなっているのですね。
もちろん、そのためには建物の性能が絶対条件で、
この家は断熱厚みが200mmのグラスウール+ロックウールで、
熱損失係数(Q値)が0.87という高性能レベル。
窓もすべてが3重ガラス入りの木製サッシ。
そうした仕様で、外気温マイナスのなかで実にマイルドな暖かさという
そういった部分を体感していっていただくわけですね。
ということで、わが社のオープンスペースでのムービー上映、
写真のプレゼンなど、いろいろな仕掛けも準備。
慣れてはいるのですが、なにせ、14人という大勢のみなさん。
なかなか、満足にはお迎えできないのですが、
いろいろな体験をしていって欲しいものと思っております。
Posted on 2月 22nd, 2008 by replanmin
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きのう、経済産業省がやっている「省エネルギー月間」という取り組みの
北海道における表彰式があり、
このブログでも取り上げることが多い、新住協が受賞しました。
経済産業省などのHPを見ると、2月は省エネ月間なのだそうで、
まぁ、冬真っ盛りの中で省エネを喚起しようという作戦と見受けられました。
住宅関係としては、新住協が受賞したわけですが、
これまでの20年にわたる取り組みは省エネ最先端の活動そのものだったわけで、
衆目のまさに一致した受賞だったと言えると思います。
こういうお役所の考えることというのは面白いもので、
日本の行政というものの、あるいは権力の喜ぶことというのが見えますね。
というのは、同時に受賞していたこどもたちの省エネポスターの表彰。
かわいい中学生の女の子が2名、受賞していましたが、
こういう表彰を持ってくるというあたり、
人当たりの柔らかさを狙っての作戦。
思わずこちらも引き込まれて、ニッコリさせられるので、
まぁ、わかりやすいお役人センスの勝ちとも言えますね(笑)。
セレモニー自体は、まさに「お上が指し下される」という形式を墨守しています。
権力機構の番人としての官僚の北海道におけるトップが
まさに日本の権力を代表して、庶民を顕彰するというかたち。
こちらも年を取ってきているので、
むやみに反権力的な姿勢を取る必要もないと思うのですが、
もうちょっと、フランクに「よくやったね、がんばった」みたいな
顕彰形式は考えられないのでしょうか。
権力の丸出し、みたいなのではなく、
無色透明性をもっと際だたせるというようにするのはいかがなのでしょう。
っていうような、ちょっと意地悪い感想を抱いてもしまったのですが、
しかし、受賞自体はまさに正鵠を得ているまっとうなものだと思います。
正直に、喜ぶべきことであるのは間違いないと思う次第。
とくに新住協が受賞したというのは、
北海道にとって、確かに意義深いものがあると思います。
積雪寒冷という条件の中で、多くの先人たちが築いてきた苦闘が
この受賞によって、認められたという側面があると思います。
受賞理由は簡潔そのものでしたが、
まさにその通りで、シンプルに北海道での暮らしを向上させ、
省エネにつながる住宅技術開発に地道に取り組んできたことそのものに
単純明快に顕彰が与えられた、ということですね。
環境の世紀の大きなうねりの中に今日の社会はあると思います。
毎日の暮らしの中でエコロジーを考え、省エネを実践し、
CO2削減に大きな関心を持つ、ということのためには
やっぱりその基本に、住宅そのものの性能向上のテーマがあるといえます。
住宅建築に関わるすべてのものに
大きな方向性を与えられた受賞だと、喜びたいと思います。
Posted on 2月 21st, 2008 by replanmin
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東北での仕事で困るのが、この時期の移動手段。
まぁ、この時期だけに限らないのですが、とくにこの時期、
北東北地域の東北自動車道は、安代あたりで、ちょっとした吹雪で通行止めが多い。
いろいろ辛い体験もしているので、避けたい。
で、仙台からであれば、迷うことはそうはないのですが、
札幌からの移動という条件では、毎回迷いまくる。
今回も、仙台に入って、東北全域を移動したあと、最後は青森県八戸周辺で取材。
そこで仕事は終わるのだけれど、
八戸から、札幌へと移動する手段でいつも迷うのです。
普通に考えれば写真のような「乗り換え案内」コースなんですが、
札幌到着まで汽車に缶詰め7時間超。
もうすこしお金がかかる手段だと、三沢か青森から飛行機なんだけど、
これは、すごく経費がかかりすぎ。
それと、時間が制約されていて、なかなか会わないのですね。
そういうことから考えると、
移動距離は大きく増えるけれど、
時間はむしろ節約できて、比較的選ぶこともできる、しかも経費的にも選択肢が多い、
ということから、いったん仙台に移動してから
飛行機を利用した方が、すべてに得策なんですね。
飛行機会社のローカル線の料金の高さ、
それと比較した幹線路線の競争の激しさから来る価格競争、
それと新幹線の利便性を組み合わせて考えると、そうなる。
時間の面でいえば、八戸からこのコースだと、夕方5時前くらいに出て
仙台空港から千歳に来られるのは夜の9時15分。
札幌到着が、10時前なので、トータル5時間なんですね。
差引2時間以上有利で、しかもちょっとした時間のある空港でメールチェックも可能。
それでいて、仙台ー札幌間の有利なチケットも利用可能なので、
トータルの旅費も抑えることができます。
どうしても、幹線優先の考え方でしか運行できない
大量輸送手段の特性から来る矛盾点と言えましょうか。
いつも疑問に思うことなんですけれど、実際こうなんですね。
まぁ、宮崎から沖縄に行くのに、
結局、いったん羽田に行った経験がありますが、
そうしたほうが、時間も経費も節約できる、っていうのと同じなんですね。
でも、度重なってくると、やはり疑問が膨らみます。
これから、新幹線が札幌まで延伸になるかどうか、
ことしが最終的な決定時期のようで、だからサミットが北海道に来たのかな、
とも思うのですけれど、
そうなると、このあたりの事情が変化するものかどうか、
そもそも、北海道と東北地域の移動ニーズが
どこまで安定的に存在するのか、大量輸送企業にとってもむずかしいですよね。
さて、どうなるものでしょうか?
Posted on 2月 20th, 2008 by replanmin
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出版関係の仕事をしていながら、
やっぱり北海道東北というローカルでやっているので、
いろいろ情報にうとい部分もあります。
先日、「プレジデント Family」という雑誌の取材を受けたのですが、
それまでまったく誌名を知らなかったし、いわんや
どんなジャンルの雑誌なのかも知りませんでした。
案外とそんなものでして、なかなか領域外のことへの興味は持ちにくい。
なんですが、まぁ、「プレジデント Family」なので、
「プレジデント 」が、新しい雑誌を出しているのだと言うことはわかる。
で、Famiiyというコンセプトがよくわからない。
で、住宅関係のことで取材を受けたのですが、
そのときに逆に取材して、色々情報収集した次第です。
いまどき、わざわざ、東京から札幌へ交通費もかけて取材に来ると言うことは
そこそこビジネス的にもいい線、行っているのかなぁ、と。
そのあたり、興味一杯だったんです。
で、聞いてみて、その雑誌テーマに驚かされることばかり。
まぁ、ようするに子育てをメインテーマとした雑誌なんですが、
その内容が、プレジデント社らしく徹底的にお金にこだわった内容。
最初は経済誌プレジデントの別冊特集で発行されたそうですが、
一流有名大学にはいくらお金をかけて、どういう塾や学校に入れたらいいか、
というような徹底的な現世利益、
直接的に高学歴というものを、わが子に付けさせるにはどうしたらいいか
そういうテーマ、満載で発行したのだそうですね。
そうしたら、二子多摩川の紀伊国屋さんでの販売が、
なんと、1日に800冊売れたと言うことなんだそう。
まぁ、なんとも現代の心理状況を克明に物語っている雑誌だと思い知りました。
子育て、ということから想像する人格の涵養とか、
「豊かな人間性教育」などというお伽噺ではない、
まさに少子化時代の「勝ち組」指向を全面開花させているんですね。
まぁさすがに現在は、もうすこし、おとなしい
「子育て」に編集方針を持ってきているようではあるのですが、
受験シーズンになってくると、有名私立校、
って、小学校や中学校までを中心に学校の実名満載。
効率よく教育費を使って、どうするこうするみたいな記事オンパレード。
そういう意味では、首都圏地域の地域専門誌といえなくもないですね。
だから、札幌なんかにいると、そういう情報に接しにくいのかもしれない。
でも、多くの親はこういう情報を得ようと血まなこなんですね。
いやはや、わが身の無知ぶりを思い知らされたような次第です。
時代はどんどん変わっていっていますね。
いまや、こどもたちはこういう時代の中で生きているのですね。
ちょっと、浦島太郎のような気持ちになってしまいました。うーむ。
Posted on 2月 19th, 2008 by replanmin
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この絵は、アイヌの人たちの風俗を描き続けた小玉貞良さんという絵師の方の筆。
古代蝦夷風俗之図(小玉貞良画)
アイヌの長老たちが松前城にウイマム(お目見え)に至る図。
小玉は18世紀中葉のもっとも古いアイヌ絵の画家であった。
当館北方資料室所蔵原画より複製。(貞良 宝暦年間頃活躍)
こういう絵画というのは、いろいろなことを教えてくれる。
アイヌの人たちは文字を記録しなかったので、
その生活文化を表すよすががない。
そうした隙間を埋めてくれるのが、こういう絵。
日本の国家は、律令制時代の対・蝦夷以来、
伝統的に、「まつろわぬ」人々に対して「教化」するように
かれらを招いて、文化に触れさせる儀式を行ってきた。
小さい「外交」ともいえる。
で、それに招かれたアイヌの人たちを描いている様子。
アイヌの人たちにも階級分化があって、立派な蝦夷錦を着た
酋長と、その夫人、こどもと
従者と思われる荷物を背負った人物が表現されている。
アイヌの人たちは活発に交易していたようですが、
その着ている蝦夷錦も北方アジアの民族から手に入れた中国の官服生地。
肩からは、たぶん、日本社会との交易で得られた日本刀を背負っています。
従者が持っているのは、交易の品であるのかも知れませんね。
一方で、こうしたアイヌの人たちを描いて記録した
絵師というような職業が、少なくとも松前では成立していた。
このひとは、継続的に作品を残し続けているので、
ほぼそのような職業であったことはあきらかなんですね。
たぶん、松前藩のほうから、
「今度、アイヌの連中がやってくるから、記録にするので絵をひとつ頼むよ」
というような注文を受けて、描いたものでしょうね。
出来上がった作品は掛け軸にして
場合によっては、松前藩から幕府や、京都など上方に献上されたかも知れない。
たぶん、上方や江戸などでは、こういう異国情緒が好まれるだろう、
というような計算が働いていたに違いないと思います。
そういう「交易関係」がこうした絵が生産され、残ってきた背景にあるのでしょう。
いろいろな想像を掻き立てられる絵でした。
Posted on 2月 18th, 2008 by replanmin
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宮城県での住宅リフォーム取材時の写真。
このお宅、平屋で60坪近いという面積なので、
暖房の選択は難しい。
断熱工事はそこそこしっかりできても、暖房は全館暖房ではコストが問題。
2階建てだと、工夫もできるけれど、平屋では
たとえば蓄熱暖房を考えたら台数が増える。コストアップ。
ということから、このお宅では写真の温水ルームヒーターを選択。
このシステムでは、5台までこのヒーターを設置できるんですね。
しかし、部屋数7LDKで、設置が確認できたのは3台、
まぁ、コストを考えても、どうしても非暖房室ができる。
伺ったときには、家族が暖房のある部屋で集まって過ごされていました。
伺ってすぐには気付かなかったのですが、
下の男の子どもさんは、ぴったりこのヒーターにくっついている。
ヒーターは移動しますが、移動にともなってセットで動いている(笑)。
撮影の関係で部屋を動いていただいたときには
移動先の部屋でそこのヒーターにぴったりくっついている。
なんともわかりやすい「快適指向」ぶりでした(笑)。
で、どうしてもそこも撮影のため、移動せざるを得なくなったら、
今度は屋外で壁に向かってキャッチボールを始めていて、
ついに体を動かして温まることにしていました。
さすが男の子、やることがわかりやすいなと変に関心もいたしました。
確かに理にかなっていると思いますね。
ということなんですが、
平屋の古い家って、確かにリフォームばかりでなく、
全館暖房って言う意味からは、暖房設計が難しい。
たぶん、居間や食堂というLD空間を家の真ん中に計画して、
その他の居室を囲むように配置することで、
暖房熱源の広がりを工夫する、ということになるでしょうが、
既存の条件がそういう工夫を受け入れられない場合、
なかなかに難しいだろうな、と理解できますね。
この家の場合、住みながらの工事で、
半分を工事しながら、半分で住んでもらうということだったので、
間取り的にも難しかったようです。
このあたり、なかなか難しいプランニングですね。
とくに既存建物の制約のあるリフォームでは
どのように考えるべきか、
設計という観点から見たら、暖房設備計画というのは本当に難しい。
しかし、子どもさんのライフスタイル(笑)は、
まことに正直に「快適性」を表しているわけで、
そういう方向で、設計プランニングは
考えられていかなければならないのは自明だと思いますね。
Posted on 2月 17th, 2008 by replanmin
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おととい、2007年度最後の道庁の諮問会議が終了。
3年間続けてきた「中古住宅流通促進」についての取り組みでした。
何回か、このブログでも触れてきましたが、
この取り組みはたいへん実践的で、
中古住宅の流通と性能向上・再生型リフォームの推進を両にらみで図る
まさに画期的な取り組みだったと思います。
とくに実際の「社会実験」として、中古住宅を業者さんが購入して
付加価値を付けて再生住宅として実際に販売まで手がけるという現実を切り開きました。
性能向上を担保するために、「住宅検査人」という概念を作り出し、
実際にその業務をマニュアル化したりもしました。
最終回の審議会では、取り組みの総括・今後の課題、
4月以降の新年度の取り組みの方向性などが論議されました。
こうした地方自治体の取り組みって、
大体が3年間の時間を区切って予算化し、それ以降は
民間の動きにゆだねるような方向で終了するというケースが多いのです。
しかし、今回の取り組みでは、
ちょうど国交省の推進する200年住宅ビジョン事業への橋渡しが
うまくいきそうと言うことで、継続しての取り組みが可能になりそうだと言うことでした。
税金の使い道について、とかくの議論のあるところですが、
今回の取り組みについては、本当にその実行力に敬服しました。
北海道は、その前身としての北海道開拓使の時代から、
北方圏での居住環境を研究するという実践的な取り組みを行ってきました。
全国の行政機関の中でもまったく特異な動きだったと思います。
そういう流れの中で、知事さんが日本建築学会賞を受賞するようなことにもなったのですね。
長い年月の寒冷地での家づくりについての地道な活動は素晴らしい。
国交省などがいろいろな国としての住宅性能基準を作るときに
こういった北海道の活動が大きな経験値の下敷きになったことは疑いようがありません。
ちょうど、ストック型の住宅施策に国全体としてもシフトチェンジの時期ですが、
今回の3年間の取り組みは、まことに意義深かったと思います。
既存住宅をいかにして、次世代に渡る優良な建築資産に転化していくのか、
目的はまさに、時代の最先端を切り開くものだったと思います。
ぜひ2008年度においても、継続的に事業が育っていって貰いたいものと念願します。
なんですが、
しかし、こういう意義深いものだったせいか、
毎回の審議会拘束時間がたいへん長く、また論議の盛り上がりが熱気がありまして、
なんというか、わたしたち審議委員はすごく仕事させられた。
まぁ、たいへんに人使いの荒い取り組みだったと思います(笑)。
もちろん、いい仕事を協働できた、という思いが強く、
いい意味で言っているワケなんですが(笑)。
今後も、ぜひ新しいマーケットを生み出すんだ、という気概で
盛り上げていきたいと思っている次第です。
写真は、北海道の住宅への取り組みを象徴する「北総研」エントランスのプレート。
Posted on 2月 16th, 2008 by replanmin
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