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熱田神宮神楽殿

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大きな神社になると、「神楽殿」という付属建築がある。
聞くと、普通の御祓いの規模が大きくなると、
「神楽」を催して、神さまに願い事をお伝えするようになるのだそうで、
そのような場所として、神楽殿という施設が使われるのだそうです。
残念ながら、北海道神宮には神楽殿はないはずであります。
出雲大社の神楽殿には、日本一の大注連縄が張られているので有名。

ということで、熱田神宮では本殿右に、立派な建物が建てられている。
JIA日本建築家協会の作品集的なサイトでも紹介されていて、
上田徹さんという建築家が設計された建物のようです。
民俗的な取材で見学していたので、
そういった「作品」的な見方の準備はしておりませんでしたので、
予備知識はありませんでした。
エントランスの、柱がなく屋根だけが懸かっている場所に引き込まれ、
「おいおい、これが「方持ち」かよ〜〜」とびっくり。
出張っている部分が10mくらいの奥行きがありそう。
こういう空間には、なにか、安心感というか、郷愁を感じる。
屋根だけがあって、外気に直接抱かれているというシチュエーションに
「温暖」を体感できるという意味合いなのか。
札幌育ちのわたしなど、北国でこういう空間に痛く憧れを持っていた。
しかし、構造的には大変難しいだろう。
ということは、と見ると、構造の柱、梁の太さが半端ではない。
で、スタッフの巫女さんに聞いてみたら、
その娘さんも建築的な興味を持っているのか、
いろいろ親切に教えてくれる。
なんでも、これは米ヒバという樹種だそうで、
太さは、直径で1mを越すような材料がふんだんに使われている。
当然、日本の自然林にはこのような太さの樹木はないということで、
北米から切り出してきて利用しているそうです。
ヒバなので、香りが半端ではなく、
建築直後は、その香りが評判になっていたということ。
まだ建築してから4〜5年だそうです。
さもありなん、であります。
まぁなんにせよ、大迫力の巨大軸組空間が展開しておりまして、
その素材の圧倒的質感には、打ちのめされるばかりであります。
思わぬ場所で、不意打ち的に面白い建築に出会うことが出来た次第。
う〜〜む、熱田神宮、なかなか奥が深いなぁ・・・。

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