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木格子のデザイン、道の駅「上品の郷」

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石巻を超えて「河北」インター出口を出ると
すぐに沿道に見えてくる道の駅がありまして、
そのデザインがなかなかいいなぁと思っておりました。
今回の石巻市北上町行きでは、こちらの道の駅を行きと帰りに利用しました。
いいなぁと改めて思った次第。
で、設計者を調べたら、現在のJIA東北支部長である、関・空間設計の
渡辺 宏さんであることがわかって、
そうなんだと、不勉強を思い知らされた次第であります。

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格子は、日本の木造デザインの基本中の基本のように思うのですが、
案外公共的な空間では活かされているケースが少ないように思います。
しかし、木の格子は京都町家建築をいうまでもなく、
ほとんど日本人のDNAに深く刻み込まれているような
テクスチャーなのではないかと思う次第です。
格子は、内と外をやわらかく仕切るし、
その厚みに応じて、日射をコントロールもしてくれる。
第一、力強い木組みは構造的安定性がきわめて高まる。
伝統的建築に、たいへん多用されていると思うのですが、
案外、現代建築ではうまく利用されているとは思われない。
そんな風に思っていたら、
先日紹介した300mm断熱の山本亜耕さん設計の住宅では
高断熱住宅の日射遮蔽技術として目をつけて活用していたので、
むむむ、と思わされた次第であります。
やっぱり日本の住宅は、都市に建てられている限りにおいては
「町家」であり、そういったデザインコンセプトを継承していった方が
非伝統的な、無国籍インターナショナル郊外型住宅よりも
少なくとも、日本の都市環境には親和性は高いのではないか。
このような公共的空間においても、
なんとなく不思議な場としてのメッセージ性を感じさせてくれる。
あんまり説明的ではなく、直接的に語りかけてくるモノがあると感じる次第です。
みなさん、いかがでしょうか?

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