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本のデジタル化は・・・

写真は東京小石川の凸版印刷ビル。
ここで、電子書籍・雑誌についてのセミナーがあって
参加してきた次第です。
講談社の野間さんのセミナーもあるということで
まぁどんな方なのか、という興味もあったのですが、
まぁそれはそれとして、さすがに電子書物の話題は
長期的な販売不振にあえぎ続けている出版業界にとって
大きな変化をもたらす構造変化。
そういう認識が大きく広がっている状況で、
たくさんの参加者が来られていました。
わたしのような人間でも強い興味を持つくらいなので、
やはり多くのひとたちが、固唾をのんで、
この構造変化に耳をそばだてている状況なのだと思います。
アメリカでの状況ばかりではなく、
中国での状況なども報告されていて、
どういように推移していくのか、目が離せませんね。
ただし、まだ電子化の市場性の見通しは不鮮明。
i-Padは、直近の3ヶ月の累計で全世界で374万台の販売だとか。
事実上、雑誌のデジタル視聴はi-Padのみというのが現在の日本の現実ですから
多く見て日本で売れているi-Padはせいぜい5万台。
まだまだ「市場性」を云々するようなプラットフォームとは言えない。
しかし、電子本のリーダーデバイスは秋から
たぶん、爆発的に市場投入される。
Google開発のAndroidOSを搭載したデバイスが目白押しのようです。
Appleにしてみると、デバイスが売れればいいのでしょうが、
情報の供給側で考えれば、まだ市場性は見えてこないのが現実。

そういった動きの中で
不思議だなぁと思っているのが、
著作者や、カメラマンなどには広範に「著作権」が認定されているのに、
その依頼者としての出版社には、特段の権利が認定されていない問題。
産業構造的に考えると、
出版社がなければ、なにも始まらないのですが、
そこは、いわば無資格状態に放置されているに等しい。
結局は市場での認知度とか、専有力のようなものしか、
出版社というものは寄って立つ基盤というのはないのですね。
これは新聞社と比較してもちょっと疑問ではあります。
新聞社というのは、固定資産税の免除とか減免とか、
マスコミと言うことで、けっこう「保護」されている存在。
さらにテレビ局などは、許認可ビジネスそのものであり、
非常に狭い範囲での競争しか起こらない構造。
それらと比較しても、出版の不条理感は強いと思います。
転換期ということで、
さまざまな社会の問題点というのが、浮き彫りになってきますね。

セミナーでのポイントとして
「本と雑誌の違い」という部分が見えてきます。
まぁ、端的にi-PadとKindleの違いというような部分。
デバイス開発の初期からコンセプトの違いがあったと思います。
テキスト中心のコンテンツ対ビジュアル中心のコンテンツの違い。
日本の現在のユーザー状況では
主要な提供コンテンツはマンガ、ということから考えると
本来は、Kindle端末の方が適しているのかも知れません。
価格的にも下げられる可能性が高い。
一方のi-Padは、狙っているマーケット規模からすると
「デジタルブック」マーケットは1割前後の規模だと言うこと。
i-Padにしてみると、本は小さな市場なのですね。
まさに「多機能デバイス」というもの。
さて、どのように推移していくものか、
まだまだ明瞭にはなってきていないマーケットだと思います。

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