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【海から見るニッポン 国境管理の現実】

北海道は世界に対して海で接している。
日本国家とは、津軽海峡という海で隔てられている。
ときどきこの海をクルマをフェリーに乗せて渡って来るけれど、
その瞬間、こんなポスターと遭遇した。
ごく身近に「国境管理」という問題が現実にあるのだと認識させられる。
あやしいフードを頭からかぶって、片目だけの視線から
危険そうな手榴弾とおぼしき物体に手を掛け、
いまにも投げつけてきそうな、プロレス悪役以上のド迫力。
なにやらアジアンな風貌なので、どうもあの国を想定していそう。
実際に昨年は多数の「漂着漁船」発見が見られ、
そのうち1件では日本領の無人島で傍若無人のふるまいをしていた。
そういった危機意識から、こういったポスターが注意喚起で
貼り出され始めたものと推測をたくましくしておりました。

第1管区海上保安本部という組織はこのフレーズ採用から推定すると
北海道を主管理地域とした組織と思われます。
「第一管区海上保安本部とは、主に北海道地方のオホーツク海、
ならびに北海道、北方領土を管轄範囲とする、海上保安庁の
管区海上保安本部の一つである。 略称は一管、
英語表記は1st Regional Coast Guard Headquarters。
本部は北海道小樽市港町5−2」ということ。
今回の旅程では函館ー青森間を往復したりしましたので、
久しぶりにこの間のフェリーに乗船して現実を把握した。
こういうのを見せられると、思わず手回り品などに注意が起こってくる。
日本はいま、太平洋側の方が同盟国アメリカに近く、
名前とは逆に日本海側の方が敵対性国家群に対置されている。
国民レベルでもこういったポスターのような危機意識を
残念ながら持たざるを得ない現実がある。
こういうポスター図案になった背景事実としては、漂着した、とされた
多数の北朝鮮「漁船」なるものが、事実上
軍が関与した「武装船」であることを想起させます。
あのように多数が「漂着」したという現実からは、
そのように偽装し武装した軽軍船がテロ行為をはたらく可能性をも、
担当の「管区海上保安本部」としては想定していなければならない。
もしそういった現実が起こったときに、なにも対応していませんでした、
というようなことでは、いまの日本社会内部での他責的風潮からして
たぶん容赦のないキビシイ非難が寄せられるに違いないでしょう。
担当部局では、こういった危機意識を国民に共有してもらう蓋然性がある。
・・・にしてもこのポスター、コピー写真とも、すばらしい(笑)。
「なまら、いいべや」であります。個人的に広告賞を差し上げたい(笑)。

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