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小沢一郎の抗戦宣言

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小沢一郎の民主党大会での演説では、どうも不退転の決意のようだ。
そのうえ、友党としてのあいさつなのか、
きのうブログで触れた、朝日にインタビューを受けた鈴木宗男の発言もあった。
この問題、どういう展開を見せていくのか、予断はできない。
しかしどうも、構図としては
政治と「清潔な官僚」との戦い、という問題になっていきそうな雰囲気がある。
戦前、日本が破滅的な戦争に突入していった状況を書きつづった
司馬遼太郎さんの文章の中に
ひときわ目の覚めるような記述を読んだことがある。
文藝春秋月刊誌に書かれていたと記憶するけれど、
そのなかで、大きなポイントに指摘されていたのが「統帥権問題」。
統帥権とは、戦前の天皇制において国家元首として規定されていた天皇が
もっとも大きな権力として所有していた軍指揮権だが、
司馬さんらしい、その具体的な分析を通じて、
軍部・官僚組織が壟断したプロセスが明らかにされていた。
腐敗している政治家連中には国家運営を任せておくことはできない、
という「使命感」からなのか、
この「非常大権」を政治から「清潔な」軍部・官僚機構が奪ったのだ。
戦前でも統帥権は、政治主導が建前では貫かれていたのだけれど
かれら軍部・官僚機構は、真空的な権力として参謀部に統帥権はあるのだと主張した。
政治家の腐敗に対する意図的な暴露を通して、公正な選挙によって権力を得た
国会議員、政治家を抹殺して、なんの民意も反映していない軍部・官僚機構が
事実上、国家を壟断して、アメリカとの全面戦争に日本を引きずり込んでいった。
腐敗していようがいまいが、政治家がまともな感覚で外交をしていれば、
ああいう状況でアメリカと正面切って戦う愚は犯さなかっただろう。
やはり民主主義である以上、
われわれは選挙によってしか、民意を表現できない。
選んだ政治家には、政治を通して仕事をしてもらいたいのだ。
直近の選挙で言えば、民主党にチェンジを期待して国民は民意を託した。
その大きな取り組みの中で、それも緒に就いた段階で、
このような問題で、簡単にその主導力を葬り去っていいものかどうか、
この問題は非常に大きいと言わざるを得ない。
マスコミにも大きな問題があると思う。
なぜこの種の事件の時、検察リークを大きく書き飛ばすのか
あとになって裁判になって検察側資料になる、それも
裁判の結果、否認されることもあるような検察資料を、いとも簡単に
今現在の情勢の中で、そういう情報を通してしまう。
いま、民主党政権が誕生以来、大きな問題として浮上してきた「官の肥大」に対して
その一方の官の側の情報を無批判に掲載するのは、いかがなのか。
官僚組織というのは、一度として責任を取ったことがない。
わたしたちの仕事の範囲で言えば、国交省は、
耐震の問題で、自分たちが推奨した基準と、それ以前の建て方の建物を
いっしょに地震の実大実験をやって、公開し、
しかも自分たちが推奨した基準建物が倒壊してしまったのに、
そういうことについて、今現在、3ヶ月近くになろうとしているのに、
責任を取ったりしようとはしないし、いわんや、間違いを認めようとはしない。
それにお墨付きを与え続けている学者アカデミズムにも問題はある。
学識経験者と、官僚機構、いわゆるプロの世界で無責任に、ことは進行していく。
最終的にはそのときの大臣・政治家が責任を取らされるのが慣例なのだ。
大きな権力を行使しているのに、その責任は一切負わない、
それなのに身分は法律で保証されている。
政治家は選挙で簡単に落とされるのに、かれらにはそういう機会がない。
こういうのは明らかにおかしい。
少なくとも懲罰について、明確にすべきだ。
官僚システムについて、大いに論議を開始すべきだと思う。
もちろん、官僚機構のすべてが悪いというわけではない。
公正に官僚機構を運営するための仕組みであるとか、考え方について、
国民にわかるように、国会で大いに論戦をやって欲しいと思うのだ。
がんばってほしい。
知り合いの民主党参議院議員で、法務政務官の中村てつじさんのブログに
党大会での小沢一郎の発言が動画で紹介されていました。
中村てつじの「日本再構築」
北のくらしデザインセンター
NPO住宅クレーム110番|イザというときに役立つ 住まいのQ&A
北海道・東北の住宅雑誌[Replan(リプラン)]|家づくり・住まいの相談・会社選び

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