
インターネットや住宅雑誌という「深さ」のメディアから、
地域工務店の現物の住宅モデルハウスの誘引向上作戦のご提案。
年間でもゴールデンウィークは住宅への関心・行動が高まる時期。
大手ハウスメーカーが集合している、いわゆる「住宅展示場」では、
この時期、あの手この手で集客が試みられる。
モデルハウスにしろ、オープンハウスにしろ、住宅見学は
ユーザーが住宅建築を意識しはじめたら、最初に起こす行動。
大手ハウスメーカーに依頼する場合は、この住宅展示場で
その会社の営業マンが訪問客にぴったりくっついて
その営業攻勢でやがて陥落されるユーザーも多い。
北海道の場合は、そういう大手の攻勢に陥落せず(笑)
やがて手作りの地域工務店が受注するのが7割ほどになっていますが、
他の地域では、ユーザーに地域工務店の情報がそれほど届きにくい。
東北の場合では各県ごとに違いがあるけれど、宮城の場合は地域率は約5割。
その大きな要因は、このユーザー行動の最初の段階で、
地域の家づくりの主役・工務店の家づくりに触れる機会が少ないこと。
ただ一方で、ユーザーの住宅情報アプローチのなかで、
有為な2番目・3番目の手段としてはインターネット、さらに「住宅雑誌」
という順番でユーザーの「住情報取得」状況が示されています。
5割以上が実物住宅情報を1番として、2割がインターネット、
15%ほどが住宅雑誌という情報取得経路を答えている(国交省調査)。
地域工務店の営業戦略として大手ハウスメーカーと同じ土俵の上に乗るのは
資金体力的に難しいものがあるし、得策とも言えない。
大手住宅展示場に地域工務店が出店してもあまり継続性はないのが現実。
ハウスメーカーと同じ路線では独自性を発揮できないのでしょう。
大量の営業マン戦争に巻き込まれて埋没する。
営業マン教育まで手が回らないことは容易に想像できます。
そうすると1番目の住宅実物による情報提供は、独自のモデルハウス、
さらにピンポイント型のオープンハウスということになる。
ただ、オープンハウスでも長期間にわたって利用可能というケースもある。
良好な建て主さんとの関係を活かしているケースですね。
これらの地域工務店のモデルハウス・長期オープンハウスの内容周知と
来場への動機付けを兼ねて、Replan誌面での特集を計画中。
この企画では、最終的な誘客チラシについてまで、
その制作サービスも行うようにしています。
さらに当社では、自社サイトやSNSなどでの情報拡散も積極的に行っています。
地域住宅雑誌として、インターネット活用の情報拡散を追究。
とくに当社HPではオープンハウス情報をヘッドラインニュースで流して、
比較的にクリック率の高い人気コンテンツになっています。
じわりじわりと、そのリーチ数を伸ばしてきている状況。
そうした情報への誘引として、SNS利用も活発化してきています。
インターネットの検索クエリの分析でも、4−5月の時期は
住宅ユーザーの「オープンハウス」というワードの検索率が大きく増大する。
地域の作り手の営業作戦を支援する立場として
Replan東北としても、大いに盛り上げていきたいと思っています。
地域活力の循環型経済創造は、みんなの家づくりからだと思います。
Posted on 2月 5th, 2017 by 三木 奎吾
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最近、お気付きの方も多いと思いますが、
当社Replanスタッフから多様な情報発信を開始しています。
住宅雑誌の制作進行プロセスで雑誌誌面は最終的な結果として
世の中に、印刷されたりあるいは電子雑誌として出力されていきますが、
そこに盛り込まれ,集約されるまでには、たくさんの営為があります。
住宅取材という行為は、建て主ユーザーさんのナマの暮らしの場に
うかがって、そのご意見・現場感を人間感覚で受け止める瞬間。
日々作られ続けている住宅は人間的なオリジナリティに満ちている。
住宅はけっして「商品」ではなく、暮らしそのものの「表現」。
言語化出来ないような部分でも、取材現場では「感受」している。
とくに「注文住宅」の取材では、その家のオリジナリティに驚かされる。
同じように見えるかも知れないけれど、
一軒一軒、ヒトの顔かたちが違うように個性と表情を持っている。
多くの人が「いつかはホンモノの注文住宅を」と希求する大きな魅力です。
考えてみると、住宅って人間の「ものづくり」のなかで、
もっとも根源的なものに近く、また強い欲求・動機を持っている創造行為。
芸術作品とは違って、まさに用を満たすものだけれど、
その建てられる場所の気候風土・空気感からしてまったく違うもの。
そのかたちもそれぞれで「個性的」そのもの。
わたしたちは、そういった住宅取材が仕事のステージ。
そこで「感受」していることは、日々驚きと新鮮な気付きに満ちている。
そのように考えると、まさに誌面表現はほんの一断面だともいえます。
わたしたち、住宅雑誌の作り手として、
より深く、注文住宅のたのしさ、面白さ、魅力を伝えるために、
こうした「住宅のナマの情報」を日々お伝えしていこうということから、
もっとも日常的な発信手段として、ReplanWEBやFacebook、SNSなどを
活用した情報発信に取り組みはじめています。
編集長としてのわたしの情報発信も、その一環とは言えますが、
やはり多くのスタッフは、日々の取材、誌面作りプロセスで
いまという時代をリアルに捉えた住宅づくりを体感してきています。
その現場感・臨場感を、ぜひ多くのみなさんにお伝えしたいということです。
まぁ、たとえて言えば、ケーキ屋さんなどで、作るプロセスそのものまでを
ガラスショーケース的に見せている店舗がありますが、
現代の情報の世界では、webを活用すればこういうことができるのではと、
できることからやってみようとなった次第です。
「雑誌Replan」Facebookページ をぜひチェックしてください。
Posted on 2月 4th, 2017 by 三木 奎吾
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来週からはさっぽろ雪まつりだと思うのですが、
折りから中国語圏の「旧正月」休暇期間ということから
北海道にも数多くの来訪者のみなさんが来られているようです。
きのうも、札幌市役所で情報交換や打合せをさせていただいていて、
市役所本庁のある市中心部、大通り周辺に行っていたのですが、
その行き帰りで、ほとんど日本語の声は聞こえないのに、
街中でケータイ電話で大声で話している中国語だけは響き渡っていた(笑)。
わたしはこれまでとくに機会もなかったので、
中国には行ったことがないのですが、かの国では
ふつうにあんな風に大声でやりあっているのだろうかと、不可思議。
目に付くのは、そういったアジア圏のみなさんの観光客ですが、
それ以外の国内旅行者のみなさんももちろん多い。
わたしどもでもこの時期、本州地区、とくに東北地域からの
「住宅見学ツアー」のみなさんのアテンドをよく仰せつかります。
北海道が住宅技術については先導性があることを、
どうも住宅関係以外の一般の方々は、よく認識されていないようですが、
この「寒い時期」に、「北海道の家は本当にあたたかいのか」という
わかりやすい体験を得る目的でたくさん来られる次第。
北海道観光のひとつの動機にもなっていること、知らしめる必要もありそう。
いち北海道民として、こうして来ていただけることは、
率直にたいへんありがたいことだと思っています。
こういった交流が、いちばん大きなコミュニケーション機会だと思います。
まぁ当社の場合、東北も事業領域なので、こういう窓口対応はまさに必須。
ところが寒い時期ということで、天候の状況が時々刻々変化する。
今週月曜日には岩手県から15-6名の住宅事業者の方々が、
東北電力さんのツアーとして来札されたのですが、
花巻からの朝一番の到着便が、いきなり欠航になってしまった!
朝の便が欠航で夕方到着便にスライドになり、見学予定は大幅変更に。
3日間の見学予定の1日分が飛んでしまった。
で、2日目の見学予定をキャンセルし1日目見学先を2日目にスライド。
これは順調に日程消化したけれど、最終3日目見学後の
帰りの便がこれもまたまた吹雪で千歳空港閉鎖、花巻便は欠航に。
当社の仙台スタッフもアテンドで来札していましたが、こちらもキャンセル。
で、みなさん千歳周辺、もしくは札幌にUターンして宿泊。
4日目の天候回復を待っていたのですが、ついに天候回復せず、
やむなくきのう昼前には長時間での列車・新幹線での帰還に変更された。
盛岡までは、新千歳から列車で3時間ほどかけて函館へ。
新函館から盛岡まで北海道新幹線で、約3時間ほど。
合計6時間以上の旅程になってしまう。まことにお疲れさまでした。
いやはや、冬の北海道のきびしさに直撃されたツアーになって、
道民として、まことに申し訳ない気持ちであります。
まぁよく解釈すれば、こういった厳しい冬にも人間を守ってくれる
あたたかい住宅の良さを味わっていただけた、とでもお慰めするしかない。
やはり代替交通機関としての、北海道新幹線のニーズも
この時期の交通混乱に、改めて強く認識させられた次第でした。
Posted on 2月 3rd, 2017 by 三木 奎吾
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きた住まいるをPRする「手風琴」による音楽入り動画の再生は、こちらから。
きのうは、北海道建設部住宅局建築指導課が策定する
北海道の住宅施策「きた住まいる」についての諮問会議に出席。
まことに人使いの荒い会議で、もう足かけ3年近く延々と論議してきています。
座長代理として北総研・鈴木大隆氏なので、Replanエッセイ原稿執筆を
いわば人質に取られている状態でもあって、欠かさず参加しています(笑)。
これまで北海道では、「北方型住宅」という住宅施策を推進してきました。
北方型住宅は、あるべき寒冷地住宅の性能標準を定めて
それを指標としてユーザーと住宅業界に示すことで、
いわば先行指標を明示してきたということができます。
国、国交省の「省エネ住宅施策」がこれまで義務化されなかったなかで、
地方政府、地域自治体として可能な範囲でマーケットに関与し、
その進化の方向性を明確に示してきた。
結果として、省エネ基準が地域としてもっとも有効に浸透し、
その断熱基準である熱損失計数Q値1.6をクリアする住宅が多数派。
少なくとも、新築される住宅ではほとんど常識にまでなっているのは、
こういった北方型住宅のコンセプトが広く道民ユーザーと
地域の住宅の作り手たちに機能してきた結果であることは明瞭です。
こういった先導性はしっかりと継承しつつ、
さらに深く広くその理念を広げていこうというのが「きた住まいる」。
「きた住まいる」とは道が定めた一定の要件を満たす、
「安心で良質な家づくり」ができる住宅事業者を道が登録する制度です。
※詳しい情報は「きた住まいるランド」 をご覧ください。
で、こうしたプラットホーム型の住宅施策というスタイルに
舵を変えていくために、活発に広告宣伝まで行っています。
上の画像はその広告CMの画像の一部分であり、
その下に動画へのリンクを張っておきました。
(わたしのIT能力の無さで、画像に直リンクを張れませんでした〜(泣)〜)
こうした一般ユーザーへの告知努力は必要不可欠だと思います。
とくにこの手風琴さんの音楽は個人的にも好きであります(笑)。
住宅施策が、このようなCMにまでなっているというのは、
まことに先進地・北海道らしい光景とも言えるのではないかと思います。
やはり一般ユーザーへのさらなる浸透には、
こういった努力もまた欠かせないものだと思います。
しっかりした社会構造をつくるには、深さと同時に広さの拡大も欠かせない。
いまはこうしたプラットホームの基礎の上で、
さらにその理念を「先導」するような「ブランド住宅」の概念規定、
その推進体制など論議を進めてきています。
まだまだ続く「人使いの荒さ」ではありますが(笑)、
オール北海道の立場として、先人のみなさんの努力を発展させていくために
わずかなりとも参画していきたいと思っています。
Posted on 2月 2nd, 2017 by 三木 奎吾
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いきなりお見苦しい画像にて失礼。
加齢に伴って、いろいろな末端部分にガタがくるようになる。
「還暦」というコトバは、そういう人体の経験的知識の積み重ねがあって、
それを人間に教えるように作られたコトバのような気がします。
若いみなさんにとっても、先に行ってこういうことが起こるという
なにかの「情報の杖」になれば幸いということで書かせてもらいます。
原因の指先事故は、10月はじめに出張準備していて、
右手小指が痛烈に小激突して、小指の爪に損傷を受けたこと。
なんと情けないことに、パソコンバッグの収納部に手を滑り込まそうとして
うまく滑り込めなかったのであります。
下の写真は、昨年11月に記事としてアップした様子。
左が事故直後で右が1カ月経過時点。
で、その事故からほぼ4カ月経過してきているのが上の写真。
この程度のことなので、この間もたくさん病院のお世話になっているけれど、
特段形成外科などに相談はしておりません。
いわゆる「ほっとけば治る」と信じて来ている次第。
その直る速度が、加齢と共にスローダウンしているのか、
こんなものであるのか、情報もないのでわからない。
いまの状況を子細に見ていると、
爪というのは、指の根元側から徐々に更新してきているように見える。
白色化してきた部分が先端部に徐々に追い詰められていると思う。
初期には血豆のようなものが見られた部分が衝撃部位で、
そこを起点にして、上側の爪表面が白色化して、
やや浮き上がろうとしているように感じられます。
最近は、この激突部がやや盛り上がっていて、
爪表面の中で、布などに引っかかったりすることがあります。
まぁ痛くもかゆくもないということなので、こうして放置している。
むしろ、経過観察が一種の楽しみにもなってきている(笑)。
こういう「ケガフェチ」みたいな心理というのも人間にはあるのかなぁ。
まことに些細な「経験知」ですが、経過として公開させていただきました。
あしたはまた、マジメに住宅ネタに復帰します(笑)。よろしく。
Posted on 2月 1st, 2017 by 三木 奎吾
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さて、きのう白内障手術、もう片方の右目も手術。
いま、不自由な眼帯つきながら、ガーゼがなくなって視界が開けてきた。
あいにく本日はけっこうな降雪状況なので、窓の外はほとんど視界がない。
それでも、徐々に視界の世界が広がっていくのは前向きでうれしい。
写真は、先日13-14日に出張していた函館往復の車外風景。
北海道の冬は、雪が多いけれど、その合間に
遠くまで見晴らせるような瞬間が襲ってきて、
そのときに広がる眺望は、まことに雄大で感動的であります。
その土地に暮らすということは、普段はあまり認識しないけれど、
ふとしたときに自然環境にたっぷりと抱かれるような時間がやってきて
そのときに、いろんなことを再認識させてくれる。
やっぱりその土地の持っているポテンシャルとしての美に、
圧倒的に気付かされるものですね。

写真は上から羊蹄山、駒ヶ岳、そしてすぐ上は
黒松内方向からニセコの山々を見晴るかした光景です。
これら写真は、函館からの帰り道で撮影したものですが、
行きの時にも、大雪が止んだあとの樹氷群が鮮烈な美を運んできた。
そんなことがあったので、羊蹄はどれほどに見えるだろうと
高速を離れて一般道国道5号線に沿って札幌に向かったのです。
ここらへんまでは、たいへん天気もよくて、
すばらしい眺望が楽しめたのですが、行きはよいよい、帰りは、で、
倶知安から赤井川、毛無峠と抜ける道は吹雪に突入して
一寸先も見えないような冬の荒々しさの状況。
なんとか脱出して、小樽・張碓から高速に乗ったころには、
地獄で仏のような心地がしていました(笑)。
美は、厳しさと隣り合わせであって、
そういうことが、この地で暮らすという実質なんだなぁと、
改めて思わされた次第です。
さて、眼帯もこれから外していただいて、退院、
厳しさもありますが、美しいものをたくさん、
よりクッキリと目にしていきたいと思います。
こういうごく単純なことがなによりもうれしくなるものですね。
Posted on 1月 31st, 2017 by 三木 奎吾
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きのうのブログでは、衣服の初源について
それがおよそ7万年以前の全地球規模での火山噴火によって
引き起こされた「寒冷化」が引き金になったという説を
紹介しましたが、わたしは住宅のことがほぼ生涯の仕事になったので、
では、住宅の初源はなんだろうと考えざるを得ません。
以前も紹介しましたが、筑波大学の西田正規先生の
「人類史のなかの定住革命」をずっと読み続けています。
どうもわたしは、昔から気に入った本は、繰り返し繰り返し何度も、
それこそ味読に近く読み深めるのが好きでして、
この本は電子書籍として購入したこともあって、iPhoneにも入れて
いつでもどこでも、繰り返し、読み進めています。
現生人類は4万年とも5万年ともいわれる進化・歴史を持っているが、
定住という生き方を選択してからは、まだ1万数千年、
世代で言えば、400-500世代くらいしか経っていない、
という先生の指摘は、繰り返し考えさせられる。
人類は定住することで、その環境も大きく変化させていったとされる。
まずは、定住することでエネルギー問題を抱えることになった。
火の使用はもちろん、現生人類だけではなかっただろうけれど、
定住を行った現生人類は、その生活圏内でのバイオマス資源、
薪にする木材の確保が大問題になったはずなのですね。
その人口規模に似合った燃料エネルギーが常時確保されなければ、
そもそも定住は成立し得ない。
その必要資源量と、人口とは当然ながらバランスしていたに違いない。
初期の自然林をそのように伐採したあと、2次林が生成したけれど、
その樹木種はクリなどの食用に適した樹木が選択され、
さらに初期林伐採によって生じた日当たりのいい平面では
徐々に目的的有用植物「栽培」が行われたに違いないとされる。
そういった初源的な人類集落において、住宅はどのように構想され
建築されていったのだろうかと想像力が大いに刺激される。
定住には住宅建築が自ずと随伴したことは間違いない。
で、このプロセスでは世界史的に見てもきわめて独特な
日本列島での「縄文社会」がその大きな舞台として浮かび上がってくる。
縄文が成立した列島社会の人間居住環境は、相当に魅力的だった。
まずは海浜などでの水生動物、魚類の容易で豊富な捕獲と、
ナッツ類を中心にした照葉樹林からの有用植物が食料を提供した。
多雨の気候条件は豊かな照葉樹林帯をもたらし、
再生産性に優れたバイオマス・生存環境を保障したに違いない。
まさに人類的事件である定住と、縄文エコシステムの成立はほぼ同時。
エネルギー問題のなかでも三内丸山のような大集落も成立していた。
人類史が、いきなり日本列島社会史と重複してくる。
やはり竪穴住居は、人類にとって普遍的な住宅のありようだったと。
どうしたらこの初源の住宅・環境のイメージをもっと膨らませられるか。
温故知新、巨視的に未来の住宅を見通すヒントにもなるのではと、
こうした想念が繰り返されてなりません。
本日は先日左側を施術した、白内障の右目側手術。
もっとクリアにいろいろなものごとが見えるようになりたいです(笑)。
Posted on 1月 30th, 2017 by 三木 奎吾
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わたしは住宅の雑誌をやっていますが、
基本的には文系の人間であり、建築の素養は仕事を通して得た。
個人としての興味分野としては、歴史の方がより深いものがある。
むしろ、人類史全般の方がよりビッグスパンなので、
巨視的な視点を得るのに適していると思っています。
高断熱高気密住宅について、自分自身なりの見方、考え方を
鮮明に捉える必要に迫られたときに、一番素直に想定できたのは
北海道島の気候風土・人間居住環境について
歴史作家の司馬遼太郎さんが書いた文章群。
氏の「街道を行く」シリーズでの北方圏に関する著述から想像力を巡らせた。
とくに日本史がはじめて本格的に北海道島にめぐり会った
明治期のことについては、そのまま北海道に移住してきた
わが家家系の体験記憶とも重なって、
血肉化している部分があって、そこを原点として捉える感覚が身についた。
北海道における寒冷地住宅の発展は、
明治日本国家がおかれた歴史的要因ともシンボリックに関わっていた。
民族としての日本人がこの未踏の寒冷地で、
いったいどのような室内環境が切実に必要であるかと、
それこそ民族的な住宅開発体験として刻印されてきたものだと思う。
そんなことをベースにしながら、
北海道は日本には学べずに、結局は北欧、北米の住宅技術開発の
豊かな経験知に学ぶことの方が、自然になって行った。
しかし、工法は在来木造構法が日本社会での基本だったので、
その改良・進化が、もっとも主戦場になったのでしょう。
同様にもっと大きな視点として、人類史的な視点というのも
より広範で一般的な視点として持って行くべきだと思い始めています。
現代に至って、知の世界はインターネットなどで大きく拡大して、
より大きな視点というものが比較的に容易に得やすくなっている、
いまは、そういった局面なのではないかと思う次第。
最近は、衣服の起源ということですら、
人間に寄生するシラミのDNA的進化解析を通じて、
およそ7万年前の火山噴火の結果の地球寒冷化が引き金ともいわれる。
以下、Wikipediaより引用。
・・・インドネシア、スマトラ島にあるトバ火山が大噴火を起こして
気候の寒冷化を引き起こし、その後の人類の進化に
大きな影響を与えたトバ・カタストロフ理論に関連づける者もいる。
すなわち、ヒトに寄生するヒトジラミは2つの亜種、すなわち
主に毛髪に寄宿するアタマジラミと、
主に衣服に寄宿するコロモジラミに分けられるが、
近年の遺伝子の研究からこの2亜種が分化したのは
およそ7万年前であることが分かっている。そこでシラミの研究者らは、
トバ火山の噴火とその後の寒冷化した気候を生き抜くために、
ヒトが衣服を着るようになったのではないかと推定している。・・・
こういった巨視的な知の時代、
わたしたちの住宅というものも、より大きな視点で
その「進化」という見方が必要なのではないかと思う次第です。
気候や風土条件の解析が格段に進展し、
また住宅断熱の技術も格段に進歩してきて、
より根源的な人類的住環境進化という視点も必要になってきた。
そんな思いを持ってきています。
<図は東京大学・前真之先生の講演でのもの>
Posted on 1月 29th, 2017 by 三木 奎吾
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きのう、西方さんの設計手法についてまとめてみた次第ですが、
こういったいわば批評のようなことって、
メディア人としては一種の禁じ手ではあると思っています。
しかし、西方さんとは付き合いも長いし、どんなことを書いても、
人間関係があるからと、フランクに書いてみた次第。
当の西方さんからも否定的反応はなかったので、
ほっとひと安心で、きょうも引き続き自邸のことにふれます。
「西方さんのデザイン」論については、
いろいろなコトバをもらっていて、わたしも考え続けてきて、
今回のいわばピュアな自邸という表現を見ていて、
言ってみれば、基本的な建築の要素に還元して簡素に
シンプルを追い求めている表現というように言えるかと思い至った。
これまで「見えにくかった」熱環境というものを、人間居住性という観点から
根源的に見つめて、その最適解をシンプルに求めることを
一種の建築デザイン、表現の方法論にしたいと考えたのではないか。
「なるべく簡素にしたい」というコトバは、
原理に対してシンプルである「かたち」を作る決意のように聞こえた。
きょうは、自邸でのPV一体型の屋根や、土間エアコンのために
開発した基礎のことを図表表現としてまとめてみました。

こういったものづくりの志向性は、
よくあるような厭世的で禁欲的な原理主義ミニマリズムではなく、
むしろ、人間へのやわらかさに満ちたシンプル主義のように感じる。
このような人間環境デザインの発意には、そういう部分がある。
たっぷりの陽光を得たい、寒さからひとを解放したいという簡素な志向。
一方で、東京発のなんでも極限化する原理主義のようなものについて、
西方さんとは否定的意見をともにすることが多い。
「極限化することで利益を得る不純さのあらわれ」じゃないかみたいな。
今回の再会では、室蘭での学友であった山之内裕一さんも交えて
会話が弾んでいたけれど、聞いたら、
山之内さんと西方さんは、室蘭工業大学で「美術部」だったのだという。
西方さんは青年期に美術に惹かれていたということに
なんともいえない人間的面白みを感じさせられた。
そういえば、岡本太郎・棟方志功的な根源探求的なものが、
この自邸づくりにはたっぷりとうかがえるモノがある。
デザインと言うより、空間をキャンバスにした根源表現という志向に近いかも。
氏の「キレイキレイへの反感」姿勢にはそういうことも感じられる。
そんな新たな発見もあった次第。
ものづくりに限らず、真善美というものは、人間の本然でしょうね。
Posted on 1月 28th, 2017 by 三木 奎吾
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一昨日は新住協の札幌例会で秋田の西方設計・西方里見さんの講演。
取り急ぎ、その様子をお伝えしましたが、
その講演pptが資料配付されていて、明瞭にまとめられていたので、
スキャンして、その骨格を見ておりました。
住宅設計での基本的なスタンスで共感できる部分が多かったので、
いくつかのポイントを、ご紹介します。
まずは、窓の考え方が一番最初に出てきていました。
窓というのは、環境との応答という意味ではもっとも基本的な部分。
それこそ環境を考えて家を作るというときに、
その敷地条件を勘案して最適な方向に対して、最適な開口を取る、
もっとも始原的な「考えるべき」ポイントでしょう。
パッシブという自然の法則にもっとも自然に応答する考え方は
すべての源である太陽光に対して、率直であること。
難波和彦さんの「箱の家」シリーズもしかりだと思いますが、
西方さんの流儀には、高断熱高気密の考え方が貫徹されていて、
まことに率直な作られようになっている。
こういったいわば明瞭な北方型パッシブというようなタイプの設計は
北海道の山本亜耕さんなどにも共通する考え方だと思います。
この窓の性能を考えるについて、その熱損失と日射取得のバランスを
その選択ポイントとして最大に考えられていた。
太陽の日射は、その住宅の建てられる土地、敷地によって、
考えるポイントが微妙に変化していく。
まずは外気温条件がどうであるか、太陽光角度などの条件は
それによって大きく変化していく部分でしょう。
さらに季節変化に応じて、日射量を制御する必要性もある。
この自邸では、ドイツ製の外部ブラインドが利用されていた。
比較的に軒の出は少ないけれど、この外部ブラインドで制御すると。
このブラインドはおおむね100万円。
角度調整は、自邸なので毎日の気象条件変化に即して
自分でコントロールするということだそうです。
たしかにそういう自然との基本的な応答関係を想像すると、
それこそパッシブな暮らし方が息づいてくる気がします。

そして既存の流通サッシでは間尺にあわないと判断すると、
ガラスを直輸入し、枠については町場のサッシ屋さんに加工を依頼して
いわばOEM的に「作る」ということにも挑戦している。
アルミ枠をも輸入して、その内部に断熱材も封入させて、
オリジナルの窓も造作しているのだということ。
その建てられる敷地の設計与条件と応答していくのに
その最適解を抽出して、そのために必要な性能値を目指しての
こういった設計プロセス。
不可視だけれども、現実に存在する気象や熱環境に応答した設計作業。
武骨・簡素なパッシブというようにも思わされた次第です。
Posted on 1月 27th, 2017 by 三木 奎吾
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