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【いごこちのいい居場所】


北海道が、いちばん天国に近い季節がやってきています。
気温はときどき30度を超えるようなときがある。
朝晩には十分にクールダウンしてくれて、15-18度くらい。
湿度は大体70%くらいだけれど、ときどき80%を超えたりもする。
半袖でも1日過ごしていられる。
夜は十分に寝心地のいい環境にくるまれる。
最近十数年は、けっこう「エゾ梅雨」が感じられたけれど、
ことしはそういうこともなく、晴天率も高いように感じます。
そんな季節が巡ってきている。

最近の戸外での散歩、歩行数はだいたい1万歩を超えている。
早朝、6時くらいから7時半くらいまでの散歩であります。
その途中に通っていく西野緑道にごらんのような公園ベンチが並んでいる。
みなさん、どっちがより「いごこちがいい」でしょうか?
こう問いかければ、たぶん間違いなく多くの人が上の植栽に囲まれた方を選ぶ。
あ、西野緑道というのは札幌の「都市景観賞」を受けた散歩路。
円山公園周辺のような「自然保護地区」ではなく、
人間が手を加えてできた人工的野外空間であります。
なので、こうしたベンチでも、背景としてはレンガが敷き込まれたり、
たいへんよく考えられたランドスケープになっています。
しかし、ここでは一方には植栽で背景が縁取られたヤツと、
そういう背景がなく置かれているベンチとが並列しているのです。
ランドスケープ構想者からの謎かけなのかなぁと、
いつも通りかかる度に、微笑ましくも感じる。
まぁやはり上の方の植栽がガードするような方に軍配が上がる。
アフリカでの大地溝帯の形成でサルからヒトへの
進化が開始したという説があります。
それまでの熱帯雨林環境が、地球の裂け目がそこを直撃して
広大な乾燥地帯が出現したことによって
人類の祖先は「森を追われた」結果、やむなく進化を開始したのだという説。
そういう原初の喪失感が人類の記憶基板に刷り込まれていて、
その復元欲求というのが強いのではないかと
そんな妄想を抱かせられるけれど、
DNA的な疎外感からの癒やしを無意識に希求しているように感じる。

でもどうなんだろうか?
下の緑のガードがない方のベンチも、地面のレンガなど、
いかにも自然素材的なここちよさも感じられる。
それに虫がイヤだっていう心理もありますよね(笑)。
家づくり、注文住宅って、こういう「いごこち」のよさを探究することが
いちばん根っこにある営為なのでしょうね。

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