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冬の最後の逆襲

・・・なのか、かどうか、
きのうは、ほぼ終日にわたって降雪が続いた札幌。
きのうは坊主を送り出した頃から降雪が始まって、
朝のウチに1回。激しい降雪に午前中にさらに1回。
で、その後も降り続いていたので、午後に2回。
さらに夕方6時過ぎにさらに1回。
で、夜が明けてもさらに降雪だったので、1回。
それでもまだ、今朝は降り続いております。
っていうことで、さすがにカラダが寝床にいても厳しい。

1月にドカッと来てから、
ことしの降雪は、まとまってくる傾向にありまして、
今回も、この様子ではしばらく続くかも知れませんね。
つい先日までの様子では、このまま、雪がとけて
春になるかも、などと夢想できるような様子だったわけですが、
そうは問屋が卸してくれません。
統計数字を見るとことしの積雪量はほぼ昨年並み。
積雪深は、ほぼ平年並みという状態ですが、
これからは、段々と春に向かっての融雪時期。
「光の春」も実感できるような時期になります。

と見ているうちにまたまた降雪です。
きょうも、何度も雪かき作業に追われるのかなぁ・・・、
お手柔らかにお願いしたいですね。

日ハム主力、相次ぐケガ

ありゃりゃ、ですね〜。
これは困っちゃったなぁ〜。
斉藤佑樹君の入団でマスコミの注目度は高まっている
北海道日本ハムファイターズでありますが、
どうにも主力のケガが止まらない。
高橋信二選手に始まって、田中賢介、飯山選手、さらにきのうは
ついに4番打者の小谷野選手まで骨折に倒れました。
続くときは続くと言いますが、
それにしてもこれはきついなぁ。
どうも、好事魔多し、を地で行っている感じですね。
今年度から、ちょっとすべりやすいボールに替わったと言うことが
こういう球際でのプレーに現れてくるのでしょうか?
きのうの試合での小谷野選手のデッドボールは
状況としてはやむを得ない、打ちに行っての内角シュートなのですが、
ヤクルト由規投手の手元が、ボールの感覚の違いでやや狂って
このような結果を生んだのかも知れない。
そういった野球界全体の変化が、わがチームに集中的に現れたモノなのか。
状況は分からないけれど、
田中賢介選手の指の骨折も、そういったポイントくらいしか考えられない。
まぁ、野球の神様がわがチームにこういう警告を集中させている、
と考えたら、これがすでにことしのプロ野球の
隠れたテーマを表現しているのかも知れない。

まぁ、いずれにせよ、痛いのですが、
開幕前に集中して出てきたと言うことでは、
まだなんとか、実戦の中で工夫したり、方法を講じる手は打てる段階。
ここは大胆に若手選手の抜擢と、活躍で乗り切って欲しい。
幸い、もう少しオープン戦で若手を試す期間があるので
上手にこの時間を使って、やりくりを試みて貰いたいものだと思います。
セカンドには、明るいキャラの杉谷選手とか出てきたし、
若手選手たちには、ものすごいチャンスでもある。
打撃の内容が良くなってきた中田翔がチームの勢いを引っ張るくらいの活躍を見せて
このピンチをチャンスに変えて欲しい。
斉藤佑樹君、きのうはヒヤヒヤでしたが、
最初のバッターのセンターオーバー2塁打(以上)を好捕した
糸井選手の大リーグ並みの守備力で救われたと思います。
先日のファウルフライへの小谷野選手のファインプレーなど、
かれには、そういうバックの盛り立てが、たまたまかも知れませんがある。
コントロールを生命線に、打たせて取る頭脳派投手としての
そういうキャラが、どうも見えてきている感じがします。

中田や、若手たちが引っ張って、なんとかこの苦境を乗り越えて欲しいです。
がんばれ、北海道日本ハムファイターズ!

<写真は北大にあった、クラーク博士の言葉を新渡戸稲造が揮毫した額>

京大入試不正と「知の価値」

京都大学の試験でIT時代を反映したようなカンニングが行われた。
そのことをめぐって、話題になっている。
警察は「偽計行為」ということで捜査に着手すると伝えられている。
カンニングもずいぶん進化したと言うべきか、
まことにすごい手法で行われている。
まぁ、困ったことではあると思います。

しかし一方で見方を変えれば、
先日来、大学とか、研究者の発表機会などに立ち会っているのですが、
インターネット時代が始まってから
「知の価値」というものが大きく変容してきていて
知っていること、詰め込まれた知識の量(のテスト)自体に
あまりにも多くの「人間能力価値判断基準」を置いてきた制度自体、
疑問符がついてきているのではないかと思われてならない。
テスト制度自体、問題だらけだと思う。
過去の他人の頭のなかに生起したことの蓄積暗記を
ひたすら問い続けるのは、どうなんだろうか?
で、そういう分野での研究でも明らかに想像力が
最大の知的エンジンであり、
けっして、知識の量の多さが個人の能力を表現してはいない、
と断言できると思う。
知識の量を問う、ということ自体、
今後のIT技術の進展を考えれば、意味が小さくなっていく可能性は高い。
より小型化して、肉体に一体化したデバイスの出現可能性は高く、
それがネットに接続する属性を持つであろうことは
火を見るよりも明らかだ。
そういう時代になっていくときに、
知の量を問いかけるテスト手法は、こういったカンニングと、
イタチごっこになっていくだろうし、
むしろ、根源的に違う価値観のテストに変わらなければならないのではないか。
知識の量自体は、単純にインターネットなどを活用すれば
簡単に入手可能である、ということは
人間の「知の環境」が大きく激変したと言うことであり、
今後求められる人間能力は、その応用力に大きな力点が求められるのは
明らかではないかと思う。
このように考えてくると、
今回の件は複雑な様相を見せるのではないだろうか。

<写真は、知の日本的建築表現としての書院>

スマートグリッド

最近、一線の研究者の発表というのに取材で行くケースが増えている。
きのうも、「空気調和学会北海道支部」の発表会の取材です。
合計4人の方が発表されておりましたが、
エネルギーの有効利用や効率化というポイントで
北海道内での対策というのはどういうのがあるのか、
その研究の様子を見ることができました。

風力発電は送電線のある場所では見合わない、
っていう現在の方向に対して、
いや、日本海側のたとえば初山別山系の頂部に風力発電を設置して
そこからそのまま電力を送り出すのではなく
「水素」を生成してそれを貯蔵しておけばいい、とか、
十勝の主要産物であるビートを
これまでとの継続で、それを素材に砂糖を精製するのではなく
生分解性プラスチックの材料として活用して
これまでの製糖工場ではなく、プラスチックプラントに置換すべきだ
など、実に豊かな発想のご意見に触れられました。
なんでも、製糖工場はスタートからすでに120年経過しているそうで
時代的にも状況にあわなくなっているとされていました。
そういう意見が、各産品の国際価格との対照で語られていたので
大いに刺激を受けた次第です。

まぁ、日本の資源対策、省エネについての国民的コンセンサスには
根源的な国民合意があるとは思われないのですが、
方法の部分では、いくつかのプロセスが提示されているのですね。
写真は北見工大からの発表の画面です。
スマートグリッドの概念図で、
地域のエネルギーの効率運用をイメージし、
具体的な手法もいくつか考案してきているわけです。
このようになってくると、これは都市計画の概念が不可欠になってくる。
それとエネルギー安全保障というような概念とがからみ、
具体的には、科学的解決が求められるという構図になる。
先日の歴史と考古学の接点的、学際的研究と同様に、
新たな枠組みが、必要になってきているのが現代の情勢なのだと
感じられた次第です。
そういう部分のコントロールは政治なり、地方自治なりしか
あり得ないわけですが、
そういった判断基準で、わたしたちは指導者を選んでいるとは
全然思えないと思います。
ちょっと前までは東西冷戦が存在し、そのバランスの中で
国家安全保障が日本の、あるいは世界の最大の価値判断基準でした。
で、自民党を基本的には日本は選択してきたけれど、
このような新しい時代の価値判断基準には
現在の政党の枠組みが似合っているのかどうか、
また、政治家の選択手法や選挙方法があっているのか、
和食のごはんをフォークとナイフで食べているようになっているのかも
というような危惧を感じざるを得ないですね。
いかがでしょうか?

おトク&高性能リフォームのオススメ

今週は、日曜日に写真のような一般ユーザー向けセミナーが
予定されています。
北海道R住宅と並んで、既存住宅への根本的問題対策が
まとめ上げられたリフォームのシステムです。
新住協の提案の骨子は、断熱と耐震の両方を簡便に満たすというポイント。
ここ20年くらいで建てられた住宅や、
そこそこ性能を考えて建てられた住宅の場合、ある程度は充填されている
グラスウールの性能を活かして、
再生して利用しようとする工法です。
既存住宅でグラスウールが入っているのに寒い家であるのは
壁体内に気流が発生して、室内側の熱を奪っていくから。
その気流を止めて、入っているグラスウールの機能を賦活させるのです。
そして同時に、外壁下部を外して気流止めを施すことから
その作業時に構造用合板を施工して
耐震性能をも向上させるという合理的で、画期的な工法。
かける予算に対して、費用対効果の高い工法といえます。
で、この工法で行われるリフォームに対して
国の「長期優良住宅事業」からの補助金が上限で200万円支給されるという
まさにびっくりするような、おトク情報なんですね。
ローコストに住宅性能を向上させることもできるし、
それにプラスして、一般的な、水回りやキッチン、
生活デザインの向上などの、リフォーム希望も実現できます。
寒い冬を過ごされた既存住宅にお住まいのみなさん、
ぜひこの工法の説明の行われる公開セミナー、奮ってご参加ください。

さてきのうは遅れていた原稿がようやく夕方到着。
っていってもメールです。
さっそく、当方で読みやすく修正して、1時間ほどで返送。
で、深夜12時頃にはそれへの朱入れ原稿が帰ってきました。
スタッフからの締め切り目線が厳しくなってくる時期に
ようやく担当原稿到着で、ほっとひと安心であります(笑)。
その他、スタッフからの仕事の相談メールもあれこれ。
本当に、メールという便利な手段はすばらしい。
自宅で休息を取っていながらも、仕事の段取りを進められます。
ありがたい時代になったモノであります。
その他、きのう書いた個人的な歴史考古探求もあれこれ刺激が加わって、
アタマが爆発寸前であります。
冷静になって、頑張るぞ、と。

北大にて歴史シンポ参加

一般向けのセミナーではなかったのですが、
ある情報をキャッチして、
「新しいアイヌ史の構築」第2回シンポジウム
「古代エミシの形成・展開とその実態」というのに参加してきました。
集まっていたのは、30人程度のようで
しかも、どう見ても歴史や考古学の研究者のみなさんばかりという印象。

わたしは、住宅建築の関係の学会とか
その研究者のみなさんというのは親しい関係ですが、
こういう歴史・考古関係のみなさんというのは、ほとんどはじめて。
いやぁ、すごいもので、わたしの知りたかった分野の
いまの日本中でも最先端に近い知見に触れられたと思います。
というか、エイリアンとして
勝手に専門家のみなさんの白熱の論議を聴講していたということですね。
時間は、途中昼食休憩1時間をはさんで、
朝10時から夕方6時過ぎまでという長時間勝負。
自分の学生時代にもこれくらいの情熱があれば、
きっと人生は大きく変わっていたに違いない、と思われます(笑)。
まったく知らない人ばかりで、集まったみなさんたち同士も
普段から知り合いという方は少なかったようで、
そういう意味では、エイリアン参加でもそれほど
自分のまわりの空気だけが極端に薄いとも思われませんでした。

専門家のみなさん同士の研究会なので
最初から最後まで、息もつげない興味深いお話しばかりなんですが、
やはりそこは、さすがに2回ほど、
つい気が遠くなって、数分、深い眠りに落ちましたが、
立ち直りも早く、「しまった、聞き逃した」というのは1箇所のみ。
合計7時間の聴講でしたが、ほぼ満度に聞くことが出来ました。
発表された先生の方は合計で6名。
入りたい大学での授業でもこれだけ集中して
好きな興味分野の情報を得られるというのはまことに稀有。
それが無料で受けられましたので、身に余る幸せであります。

で、肝心の内容ですが、
あまりにも深く、また幅広い分野にまつわる研究なので、
なかなかポイントを絞るのは難しい。
大きくは、文献史学にならざるを得ない「歴史研究」と、
発掘とか、モノの調査分析を基本にする「考古学」とのスタンスの違いが
大きく感じられました。
それはそれで、当然のことなのですが、
そのすれすれの領域では、かなり実態に近い事実の発掘が可能なのではないか
そんな思いを抱くことが出来ました。
たぶんこういう交流研究というのは国の補助金を受けて行われているようで
そういう部分では、「学際」的な研究に注目が集まっている
現状を表しているのでしょう。
知の進化、という意味ではたいへん有意義ですね。
全体として、ふだんの住宅建築関係の先生たちとの接触経験が想起されて
「あぁ、同じような様子なんだなぁ」と思い至る部分が多かった。
ここで得られた知見について
さらにもう少し、深めて行きたいなぁと思っております。
それにしても、勉強って、本当に面白い。
まじめにやっておけばよかったなぁと・・・、まぁ今更遅いですが(笑)。
でも、人間、死ぬまで勉強ですね! 楽しい!

<写真は北大Welcomeプラザ>

潜熱蓄熱壁の行く末は?

壁を巡っていろいろな試行が行われてきています。
いわゆる「潜熱蓄熱壁」というものです。
原理としては、たとえばユニクロなどの
「あたたかい衣類」に使われている潜熱蓄熱材料を応用したもの。
融点温度を一定温度に設定した素材をパウダー状にしたものを
塗り壁材料に練り込んで、塗り壁に「蓄熱機能」をもたらせるというもの。
そういう単純な段階のものから、さらに
低温水暖房をパイピングした毛細管現象利用の「暖房放熱器」マットを
下地に埋め込んで、「壁暖房」とするタイプなど
いろいろな試行が行われてきています。
Replan誌面の2号ほど前にも掲載したのですが、
そのあたりから、にわかに注目が集まってきているシステムです。
建築家・宮島豊さんも取り入れていて、
もうすぐ1年の状況データも出てくることになっています。
こういう新システムは、やはり実証データが不可欠。
あれこれの評価はそういうデータを見てから考えるべきでしょう。

きのうは、その実験住宅を見学して参りました。
断熱的にやや物足りない部分があって、
次世代基準すれすれか、もしくはそれ以下っぽいので、
完全に参考になるかどうかは、見えてきませんでしたが、
空気質自体は悪くはない。
それと気になったのが、壁暖房でありながら、
壁の断熱が外張り断熱のみで、
壁の中に空洞部があるという点。
せっかく壁に蓄熱していても、放熱は室内側にも、
また壁内部側にも伝導していくと思われるので、
100mmの発泡系断熱材とはいえ、たとえば北面と南面では
壁内部の空気温度には違いがあると考えられる。
そうすると、熱移動があって空気に対流を生じるのではないか。
いわゆる「静止空気」が断熱の原則だとすれば、
小さい熱源の場合、大きなロスとして
このような問題が出てくるのではないかと思われました。

しかしこのような試行の積み重ねが技術の進化を促すのであり、
北海道のフロンティア性はまだ健在に生き続けている、
そんな力強い思いを抱きました。
写真右側の壁は、箱館奉行所の塗り壁壁面。
こういう美しさの中に、
ゆったりとした蓄熱暖房が仕込まれていく、
そういう近未来的なありようを夢想する次第です。

Replan関東版3号

本日は、雑誌発売のお知らせです。

Replan関東vol.3 2011年2月26日 発売
2011年2月26日発売・2011年冬春号 臨時増刊・A4版・定価500円(税込)
関東の書店、Replanホームページにて発売!
【特集】光と暮らす
どこに住むとしても、必ずかかわってくる要素「光」。光によって、その空間はがらりと表情を変えるのではないでしょうか。
取り入れること、抑えること、さまざまな設計手法で光を操作した住まいをご紹介します。

Contents
●巻頭特集/光と暮らす
●特別インタビュー
 倉本聰氏に聞く「建てながら見つけてきたこと」
●快適な暮らしを演出
 ー住まいの性能を考えようー〈工法解説+実例〉
●40年後にも高く売れる家
 だれでもわかる住宅性能のメリットとは?
 特別対談「日本の家、高断熱住宅がめざすもの」
●住宅性能の発展途上国、日本
 ー世界から見た日本の住まいと窓ガラスの進化ー
●COPPA HOUSE PROJECT
 感性が共鳴しあう幸運な出会い
●特集/あこがれの平屋
●NPO住宅110番
 インターネット上に寄せられた新築・リフォームなどの悩みを一挙公開

っていうような記事ラインアップで、
関東全域の有名書店店頭で発売されます。
どうぞよろしくお願いいたします。
なお、Replan通販コーナー
でも、直接販売しておりますので、関東圏以外の方も
ご一読ください。
なお、写真右側は、28日掲載の朝日新聞全国版での
新刊雑誌広告です。朝刊1面に掲載されます。

アイヌ以前・北海道島の歴史

アイヌ社会というのは、文字を持たない社会だったので
文献の記録が見あたらず、その「歴史」という視点は
持ちようがなかったと思います。
そのアイヌに先行する社会である「檫文」社会に
興味を持っているわたしにしてみると、
大きな壁であって、なかなか想像力を巡らせない世界。
そう思っていたのですが、
最近、住宅歴史的な必要があって考古的な世界に入っていって
多くの知見と接することが出来るようになってきました。
これもインターネットによる情報世界の拡大が大きいと思います。
これまでは、大マスコミによる大きな情報仕分けが行われていて
人間の興味分野というのが管理されていた、
とまでいえないまでも、ニッチな分野についての情報発信が難しかった。
それが、Google などの検索を駆使することで
興味分野の絞り込みと、特定が非常にやりやすくなってきた。

まぁ、枝道になってしまいましたが、
写真のような本と巡り会うことが出来まして、
この著者の方、瀬川拓朗さんという方は、旭川市博物館学芸員の方で、
考古学が専門の方です。
考古学というと、遺跡とか非文献記録の世界であって
「歴史」というひとの社会のありようまでは想像力が至ることが少ない世界。
そういう固定観念にとらわれていましたが、
この本と巡り会って、目を見開かされるような思いを抱きました。
縄文の社会から、檫文、オホーツク文化、さらにアイヌと
変遷してきた北海道島の人文歴史寸前までの迫力がある。
個人名が記載されていないだけで、
もうすこしで具体的な個人の動向がかいま見えそうなところまで、
肉薄していると思う。
モヨロ貝塚から発掘された人骨の状況から
具体的な「殺人経緯」を活写するあたり、
その想像力の展開は素晴らしい。

で、これまで自然との共生、という
美辞麗句に飾られていたアイヌ社会の発展プロセスを
具体的な発掘資料などへの分析から、
その真実の姿に迫っていると感じました。
サケ漁への執着が、和人社会との交易のための経済活動であったことが
その前時代との比較で明瞭に示されています。
アイヌ社会は自然利用システムであることは変わらなく、
自然破壊型ではないけれど、
さりとて単純に美しくローカルなユートピア社会と夢想する愚を教えてくれる。
久しぶりに興奮を覚えながら、
知の世界に浸りきっておりました。

ひとのいのち

きのう、カミさんの叔父が亡くなっての葬儀。
遠方であり、仕事のこともあって、カミさんだけが行きました。
81歳だったということなので、まぁ天寿といえなくもないけれど、
驚いたのは、ついこの間、
1月30日に、義父の月命日があって、元気な顔を見せてくれていて
あれこれ、よもやまの話を元気に交わしていたのです。
声もハリがあったし、話す内容も筋道はしっかりしていた。
まぁ、ときどき黙り込んでしまって
叔母に言わせると、そういう無言が恒常化しているという話。
カミさんと弟の、幼い頃の海での遭難のことを
(っていっても、波にさらわれてちょっと流された程度)
克明に話してくれていたのでした。
無言が出てくると、心がけて話しかけていたりはしたのですが、
それにしても、それから帰ってすぐに入院して
もうすぐに死にそうだとか、
いや、奇跡的に復活しただとか、そういう騒ぎが始まるとは
つゆとも思われないような印象だったのです。
で、ほんの3週間ほどで、帰らぬ人になったのです。

あっけにとられたような気持ちがします。
多くの人を送ってきて、死は身近なものとも感じますが、
それにしても、日常の先に口を開けている、という印象。
こういう死に方というのもあるものなのだと、深く思い至らされますね。
倉本聰さんとのインタビューを行って以来、
死というものを、いろいろに思いめぐらしてきています。
否応なく、どんなひとにも平等に訪れてくる死。
そういうなかに、このような句読点の明確でない、死の形もある。
いま、このときの瞬間の意味合いをよく考えなければなりませんね。
合掌。

<別に叔父はキリスト教徒ではありません。先日見かけた面白い形の教会>