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白っぽいインテリア空間

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ある時期から、シンプルモダンっていう志向性が強まってきましたね。
まぁ、写真のような空間なんですが、
こういう空間へのこだわりっていうのが若い年代を中心に受け入れられている。
若いといっても、住宅年齢的な意味でして、
30代っていうことですね。
住宅はだいたい30代に最初の家を持つというか、
家庭を持ち、その家族生活のために、守るべき生活の拠点として
家を所有するようになるのが一般的。
この30代のみなさんの志向性の中にこういう空間があるわけですね。
取材に行くと、たいへんいいと思いますね。ある種の明快さが感じられます。
シンプルで、装飾的でない、素の空間性、光の移ろいだとか、
その中で逆に、暮らしの機能性というものが浮き立って見えてくるような感覚があります。
かえって精神性の方を感じる部分もあります。
「ごちゃごちゃとした生活感」という部分を排除したい、という気分は濃厚ですね。
っていうか、そういうのだけは許せない、という雰囲気が一般的に多い。
全般に硬質なイメージが強い。
手触りとか、柔らかな質感、という感覚からは遠い印象。
こういう空間への感受性について
最近はあらたな年代論的に、ちょうどホリエモン年代であることから、
ロストジェネレーションとか、いろいろにいわれるようにはなってきていますね。
まだ、手がかりはあんまりないのですが、
こういう白っぽい空間をベースにして、そこからまた、テイストの違いが意識されているように思います。
いえることは、全体としてベースはローコストに出来るだろう、とイメージできる点。
ただし、窓の開け方はメリハリを利かせて
数は絞っている印象がありますね。
たくさんは開けないけれど、開ける方向はどーんと大きく開けるのが基本。
まぁ、歌は世に連れ、じゃありませんが、
人が好む空間っていうのも変化していくモノなんでしょう。
そこで営まれる生活ぶりの変化とともに。
でも、考えてみれば、こういう無機的で生活感のない、
っていう住宅は、やはり少子化の反映とも言えるのでしょうかね。
子育てが始まれば、ごちゃごちゃするのは当然なので、
それでも簡単に片付けられるようなインテリア、という志向が高まるのではないか?
そんな気もします。さて、どうなっていくものなのでしょうね。
いろいろに建てられる住宅を、しっかりウォッチしていきたいです。

広い家より、使いやすい家

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最近のユーザー動向の中に目立ってきていると感じているポイント。
とくに団塊世代の人たちにとっては、子どもの巣立ちとともに
スペースがもてあまし気味、という事情が出てきていると思います。
先日の、日刊ゲンダイにも、
減築リフォーム 我が家を使いやすく直す
団塊世代の間でマイホームの「減築リフォーム」が増えている。
子供が独立し、夫婦2人の暮らしには広すぎるのだが、
売却してマンションに引っ越すには愛着があるという家を「削減」して、
庭を広くしたり、維持負担を軽くしたりするのだ。・・・
という記事が掲載されていました。
事情はすこし違うけれど、札幌などでも郊外型の一戸建て住宅から
よりコンパクトな住宅を求めるという動きは
この年代のみなさんを中心に広がってきているようです。
逆に、若年層向けにコンパクトな住宅を売り出したら、
買いに来たのは、周辺の戸建て居住者で、
住み替え需要にマッチした、というようなケースも出ています。
長く欧米のキャッチアップ志向が喧伝されてきたけれど
よく考えれば、そんなに広い家って、ほんとうに必要なのか?
っていうような、アンチテーゼが広がってきているのかも知れませんね。
訳あって、床面積の大きい家に住んでいるわが家には
とても良く理解できるお話なんですね。
たしかに大きい家はいいことではあるけれど、
他人に見せびらかすために住んでいくわけでもあるまいし、
人間が住み暮らして行くには、そこそこ管理しうる限度と、
ここちよさのバランスするような面積っていうのがあると思うのです。
ただまぁ、減築するにもお金がかかるので、
急激に需要が盛り上がる、ということはないのかも知れませんが、
こういうニーズ自体は、底を流れるトレンドとして
これからの住宅のありように微妙に作用していく気がします。
<写真は記事と無関係です>

事務所バックヤード収納

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わが社も、地方零細出版社として、もうすぐ20年になります。
やっぱり20年近くなってくると、いろいろ整理を心がけていても、
ストックしておかねばならない在庫だけでも、膨大な量になってきます。
聞くと、大手出版社の場合は、こういうストック在庫は一切持たないようですね。
しかし、零細出版社では、そうもいっていられない。
どんなときにも、対応できるような情報ストックは整理しておかねばなりません。
っていうことで、懸案だったバックヤード収納工事、お願いいたしました。
前日まで、とても写真でお見せできる状態でなかったのですが、(汗)
なんとか、他の場所に整理して、工事する場所を確保。
スタッフの休日の土曜日を狙っての工事です。
収納については、その材質や、棚の構成について考えたのですが、
本の収納なので、やはり本棚的な棚が、機能性としては一番合理的。
それも、積載荷重がかなりになるので、
素材も、木材が一番理にかなっている。
耐震性の補強も簡易にできます。
がっしりと感じられる、分厚いツーバイテン材で構成することにしました。
積載荷重に対する強さも、木の方が柔軟性があるように思えます。
棚の受け金物はダボを使用しましたが、ちょっと見たことのないごついヤツを
工務店さんが探してきてくれました。
加重のバランスと、整理のしやすさの両面を考えて棚の長さなども決めています。
当初はスチール製の既製品収納も考えてみました。
一番頑丈と思われるもので、棚板1枚あたりの積載荷重が130kg。
幅90cmで、棚が4段という既製品で、これを組み合わせていくと、
全部で6本の収納棚がこのバックヤードに入り、
モノの値段としてはたしか、5〜6万円。(大型DIYショップ)
しかし、それを運搬して、組み立てるのにはどれくらいの時間、労力がかかり、
しかも仕上がり品質はどうかなぁ、と考えると計算不能に・・・。
そうですよね、スタッフの人に頼むにも、こっちも経験がないことを
適当に指示して、さあやれ、ってワケにはいかない。
そうすると自分でシコシコやるしかない。
でも、そうなると、時間労力の見極めがさっぱり(笑)つかない。
そもそも、終末の2日間で片付くとは思われないわけですね。
そのうえ既製品では、棚の段数がちょうど良くは行かないし、
幅もスペースにぴったりとは行かない。
積載荷重も、スチール製といっても結局は金物だけの受けなので、疑問。
それと、どうもスチール製って、雰囲気にも似合わない。
ということから、やはりバックヤードとはいえ、インテリアのイメージも考えて木質で
工務店さんに依頼することにしたという次第です。
見積もりを上げてもらったら、
木材の量的な部分は、ほぼスチール製の既製品と同じ程度。
それに、大工さんの工賃や工務店の手間などが計上されている金額。
具体的には消費税込みで、約15万円弱でした。
写真は、まんなかに収納が入る前の様子で、
左右に収納棚が取り付けられたあとの写真を貼り付けたモノです。
収納の幅は合計で、5.85m。段数は6段。ですから棚の総延長は約50m。
前記したスチール製の場合だと、棚の総延長は32mですから、
長さでは1.56倍のスペースが、確保できた計算になります。
右側の棚は、外断熱の建物の構造柱・間柱部分まで空隙があるので
奥行きに長モノも収納が出来ます。
高さは天井までの一杯で造作できたのでスペースは無駄なく利用できました。
で、左右にこうやって天井までの
「積み上げ型」長期収納を確保して、まんなかにスペースを空けて
作業も伴う、短期的収納場所を確保させたという次第です。
これが一番、作業性も考えてみて合理的ではないか、
という結論なワケですが、さて、使うスタッフのみなさんの使い勝手はどうかなぁ?
不安と楽しみがいっぱいな、週末を過ごしております・・・。

山寺登山

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以前、仙山線で山形から仙台に移動したとき、
途中駅の「山寺」で、見上げるような山の頂まで、
点々と伽藍が配置されている様を目にしたときから、
興味を持っていた、「山寺」。
すこし時間にゆとりがあったので、見て参りました。
とはいっても、いつものパターンで、まったく予備知識はなし。
ことしはまれにみる暖冬で、あんまり雪がありませんね。
それを幸い、挑戦することにしました、登山。
山寺って、ようするに山登りですね。
あたりまえか。
一段ごと、上るごとに、煩悩が消えていくというのが御利益とかで。
登り初めて、数分で、思い立ったことへの後悔の念が
強烈に襲って参りました。
冬場の運動不足の身には、とくにひざの裏側が悲鳴をあげます。
八十八カ所のように上るごとに、番号が記されていまして、
それを頼りに、励まし、励ましして登りましたです、ハイ。
八合目くらいから先は、十歩進んで一休み、みたいな情けない次第。
煩悩が消えると言うよりも、体力への自信が消えるのが先。
ほとんど最後は転げるように、「奥の院」までたどりつきました。
三月のお彼岸までは、この奥の院は閉じられている、という張り紙がありました。
まぁ、なんとか登り切った、という満足感だけは得られました。
しかし、あとで絵図面を見てみると、ほかにもお堂はたくさんあるようですね。
帰り際、八十六番目のお堂でおみくじ。
引いたら、ありがたくも大吉。
というようなことで、帰りは気分もよくなって降りて参りました。
しかし、とても観光シーズンとは言えない時期なのに、
それでもけっこうなひとたちが登山しておりました。
さすが、世に聞こえた山寺だけはありますね。
日本の仏教って、奇観景勝の原始的信仰の地に
かさねるように伽藍を配置して信仰の対象にするというパターンがあります。
この山寺、遠目に見ると、ごつごつとした岩肌なども露出して
いかにも、そのパターンそのもののようですね。
しかし、八十六番くらいのお堂近くには郵便受けがあったり
ジュースの自動販売機があったりしていましたから、
みなさん、毎日この山を登り降りされて生活しているんですね。
わたしは、1回の経験だけで十分でした(笑)。
こちらで暮らされているみなさん、すごい、敬服いたします。
にしても、ひざが笑っておりました、やれやれ。

高速PA・B級グルメ とびトロ丼

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さて、久しぶりの高速PA・B級グルメ。
って、前に一回やっただけなんで恒例でもなんでもありませんね。(笑)
まぁなんでもよろし、今回はちゃんとメニューのカロリーも掲示されていました。
仙台南方・菅生って、最近はよくストップするパーキングでして、
便利もいいが、今回はちょうどメシ時にぶつかったので、
さっそく取り上げることにいたしました。
食べようと思った候補は、いろいろあったのですが、
どうもみんなこってり系が多くて、
イマイチ、腹に応えそう。
そんななかで、ややヘルシーっぽいかなぁ、とこじつけた一品です。
写真ではちょっととびっこの色合いが強すぎる感じですが、
実際もちょっときつめの色合いでしたね。
やっぱ、東北だけに紅花でも入れて着色強化しているのかな(笑)。
食してみると、とびっことトロのハーモニーはなかなか。
うずらたまごのつなぎも、けっこういけましたね。
ただし、最後までこのハーモニーを維持するのは食べ方に工夫がいります。(笑)
わたしは、時計方向にぐるっと、食べ回して、
無事、とびっこばかり、トロばかりに、陥らずに、
なんとかバランスよく食べきりました。
うむ、満足できましたね。
で、汁代わりは、ご存知、白石うーめん。
って、知らない人、多いでしょうか、ね。
そうめんみたいなものなんですが、宮城県南部、白石の名物麺。
あっさりとした舌触りで、悪くない食感です。好きですね。
ただ、うーめんの具と、付け合わせが同じ山菜というのは、
どうなんでしょうか? 一考の余地ありと存じますが、いかが。
で、トータル800kcal以下、という食事でした。
さて、これって、ヘルシーといえるのかどうか、微妙ですね。むむむ。

市街密集地での窓の開け方

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写真は函館で活躍する建築家・永田史明さんの設計住宅。
函館って、北海道でも一番古くから栄えた街と言うことで、
街割りが全体的に日本的な狭さを持っています。
良く聞くと、なかなか販売できる土地が少ない、ということで、
いきおい、狭小敷地に密集して住宅が建ち並んでいます。
そんな条件の中で建てる場合、いちばん頭を悩ませるのが採光。
この家でも、そこが一番の問題だったそうですが、
ごらんのようにハイサイドライトをうまくデザインにも生かして、
問題を解決していました。
隣家との視線のバッティングを避けながら、
室内にふんだんな明るさを実現できますね。
で、こういう採光計画をすると、夜になるとこんなぼんぼりのような
街並みに対するサービスが実現できる。
ふだんの家の照明がそのまんま、街のランドマークになるんですね。
近隣のみなさんにとっては、この灯りがひとつの道しるべのように
機能しているものと思います。
家を造るって言うことは、そのまま、
その地域に対して、主体的に関わらざるを得ない、ということも伴うと思います。
そういう家の住み手の思いの総和が、地域の雰囲気を決定する
ともいえますね。
こんな試みが、地域の中でどんなように受け止められていくものか、
興味を抱いた次第です 。

家のアイデンティティ

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家を取材し続けてきて
最近の年代のみなさんの家を見ていると
とうとう、というべきか、仏壇とか神棚というようなものを
一切なくしている家が増えていると思います。
っていっても、わたし自身も、カミさんはそういう部分に無頓着。
年代で言えば、50代でもそういう点では、似たようなものとも言えると思います。
しかし、考えてみると、どんな古民家を見ても、
祖先を祀っていないような住空間って言うのはあり得ない、と言ってもいいほど。
別にわたしは特別にそのことを問題だとは思っていないのですが、
興味がわいてくるのは、そもそも家って、
そのアイデンティティって、一体何なんだろうということ。
その意味では、いろいろな古民家とかには、
明確なアイデンティティが存在していて、人間がそこで確かに
年代を重ねながら、命を積み重ねてきたことへの畏怖のようなものが感じられます。
自分自身という、セルフの価値観を超えて
「家」系という、命の伝承性を重視する暮らし方をしてきていた。
一方で、最近の東京都内でのバラバラ殺人事件など、
そもそも「家族」としてのアイデンティティが存在しているのか、疑わしい事態も起きている。
家は、モダンになってはいるけれど、
内面世界では、底深い空洞が広がっていて、
その深淵の闇に、簡単に落ち込んでしまうような事件が頻発していますね。
そういう部分では、個人の価値観というか、セルフの価値観に絶対性を置いてきてしまっている
現代社会の病理が噴出していると言えるのではないでしょうか。
アメリカの訴訟社会を支えている考え方、
個人の権利と社会性との関係において
限りなく個人の好き放題を容認する社会が、事故中毒を起こしはじめている、
そんな印象を禁じ得ません。
じゃぁ、単純に伝統的な価値観に
帰るべきかどうか、という点では難しいでしょう。
その辺で、これからどういう価値観に変化していくのか、
家の造られようも、それにつれて変化を見せていくでしょうね。

風景を切り取る

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写真は札幌市近郊の日本海を見渡す立地に建てられた住宅からの
窓の外の様子。
このお宅は、定年後の退隠生活を満喫する目的に純化したもの。
自分の人生に対する「ごほうび」的な作りよう。
最近、こういうタイプの「自分御用達」のような需要があるようですね。
お歳暮ギフトでも、確実に「自分用に」高級品を買う、というニーズが盛り上がっているとか。
こういう需要って、実需的な生活の重み、のようなタイプではなく、
きわめて、感性的な需要と言うことが出来ますね。
こういう空間で、ゆったりと時間の経過を楽しむ、という需要。
こういう需要にとっては、機能性であるとか、
それこそ、部屋数だとか、というような部分はシンプルになる。
それよりも、「どう時間を過ごすのか」というようなことの方が比重が高くなる。
この家の場合には、シンプルに「海を見て暮らしたい」となったのですね。
そうすれば、たぶん敷地選択も絞られただろうし、
メインの居室から切り取る風景の切り取り方のほうが、きわめて重要になる。
窓の大きさ、左右幅、高さなども検討し尽くしただろうと思います。
結果、こういうきわめてシンプルで「静かな」ピクチャーウィンドになったのでしょうね。
手前の座卓テーブルで、苦めの茶などを喫しながら、
一日をゆったりと過ごす、という無上のシンプルライフ。
この海は西海岸に面しているので、晴れた日の夕陽の時間などは
強烈な照り返しが室内に満ちて、黄金色になると思います・・・。
きわめて単純ですが、明快な「風景の切り取り方」による
快適の演出というわかりやすい事例だと思います。
しかしシンプルでいて、あきのこない、居心地の良さを演出するのって、
よく考えてみたら、かなり大変な作業である気がしてきます。
そんな思いが沸いてくる、住宅です。

薪ストーブの排熱利用

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前日まで掲載の武部建設さんショールーム番外編。
薪ストーブの熱って、大きなエネルギーになるので、
単に直火の温熱効果や、フレーム鉄板からの輻射だけでなく、
その伝導熱も利用しようという試みをしていました。
銅管をストーブの本体鉄板部分にごらんのように巻き付けて
なかに液体(たぶん水でいいのでしょうが、一般的には不凍液)を入れ、
鉄板からの伝導熱を蓄えさせ、それを背面のモーターで
床面に回した銅管の延長部分を循環させています。
薪ストーブの熱を、こうして床暖房にも利用しているわけですね。
武部さんたちが中心になって展開しているQ1.0では
住宅の熱エネルギーコストを、従来の高断熱高気密住宅の指標とされた
次世代省エネルギー基準から、さらに進めて
エネルギーコストを半減させようと努力しています。
そうしてくると、住宅本体の、駆体の性能ばかりでなく、
使用する設備についても、さまざまな工夫や研究が行われています。
メーカーが言っている性能数値をも、現実の使用のなかで問い直したりしています。
いまでいえば、計画換気についての検証などがありますね。
いろいろな地域気候変化のなかで、1種換気の熱回収率の問題など。
そういう努力の中で、こういう暖房についての工夫も
当然、ただ、高性能なメーカー品を使えばいい、とはならないのですね。
ひととおり見学したら、今度はちょっと前の
Macのノートパソコンが目の前に置かれました。
メンテナンスをいろいろ、頼まれちゃったのですね。
建築関係って、比較的にMacユーザーは多いのですが、
それでも相談事はなかなか頼む相手が少ない。
ってことで、しょがない、やりますか!
となった次第です。まぁ、正月挨拶のつもりが、すっかり
長時間になり、とっぷりと日が暮れてしまいました。 はてさて・・・。

オモシロ住宅ショールーム_3

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岩見沢の地元ビルダー・武部建設さん訪問その3です。
建物の一部が土間床になっている部分があります。
よくみると観葉植物群の床下には水が流れるように傾斜もついている。
なんと、大きな瓶には満々と水がたたえられている。
で、その瓶には天井を回ってきているパイプが差し込まれています。
というような、ちょっとふしぎな光景が広がっています。
このパイプ、よくよくみてみると、その先は外の軒先の雨樋にまで繋がっています。
そう、雨水の利用なんですね。
この建物は人間に適した温熱環境が維持されているワケで、
それは同時に植物にも適した環境ということなんですね。
なので、この土間で、室内に豊かなグリーンを繁茂させませんか?
という暮らし方提案になっているのです。
冬の北海道の暮らし方の中に、こういう植生というポイントを持ってきたのですね。
まぁ、屋根の断熱処理とか、性能面の向上があって
はじめてこういう提案も可能になる、というのがミソではあります。
「そうか、雨水利用か」と、膝を打たされました。(笑)
これはいいですよね。
雨樋は雪の問題から、なかなか技術的には難しいのが北海道の住宅なんですが、
高性能住宅をクリアしているビルダーさんでは問題なく設置できる。
そうすると、冬場でも若干の融雪水は流れるわけで、
それを利用できれば、大変有意義な利用が出来る。
こういう循環型の装置によって、室内は、最小限のエネルギー利用で、
冬場でも、植物たちとの共生が可能になるのです。
過乾燥という高断熱高気密住宅の問題も、これならば
解決の仕方も、たいへんエコロジカルな感じがします。
植物は、わたしたち人間にさわやかな湿度環境を提供してくれますからね。
もっと考えれば、室内で水耕栽培でもやって、無農薬新鮮野菜を楽しむことも出来る。
家の中で元気に育つ野菜を摘んで、食事に楽しむ、なんて面白い。
目でみどりを観賞して楽しみ、食べて健康を増進する、って、
これはステキな提案になるのではないかと思います。
しかし、さっき書いたようにこれは高性能住宅をきちんと建てられるという
技術的なしっかりした裏付けが、大きなポイントでしょう。
ただし、設備的には大雨の時を考えて
直接下水に排水するバイパスも考えておかないといけません。
その経路のスィッチを怠っていると、室内が水浸しになる危険があります。(笑)
実用化で、一番問題になるのは、案外こういうポイントかも知れませんね。
毎日、そういうメンテナンスをしっかりやってください、となるわけです。
でもまぁ、動物のペットを飼うのも同じくらいデリケートなものなのですから、
植物と共生する、という家の楽しみには努力も必要、ということで。
逆に、動物と一緒に暮らす家には
こういう環境はまさにぴったりかも知れません。
高性能住宅が生み出す、あらたな可能性であるかも知れませんね。
どんなものでしょうかね、こういう住宅って。