
写真を整理していたら、わが社の社屋地鎮祭の様子の写真発見。
わたしとわが家は、もう二十年以上も前に父母とも
他界しているものですから、わが家でも会社事務所新築でも
神社というよりは、仏さん・お寺さんの方が縁が深くなっていまして、
たまたま、宗派が真言宗なものですから、
加持祈祷のたぐいが得意、ということもあって、
こういう地鎮祭などは、お寺さんにお願いしています。
たいていは、建築業者さん、こういうときにお坊さんが来るというのは初めてのようで、
「え、どうやるんですか?」と一様に聞かれます。
「だいたいは神道と同じようにやるんですが、ねぇ・・・」と
説明するよりも、見ていればわかりますから、とその場対応でお願いします。
弘法大師・空海の開いた密教・真言宗は、
さまざまな加持祈祷の秘技のような呪文とか、気合いとかが
なかなかに多くて、とくに四方に清めを行うときなど、
お坊さんの裂帛の気合い〜れっぱくのきあい〜がとどろいて、
一同が、「お、おっ・・・」と静かに盛り上がるのが、これがいいんですね。
真言宗は、日本古来の在地の自然崇拝とか、を取り入れることに熱心だったことが
こういう融通性の高さに繋がっているのか、
まぁ、わが家はこういう宗旨なので、
ごく自然とお願いしている次第です。
建ててから、一度も大きな事故や火災などもなく平穏に推移してきていますので、
やはり、御利益の霊験、あらたかなものがあります。
ということで、めずらしい、地鎮祭の様子を。
さて、わたしのブログ、ずっと朝一番更新を継続してきましたが、
今後は、夕方とか、夜とか、時間は不定期に更新したいと思います。
あんまり朝早くと決めていると、ワーカホリックじゃないですけど、
ちょっと、きゅうくつな気持ちがしてくるものなんですよね。
そんなことで、更新の時間は、変わりますけれど、
今後も更新自体はがんばりますので、ご愛読どうぞよろしく。
Posted on 5月 13th, 2007 by replanmin
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写真は鎌倉期に成立したと言われる
「男衾三郎絵詞」(東京博物館所蔵)に描かれた一場面。
日本史について、独特の史観で知られる網野善彦さんの著作でも触れられているもの。
この絵詞、という形式は巻物の長大な横長スペースを
ストーリー展開に合わせて、絵や文章でわかりやすく伝えています。
で、これは、鎌倉期に関東の武士の一団が、
京都御所警護の大番役を命じられて、上京する途中、
遠江、というから、静岡から愛知県のあたりで、
山賊に出会ったときの様子をニュースとして記録したくだり。
山賊の中に、金髪・異形の人物がいた、という部分なのです。
テレビもラジオも新聞もない時代、
もっといえば、情報社会という今日の基本条件のない時代、
こういうニュースは、たぶん、街道を往来したり、湊湊で宿泊する人々の会話、
というような「うわさ話」として、まず伝播したのだと思います。
その後、そうした人々の感じ入る部分などをある程度、誇張させて、
面白おかしく、あるいは感動的に、説話譚になっていくか、したのでしょう。
江戸期、元禄の世を揺るがせた赤穂浪士の討ち入りなどは、
こういうネットワークで盛り上がり、
その後、時代背景を室町に置き換えて舞台芸術という手段で
わかりやすいストーリー展開に仕上げて、
多くの民衆に、ニュースとも芸能とも未分明な表現として
提供されていったものと思われます。
で、この写真の部分からは、
いくつかの情景や興味が浮かび上がってきます。
なぜ、鎌倉の時代のこの地に、金髪異形の人物が存在したのか。
彼はどのような運命で、山賊の一味に加わったのか?
彼を雇っていた(?)組織とは、どのようなものだったのか?
こういう人物を雇用するに足るだけの経済力はなにに源泉するのか?
京都御所警護の大番役というのは、それほど
金目のものを大量に保持していたから、狙われたのか?
逆に、そういう金目の一団の通過は、どのように情報キャッチしたのか?
こういう事件は、そもそも日常茶飯であったのか?
絵詞として成立して、このようにわかりやすいイラスト表現が
こんにちに遺されているのだけれど、
こういう絵師や文士は、誰が雇い、出版までにこぎ着けたのか?
そして、そうしてつくられた作品は、どのように流通していたのか、いなかったのか?
などなど、仕事上、コミュニケーションに関係しているので、
そういう部分も含めて、興味は限りなく広がっていきます。
前段にも書きましたが、今日の社会は
大衆消費社会で情報も大量に消費される社会ですが、
じつはこういう社会は、ほんのごく近い歴史時間のなかで
急速に広がってきていることなんですよね。
歴史を考えるときに、情報というものが、いかに閉ざされていたんだろうと、
心底から思い至る気がするのですが、
しかし、この絵師のように表現活写力というようなもの、
その迫力のようなものは、まさに強烈に胸に迫ってくるものがあります。
情報の量は、圧倒的に違うけれど、
その説得力のようなものは、圧倒的に迫ってきますね。
結局、歴史の中でも、その主体として
人間が、人間くさく生き抜いてきたことが、歴史として遺されているのだ、
という当たり前のことに、大きく気づかされるのです。
Posted on 5月 12th, 2007 by replanmin
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ということなのですが、実はそれほど高い金額は払っておりません。
たしか、6000円とか7000円くらいの普通のビジネスホテルの料金です。
そろそろ時効なので、
ホテルから追加料金の請求はもう来ないだろうと言うことで、
ようやく書く気になったことなのです。
東北各地をあちこちと飛び回っていることは
このブログの読者のみなさんはご存知の通り。
そういう出張が頻繁になり始めた、5年前くらいのこと。
取材がいろいろたて込んでいて、
秋田県の能代市でいったん出張が終わる予定だったのが、
急遽、青森市内で仕事が入って、
道すがらの能代駅のみどりの窓口で
青森市内のホテルの予約を頼んだのです。
移動は、札幌からフェリーで来ていた乗用車を使用していました。
ところが、駅ではそういう注文が入ることはきわめて珍しいらしく、
職員の方が、たいそう機械端末をたくさん操作した末に、
ようやく、青森市内の「一流シティホテル」を予約できたのです。
こちらはその当時、青森市内のホテルのランキングなど知るよしもなく、
「ま、なんでもいいよ、どうせ寝るだけだし・・・」ということなので、
料金が一般的なビジネスの値段だったのを確認して、
「ハイハイ、それで結構です」ということで、ホテルへ向かったのですね。
で、くだんの立派なホテルに到着。
「あれ、けっこう、立派なんだね、これ」とは思いました。
大した荷物もないのですが、ボーイさんが運んでくれる、あたりで、
「なんか、すこし雰囲気が違うかなぁ」という風向き。
まぁ、でも思ったよりも高級ホテルなんだなぁ、くらいの気持ちでしたが、
さらに案内された部屋に導かれて、仰天!
ふつう、ドアを開けたら、すぐに窓が目に飛び込んできて、ベッドが置いてある、
と、思いきや、ドアを開けても、長い廊下がある・・・。
その先に明るい照明が輝いている。
歩いていって見ると、明るい照明はシャンデリアなんですよね(絶句)。
で、ボーイさんが去ってみると、案内された部屋にはなんと、暖炉まであるんです。
「え、なに、これ?」とキツネに化かされた気分が襲ってくる。
隣接したコーナーと思った場所には、なんと立派なキッチンまで。
広々とした暖炉の部屋(これ30畳くらいはある)のとなりには、なんと、2間続きの和室。
片方だけでも、16畳くらいの広大さ。
床の間には立派な床柱に、床の間には高級そうな書が。
その和室の障子を開け放つと、窓一面に青森市内の景色が広がっている・・・。
驚きを押さえるために、我慢していたトイレに行くと
総御影石張りの豪華内装水回り空間。
お風呂も、けっこうな檜風呂。
それらがまた、半端でない広さの中に悠然と配置されている。
正気を取り戻しつつ、フロントに婉曲に料金再確認の電話をする。
すこし、声は震えていたかも知れませんね。(笑)
「ハイ、◎◎号室の◎◎さんですね、ハイ、料金は◎◎で間違いありません」との言葉。
なんかの間違いではあることは、明白。
しかし、ま、こうなれば、開き直って豪華設備を満喫してしまうしかない。
のですが、とはいっても、出張中のただの骨休めですから、
特段、広い部屋とは言っても、なにに使えるものでもない。
なにやら、おいしそうなお酒も棚に並んでおりましたが、
間違いに気づいたホテルから、
高額な請求が来るなど、庶民としては心配で、
手持ちぶさたに、ふかふかのソファに居心地悪くころがって、
所在なげに大理石のテーブルにペットボトルのお茶を置いて飲んで、
ため息をついておりました。その後、眠気も襲ってきて、
ただただ、呆然と、広い16畳間の真ん中に敷いたふとんにくるまって朝を迎えました。
まぁ、ふとんがふかふかであったのは、当然でした。(笑)
翌朝の食事は、レストランで、まぁ、普通の食事。
「こういうことなら、もっとゆっくりしたスケジュールにして・・・」とは思いましたが、
あいにく約束は朝早く。
キツネにつままれたような一夜は、こうして終わったのでした。
おととい、知人と話していて、ホテル談義になって
このことを久しぶりに思い出して、爆笑してしまいました。
いまに至るも、あれは一体なんだったのか、腑に落ちない思いを抱き続けております。
でももう、時効ですからね。高級ホテルさん(笑)。
Posted on 5月 11th, 2007 by replanmin
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GW前に取材した角館の家の様子です。
地元の仲野谷工務所さんの専務さんの自宅。
立地的には、桜の東北の3大名所として知られる角館の河畔に建っています。
ちょうど河畔の桜がスタートする場所にあたり、
観光コースからはややはずれていますので、
花見シーズンには、ごったがえす角館の中で、
エアポケットのような空間。
ちょうど桜並木は、この家の北側になります。
河畔の土手上に桜並木は連続しているので、
建物は、いくつかのレベル差を考えながら、構成されています。
で、もっとも、楽しめる位置にあるのが、この外の居間、ともいえる
デッキテラスからの眺望。
居間からは、テラスドアですぐに出られ、広さも5〜6坪ほどなので、
多人数が集まっても十分な広さになっています。
ことしはGW寸前の時期でも、ごらんのような2分咲きの状況でしたが、
ここから、春爛漫の風情を楽しめるなんて、最高ですね。
自然と親しむ、自然を取り込む、というような志向性の
家の造られよう、というのが北海道と比較すれば
東北では、やや少なく感じるんですが、
この家に来て、魅力的な自然とのふれあいが目的的に作られていて、
プランニングのわかりやすさに感銘を受けました。
しかし、一方で仲野谷工務所さんは、高性能住宅造りの実績も豊かなビルダーさん。
この家でも、外張り断熱を基本としながら、
「付加断熱」として、軸間にグラスウールを充填して高い性能を実現しています。
外張り断熱でも、現在以上の高性能を考えれば
必然的にこの方向になるので、充填断熱を基本としながら
外張り断熱材を「付加断熱」する工法と、ほとんど同じような壁の構成になってきます。
プラン的にも、南面からの日射取得を意図した家づくりで、
省エネルギーの方向性・志向性も明確。
性能と、ライフデザイン、双方への配慮・工夫の感じられる家です。
やっぱり、寒冷地での家づくり、
この両面から、よい家、という概念は考えられるべきだと思います。
Posted on 5月 10th, 2007 by replanmin
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シャワーブースって、ユニットバス並みの価格で
その割りには、快適感が日本人にはいまひとつ、という感じで
日本のマーケットでは普及していませんね。
設置スペースが、格段に狭くてもいいというわけでもないし、
水道や温水の配管、下地の防水も外国とは違ってかなり念入りにしなければならない。
欧米の人たちって、シャワーで済ませる人が多いので
こういう商品の需要があるのでしょうが、
日本人はユニットバスで、しっかり体を洗うような習慣があるので、
どうも、ちょっといいけど・・・という感じにとどまっているのでしょう。
そんなシャワーブースですが、
あるメーカーモデルハウスで、なんと中国製という商品を発見。
聞いてみたら、モノの値段としては日本の大手メーカーのものと比べて
半額以下、1/3くらいで入手できるんだそうです。
それくらいなら、ちょっとしたコーナー利用で、と考えたくなるところですが、
さわってみたら、たとえば防水を要求される箇所、
ドアのしまい方とか、開閉時の気密性の頼りなさ、など、
簡単に目につき始めてしまいました。
また、実際に取り付けたら、すぐにメンテナンスが必要ですが、
そういう体制も中国メーカーでは、なかなか取りにくいと思いますね。
見てみた感じは、まぁ、値段相応のギミックかなぁ、というところ。
値段には魅力があるのですが、やはりちょっと、です。
最近話題になっていた、ディズニーランドのそっくりさん問題で、
中国の知的所有権への態度が、
アメリカ大統領から問題である旨、発言がされていましたね。
これって、かなり最大級に近い国際的警告の発し方。
これから、中国の企業が直面して来るであろう大きな壁が、
さまざまな分野での、知的所有権への対応だろうと思います。
明らかにクレヨンしんちゃんなんだけど、そっくり、でもちょっと違う、
というような、中国内向きだけでいいや、といういい加減な姿勢を取っていると、
大きなしっぺ返しが襲ってくるのではないかと思います。
マイクロソフトは、中国でのウインドウズのビジネスの難しさをアナウンスしていましたね。
大量のコピーCDが犯罪感覚もなく、取引されている実態なんだとか。
このシャワーブースでも、たぶん、細かい部分のディテールで、
欧米日の企業はいろいろな特許とか、知的所有権の問題をクリアして、
そういう経費を払って、商品化しているはずだと思うのです。
それに対して、残念ながら、この商品ではいまのところ、
国際的な水準とは言えない、と思いました。
中国では、建築の世界で木造の歴史が断絶している部分があって、
そういう部分で、日本の住宅企業との合弁を進めているようです。
これだけ、国際交流、貿易がさかんなのに、
住宅企業で国際企業って、まだ出てきていない。
設備関係の企業でも、たとえばTOTOのウォッシュレットみたいなのも、
ようやく海外への販売が取り組みはじめられたような段階です。
ということで、けっこう、国内向け産業、地場産業といえる住宅分野ですが、
やはり今後は国際化が、国際的な大競争時代がくるのでしょうか?
Posted on 5月 9th, 2007 by replanmin
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しばらく住宅ネタばかりでしたので、本日は息抜き。
先日のGWで唯一、遠出してみたのが真狩方面ドライブ。
ニセコ周辺の変貌ぶりには、ちょっとびっくり。
このあたり一帯、とても北海道とは思えない活気に満ちていました。
オーストラリアからの観光客流入の結果、不動産バブルということで、
あちこちにホテルが出来たり、リニューアルしたり、しています。
観光客目当ての目新しい店舗が、あちこちと新築されておりました。
まぁ、建物と建物の間は距離はあるけれど、
その距離をちぢめてみたら、札幌の観光客向けの街並みとそう変わらない。
言ってみれば、田舎の衣装をまとってはいるけれど、
実際のところは都会と変わらない雰囲気ですね。
ニセコ一帯のことを「あれ、田舎じゃないも」と、
過疎地に基盤を持つ友人が語っていますが、まさにその言葉通り。
こジャレた店構えの都会的な店舗が多く、
その感覚は、札幌の街の店舗と変わらないコンセプトが目立ちますね。
そんななかで、カミさん情報で、探し当てたのが、
真狩の街から少し離れた場所にある、ごらんのそば店。
2方向が比較的交通量の多い道に接していますが、
片方にしか接道していなくて、「あれだろ、あれ、あれ・・・」と
見えているけど行けない、状態から、やっと車を回して
たどりついた次第。
まだ新しいけれど、「隠れた名店」を目指しているのか、看板も小さく、目立たない。
気づかなければお店とは思わず、普通の一軒家っぽい。
手打ち、毎日、限定数十食ということでして、
午前11時半開店前に着いたのですが、
付近を見回しているうちに、あっという間に混んできます。
あわてて店にはいると、店内はテーブル2脚に、6人掛けカウンターという狭さ。
なんとか並ばずに済みまして、待つこと数分。
他の人に運ばれるそばをみて、「お、これは・・・」と期待が膨らみます。
で、ややあって、運ばれてきました。
手打ちの自然なそばの風合いが口に広がり、
鶏肉のつけつゆの力強い味わいと、ハーモニーがいい。
家族4人でそれぞれ、ちがったそばを頼んだので、
すこしづつ、味見し合いながら、
たのしく、おいしいそばを楽しめました次第。
値段は忘れたけれど、確か、もりで600円くらいだったと思いました。
ごく普通の値付けだと思いましたので、まぁ、庶民的。
食べている間にも、ぞくぞくとお客さんが店の外にも並びはじめ
あんまり長居はできずに、そうそうに店を出ましたが、ここちよい食後感。
けっこう、オススメの味でしたね。
場所は説明不能。真狩「いし豆」、電話0136-45-3691でした。
Posted on 5月 8th, 2007 by replanmin
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リフォームって、難しいマーケットなのだとつくづく実感します。
新築需要については、やむにやまれぬ「家を建てたい」という社会的な需要というか、
ユーザーの側にわかりやすい欲望が存在します。
それに対して、リフォームは「誰でもが希望しているわけではない」というような
難しさがあると思います。
新築は、それこそ、生まれてきたら誰でも一度は家を持ちたいと考える
というような欲求が「自然に」醸成されています。
だれもが、人生のひとつの目標にするというわかりやすさがあって、
少なくとも、そうした動機の部分では、建築事業者の側で工夫するという必要がない。
言ってみれば、自然な欲求に対して「仕掛けて」いけば
自ずと広範なマーケットが反応してくれる。
それはまず、基本となる「住む土地選び」から
収入に応じた資金計画のプランニング、
家づくりについての総合的コンサルティングなどなど、
一連の流れが存在しているので、それに踏まえていけばわかりやすい。
それに対して、リフォームでは、ユーザーの動機の掘り起こしから
いろいろ考えていかなければならない。
ユーザーの漠然とした心理に方向を与えていかなければならないのだ。
ここのところがもっとも難しいし、簡単明瞭になりにくい。
まだ、北海道では、家の寒さというような
基本性能の部分での広範な需要が存在しているのでわかりやすい。
しかし、それにしても、生活上の毎日の問題なので
「我慢しているうちに忘れてしまう」というような心理もあります。
まぁ、寒くて暖房費がかさむ、というような切実な問題についても
当面のランニングコストと、それを解消させるについての建築コストが
金額比較で言えば、桁が違いすぎて、人生設計の中で
どうしても後回し、それよりも将来不安の方が大きいので、
いきおい、資金を貯蓄したり、他のわかりやすい消費、
たとえば目先の快適性で車や、旅行といった消費に走るというケースが多い。
家の性能向上と言うことでは、
写真で見るような窓の取り替えという工事がけっこう大切な部分なのですが、
なかなか、工事も複雑になって工程もかかるので、
ここまで行う工事というのは、少ないのが現状ですね。
さて、そういう現状のなかにあるわけですが、
地球温暖化の問題や、エネルギー問題が
世界的にも焦眉の現代的課題になってきて、
寒い家、エネルギー多消費型での問題先送りが許されなくなってくる中で、
やはり、省エネルギーの側面からのリフォームの提起が
もっとも、わかりやすくユーザー心理には響くのではないかと思います。
いつまでも、粗大ゴミになるような家づくりをしていてはいけない。
環境をわが家から考え直していく、そういうリフォーム需要の喚起が
求められていくのではないかと、希望的に考えています。
そしてこのことは、北海道、寒冷地だけの問題でもない。
夏場の冷房負荷の増大で社会全体が問題拡大に苦しんでいる
首都圏地域をはじめとした全体に、需要が存在するでしょう。
まぁ、しかし、やはり目先的にはやはり難しいのでしょうか、ね。
こうした側面からわが家のことと、環境問題への対応をリンクさせる考え。
なかなか、悩ましい問題だなぁと思っている昨今です。
Posted on 5月 7th, 2007 by replanmin
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わが家の近くに建てられた珍しい「連棟」スタイルの住宅です。
「連棟」って、前にもこのブログで触れましたが、
欧米ではよく見かける住宅です。
あれだけ、個人主義の伝統が根強い文化社会だけれど、
同時に、地域コミュニティというような考え方も成熟していて、
「個」と「共」の関係についての文化ルールがしっかりしているのですね。
一方、日本でも伝統的な「町家」スタイルの居住形式がかつて存在し、
現在もそうした基本的な街割りの中で多くの住宅が存在しています。
しかし、新設の住宅ということで考えると、
なかなか、権利関係についての考え方が難しい、こういう住宅は建てられにくい。
この住宅では、ごく近かったということもあって、その経緯を把握しています。
まず、大きな広めの戸建て住宅の持ち主が亡くなられ、
その跡地が、小規模なデベロッパーに再利用されることになった。
その会社は、ローコストのRC住宅で売り出している会社で、
小さな敷地に分割して、土地価格を抑えたうえで、
同時期に、間取りやプランなどもほぼ同一の企画型住宅として販売した。
さらに、建築工事としても連棟住宅とし、一気に着工〜完成させることで、
コストダウンを計ることが出来る。
こうすることで、便利のいい敷地でありながら、
比較的求めやすい単価に抑えることができる、というメリットがあるのですね。
最近は、こういうスタイルの家づくりをさらに発展させたような、
コーポラティブというスタイルを取り入れた住宅も徐々にできてきています。
まぁ、マンション並みの価格で、戸建て住宅、
それも、この住宅群のように駐車スペースが2台分確保できるのです。
ただ、こういうコンセプト、ユーザーに理解してもらうまでには
若干、時間がかかったようで、
「現地販売説明会」が、何回か行われていました。
たぶん、都合1年以上時間がかかったのではないかなと思います。
ということで、完成し、なんとか販売はできたようなんですが、
さて、最初に書いたようなこと、
これから、住むみなさんにとって、未体験なことが始まるわけですね。
「地域コミュニティ」の創成、というようなことです。
欧米の、地域コミュニティと個人主義の折り合いの歴史的文化に対して、
戦後以降の無原則に近い個人主義、という今日の、日本の状況、
そのなかでどっぷりと育った世代が、
こういう地域コミュニティを安定的に作り出せるのか?
経緯を知っていて、また、そう大きな利害関係もない、
しかし、隣人ではある存在として、
ちょっと、興味津々、という感じで見ている、という次第なんです。
みなさん、どう思われますでしょうか?
Posted on 5月 6th, 2007 by replanmin
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写真は、2年前くらいに取材した家。
設計者はこの写真のこんもりとしたヒバとおぼしき公園の樹木を
格好の借景と考えて、設計していることが明瞭でした。
こういう常緑樹は、葉っぱが冬になっても落ちないし、
そのうえ、公園に繁っているのでまず、切られる心配はない。
ということで、この緑をいかに室内空間に取り込むか、が
最大の設計ポイントです。
まるで、わが家の庭木感覚で設計意図に取り込めるんですね。
しかも、管理に要する費用は公共が負担してくれる。
こんないいことはない(笑)、っていうようなプランニングですね。
まぁ、公園に面した家って、だいたいは
こういうような考え方ができるわけですが、
やはり、樹木との配置関係をよくわきまえて設計しなければなりません。
一方で、公園なのでいろいろな視線にさらされたり、
迷惑な騒音などの問題も発生する可能性はある。
わたしの散歩道でも、途中、そういう問題で困っているような家も散見されます。
この家の場合は、主な生活空間を2階にもっていって、
不必要な外部からの視線を遮っています。
そうすることで、大きなピクチャーウィンド開口を取っています。
その窓のガラスも、三重ガラスなどを使えば、
室内側からの眺望には問題はないけれど
外部側からは、内側を見通しにくくする配慮も可能になってきます。
三重ガラスの場合、光の屈折作用が大きくなるんです。
わが家では、大きな三重ガラスサッシを使用していますが、
新築当初、よく、この屈折作用で、
野鳥が、ガラスに映り込んだ景色に錯覚して、
かわいそうにぶつかったりすることがありました。
たいていは気絶で、そのあと、復活してくれるのですが、
一度はそのままで、やむなく家の近くに埋葬した経験もあります。
1階も、防御的な壁面構成で、最低限必要な採光窓という感じ。
こういうような設計配慮を行うことで、
こうした敷地条件を完全に活かした、面白い住まいが可能になるのです。
北海道は、東北以南の他の地域と比較して、
こういう自然条件というか、自然との関係で、
家づくりに活かせるような環境がたくさんあると思います。
よく探せば、こういう面白い眺望を楽しめる家って、都市の中でも作れるもの。
ただし、土地探しのノウハウが一般ユーザーには
想像を超える部分のようなんですね。
このあたり、今後のテーマになるのかなぁ、って考えております。
Posted on 5月 5th, 2007 by replanmin
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写真は先日取材で伺った、あるモデルハウスでのもの。
間取り的には玄関を境に、左右で明瞭に仕切られていて、
ご覧いただいているのは、その玄関空間から右側を見た様子。
こちら側は、離れのような客間、和室に向かっていく動線空間です。
動線空間ですが、大きな開口部は結構なしつらいの和風の庭に望んでいて、
なんと、庭石から流水が落ちていたりしています。
動線空間そのものも、床には畳が敷き込まれ、
天井には葦簀が張り込まれています。
そのうえ、手前側の仕切り壁の内側には床の間まであります。
という空間になっているのですが、
その玄関側からの心理的結界装置になっているのが
写真左手の間仕切り壁。
この間仕切り壁、左右幅はほんの60cmほどのものなのですが、
塗り壁で仕上げられており、格子窓も開けられています。
ちょうど、左右の間取りそのものの結界にもなっていて、
また、玄関正面から目に飛び込んでくる、庭石の落水に対しても
その緞帳のような役割も果たしています。
そういういろいろの目的を果たしているのが、この間仕切り壁なんですね。
大変大きな空間、約60坪くらいの床面積の建物ですが、
その中心にあって、さりげなくいろいろの場面変化の重要プレーヤーになっているわけ。
野球でいえば、渋く全体の守りを支えているショートストップという位置。
たぶん、この間仕切り壁がなかったら、
全体のバランスが一気に崩れてしまうでしょう。
こういう多目的な役割を果たしている間仕切り壁も、はじめて見た感じがしました。
たぶん、和風空間の家づくりに感性豊かな作り手さんなのだろうな、と。
そういう思いを抱いた次第です。
どうも最近、ディテール系の部分が面白くなってきている気がします。
あれこれ、気づいた部分、今後も取り上げてみたいなと思います。
さて、連休真っ盛りですね。
わが家は、特段の予定はなく、近場でこどもと楽しもうと思っています。
きのうは、わたしと坊主で久しぶりに早朝散歩。
しばらく体調が悪かったのですが、ついに気力も回復して
約5kmくらいのお決まりの散歩コースが復活です。
北海道もようやく、いい気候になってきて、
たいへん、気持ちのいい散歩を楽しめるようになってきました。
きょうは、身近な山登りを約束しています。
でも、その前には、またきょうも早朝散歩です。 さて行くぞ、っと。
Posted on 5月 4th, 2007 by replanmin
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