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食べ物屋さんの店構え

店舗のデザインって
なかなかやはり奥行きの深い世界だなぁと思っています。
人間が、食感でうまいと思えるモノって個人差が大きいけれど、
それでもそういう食欲を刺激するには
一定のものが存在していると思うのです。
そば屋さんだと、やはり伝統的な商家・古民家的なたたずまいに
なんとなくメッセージ性を感じて期待感が高まるとか、
イタリアンレストランならば、地中海風の土の塗り壁とか
なにか、定型的なメッセージ性が「正」調として存在する。
で、一方で味の世界にも「破」を持ち込もうとするデザインの勝負もある。
写真のような「昭和レトロ」デザインというような存在の店は
いってみれば庶民のキッチュなB級グルメの世界にレトロ感をプラスして
そういう食感を道行くひとびとに訴求しているように思います。
でもあきらかにレトロとしての本物感はなく、見せかけであることも明白で
むしろそういう「ニセモノ」感もウリにしているような感じがある。
まぁ、チラシがそのまま店舗デザインになったような感覚。
この店は名古屋で見かけたのですが、
まぁ、こういうデザイン傾向の店舗づくりを手がけている店舗デザイン屋さんが
どうも存在しているか、そういう手法のコピーが蔓延しているのか、
どちらかなんでしょうね。
そういえば、古民家再生の仕事を手がけている北海道の武部建設には
いろいろな店舗デザイン屋さんたちが集まってきて
素材としての古材を買いあさっていっていくという話を聞きました。

っていうようなことなんですが、
どうも最近ハマってしまったそば屋さんの看板、店舗デザインは
まったくセンスがなくて、どうにも困ったモノなんです(笑)。
あまりにもセンスがないので、写真を撮ると申し訳ない気がして
まぁ、看板だけご紹介します。

店の外観は、なんとまぁどぎつい緑色の外壁なんですね(!)。
入り口あたりだけはまぁ、古民家風になっていますが、
まぁおよそ、おいしい店とは思えない作り。
ところが、ここのそばは、まったくうまい!
シンプルなもりそば500円が、すごい盛りのいい具合だと思ったら、
その上の「大もりそば」はそのダブルくらいはあって、100増しの600円。
さらにその上の、「大もりそば・大盛り」が700円というメニュー。
まぁ、そばやさんですからその他にもメニューはあり、
またご飯ものも絶品に旨いのですが、
見ているとみなさん、地元の方たちのようで、多くの方が
シンプルな「大もりそば」を食べている。
わたしもこれを食べたのですが、うまい!
つゆがまた絶妙なうまさで、普通のそば屋さんの「もり」の3人前くらいの
「山盛り」が、どんどん食べられる。
小学生くらいの娘さんが「大もり!」とか威勢良く注文して、
それこそモリモリ食べている。
負けずにわたしも食べますが、途中、2〜3回はハシを休めて休憩をはさむ(笑)。
そばばっかり、こんなに食べられるのか、と驚くほど食べられるのですね。
でもまぁ、そのうえを注文するひともいるということで、
あきれかえるばかりですが、うまいものはうまい。

で、店を出てみると
あまりの店の外観色に言葉も出ない(笑)。
これで、こんなにうまいとは絶対に思えない。
でも駐車場はどんどん埋まっていくし、客の切れ目がない。
デザインと味についての相関関係論が、音を立てて粉砕されていくのであります。
なんともすごいとしか言いようがありませんね。
国道5号線沿いで、銭函インターから札幌方面にやや戻る感じ。
ちょっと恥ずかしくなるような緑の外壁の店であります。
うまいものは、なかなか奥の深い世界だと実感させられています。

北のくらしデザインセンター
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