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ある建築家の死

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きのう、北海道を代表する建築家・上遠野徹さんの葬儀がありました。
このように送ることが多くなってきたと感じています。
葬儀は札幌市東区の日本聖公会・札幌聖ミカエル教会で行われました。
上遠野徹さんが、大手建設会社に勤務していたときに、
施工者として取り組んだ建築だったそうです。
設計者は、アントニン・レーモンド。
不勉強で、一度もこの建物を見た経験はありませんでした。
で、このような葬儀出席という機会をいただいて、
はじめてこういう建築と出会い、その美しさに息をのむ思いがいたしました。
葬儀という機縁ですが、
そういう機縁をとらえて、多くのひとに建築の素晴らしさを伝える
そんな死してなお、という建築への思いを感じた次第です。
参加者数が多くて残念ながら、主会場には入ることができず、
しかも、駐車場には最後の5台目での入場になった関係で
ほかの参会者の車が出られなくなるので、早めに会場を出なければならず、
献花もできずに会場を離れなければなりませんでした。
本当に、立ち去りがたい思いが募りました。
主会場は、こじんまりとした礼拝場なのですが
構成する素材はとど松の丸太。レンガ、砂利など
北海道で普通に産出される素材ばかり。
それらによって、簡素だけれどひとの思いが伝わってくる空間が生まれていました。
最初の数分間だけ、
第2会場に案内されるまでの、ほんの数分間だけしかいられなかったのですが、
それでも、質朴で懐かしい叙情性をたたえた空間に強く引かれたのです。
今度一度、日曜日の礼拝に参加してみたい、
そんな思いを強く感じました。
まるで、上遠野先生がそのように教えてくれているような気がいたしました。
建築家の死って、
このような形で活かされて行くものなのだろうか、
そんな想念を抱きながら、第2会場の小さなテレビ画面に釘付けになっておりました。
キリスト教形式では、どうすればいいのか、ですが、
合掌。
<写真は、残念でしたが撮影を控えました。>
北のくらしデザインセンター
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