2〜3年前に広島県を旅していて
先祖が眠る尾道を逍遙した際、ふと知り合った園山春二さん。
その後、Facebookでも名前を見掛けて、友だちに登録させていただいていますが、
なかなか面白い活動をされています。
写真は、お近づきの印にいただいた「福石猫」。
ありがたく、わたしのデスクに居続けてくれております。かわいい。
さて「福石猫」っていうのは、〜
広島県尾道市を拠点として活動するアーティスト、
園山春二によって生み出される丸い石に描かれた猫です。
日本海の荒波に長い年月もまれて丸く丸くなった石を約半年間塩抜きをした後、
特殊な絵具で上、下地を三度塗り重ねていきます。
その間7、8ヶ月。1つ1つ丹念につくられていき、
艮神社でお祓いをうけた後、晴れて福石猫になります。
ひとりのアーティストによる手作りなので、重さ、形、表情など様々。
身体をぐるりと巻く帯の模様には園山の遊び心が満載で、
ハート、鯉柄、招き猫、七福神などなど……
恋愛成就、商売繁盛、家内安全と結びつけて、手にする人たちに喜ばれています。
福を呼ぶ置物としてお店や家の玄関に置いていただくのはもちろん、
一緒に旅する旅石猫として、旅と出逢いをより深いものにするお手伝いをします。
〜という、能書きであります。
はじめは、物珍しさもあったのですが
そのうち、デスク上であちこちと移動させられ、
一時はほかの文房具と一緒になっていたり、行方不明にもなっていましたが
またちゃんと自分の居場所を確保して、
だんだんと良い場所に進出してきております(笑)。
いまや、わたしのデスク活動を常に監視してくれているかわいいペット。
そのうち、園山さんの念力がこの猫を通して
わたしをマインドコントロールしていくに違いありません(笑)。
そういう茶目っ気と、ユーモアがじんわりと伝わってきてくれてうれしい。
なにより、自然の丸石で、不定型な形状のままに
そのまんまの形で猫の表層を仮の姿にしているので、
まことに一期一会の造形感に満ちていて、個性的。
猫というキャラクターは、尾道の街の隠れた主人公でもあり、
見ていて、「また行きたいなぁ」という気にもなるくらい吸引力を持っている。
まさに園山春二さんの念力パワー、すさまじいものがありますね。
個人的に、江戸時代の仏師・円空さんの仏にも似た味わいがあると
ひそかに私淑させていただいております。
福石猫大好き、いまや完全に、トリコになってしまっています(笑)。
Posted on 11月 3rd, 2014 by 三木 奎吾
Filed under: 日本社会・文化研究
[…] 今回も大喜びしていた娘の土産に、購入させていただいた。 ブログにも以前、書いたことがあります。 […]