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「除排雪アート」の提案

わたし自身は、写真表現にはスキルはないし、
そのスキルを獲得しようという意志はいまのところありません。
それでもミラーレスとはいえ、一眼レフを扱い始めて、
<仕事からリタイヤしたら、あり得るかも>
というような妄想は抱くことがありますけれど・・・。

なんですが、
もし、自分がカメラのスキルを持っていたら、
ぜひ挑戦したいなと思っているのが、札幌の冬の除排雪のときに
いろいろに出現する自然と人間の格闘記録とでもいえる
雪の断面の表情を集めた写真集という試みであります。
ご存知のように、札幌の街は人口が200万人にもなる大都市でありながら、
冬期間の積雪量が6mを越すという世界的に見ても稀有な存在。
「雪まつり」というのは、そういう地域特性を活かした
大きなイベントであり、その発想は悪くはないと思います。
ただし、あまりにも即物的でアートを生み出す起動力として
すでに賞味期限は切れている。
一方で、除排雪費用というのは年間で150億円も計上される
札幌市の恒常的な大出費。
この費用が何らかの形で、残っていけるようなものを
「生み出せる」としたら、ひとつの作戦として、
これをアートにしてしまって、街の芸術家たちにその表現活動を推奨する
という試みをやってみたらどうだろうかと、妄想している次第なのです。
とくに最近は、Twitterや、ブログなど、
ソーシャルコミュニケーションが盛り上がってきているので、
そうしたツールを使って、集大成的な「除排雪アート」HPを作れば、
時間経過による変化も全国に情報発信できるメリットがある。
札幌市民の多くのみなさんが、わが家の周りの除排雪状況を
リアルタイムで写真投稿し、その「面白さ」を
見られた視聴者数でランキングを取ることは可能なのではないか。
そうすると、除排雪費用という形を残さない出費が
あらたな「表現ジャンル」のための環境を形成する資産形成費用として
再生されてくるのではないか。
たぶん、雪の恩恵のない地域の人々のこころに対して、
大いに札幌の街のエキゾチズムを育んでくれるのではないか。
いや、ひとり札幌だけがその情報広場である必要はなく、
ひろく世界の多雪都市全体で、こうした偶然性アートを共有させられないか。
そんな妄想が繰り返し、わたしのなかに芽生えてきて仕方がないのです。

自分でも、冬にクルマを走らせていて、
ビックリするような偶然の造形美を発見することは多いけれど、
それを残しておくことはほぼ不可能。
しかし、最近のデジカメの「位置情報」データまで勘案すれば、
大いに札幌や多雪都市のビッグデータが得られるのではないか。
多額の費用を傾けての除排雪の様子を窓の外に見ながら、
そんな妄想が膨らんでおりました。

いやはや、うんざりゴッチャリ大雪の札幌なう、であります(笑)。

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