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インターネットとメディア

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札幌や東北にいると、なかなかメディアというものとの情報接点が少ない。
日本の場合は、このメディア分野というのは、
非常に中央集中的な業界なのだ、ということが明瞭ですね。
新聞メディアは、当然のように全国紙のみではなく、
どんな県紙、といわれるローカル新聞社でも、広告の窓口をメインにした
東京支社を持っているし、持たざるを得ない。
地方紙では、東京支社勤務がエリートの条件になっている世界。
テレビの世界は完全に、ネットワーク体制の世界であり、
なおかつ、保護された免許許認可ビジネスという
極端な言い方をすれば、歴史的にもきわめて特殊な存在ではないかと感じる。
たとえれば、土地公有制の古代世界で、
貴族や大寺社といったひとにぎりの連中だけにしか許されなかった、
権益としての土地私有制・荘園制度みたいなものになっている側面が大きい。
わたしの取り組んでいる雑誌の世界でいっても、
第2次大戦後の混乱期に、鉄道輸送という流通手段が権利化して
大手取り次ぎ、というきわめて特殊な世界が出現し、
事実上、出版社というものの固定化、既得権益化が進んだ世界になっている。
そのなかで、基本的な流通自体が東京発でしかあり得ない世界なので、
地方ローカル出版では、いまどんな潮流になっているかすら、
なかなか、情報として捕まえにくくなっている。
とくにインターネットという、情報の世界での巨大な変化のパワーが
本格的に状況変化をもたらしてきている時代には、
その変化の状況を、つぶさにチェックすることが
なかなか、地方では出来にくくなっている。
東京一極大集中というのは、どうもインターネットの出現でも、
それが促進されていくというのが、実態のように感じます。
地方にいるだけでは、情報の残りかすのような断片をつかむことが多い。
いずれにせよ、いまは変化は根源的になってきている。
情報の世界が、大きく構造変化していく寸前の状況ではないか、
という実感を強くしています。
こういう時代に、先を見通しながら舵を切っていくのって、
まぁ、チャンスもあるわけなので、いい時代だとは言えるのですが、
既存の羅針盤の多くが、ほぼ使えないという厳しさはありますね。
なんか、へんなブログで、申し訳ありません。
<写真は秋田県で見かけた廃墟のビル。けっこう、こういうの、好きなんですけど・・・。
別に、既存メディアの行く末を暗示する意図はそう強くありません(笑)>

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