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古い街並みのなかで-2

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きのうからの続編です。
福島県白河市って、わたしもはじめて訪問したのですが
やはり一般的な日本の都市と同じように、旧市街地は古い家並みが続き、
一方で、国道沿いのロードサイド型のショッピングゾーンが
現代的な利便性の満足感を勝ち誇るように、わが物顔に跳梁跋扈という状態。
駅前にも、さして高層のビルらしきものが建ってもいない、
むしろ、駅前などを見れば、古い歴史性を誇らしげに売り物にしようとしている
そうした街並みが続いています。 まぁ、全国の都市を見ていて、
首都圏や関西圏、中部圏などの公共交通機関が発達した地域は別として、
それ以外の「地方都市」一般が抱えている、中心部過疎化が典型的にあらわれていますね。
このこと自体は、現代という社会がある必然性を持って
こうした現象を生み出しているのですから、
逆らいきれない変化、ということは出来るのだろうと思います。
さて、そうしたときに、ただ単にそういう風潮に流されて、
中心地域の過疎化という問題に対して、無自覚なまま、建築主の初動的反応、
「いまどき、こんな敷地は売り払って、郊外に」
という言葉にそのまま、乗っかって移転しての建築計画を進めるべきなのか?
地域のアイデンティティであるとか、その地域らしさ、というような
ことがらについて、もっともデリケートな感性を持っているべき建築家として、
どう、考えるべきなのか。きわめて悩ましい問題だと思うのです。
やはり、この家でも建て主さんからは、そういう希望が出されたそうですが、
相談された建築家・辺見さんは、この古い地割りのなかでの建て替えを
あえて、提案したのだそうです。
こういう地割りの場合、間口が狭く奥行きが長い構成。
で、いちばん奥まった場所には、永年手をかけてきた見事な庭があります。
四季折々の季節変化を伝えてくれる植栽の数々が、
そこに暮らす人の生活リズムそのものになっています。
そこでこの庭の活用と、ウナギの寝床的な敷地形状から採光条件が限られざるを得ない、
というポイントを覆すような敷地利用計画を考え出しています。
建物は主屋と、前室的な部分とに分けられ、中庭的な空間を廊下でつなぎました。
その残余の敷地を、奥の庭にまでつないでいく「土間通路」がこの家最大のポイント。
正面から見て左側をずっと抜けていくこの土間通路は、
みごとな植栽・造園が施され、奥の庭にいたって、全面的な緑に開放される。
この都市中心部にあって、四季折々の季節感が楽しめる空間を作り出しています。
現代生活との調和という部分では、建物前面にカーポート的な
屋根庇に覆われた土間空間で対応しています。
そして前室建物では、近隣コミュニケーションが上手に図れる空間演出がされています。
実際に、この場所では地域のみなさんとの「月見の会」などが行われているのだとか。
日本の地方都市が持っていた、こうしたコミュニケーションを
建築として、正しく受け止め、また次の世代に伝えていこうとする意志を感じます。
という、住宅建築のポイントがきわめて明確だったのが、
この家に強く感じていたポイントであり、実際に取材に行ってさらにその思いを強く感じました。
単なる建築デザインという要素を超えて、「暮らし方デザイン」として、
こういう地方都市の抱える問題点に、真っ正面から向き合って、
解決策を探ろうという家は残念ながら、なかなかない。
地域性というものと、住宅建築の関係性を強く訴えかける住宅でした。
みなさん、いかがお考えでしょうか。
写真は前室建物の、「小上がり」的な半外部空間の様子。
地域を表現する自然石が、足下で人を導いて、たどりつくしつらいです。
なんか、ちょっと上がってみたくなる雰囲気じゃありませんか、ね?
●●●
頑張りました、北海道日本ハムファイターズ!
第3戦を、実にいい形で取ってくれました。
初回の一気攻撃で逆転。集中力がみなぎっていた見事な攻撃。
しかし、中日さんも強い! 立ち直った朝倉投手のピッチングは見事でしたね。
しかしわがチーム、そこからは、調子に波がない、得意の鉄壁の守りが冴え渡りました。
守って守って、最後、相手の継投の一瞬の隙を突いた
これも一気攻撃での、強い突き放し方。
きのうは本当に、いい面が出た、いい勝ちかたが出来たと思います。
のびのびとしたプレーが出来ていますね。
この調子で、強豪・中日さんに真っ向からぶつかっていって欲しいです。
きょうも、あしたも、がんばれ、北海道日本ハムファイターズ!

One Response to “古い街並みのなかで-2”

  1.  日ハム、いよいよ王手
    おめでとう! 我が家もTVで毎日応援
    明日はいよいよ指定席で応援ですね!!羨ましい限り
    盛り上がってきて下さい。
    大地色と赤の応援グッズ、私も欲しいでーす

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