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5.11北海道新聞の1面記事

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きのう5月11日久しぶりに地元の有力新聞、北海道新聞を見ました。
まぁ、広告はいつも掲載しているのですが(笑)、あんまり読んだことはありません。
やはりインターネットの影響で、アナログ新聞は縁遠くなっている(笑)。
で、ちょっと違和感があったのです。
まったく不勉強で、保阪正康さんという方の事跡・姿勢を存じ上げなかったのですが、
その方が1面トップで大きく「インタビュー」を受けていて、
安倍晋三政権が進めている政策について警鐘を鳴らしている。
特定機密法の問題点をあげて、戦前回帰ではないのかと言われている。
北海道新聞として、1面トップでこの方の意見を持ち上げるというのは
メディアとして、完全にこの方の意見に同意している、と言っているのでしょう。
普通、いろいろな考え方があるというように、バランスを取るのが
メディアの通例であると思うのですが、
そのような印象はまったく持てないように記事構成されていた。
・・・なんかなぁ、であります。
この方の主張について発表されることはいいと思うのですが、
しかし、他の見方なり見解なりがまったく提示されていないのは
地域における独占的報道機関である新聞メディアとしてどうか。
見ていて、商業新聞を見ている感覚ではなく、
むしろ、ある特定の考え方だけを強制している新聞というように読めて仕方なかった。

地元を代表する新聞であり、
「おくやみ情報」など、「やっぱり道新でなきゃ・・・」と
地域の情報源として占有率がきわめて高く、影響力がある新聞。
その新聞にして、誌面構成がこれかよ、とビックリさせられたワケです。
わたしは北海道で生まれ育ったので
少なからず北海道新聞にはシンパシーもあり、
そう嫌いにはなれないのですが、現代のこの時代に、
保阪正康さんという、どちらかといえば左翼の見方をするひとの論だけを
それとの対論も一切掲載しないで、そのまま1面トップという誌面構成ぶりに
あれ、こういう言論人もいたんだ、くらいの認識しかない当方は
少なからず違和感を感じざるを得ませんでした。
安倍政権が進めている対外的な政策については
それを選挙でも主張した上で、国民の審判を経て多数派を占め政権を担っている。
これは明確に「民意」であり、そのことは認めなくてはならない。
そしてその国民選択の前提には、中韓両国との外交的軍事的緊張があってのこと。
たしかに尖閣の国有化など、いくつかの点では「現状変更」を
日本側が主導したということはあっても、
しかしあきらかに、日本が「実効支配」している地域に対して
挑発的な動きをしているのは中国側です。
いまベトナムで、もうちょっと剥き出しの暴挙が行われてきている。
その行為を補強するように、共産党一党支配の国のメディア論調で
自ら「大国」と言い放ち、周辺国を「小国」と言い放っている。
こうした中国の膨張主義に対して、日本人総体としては相当な危機感を持っている。
たしかに特定機密法についての議論は大いにし続けていくべきだと思います。
そのことが大切な権力行使側への抑制力をもたらすことは自明です。
しかし一方で、平和は武力の均衡であることも厳然たる事実。
メディアとしては、こういう冷静なバランス感覚は不可欠ではないのか。
くしくも昨日の誌面では、この記事に続いて
激動を見せ始めている西沙海域でのベトナム・東南アジアの状況が報道されていた。

同じ北海道出身者と言うことであれば、西部邁さんとか、
また少し違う見方の言論人も居るわけで、
北海道の代表的メディアとして
もうちょっと、バランス感覚に配慮はできないものでしょうか?
そんな感想を持った次第であります。

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