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【社会混乱から日常へ復帰のタイミングは?】


昨日の日本の株価は大きく値を下げ20000円を割り込み、
今朝のアメリカも2000ドル超の下げ幅。
とくにこれまで遠いアジアやヨーロッパの対岸の火事的な状況だった
アメリカ社会が、深甚な感染状況に立ち至ったとき、
いったいどのように社会が反応しはじめるのか、予断を許さない。
なんといっても人口規模は日本の2倍半くらいある大国であり、
世界経済の中心的な存在。さらに軍事的にはまさにスーパーパワー。
そして社会分断もまたもっとも進んでいるといえ、
トランプさんは東部エスタブリッシュとは体質的にも合わないようで
その代表格とも言えるメディアを「フェイク」呼ばわりしてもいる。
国論が大きく割れた状況になっているなかで、この感染病と正面から向き合う。
日本の場合も似たような側面が大きいけれど、
アメリカ社会の方向として分断がより進んでいくのか、不安がある。
とくに今年は大統領選挙の年なので、ただでさえ、混乱状況。
そういった社会状況のなかで排外的志向が強まる可能性がある。
折からの対中貿易「戦争」の最中での中国起源の疫病。
もっと社会全般に危機が進行していったときに、
アメリカ人というのはそれほど「忍耐心」が強いとも思われない。
銃弾などの売れ行きが伸びてきているという情報もあったけれど、
アメリカ世論の動向がどうなっていくのか、注意を払う必要がある。
アメリカ社会が疫病をうまくコントロール出来ない場合、
とくに「対中」世論がどのようになっていくのか、未知数。
最近、アメリカの論壇で「武漢コロナウィルス」という呼称が
意図的に多く用いられてきているとされている。・・・

未知の感染病対応ということと、情報化社会の進展ということが相乗して
実態としてのウィルスの被害実態を大きく超えて
現実の経済に大きく暗雲を投げかけてきている。
たぶん「情報化社会の進展」と言うことの方が大きいのでしょう。
マスクがなくなるのはある程度仕方ない側面があるけれど、
トイレットペーパー騒ぎに至っては「集団ヒステリー」状況とも思える。
現実の仕事の状況を見ていると、
どうにも閉鎖的な状況が蔓延していて、打開策が見えてこない。
わたし自身もここ3週間以上、札幌にいますが、
いろいろスタッフからや、取引先から社会停滞の状況を聞かされる。
飛行機はどの路線もガラガラであり、経済活動は完全にロック状態。
ある段階で、どのように現実に復帰するのか、
再起動にはなにか、「きっかけ」が必要な気がします。さてそれは?

【アメリカでも勃発 感染クルーズ船・換気計画は?】


696人がコロナウィルスに感染して世界的に報道されることで、
日本への理不尽と思える非難が集中した「クルーズ船」船内感染が
ふたたびアメリカ西海岸で勃発してしまっている。
特殊で未経験な「国際航海船内でのウィルス感染」であるのに、
なぜか日本国内の感染者数と「合算」してアナウンスされることで
実際以上に「日本が危険だ」という「報道汚染」が進んだ側面がある。
既報のように、さすがにWHOも公式ホームページでいまは「国際運輸」として
日本国内発生ケースとは仕分けして記述されているので、
世界の報道としては、このWHOのスタンスに統一されてきているようだ。
日本の報道でもおおむね「合算」アナウンスは控えられてきていると思う。
けさの報道ぶりをチェックすると、朝日新聞デジタルだけが
トップページ題字下に「合算」数字をいまだに大書しているくらいで、
他は少なくともクルーズ船については但し書き付き掲載に留まってきている。

さて、ふたたびクローズアップされている「クルーズ船」だけれど、
その換気計画について調べるうちにその建造に当たった技術者による
「換気計画の学術発表」を入手することが出来た。
例のダイヤモンドプリンセス号の建造受注者サイドからのもの。
2004年建造ということで都合2隻がほぼ同時期に建造されたようです。
この資料は専門家に情報を共有提供して、いま詳細検討されている段階。
その専門的論議がどのようになっていくのか、注視しています。
なんですが、その資料の末尾にこんな記述が見られた。(要旨抜粋)
〜(設計に当たって)欧州客船建造ヤード2社を見学する機会があった。
先方との面談で、客船の設計と建造において最も難しい点は何か?
との当方からの質問に対し、両社とも「空調システム」という返答だった。
客船における空調システムは、壁・天井裏の狭隘空間に効率良くダクトを配置し
必要風量を確保すること。具体的には制約空間の中で最適な断面形状のダクトを
長さ方向の曲がりを少なく配置することで、圧力ロスが少なく摩擦音が小さい
理想的な空調システムができ上がる。〜

住宅の換気計画でも、換気装置本体と各室空間を接続させる
「ダクト配管」の仕方については、現場的にいろいろ苦労が多いテーマ。
計画上での「換気効率」が設計通りに「発揮」されるかどうかは
ロスを最小限化させる現場施工が大切だと思います。
わが家でも「後付けで」3種換気装置配管工事をしてもらった経験から、
その苦労はよく理解出来るところです。
で、クルーズ船の場合、想定できる設計与条件としては、
船体は「なるべく経済的にコンパクトに」「旅客数収容は最大に」
という要望が一般的に考えられるところ。
その要望を満たそうとすれば、必然的に「共有配管スペース」は
「壁・天井裏の狭隘空間」にうまく収容させることが求められる。
住宅に於いても、構造的な制約とか設備的な要件との整合を取っていくとき、
現場的にさまざまな困難を強いられるので
さらに厳しいだろう「クルーズ船」という換気装置に強く注目させられる。
「空調システム」がもっとも困難という現場の声は自然に了解。
今次の「換気の悪い密集空間」への警鐘に対して、
こうした論議が国際的にも活発化する必要があるのではないかと思います。

【冬の残滓を大掃除 除雪で働くクルマたち】



みなさん北海道・札幌市の「雪対策予算」ってご存知でしょうか?
直近の令和1年度の決算確定後の金額では、215億3千万あまり。
人口が195万人ほどなので、1人あたりは11,040円ほどかかっている。
この予算規模の中で、みんなが使用する道路などの除雪が行われ、
市民生活の利便がはかられることになる。
冬期間は、おおむね12月から3月いっぱいと考えれば4ヶ月。
月々2,760円ほど市民一人ひとりが負担している。
いろいろ意見はあるだろうけれど議会民主主義としては妥当と判断して
決算が毎年確定してきている。

昨日は事前に札幌市西区山の手のわが家周辺「町内会」からの連絡があり、
堆積している頑固な雪を「集中除排雪」する日程になっていた。
市民側としては邪魔になるようなクルマの駐車方法を避け、
できるだけ除雪の妨げにならないように準備しておいて、
作業中もクルマ通行を控え協力を心がけるワケです。
私有地部分との境界部の除排雪もできるだけやっておけば
税の使途として非常に合理的になる。
午前中の時間に夫婦で買い物などを済ませておいたのですが、
出掛けていた朝9時〜11時くらいの間から開始されていた。
写真のような「働くクルマ」たちがそれぞれの役割を果たしながら
しっかりと無線通信をフル稼働させて連携して作業していました。
この無線通信は親しい友人が「レンタル業」を営んでいて、
こういう連携作業には欠かせない「インフラ」だという情報を聞いています。
イベントなどでも必須インフラということですね。
ケータイ・スマホなどではとても代替できないのだそうです。
たしかにその連携ぶりを実見していると、細かな連絡が行われていて
働くクルマを機動的に機能発揮させるのに、いわば神経組織のように
機能している様子がよくわかります。
作業は断続的に午後4時頃まで続けられて、3番目の写真のような
「使用前・使用後」状況に、わが家前面道路はきれいさっぱり。
雪対策は大雪などで身動きが取れない状況を打破することも重要ですが
シーズン終わり頃の「頑固な堆雪」を除去させることが最重要。
パウダースノー状の「軽い雪」は市民側でも自助でやれるけれど、
この「固く重たい雪」の排除はとても人力、軽機械ではムリなのですね。

コスト負担はあり、またオンザエアーで毎年消えてしまうのですが
雪国での公共機能としての道路管理費用としてきわめて有益だと思います。
それとその活動を見ているとまことに「痛快」(笑)。
目の前で「悪役」たちが一網打尽にやっつけられていく様子は胸躍る。
まぁ北国の「すみごこち」にとって、雪は景観資産と考えれば
計り知れないメリットももたらしてくれるので
あんまり「悪役」にしたら申し訳ないのですが、
やはり春を待つこころ大なる北国人の有為な季節通過儀礼でもあります。
そうそう、近年増えている中国などアジア観光客から大ウケとも言われる(笑)。
とくにことしは新型コロナ禍が襲ってきているので、
気分的に、この痛快感が倍増していたようでした。・・・

【2020.3.05 WHO「世界の新型コロナ感染」発表】


いろいろと物議を醸し偏向が指摘されている国連機関・WHOだけれど、
国際的な人間の健康管理協力機関としては、現状はこれしか存在しないので、
そのデータを目安にするしかないと思う。
そのHPをみたら、新型コロナの世界蔓延状況が図示された地図ページ右側に
いわば「感染者数ランキング」が表現されていた。
それをみて驚かされるのが、ここに来てヨーロッパの感染者急増が目立つこと。
イタリア3858・フランス420・ドイツ400と、相次いで感染者数が急上昇している。
で、それよりも上位ランクに「国際運輸」という項目で
クルーズ船「Diamond Prinsess」として単独記述されて696となっている。
当初、日本に感染者数がカウントされ国際報道アナウンスされてきたことが、
国連機関として、正しく是正されて表現されている。
このランキングを見れば、国別では日本は中国・韓国・イタリア・イラン・フランス・
ドイツに次いでいて、感染者数349で第7位の国と言うことになる。
8位にはスペイン261、9位には急増中のアメリカ148が続いている。
とくにアメリカについては大量感染者数になったクルーズ船会社の船で
ふたたび同様の感染が報告されているので、急増の可能性が高い。
よく「日本の検査のやり方が〜」と言われるけれど、
このアメリカ西海岸で発生の「クルーズ船」感染で約3500人を乗せたクルーズ船
「グランド・プリンセス」に対し検査キットは5日朝にヘリコプターで船に届けられ、
45人から採取したサンプルが折り返し検査施設に送られた、とされる。
船内で35人から体調不良報告があったと前段報道があったので、
検査キット総数は、この「45」程度であったことが確実視される。
難易度から「全数検査」はされていないことがわかる。
ウィルス検査手法について、G7の国々では日本とそう違いはないのだろう。
検査手法として厳密性が要求され、判定にも専門的知見が必要とされる。
その想定を前提に考えれば、イタリア・フランス・ドイツの検査と
日本の検査体制・発表体制に大きく条件の相違はないと思える。
G7の「防疫体制」制度は、世界の規範として信頼するしかない。
少なくとも中国の防疫体制とはその透明度においてレベルが違うだろう。
しかも日本は感染確認からの日数がながく、経験知も大きいと想定できる。
なんといっても感染源の中国とは一衣帯水の近さであり人的往来も比較にならない。
そのように考えていくと日本の感染者数はG7標準レベルの指数とも思える。

たぶん中国との関係を考慮して、慎重に対話交渉した上と思われる
対中韓の入国管理策をようやく発表して実施することにもなった。
韓国は激怒対応のようだけれど中国は「理解する」という対応。
普通の国家のように軍事マター的な緊急時対応策がとれない「平和国家」として
法制度も準備されていない中で、それなりに防疫体制は機能している。
もちろん今後どのように推移するかはわからないけれど、
すでに学校の閉鎖や社会への感染拡大抑止のための「要請」も発せられている。
この感染拡大抑止のための施策に、効果あることを願うだけだと思います。
いまだにクルーズ船感染者数を日本にカウントしている「日本」のメディアは
根深く意図的な報道を行っていると言われても仕方ないのではないか。
少なくとも国際機関WHOの発表数字には留意して欲しい。
もうすこし、冷静な「事実」報道を心がけてもらいたいと思う。

【小学校休校 がんばって!共働き世帯】

わたしのデスクは窓に面しているので来訪者の様子がわかる位置。
きのう、事務所であれこれ作業中、ふと外を見ると
見慣れない訪問客のクルマがやってきた。
事務所前に駐車した後、後部座席から荷物を取り出すのか、
っていうような動作をしていた。
そうしたら、なにやら人の降りる気配。
おお、なんとピンク系の服をまとった小学生くらいの
かわいい女の子ではありませんか。
半分は驚いたけれど、半分は「え、なに?」という疑問。
で、スタッフと玄関先で応答して、経理の方に向かった様子。・・・
そうなんです、ある仕入れ先の「集金担当者」が来たのですね。
っていうあたりで、ひょっとしてという想像が沸き立ってくる。
わたしはこどもは大好きなので、気になって応接スペースに招き入れた。
やっぱり想像したとおり、休校になった小学1年生の女児で、
集金担当者クンのかわいい娘さん。夫婦とも働きということで、
勤務先との話し合い・了解を取った上で同行しているのだというのです。
大急ぎでなにか、お菓子はなかったかと思ったけれど、
チョコレートくらいしかなかった。それを皿に載せてふるまった。
あんまりしゃべってはくれなかったけれど、
なんともおいしそうに頬張って食べてくれる。
ジュースもなかったので、麦茶を添えてあげたら、けっこう飲んでくれる。
もうわたしは有頂天になって、この突然の訪問客に首ったけ(笑)。
でも、こんなご時世なので相対距離は2m程度を確保しつつ、
集金担当者クンと会話していた。
その間ももちろん視線はかわいい娘さんに釘付けであります。
チョコは1個ずつ包装されたタイプだったので、
大急ぎではないけれど、間断なく口に入れてくれて10コくらいのウチ、
半分くらいは平らげてくれていた。
ちょうどお昼時で、聞いたらクルマで移動しながらなので
自宅でこれから父子で食卓を囲むのだということ。
夫婦で交代交代で役割分担しているのだという。
急なことなので、預け先が見当たらないというケースは多いでしょうね。
そのあたり、会社も配慮していることがわかります。
長引かせて「濃厚接触」にむりやり引き留めるわけにも行かないので、
おみやげに残りのチョコを「持って行きなさい」と言ったら
お利口さんにポッケにひとつずつ仕舞い込んでいく。
そういう様子がなんとも空気を和らげてくれる。
帰りしなに振り返って「ありがとうございました」と挨拶までしてくれた。
わたしのメロメロ感はMAX完全突破でありました(笑)。

・・・こんなウレシイ訪問客は、しばらくぶり。
まぁこういう親子同行の事実に目くじら立てる考えもあるでしょうが、
やはりいまは「非常事態」なのだと思います。
しかも子育て世代のみなさんはいま、こうして懸命に奮闘している。
自分も夫婦で働きながら子育てしてきたので、よくわかる。
大いにエールを送りたいと思います。
本当に苦しく理不尽な境遇に社会全体が立ち至っていると思いますが
でもこんな意図せざる「営業攻勢」ならば大歓迎(笑)。
「社会見学だね」と声掛けしたのですが、お父さんは頷いてくれていた。
思わず、そのあと仕事への「やる気」もMAX化したように思いました。

【コロナ禍に追い打ち 晩冬の「重」雪 in札幌】

昨日から日中は気温が上昇して雪がドシャドシャの轍〜わだち〜道路に。
その深さが数十センチにもなっている、オイオイ(泣)
これって最悪の道路環境でして、メチャクチャ除雪が重くしんどくなる。
たぶん人力でやろうとすると、消耗は激しく日中はほぼ休息になる。
北海道人はふつうは「軽いパウダースノー」に慣れているので
本州日本海側の強烈に重たい湿度たっぷりの雪みたいなのにはまったく弱い。

という心配がまったく現出してしまった本日朝。
決死の覚悟で、わが家前の除雪に取り組みましたが、
ふだんは雪山に「積み上げる」作業もできるのですが、
ごらんのように「押っつけるだけ」に終わっております。
あ、ふだん雪を見慣れていない方には、「これなにさ?」だと思いますが
この憎々しく黒変しているのが「重」雪の真犯人そのものであります。
ふだんママさんダンプで押しつける力が2-3くらいだとすると、
マックス振り切れ、10+レベルといった具合なのです。
クルマでのこういうドシャドシャ状態の雪道走行は、
すぐに轍〜わだち〜にタイヤが没入、ハマり込んでしまって
身動きが取れなくなったり、そうでなくてもハンドルが「持って行かれる」
不用意に停車させるとそこで立ち往生してしまう危険性が高い。
すくなくともわが家&事務所前ではそういうのは避けたいので
まぁ除雪、頑張るわけですが、そこそこの広さの場合には人力はほぼムリ。
公共の除雪車が出動してくれるのを待つ、というのが正解なんですが、
そうも言っていられないのであります。

連日のコロナ禍、昨日現在82人の感染情報in北海道。
ただ、2月中の「発症者」の出現グラフデータを見ていたら
きれいな盛り上がりのピークが2/18ということになっていました。
その近辺の日が突出的に多く、その後は徐々に下降している。
<日経メディカル記事より・2月末日までの集計データ>
発症とは、発表日とは違う指標で感染者が自覚的症状の出た日ということ。
その後はなだらかに下がって来ているデータが見られた。
そして今回の北海道知事さんの「非常事態宣言」があって
われわれも、そのビジネス行動も含めて自省的対応に突入している。
こういう対応が感染を「遅らせる」「なだらかになる」効果を生むことを
切に願いながら、暴虐極まりない冬の終わり近くのあがき
「重」雪とも戦いたいと思います。・・・あ〜疲れるなぁ(泣)。

【SNSメール電話 非接触型コミュニケーション】

今週からたぶん2週間程度は外部的コミュニケーションは
なかなか取りづらい期間になると思われます。いろいろな困難も発生します。
わが社でも子どもさんのいるスタッフについては、勤務形態を可変的に
対応するなどの対応をしています。
社会の状況悪化を食い止めるためには、国民の側も冷静な対応が必要でしょう。
政治の世界でも昨日の参議院予算委員会審議で、共産党の小池議員と
安倍首相との質疑最後で、女性に苦痛を強いている一部組織の「服務規程」について
自民党と共産党の責任ある立場同士で超珍しく「一致団結」シーンとのこと。
その様子に与野党問わず、万雷の拍手が沸き起こったとされます。
民主主義制度で政治は状況を変え、社会をコントロールする最高の手段。
時間が掛かり、軋轢が生じたとしてもそういう議論を超えて結論が出れば、
お互いの「納得」の底堅さが社会として大きな基盤になる。
行政府に「緊急事態対応」の権限を確保する法案についても
これまでの国会の雰囲気を超えて、与野党合意の方向だと言うこと。
このような状況を見ていると、学校の休止という「一手」は
自由主義・民主主義国での感染病対策の社会アナウンス効果として、
やはり相当のインパクトがあったのだと思わされます。

さて、とくに北海道はもっとも感染者数が多い地域でもあり
全国的な活動が多い当社の仕事の関わり方でも大きな制約がかかる。
やはり新規のアポイント、訪問活動というのは「自粛」ムード。
周囲の関係のみなさんも仕事のアポが全部なくなった、という方が大半。
これはまぁ、受忍していくしかないでしょうね。
かくいうわたしもそのようなことになっておりますが、
現代ではさまざまな「コミュニケーションツール」が利用できる。
基盤的にはSNSでの情報発信・受信応答という手段がある。
そこからメッセンジャーなどで個別連絡、さらにメールを交換して
その上で電話連絡という手段も活用出来る。
このような「非接触型コミュニケーション」についてのスキルを
目的的に活用し高めていく機会に今次のことがなるように思われます。
昨日もあるテーマについて、外部のみなさんと情報共有しながら
今後相当に有益と思われる企画の骨子をまとめられた。
そうか、ピンチはチャンスとはよく言われるけれどと思えました。
写真はSNS交流でよくみる「アイコン」の類。
こういうのが仕事面でも「活力源」になっていくのでしょうね。

【収縮社会で経済活動をどう継続させるか?】

昨日、仕事上のひとつのメルクマールを通過。
雑誌の発行というのは取材から最後の誌面構成仕上げまで
比較的「コミュニケーション」型の仕事なので、
どうしても集団的な活動と言うことになります。
まぁ一段落着いたところで、表題のような大きなテーマであります。

たぶん、今回の新型コロナウィルス禍は
どんな業種の企業も関わりのない業種はないのではないでしょうか?
なんといっても働き盛りの世代は同時に子育て世代でもあるので
そういった家族ケアの問題にも企業として対応する必要がある。
実際わが社でもそういうスタッフの相談を受けて対応を考えてもいます。
集団作業は、コアな共同作業部分として無理なく運営しつつ、
個別の事情に即して、在宅勤務なども組み合わせていく方向になる。
そういった対応に中小企業でも追われることになります。
まぁ否応ない「働き方改革」が待ったなしでやってきたのかも。
政府発表ではここ2週間程度、来週いっぱいまでの対応が
きわめて重要というアナウンスなので、危機をみんなで乗り切るべく
知恵と工夫を絞っていきたいと考えています。

しかし、そういったなかでいまのところ、北海道の
新型コロナウィルス感染者数が全国一高い数値を示していることから、
いろいろ「地域型」の困難なことがらもやむなく発生してきます。
目に見えない、まことに理不尽な災いなので受忍するしかないのですが、
全国的な活動を常時してきている身としては
まったく「未曾有」の事業環境だと思わされています。
しかし、そういう困難な局面も逆に考えれば「ピンチはチャンス」
困難に直面してその突破口を探る中から
あらたな発展可能性が開かれてくるという気もします。
家の中の不具合や調整をするために写真のような「工具箱」を
いつも机脇に開いて置いていますが、
じっと見ていると、いろいろ家のメンテ作戦が考えられたりする。
このネジを使えばこうできるとか、こう繋げれば・・・とか。
仕事上でも、ああするこうするを貪欲に工夫したいと思っています。
きのうは、Facebookのアジア拠点、シンガポール在住のスタッフと
電話とパソコン画面で対話して、仕事の打合せをしていました。
これまでも数回やってきていましたが、今回担当が日本人だったこともあり
かなりツッコんだ問題解決、アイデアも共有することができた。
まぁ、今回の「収縮ムード」のなかからどんな可能性を引き出せるか、
ない知恵をなんとか絞り出してみたいですね。

【換気の悪い密集空間に「注意報」】

新型コロナへの「対策」でようやく具体的な分析結果が出てきた。
3/1(日) 20:41配信の「朝日新聞デジタル」配信記事(要旨)。
〜新型コロナウイルスの感染を受け安倍晋三首相は1日、政府対策本部会合で
「換気が悪く人が密集する空間に集まるのを避ける」よう国民に求めた。
専門家調査でスポーツジムや屋形船などで小規模な患者集団(クラスター)が
発生し、1人が12人に感染させた例があったという。〜

・・・なんとなく新型コロナ感染事例報道から感じていたことだけれど、
今回のような「感染症」では「換気」の問題が大きく関連するのではないかと
直感的に感じられていた。記事に加えるとすると、クルーズ船の船内環境では
どのような「空調環境」であったか、確認して欲しいと思う。
<追記です。一部報道ではクルーズ船ダイヤモンドプリンセス号の空調は
「船の内部だけで還流する循環式」とされていましたが、それは不正確で
このクルーズ船の造船技術者からの公的「換気設備の論文」を入手し確認したところ、
この記事表現は不正確だと思われます。正しくは通常のビル空調などで一般的な
「換気と温湿度管理」を計画的に行う空調が導入されていました。
したがって一義的にはやはり換気による「エアロゾル感染」経路とは考えにくく、
保菌者との濃厚接触が主たる原因であろうと推察されます。>

高断熱高気密住宅進化過程で最初期に「ナミダタケ事件」というものがあった。
1970年代後半、札幌市を中心に木造家屋が腐る被害が頻発した。
この騒動の犯人はナミダタケというキノコ。ナミダタケとはキノコ表面から
たくさん水滴が生じる特徴に由来する名前。
ナミダタケの菌糸は木造で建築時に床下に放置された木材の切れ端に
まず入り込み栄養を得る。それを足がかりにして床の木材へと侵入する。
北面の換気の悪い洗面台や浴室などの水回りが特に好みとされる。
事件の背景には低温環境がこの菌糸には適していたことがある。
初期の断熱気密工法段階では床下などが結露しやすかったことや、
「換気不良」だったことが被害の拡大につながった。
換気が悪く湿気がこもれば、微生物類の大繁殖場になるという教訓。
こういったきびしい試練を経験して「断熱・気密・暖房・換気」という
4つの基本要素が建築的解決法とされ、現代の高断熱高気密工法が誕生した。

ひるがえって、この新型コロナウィルス感染環境として
このような寒冷地住宅の環境体験が類推された、ということです。
こういったミクロの環境に於いては「換気」ということが
もっとも留意されるべき事柄になるのではないか、という直感。
いまのところ発信されている情報では「エアロゾル感染」であって
「空気感染」ではないという前提であれば、換気対策はきわめて重要になる。
ミクロの世界での新型コロナウィルスとの「戦い」では
ウィルス自体をやっつけるワクチン研究はぜひ頑張っていただきたいけれど、
それには当然時間がかかることが確実でもあり、
このような「感染防止」対策のほうが具体的な行動指針になるのではないか。
さらに今後の情報開示に注意していきたいと思います。

<左はナミダタケ。右の新型コロナ写真は東京都健康安全研究センターHPより>

【新型コロナの国際対応本格化】

きのうからの続きです。
日本では夕方6時から安倍首相の記者会見があり、現状の対応策が発表された。
学校の休校処置について国民向けに説明があり、理解を求め
それに関連して多くの情報発信があり3月までの年度予算から
予備費を集中投下して緊急対策とするというような一連のアナウンスがされた。
一方、アメリカでもコロナウィルスでの初めての死者が出て
トランプ政権は29日、新型コロナウイルスの感染が続く韓国とイタリアの
特定の地域に対する渡航情報を最高の「渡航中止」に引き上げ、
アメリカ国民に渡航しないよう呼びかけた。

事前の予測報道では韓国に加えて日本が含まれるとされていたけれど、
日本には言及がなく、代わりにイタリアが挙げられていた。
イタリアはヨーロッパで最悪の感染状況とされているけれど、
ここ1週間ほどで急激に感染者数が増えてきたのであり、
継続的漸増という状況の日本との違いが名指しにつながったのかも知れない。
クルーズ船での感染者数を日本とカウントするかどうかで
国際的なアナウンス効果に大きな違いがあるなかで、
このふたつの発表に「関連性」があったのかなかったのか、
このあたりについて当然、疑問が湧いてくるけれど、
まだそういった視点での解析報道は見られていない。
今この時点で、アメリカから「対日渡航禁止」というアナウンスがあれば、
その影響は東京オリンピックを含めてかなり広範に大きくなる。
そう考えれば、日米間で事前「擦り合わせ」がないということは考えにくい。
安倍さんが、急遽学校閉鎖方針を打ち出し記者会見をセットしたことも
この文脈から考えるべきなのかも知れない。
ここで時間を稼いだのは、この後の事態の推移を予測すると大きいのかも。
感染病であるこの新型コロナの性格を考えると
やがてWHOから「パンデミック」という宣言が出ることは趨勢的に可能性が高い。
パンデミックの宣言以前にアメリカから渡航禁止になるのと
そのあとに多くの地域・国家とともに渡航禁止にされるのとでは
国際関係的に大きな違いがあるという理解が常識と思われる。
首相会見で繰り返し「最悪の事態を想定して」というコトバが発せられていたが、
そのような「国家の危機管理」が発動されているとみなせる。

「WHOのパンデミック宣言」はいま、タイミングを見計らっている段階ではないか。
そういった状況になったとき、どういう事態が発生するか、
日本の世論状況がどうなっていくか、胸突き八丁の局面が近いのだと思う。
2008年の新型インフルエンザでは「誤パンデミック宣言」と言われた先例があり
さらに中国傾斜の大きいWHOへの国際社会としての疑義もある。
北海道の状況も踏まえて、きわめて身近な危機だと思わざるを得ない。