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FREEに未来はあるのか

AppleのCEO・スティーブジョブスさんが
インタビューに答えて、こんな発言をしている。

アイパッドは、コンテンツ作成者の救世主となり得るかとの質問については、
「わたしは米国がブロガー王国に成り下がるのは見たくない。
わたしは、今こそ、これまで以上に編集面の監視が必要だと思っている。
メディアが利益を上げられる新たな表現方法を見つけるために、
われわれができることがあるのなら、
わたしは全面的に支援するつもりだ」と述べた。

という発言なんだそうです。
最近のAppleの動きを見ていると、
どうもHTMLのインターネットの世界には未来がないと
そう見定めている気がする。
一番のターニングポイントは、楽曲配信事業に乗り出したとき、
それまでインターネット上でフリーに流通しようとしていた
音楽に対して、明確にiTunesStoreから、「買ってもらう」
方法を選択して、それを成功させてから、
無料があたり前のインターネット、
HTMLの世界を見捨てはじめているのではないかと感じています。

だから、課金が明確なiPhoneに進出し、今度も
その通信事業との連携で明確に課金システムが存在している世界に
iPadという、たぶん「歴史的」な端末を出荷開始した。
どう考えても、無料というインターネットは存続し得ないのだ。
FREEという概念が、さも未来予見的に語られたけれど、
やはりそんなことで、人間文化は存続できない。
コストを払わない、という世界がどんな終末になるのかは明確で、
だれもまじめにやらなくなる、いややれなくなるという世界ではないか。
きちんとコストを払ってもいいと思えるサービスにしか
ひとは金を払わない。
そういうレベルまで、自分の仕事のサービスの質を上げるしか、
やはりないのではないかと思われるのですね。
どうもMicrosoftの世界が終わって、
AppleがNO1の世界って、そういうことになっていく予感がする。

身近な例でも、
無料雑誌と有料雑誌の両方を作っているところでは
無料のほうでは「どうせタダなんだから」という認識が蔓延し、
それが有料の方にも伝染していく、という現実があるのだそうです。
総体としてのコンテンツレベルの弛緩が起こっていく。
スティーブジョブスさんの発言には、
そういった認識がはらまれているように思われるのですね。

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