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【人類の「手型」生存戦略に続く、他の動物は?】

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〜霊長類が長い進化史を通じて採用してきた遊動生活。
不快なものには近寄らない、危険であれば逃げてゆくという基本戦略を、
人類は約1万年前に放棄する。ヨーロッパ・西アジアや日本列島で、
定住化・社会化はなぜ起きたのか。栽培の結果として定住生活を捉える通説は
むしろ逆ではないのか。生態人類学の立場から人類史の「革命」の
動機とプロセスを緻密に分析する。(講談社学術文庫)〜
という引き文句がきっかけで読んでみた「人類史のなかの定住革命」。
文化人類学という学問領域が存在することを初めて知って味読した。
著者の西田正規先生は筑波大学名誉教授とされ、著書も少ないけれど、
本当に刺激的な考察で、まったく魅了された次第です。

そのなかでわたしが驚愕させられたのが、
脊椎動物の進化過程で、生き残っていくための「生存戦略」で、
多くの動物が、外界を認識判断するための脳よりも前にある器官を
進化させてきたという件でした。
多くの動物ではそれは「口」であるのに対して
「手」がそれに相当したのが、霊長類であったという論理。
樹上生活時代に、手の筋肉が鍛えられていって、
そのなかの中型霊長類が、オナガザルなどの尻尾を発達させた類との
樹上生活テリトリー戦争に敗北した結果、
地上生活に移行して、人類に向かって進化を開始したという説。
写真はきのう紹介したお店で遭遇したリスさんですが、
かれらもまた樹上生活に適合した生存戦略を持っており、
このような2足歩行をときどき見せてくれる。
こういった姿は、なにか「化け物」感が付きまとってくるのですが(笑)
わたしたちの遠い先祖の行動様式を見せられるからなのかも。
なにか他の動物もわたしたちを後追いするのではないかという
DNA的な恐怖感が沸き起こって来るのかも知れない(笑)。
しかし4足移動の場合には、より俊敏な移動が可能なのに対して、
この2足の場合は俊敏さでは後れを取ることはあきらか。
オリンピックの100m走では、人類はたぶん中程度順位くらいだろう。
で、2足歩行に移行したときに適度に運動能力を高めたうえで
自由な手の活用が可能になったわれわれは、外界のファーストコンタクトを
手に託して「考える」ことに挑戦していったのでしょう。
それこそ口より先に手を出すというように生存戦略を確定させた。

写真にこの様子を撮りながら、
わたしの読書体験の中でも、一番初源的な驚きを得た
この本の情報世界にふたたび気分が向かい、再読を始めています。

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