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板門店近く・朝鮮半島南北分断の現実

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韓国ツアー2日目であります。
たまたま建築視察の方で、ヘイリ芸術村という北朝鮮に近い場所に
見学に訪れましたので、その機会にこの国の現実を正面から
受け止めたいと、一般向けの現状伝達拠点施設に向かいました。
韓国人スタッフの張君に電話してもらったら、
すぐに訪問の許可が下りた次第であります。
こういった施設は、軍によって管理されているようで、
他国人は韓国の人に連れられていく必要があるようです。
高台にある「監視施設」からは、分断線である「イムジン河」の
広大な川幅の流れが悠然と流れるパノラマビューが広がり、
対岸の様子が、手に取るように視界いっぱいに見られる。

3階の説明映像画面では、
日本人向けの日本語映像も流してくれました。
上の写真は、望遠鏡から対岸側の北朝鮮の様子を
iPhoneで撮影したものですが、
説明によると、北朝鮮側ではエネルギー事情からなのか、
暖房のために木を伐採していて、殺伐とした赤土が
素裸にむき出していました。
一説では、住民監視のために木を伐採することで、
見晴らしを確保して、監視を強めているともされていました。
どちらにしても、非人間的な環境であろうことは肌に伝わってくる。
写っている建築は、どうやら軍事関係者のために建てられた
住居建築のようだけれど、そのひとつは、予算がなかったのか、
長く屋根が掛けられないままに放置されていたと言うこと。
またこうした建物は対韓国へのプロパガンダであり、
ムリをしてでも困窮していないように見せるために
活発に住宅建設を行っているというように説明されていました。
同行した方のiPhone望遠画像画面には、
小学校とおぼしき施設の屋外グランドでは子どもとおぼしき人影が
サッカーをしている様子が見えていたと言うことです。
折から米韓合同軍事演習が行われており、
それに対して北朝鮮側から、「攻勢」宣言も出されていた中ということで、
やや緊張しながらの視察見学でありました。
ちょうど、そうした動きの中で北朝鮮との緊張を伝える
韓国報道メディアのレポーター画像の撮影も行われていました。
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あと2日間の視察見学日程ですが、
わたしたちとしても、緊張感は持っていなければと思います。

冷戦崩壊以降も、朝鮮半島では
このような南北分断が固定化されてきた。
若い年代では、すでにこうした分断が生まれる前からの現実。
統一されることのリスクの方が、こうした世代には強く受け止められている、
というような状況だそうです。
しかしエトランゼのわれわれから見ると、
ドイツのような成功例もあるのではないかと思われるワケで、
半島社会がもっと幸せな環境になることを祈念したいと思います。

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