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穴蔵的な狭さの安逸感

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きのうは休日ながら、夕方から
東大・前准教授、北海道科学大学・福島先生、北大・菊田先生を交えた
懇親会が催されました。どなたも住宅研究の最先端のみなさん。
前准教授は、本日、わたしどものReplanオフィス2階で
札幌地区で調査している住宅の温熱環境についての研究発表会を
予定していて、その前夜祭のような位置づけ。
住まいと環境 東北フォーラム事務長の酒井さんのプロデュース。
かれは、北海道の工務店グループ「ソトダン21」の世話役も兼ねているで、
そのメンバーを中心に、全員で12名ほどの宴会でした。
で、会場になったのが、ごらんのような穴蔵的空間。
札幌二条市場に対面した名前も不明の雑居ビル。

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なんでも、住宅技術評論家の南雄三さんも
よく利用されているお店だそうですが、
人ひとりがようやく歩いて行けるような細い廊下を通って
いちばん奥に鎮座している洋風居酒屋といった風情のお店であります。
ビストロなんとか、という名前でしたが
申し訳ありません、名前はお酒とともに忘却の彼方へ(笑)。
こういう細道を通って、狭い穴蔵のような天井・壁の空間に至る、
というのは、舞台背景としては悪くない。
会食中、気になって壁をさわってみたら、みごとに結露水が
表面を覆っていました(笑)。
建物は木造とおぼしいのですが、壁はモルタルのような仕上げ。
前先生常備の表面温度計で見てみると
外壁に面した方の表面温度は17度ほど。
たぶん6畳間程度の空間に12人も集まって歓談すると
あっという間に換気不足になって、結露するようなのであります。
まぁ、そういう調査もこの会合では、格好のネタで、
爆笑が繰り返されておりました。
夕方5時から9時過ぎまで、歓談が尽きることなく
ふと、利休さんの茶とか、茶室とかは、こういった雰囲気を差しているものかと
思い至っておりました。
狭さは、ある意味で親近感を否応なく作り出す装置。
北海道の住宅は、限りなくワンルームの広さを求めてきた家づくりでしたが、
そういった文化の中にいると
かえってこういう狭さ・穴蔵感が珍しく、面白く感じられました。

さて、本日は遅れに遅れた週末の講演の準備を
絶対に仕上げないとまずい状態であります・・・(泣)。
なんですが週末に向けて、あれこれ、会合は続いて参ります・・・むむむ。

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