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【過密・東京 木に癒やされる暮らし】

過密で利便性を最大追求してきた日本の「機能性」首都・東京。
東京都内で「戸建て住宅」を建てるということは、
いまや市井の人間には相当に縁遠い世界になって来つつある。
投資必要金額をいろいろヒアリング取材しているとただただ感嘆する。
そういう家づくりの中で、日本人の心性と現代資本主義的「効率性」は
いったいどう折り合っているのか。いないのか。
いろいろな住宅のありようを取材する中で掘り起こしてみたかった。
いくらかの住宅取材体験はあるのだけれど、
またそういった機会があることを多いに期待していた。
いまはウィルス災禍が落ち着き平常が再起することを祈るのみ。

そうは言っても、わたしには東京生活経験もある。
また、その後の出張時などでもテーマは涵養し続けてきた。
写真は新型コロナ禍直前の東京出張時、ふと気になった住宅街ワンショット。
人間居住の条件選択にはたくさんの「好み」があり得るだろう。
また、ON-OFFで切り替えて好み生活を取得できるのであれば
本来の「好み」と違ってもそれを得るための経済拠点として受忍範囲もある。
ホントは自然に囲まれた山暮らしが好きだけれど
会社の仕事もあるから、そこそこの日常拠点はそれとして受け入れて
休日になると、そのような自然に没入するような暮らし方もある。
むしろ、そういったON-OFFの「自由度」は
さまざまな利便性の進化で満足できているものなのかも知れない。
むしろ自然アクセスの利便性もまた東京は最高なのかも。
ただ、どうしても「これだけは」というかけがえの無さが
「伝わってくる」住宅、暮らしようというものはある。
この家の外観を見ていて、あるインスピレーションを感じた。
わたしは樹種に詳しくはないけれどたぶんケヤキっぽい巨木。
この巨木はたぶん庭木という存在価値を超えてランドマーク化している。

北海道での住宅のありようは高断熱高気密という
絶対条件的な部分に着目されやすいけれど、
やはりもっとも大きいのは豊かに残る「自然との関係性」の部分。
札幌のようなリトルトーキョー志向の街でも、
やはり冬には6mを越えるような積雪があって
その自然環境は大きな四季変化「波動」を見せてくれる。
街はその積雪を受忍する中で、公共的除排雪の利便性を考えて
セットバック空間は日本の他の都市とは比較にならない広大さを誇る。
なので、家の開口部から取得できる「景観」は
「空間の抜け」「句読点」要素がきわめて大きいと思う。
どんなに狭小な住宅地道路でも日本の他地域とは隔絶した幅、距離感を持つ。
最近の言葉で言えば「ソーシャルディスタンス」
相互の距離感というものの「常識レベル」が北海道は大きく違う。
一方で、その距離感がもっとも小さい東京で
その条件下で距離感を最大化させうるのはどんなものか、
というような探索興味分野も存在する。
たぶん北海道の暮らしようと東京の暮らしようを比較対照し、
そのようなベクトルから取材テーマを常に掘り起こすということには、
自分自身でも、強い好奇心を持っている次第です。

【地上げ➡再開発で浮き彫りの「昭和」な平屋】


週末でありますが、最近の傾向でいろいろな地域首長さんや政府など
行動制限を繰り返し「要請」しています。
政府側のアナウンスは全国視野のものでしょうが、
「所得の下がった世帯」に30万円支給という政策が発出された。
ただ対象は勢い「全国民」ではなくまだらな様子なので、
詳細が定まらなければ、どうであるのか不明というところでしょう。
世界と日本のコロナウィルス状況については各種情報がヤマほどあり過ぎ。
で、北海道知事さんからは1日数件程度の「新規感染者」発表に
北海道の状況が「落ち着いて推移」していることから、
感染者数が増加している地域、東京や大阪など大都市圏に移動する際、
「不要不急」は避け、なお移動した先ではその地域自治体の
アナウンスに十分に注意して行動するように、との情報発信。
基本的にはその指針範囲で注意しながら企業行動していくことになりますね。
スタッフの管理に於いても、テレワーク環境の整理整頓に取り組み、
また社内の「換気」についてのチェックなども行っています。
たぶん、長期戦になると思うので、そういう基礎的な環境整備が
各企業ごとに要請されるということなのだと思います。
高校時代には反権力サイド新左翼運動に励んだわたしですが(笑)
社会の一員として、常識に基づき規範をわきまえながら行動をと思います。

こんななかでも街にはいろいろな変化が胎動している。
わが社は札幌市西区に立地して、近接の「商業ゾーン」は
地下鉄とJRのそれぞれの駅の間「琴似」地域が身近な存在。
バスターミナルなどもあって公共交通の市内西部の要衝地にあたっています。
ほんの140年ほど前に開かれた「屯田兵村・琴似」が骨格地域。
で、いまは全国的に「地価上昇」が波及しつつあり、
90年代バブル期にもほとんど「再開発」が進まなかったJR琴似駅地域が
いまは、写真のような「地上げ➡再開発」計画が大進行中。
たぶん近々大きな商業ゾーンビル開発が始まるのではと思っています。
で、ふと見ると以前にはごちゃごちゃと迷宮のようだった木造建築街が
きれいに解体撤去されるなかに、ご覧の建物が。
なんとも「昭和」中期の空気感のままに残存している。
たまたまクルマで通りかかって、信号待ちでついiPhone撮影に及んだ。
70数年前の戦争敗戦の後、無秩序的な「街区形成」がなされ
まことにアナーキーな社会状況を反映したものかどうか、
このような簡易な平屋建築が軒を接して「密集」していた。
袋小路のような「界隈」が形作られて夜の酩酊客を彷徨わせていた。
どういう酒なのか、酒宴の最後になると内容不明の酒もあおって
こういった袋小路では多数のゲロゲロ者も観測されていた(笑)。
・・・っていう白日夢が信号待ちの数秒間にアタマのなかで一気記憶再生。
思い出したいような思い出したくないような、ある時代感が
異形のカタチで奇跡のように出現していた次第。
特段特徴的でもない、ごく普通の店舗建築であり、
屋根には折り目正しい「雪止め」施工、それも正直に間口4間間隔とおぼしく
均等間隔で設置されているけれど、周辺の電柱も垂直が維持されていない。
左右幅1間の平入り玄関出入り口の雰囲気が「迷宮」入口感を漂わせている。
よくみると建物自体も基礎が簡易施工のようで水平維持もあやしい。
しかしそういう「アナーキー」な佇まいがある種、訴求力がある。
たぶん、ほんの短期間存在している風景でしょうが、
「数寄」こころのどこかを強く刺激された次第です(笑)。う〜む。

【外出禁止の人間世界を「癒やす」地球同居者たち】


欧米など世界はすっかり「外出禁止令」状況、まるで戒厳令下ですが、
そんな人間たちとはまったく違う時間を過ごしているのが同居の隣人たち。

この写真はWEBで紹介されていた確かイギリスの住宅街の様子。
人間たちは恐怖に震え上がって家での巣ごもり生活ですが、
「あれ、人間ども、最近見ないなぁ」ということで、
羊さんたちがわが物顔で人間世界を自由に闊歩している。
人間はどうしてもテレビとか、WEB検索などで「情報漬け」になって
疑心暗鬼でアタマが一杯になってしまいがちですが
そういう暮らしがホントに「シアワセ」だったのかどうか。
資本主義とかであくせく金という紙切れに支配されてきていた。
都市近郊の自然では通常は人間世界と暗黙のバリアで仕切られているけれど、
かれら羊さんたちにして見ると、まさに行動天国が出現した。
「前から一回、あいつらの作っている芝生の草を食べてみたかった」
という好奇心と欲望自然主義のまま謳歌して闊歩している。
人間の側でも、なんかいかにも「癒やしてくれている」感がある。
困ったときはお互い様、オレら好きにするから、なんも気にするんでない、
だいたい、オマエらいなくなってもなんの心配もないから、
みたいな元気のいい声が聞こえる(笑)。

さて日本で、これから外出禁止(要請)令みたいな
状況が進展したら、どんな動物たちがわが物顔でやってくるのか。
北海道の場合には、冬眠から醒めたヒグマさんたちが
「あれ、最近クルマも多くないなぁ、んじゃまぁ、ちょっと覗いてみるか」
っていうことで、人里を徘徊することが一番想定される。

そうでなくても昨年7月には既報のように人間の作った公園に出没していた。
で、そういう状況がたとえば3日も続いたら、
かれらヒグマさんたちには「新たな生存環境」認知が進む可能性が高い。
人間環境領域では人間が定めた「社会」ルールが適用されている。
赤信号では止まれとか、駐停車禁止とか・・・。
それが消滅すると、かれらの「自然の掟」ルールが支配的になるかも。
それが1ヶ月も継続すると、さてどういうことになるのか、
子作りもされてヒグマテリトリー拡大がせっせと行われる可能性もある。
理念で語られる「自然との共生」の真実・ホントの姿が現出するかも。
・・・っていうような妄想も掻き立てられておりました。
まことにウィルス、畏るべき人間社会破壊力ですね。

【日本建築学会「換気Q&A」情報発出】

現在の新型コロナ禍で、建築的には「換気」の問題が注目されている。
先般もご案内しましたが、ふたたび日本建築学会から
情報発信されていますので、そのPDFをダウンロード可能にしました。
「新型コロナウイルス感染症制御における「換気」に関して」
日本建築学会「換気Q&A」
<クリックでダウンロードされます。>

いわゆる「クラスター」については接触感染や飛沫感染が主領域ですが、
エアロゾル感染については副次的とはいえ、換気が要注意になる。
とくに政府・専門家会議などから「換気の悪い・・・」という枕詞が出るので
ではどう考えればいいのか、という議論の流れだろうと思います。
とくに換気の問題は目に見える事柄ではないので、
建築の世界でも「環境論」が着目されるようになって以降、
温熱の問題がはじめに論じられるようになった。その後、主に寒冷地側では
「断熱・気密・暖房・換気」という4要素として総合的に論じられ
一方で温暖地でも集合住宅やビル空調のテーマとして扱われてきた。
いまの建築界の状況はその合体的な時点にいるのだと思います。
1種換気、3種換気、換気+暖冷房「空調装置」への注目の高まりなど。
とくにダイアモンドプリンセス号の集団クラスター感染が世界的に注目され
あの環境のような「密閉空間」内では、空調の問題も
ゆるがせに出来ない大問題として浮かび上がった経緯があると思います。
以下にこの「換気Q&A」からの要旨ポイントを上げておきます。

●現代(2003年7月以降)の建築では、最低限の換気性能は確保されています。
まずは機械換気設備がきちんと機能しているかを確認してください。
それでも⼼配な⽅には、適宜「窓開け」による⾃然換気が有効です。
●⾃然換気は⼀般に機械換気よりも⼤きな換気量が期待できます。
窓開けによる⾃然換気の場合、⼀⾯の窓開けよりは、⼆⽅向の窓開けのほうが、
換気量も換気効率も向上します。集合住宅などで窓が⼀⽅向にしかない場合も
多いのですが、そのような場合でもバルコニー側の窓を開き、廊下の扉を開いて
⽞関の扉を開けば(防犯上問題ない程度に)⼤きな換気性能が期待できます。
●もし新型コロナウイルスへの感染の疑いのある⼈が出た場合は?
〜医療機関などの判断が出るまでは⾃宅待機となります。⾃宅でどのように
療養すべきかは、コロナウイルスであろうと他の感染性の病気(インフルエンザや
ノロ等)であろうと、できることはそれほど変わりません。
1 マスク等の着⽤により⾶沫⾶散を抑えること、
2 同居者は⼿指衛⽣を心がける。
3 よく触れる表⾯の消毒の徹底で⾶沫感染や接触感染のリスクを低減すること、
4 感染の疑いのある⼈と他の同居者の⽣活ゾーンを分けること。
5 換気の観点からは「換気経路」を考えてできるだけ⾵下(排気⼝の近く)の
独⽴した部屋で療養するほうが、ウイルスを拡散させずリスク低減に役⽴ちます。
●ただし新型コロナウイルス(COVID-19)の感染防⽌対策としては、
換気だけに頼ることは極めて危険です。何よりも「⼿洗いと消毒」を励⾏し、
咳やくしゃみ、会話によって発⽣した⾶沫を直接⽪膚に浴びないように、
密集した場所に⾏かない(密集状態を作らない)ことが重要です。
同時に⼗分な換気を⾏うことによって、感染⼒を持っている可能性が否定できない
⼩さな⾶沫や⾶沫核(⾶沫が⽔分を失って空気中を漂う粒⼦)の拡散を防ぎ、
できるだけ早く室外に出すことが重要です。
●今回の新型コロナウイルス(COVID-19)に関して
⼩さな⾶沫や⾶沫核による感染のメカニズムが⼗分に明らかになっておらず、
まだ必要換気量の計算を⾏うことができません。コロナウイルスにおける
換気と感染リスクとの関係にはわからないことが多いことも事実です。
公益社団法⼈空気調和・衛⽣⼯学会と⼀般社団法⼈⽇本建築学会は今後もさらに
学術的知⾒を積み重ね、健康と快適を守るための情報を発信していく予定です。

社会全体がいまこの災禍と闘いつつある、と思います。

【全国とやや違う北海道・新型コロナ禍推移】



きのう3/31には全国で新規陽性確認者数が200人を超えた。
東京では78人で累計510人になってきた。
日本社会ではやはり東京の状況が全国の雰囲気を支配するので、
家族で状況を確認し合っても東京在住の息子からの緊張感が伝わってくる。
北海道は東京、大阪よりも感染者数が少なくなった。
人口では北海道と東京は 525万:927万。
感染者累計対比では 177:510 なので割合的にも東京が上回ってきた。
初期に北海道は突出して感染が広がったが、やや落ち着いてきた状況か。

図はときどき掲載している北海道HPでの発表状況。
新規感染者数は青い棒グラフで一時期の二ケタ数字はなくなって、
最近は「国内海外流入型」の感染者報告が続いている。
累計は177名で、死亡7名・現在患者数は39名となっている。
北海道知事「非常事態宣言」が感染拡大につながる道民の行動抑止になって
穏やかになって来たのではないかと期待を持てる推移。
この状況からすると、やはりクラスターを早期に把握して
それからの感染連鎖を食い止める作戦が効果を発揮したのかも知れない。
北海道はさっぽろ雪まつりで中国など世界の観光客が大量流入したことで
いくつかのクラスターが発生したけれど、
その後は大きな観光流入的要因がなく流入人口が減ったという経緯。
道知事さんの学校休校とか非常事態宣言での道民への行動引き締めが
2月28日ということで約1ヶ月前。
その後、2週間程度遅れて新規感染者数が増えている時期がある。
この例を下敷きにすれば東京は先週末に都知事から行動抑制が発出されている。
そこから2週間程度、来週いっぱい新規感染者数が伸びていく可能性が高いが
同じ日本人社会への行動抑制実験ケースとして北海道のこのグラフ状況が
ひとつの指標にはなるかも知れない。
大いに期待を持ってひとりひとり行動抑制に努めたいところだと思う。
ただ、北海道は巨大流入機会として雪まつりが特異的であったけれど、
東京の場合にはそれこそ「流入機会」の多さは北海道の比ではない。
海外からの流入条件で考えればいまもまだピークが継続しているとも思われる。
台東区の永寿総合病院では「医療崩壊・感染クラスター化」も起こってしまった。
まことに気がかりな状況で予断はまったく不能ですね。

下の写真はすっかり習慣が身についた「手洗い」。
WEBの動画情報で、手洗いの仕方をじっくり見させてもらって、
最低20秒以上というアナウンスを知って以来、30秒以上はやっています。
そうすると人生で初めてくらいの驚きで石けんの泡立ちを経験した。
これは固形石けんで30秒くらい洗っている状況ですが、
まるで手袋でもしているかのように石けんの「膜」ができる。
そのことに新鮮に驚かされて、すっかり楽しみと化している(笑)。
小さな発見、大きな喜び、であります。

【厚労省発表とPCR検査過程での「匿名化」】



わたしのブログ記事で何回か、その表記への疑問を提起した問題、
「うち日本国籍のもの・これ以外に国籍確認中の者がいる」という表記について
橋本龍太郎の次男という衆議院議員さんの上のようなFacebook投稿を発見。
経緯詳細はここに書かれているようなことのようです。
拙記事と同趣旨の疑問への社会的「回答投稿」です。
厚労省副大臣経歴があり「内部的」と書かれているのでほぼ1次情報と考えられる。
<橋本 岳さんのWikipedia記載の「経歴」〜日本の政治家。自由民主党所属の衆議院議員。厚生労働副大臣、厚生労働大臣政務官、自由民主党外交部会長、自由民主党厚生労働部会長などを歴任。 大日本麦酒の常務を務めた橋本卯太郎の曾孫、厚生大臣、文部大臣などを歴任した橋本龍伍の孫、第82・83代内閣総理大臣橋本龍太郎の次男。>

きのうのわたしのブログ記事では「それ以外者」という記述をしましたが、
この1次情報から考え日本国籍以外者というようには言えないことになります。
わたしの記載には誤解を生む可能性があったと思われるのでこの旨明記します。
ただ厚労省副大臣経験者であった橋本氏でも「確認」しなければ
こうした経緯の正確な内容を知ることは出来なかったことは事実。
この橋本氏Facebook発信であまり報道されないPCR検査内状が書かれています。
要注目なのは検査過程でサンプルが「匿名化」してから行われるという情報。
そしてその上で国籍確認をフィードバックして行う手続きを踏んでいるとのこと。
わざわざそんな手間暇をかけて匿名化する理由は明示されていない。
まぁ想像すれば人権意識からの「個人情報」云々だろうとは思うけれど・・・。
人権重視の諸外国ではこういうシステムがどう「運営」されているのか。
そうでなくても諸外国と日本の「検査システム」に違いが大きいと指摘されている。
この文面からうかがえるシステムでは、国籍確認作業だけでも
膨大な人件費的な「国費」が費やされることがあきらか。
当然ながら、現場的には健康保険証や運転免許証、パスポートで照合確認は
容易に対照できるようになっているだろう。皆保険制度の国として自明。
<ただし以前のように「本籍」記載は免許証にもないので国籍確認には
別の手続きプロセスが必要になる。日本国籍者と特定するのは
かなりの手間作業にはなる。「国際化対応」の桎梏ともいえる。
〜この部分、読者の有田さんから指摘されたので修正しました。>
現在状況でスピード感的に考えると匿名化処理する必然性は本当にあるのだろうか?
橋本氏からは現在行われているこの「PCR検査」システムの是非に意見表明はない。
政権与党の「厚労族議員」と思われる橋本氏には「選良」として、
官僚機構のありようについてシビリアンコントロールの見識を期待したいと思います。
<氏のfacebook記事は「公人」と考え転載しました。>

この投稿は3/22に書かれたfacebook記事ですが、
きのう3/30のHPを見ていても、厚労省発表には目立った表記変更はありません。
道庁の推移グラフとかは状況が明瞭に伝わってくるけれど、
どうも残念ながら厚労省の発表の仕方には「市民目線」が見えにくいと思います。

【感染者数・公式情報から見える「海外流入」増加】



北海道では知事の非常事態宣言から1ヶ月以上が過ぎた。
慎重に非接触型での業務活動に取り組んでいかなければならないのですが、
どのように活動を行っていくべきか、方法手段が非常に難しい局面ですね。

こういう局面では公式情報、1次情報に接することが基本。
厚労省や地元・北海道の発信する新型コロナ情報を毎日チェック中。
で、きのうも東京都では連日の60人超えの感染者数。
3/29現在の状況では東京都68人ということで過去最多。
その中身については国籍など「個人情報」との兼ね合いがあるので
詳細な内容が伝わりにくい側面があるようですが、
上の図表は3月29日12時時点での厚労省HPのデータを確認したものです。
これによると、PCR検査陽性者数は国内事例で1,647人で
そのうち日本国籍者は1,007人。それ以外者が640人。
<それ以外者と記述しますが、総数から日本国籍者を除外した人数>
日本国籍者:61% それ以外者:39%
一方、下の図表はその前日3月28日12時時点でPCR検査陽性者数 1,453人で
そのうち日本国籍者は984人。それ以外者が469人。
日本国籍者:68% それ以外者:32%と公式発表されていた。
増加数で見ると3月28日から29日にかけて、
日本国籍者:23人 それ以外者:171人という結果。
昨日段階で、日本国籍者の割合は約6割というのが現実。
出入国管理は主には東京都の羽田と千葉県成田が行っているだろう。
世界的な「渡航制限強化」からの駆け足での出入国があり、
それらの入国管理で14日間の観察期間を設けチェックしていることが、
感染者数の急上昇という結果の主な原因になっている現実がうかがえる。
そのほか、東京都内や千葉県内で医療施設や高齢者施設などで
「集団感染クラスター」が発生している状況もある。
日本国政府として自国民の生命安全保守を第1の役割と考えて、
「うち日本国籍者」という抑制的な表現をして発表しているけれど、
出入国管理が強化されている状況下で了解可能な推移とも考えることができる。
ここで「抑え込める」のかどうか、という状況。まさにギリギリ。

こういう状況を見ているとやはり「クラスター」捕捉の範囲であり、
コロナウィルスの感染・発症の特徴と出入国規制のタイムラグともとれる。
一時期感染者数が落ち着いた状況が続いていた北海道でも
海外からの「帰国者」の感染確認が報告されている。以下産経WEB3/29より。
〜感染が拡大している新型コロナウイルスをめぐり、札幌市は29日欧州の
感染が流行している国へ一緒に渡航していた70代の男性2人が陽性判明と発表。
2人は16日と17日にそれぞれ発症。このうち17日に発症した男性の妻で、
渡航歴のない60代女性も、29日に感染が確認された。〜
その前日に釧路で感染確認された女性の方も、アメリカからの帰国者で
居住地である神奈川県から「帰省」して北海道で発症したとのこと。
ごく最近の発症例として特徴的だと思われます。いずれも軽症とのこと。
政府の側からは、29日に再度出入国制限拡大強化の方針が発信された。
たぶん、このような詳細情報に基づいての判断だと思われます。
このような情報発信はあまり見られないけれど、
本来であれば、このような「分析情報」がもっとされるべきではないだろうか。
「密閉・密集・密接を避ける」という明快な行動指針情報拡散とともに、
危機に当たっては「情報の透明化」が不可欠だと思います。

【クルマは第2の「家の中」安心環境なのかも】

わたしは住宅の雑誌を発行しています。
当然、寝る時間、食べる時間、家族と過ごす時間の大部分が領域に含まれる。
家族それぞれこの住空間を利用する時間には違いがある。
子どもさんにとっては、学校などパブリックで過ごす時間との比較では
80%以上くらいの時間比率になるでしょうし、
仕事を持っている両親たちでも、寝る時間も含めれば60%くらいの
「時間占有率」なのではないかと推測できます。
家とクルマは、よく大手住宅メーカー宣伝では外観のワンセットで、
なぜか輸入車との取り合わせが多い。
無意識への「刷り込み」でランクアップ感、ステータス感の訴求意図でしょう。
「車種選択」でもたとえばランドクルーザーとか、
ライフスタイルのメッセージになる要素も、住宅外観に含まれる。
車庫ナシ駐車の場合にはこういった家族個性「表現」でもあるのでしょう。

さて今回の新型コロナウィルス禍、猛威が世界を揺るがしている。
きのうも首相会見で「瀬戸際」状況が語られて
外出を抑制して、密閉・密集・密接を避けるように注意要請が繰り返された。
カンタンに言えば、なるべく「家にいてください」ということ。
で、そんな暮らしようが一定時間になってくるとよくわからなくなってくるのが
「クルマに乗って移動している時間」という「中間領域」。
住宅建築的には「縁側や庭」などの空間が「中間領域」と言われるのですが、
どうもそれは歴史的感覚で、現代ではクルマこそが「中間領域」的。
家族同士ではたしかに家の中以上には「密閉・密集・密接」ではあるけれど、
外界に対しては家の中の延長とも感じられる。
他者との「密閉・密集・密接」はあり得ないし、クルマから降りての
外部接触も十分にコントロールできる。家の中とそう変わらない。
統計発表などはまだ発信されていないけれど、
今回のコロナ危機で、クルマ利用率は増えているように感じられる。
とくに中心市街以外の週末の道路混雑は増えているように思います。
公共交通機関は「密閉・密集・密接」と無縁ではあり得ないけれど、
クルマはその意味では「安心環境」ということができる。

非接触型の人間の行動様式が今後広がって、
現代的な個の世界観が、クルマ移動も含めたものに変化していくのかも。
コロナ終息後の「住」マーケティング、変化が避けられない。

【中国独裁統制と透明な情報。錯綜する国際情報戦】


イギリスでは最近、奮闘する医療スタッフに対して感謝の意を表す
ひとびとの集団的エールが一定時に沸き起こっているということです。まことに同意。
さすがに民主主義発祥の国らしい、民意の発露に敬意を持たされます。
残念ながらジョンソン首相までも新型コロナに罹患したとの発表も。まさに戦傷。
しかし、自らを隔離しながら電子形態で国家を指揮すると勇猛に発言している。
日本でも東京がきのう27日の感染者数発表が40人ということ。
まさに「世界大戦」のような状況に陥ってきた。世界全体が胸突き八丁。

●3.10 こういう世界情勢の中で習近平は初めて武漢に入った。独裁皇帝型権力者然としてウィルスとの戦争に勝利したとアピールした。
●3/12 中国外務省の趙立堅副報道局長がTwitterで根拠を示さずにコロナウィルスの米軍持ち込み説を流布。
●3.16 アメリカ・ポンペイオ国務長官が中国側に強烈に反発。
●3.16 トランプ米大統領はTwitterで新型コロナを「中国ウイルス」と表現した。
●3/23 それを受けて〜中国外務省は23日、崔天凱駐米大使が新型コロナウイルスは米軍に由来するとする上記のような説について「誰かがばらまいた狂った言論だ」と発言したと発表した。〜との日経報道。
という流れがこの間の米中応酬の状況。あきらかな観測気球に対しての
米国側からの強烈な反感の嵐に独裁中国側も一時撤退を強いられている。
しかし「ウソも積み重ねればホントにできる」という共産主義「工作」者たちは
今後も繰り返し工作を仕掛けてくる事は間違いがない。
そうでなくてもWHOを盾に活用し事務局長を重要な「戦友」にしている。
●3.19 WHO「トランプのように“中国ウイルス”と呼ばないように」警告。
しかし一方でWHOへの批判も沸き起こっている。
●3.20 英紙フィナンシャル・タイムズが台湾の官僚や陳建仁副総統の話として、新型コロナウィルスは「人から人」感染の可能性 台湾、昨年末にWHOに警告 情報共有されず、と報道。
●3.24 米国務省のモーガン・オルタガス報道官もツイッターでこれに言及。
〜(台湾)外交部や中央感染症指揮センターによれば台湾は中国武漢で呼吸器系の感染症が発生している情報を昨年末につかみ、衛生福利部(保健省)疾病管制署が12月31日、WHOの国際保健規則(IHR)の連絡窓口や中国側に書面を通じて問い合わせを行っていた。情報提供を求めると共に人から人への感染の恐れに懸念を示していたという。

中央感染症指揮センターの担当者は24日午後の記者会見で、WHOからは「受信した」とだけ返事があったと明かした。(台北中央社)

〜
●3.23 日米の感染拡大祝う赤い横断幕 中国・瀋陽、地元紙報道〜瀋陽市内のおかゆ専門店が「米国の感染状況を熱烈に祝う。日本での感染が順調に長続きしますように」との赤い横断幕を店頭に掲げた。
日本に対しては「小日本」という蔑称を使った。(共同)

一方で習近平共産党独裁体制の「安定度」がどうか、微妙な「変化」もある。
●3/10 「笛をくばる人」中国国内メディア「人物」WEB版記事配信。既報のように赤裸々な武漢での情報隠蔽工作が暴かれていた。このような国内報道が可能な活動根拠、バックボーンは中国国内にも確実に存在しているようだと感じさせられる。
●3.15 北京大・姚洋国家発展研究院院長は中国で新型コロナへの対応に関し、中央集権の強権統治の下、圧力を感じた地方の当局者が「新規感染を1例も出してはならない」と萎縮していると批判する論文を発表。同研究院は権威あるシンクタンク。体制内専門家からのこうした指摘は異例。姚氏は経済の専門家。習近平は企業活動の正常化を急ぐよう要求している。だが姚氏は「ミスを許容しない」中央の姿勢を受け、新規感染が出た際の処罰や失職を恐れて、地方当局者が経済復興に取り組めないと指摘。地方行政に自主性と実権を与えるよう訴えた。(共同)

・・・ここのところ興味を持った「国際情報」を時系列的にまとめてみた。
記事の出所についてはそれぞれ付記したけれど、大状況から見ると
いま現在熾烈な情報戦が戦われていることがクッキリとわかると思います。
国内だけではなく、世界の動きに十分留意しなければなりませんね。

<写真は報道写真:新華社発表の武漢の病院での治療の様子(AP)>

【中国はウィルス情報を正しく世界に伝えたか?】


新型コロナ疫病、東京の感染者数増加が拡大中。
いくつかの複合的要因なのでしょうが、まさに正念場。
場合によっては感染爆発に至ってしまう可能性も進行中。
北海道知事は防疫と経済活動両立の「あらたなステージ」と表現したが、
経済活動の環境としては比較的静穏だった首都の変調から
日本全体の不透明状況が長期化しそうな雰囲気がある。
東京の中枢的企業がどんどん在宅勤務型になっていくと
地方企業にはビジネス環境は非常にタイトにならざるを得ない。
どういった環境でも生き残りを考えていくのが企業だと言われれば
その通りだけれど、未曾有の困難への対応には限界もやはりある。
判断や見極めが非常に難しい局面になって来た。

そういうなかで、各国の疫病対策で統一的な動きが見えない。
各国の事情に合わせての対応で手一杯といったところ。
発症国の中国はもうすでに「克服した」という信じがたいアナウンスもある。
そうであるならば、克服した「手法・やり方」の詳細な内容が
積極的に開示される義務があるのが人類社会的常識と思うけれど
そのような情報は寡聞にして聞かない。
社会遮断の手法において共産党独裁の恐怖政治の方が優越しているのだと
独裁の自国体制効率性の宣伝だけしか聞こえてこない。
実際に武漢ではどのような社会対応がとられたのか、
そのときの困難はどのようなことであり、どう克服したのか?
とくにこの疫病の特性と「医療体制」のありようの経験知など
公式的な開示が行われていないし自由社会の目である海外メディアは
アメリカ・ウォールストリートジャーナルなど国外追放で排除された。
日本政府の対応でも、中国からの詳細なコロナウィルス対処情報を
下敷きにしている様子はまったく見られない。
いまの「密閉・密集・密接を避ける」方針も日本の専門家会議発出であり
医療についての肝心な「先進事例」としての対処方針も聞かれない。
論理の立脚点である「発表数字」自体が加工されている。
ヨーロッパではイタリアに中国が「対策支援」しているとされるけれど、
むしろ中国の「公式発表」をはるかに越える感染者・死者数。
各国政府の対応でも、中国政府には一顧だにせず手探りで対応している。
初期段階でアメリカがCDCの専門家を武漢に派遣すると申し出たのに
無言で拒否してきたのが中国の対応だった。
ウィルス対応を世界が協調して取り組むチャンスだったけれど・・・。
人類的危機に対しての協調が、悲しくもこの国には通用しない。
独裁統制フィルターを通した情報に信頼を持てないことで、
世界全体へのパンデミックを引き起こしてしまった。
そのお先棒を担いできたWHO「事務局長」の罪業も重い。

いまG20各国の経済対策予算は550兆円を超えるとされる。
災禍が一段落した後、アメリカから中国へ「賠償請求」が待っているだろう。
そのとき世界は新段階に立ち至る危険性が高い。
予防的煙幕か、ウィルス米軍持ち込み説なる陰謀論まで公式発出している。
初動ばかりではなく全過程において独裁国家への不信は免れない。