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【江戸時代「士農工商」は教科書から消えた?】

このマンガは先日見学した「最上徳内記念館」での掲示から。
わたしは現在67歳で昭和中期に生まれて教育を受けた。
そのときには江戸時代というのは「士農工商」の強固な身分制、
っていうように教えられてきた。
そういう基本的な認識について、このマンガを見て
「あれ?」と思わされたのです。
このマンガでは「貧しい百姓の家に生まれた」少年期の最上徳内さんが、
地元の高山に登ってその山頂で
「将来は立派なサムライになるんだ」と志を立てたとある。
おいおい、であります。
江戸時代って、士農工商という強固な身分固定社会という基本常識を
持って生きてきたのに、どうも様子が違うじゃないですか。

そういう強い疑問がわき起こって調べてみたら、
「多くの方が学校の授業で習った「士農工商」。教科書出版大手の
東京書籍が発行する教科書では、すでに平成12年度から
その記述は削除されていた。」ということなのだと。
サムライの子はサムライであり、農民の子は農民というふうに教えられたのは、
いったいどこにいったんだ、ということですね。
なんですが、いわゆる「士農工商」という職業的階層区分ではなく、
明確な身分制度というのはあったし、武士が特権階級を形成していたのも
事実だということだそうです。
いわゆる平民では農工商という職業間には差別はなかったというのですね。
いろいろ歴史好きなわたしですが、この事実はまったく知らなかった。
不明と不勉強を恥じるしかないのですが、う〜む仕方ないなぁ。

まぁこの少年期の最上徳内さんの「立志」は事実なんでしょうね。
なりたいと思えば武士・幕府官吏になれ、蝦夷地に行って
国家予算を使って測量調査や探検をしたいという立志を叶えられた。
そういう自由があったのだというように江戸時代を再度、
理解し直すきっかけになったのでした。
しかし、歴史事実の発掘、研究業績の結果として
教科書の記述内容自体の変化ということがあったのであれば、
全国民的に知らせる必要はないのでしょうかね?
文科省の役人さんたち、どうなんでしょうか。

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