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【社寺建築が生んだ内需産業群「番匠」〜草戸千軒2023再訪-9】

この草戸千軒にほど近い位置に「明王院」「草戸稲荷神社」社寺が有名な古刹。明王院の五重塔も、神社も高層建築でまるでビルとも思える。これらは当時の工人たちの明白な技術の結晶だろう。 日本民族にとってのもっとも身近な「地域製造 […]

【日夜鍛錬の製造業「町の鍛冶屋」〜草戸千軒2023再訪-8】

〜しばしも休まず 槌うつ響き 飛び散る火花よ 走る湯玉 ふいごの風さえ 息をもつがず 仕事に精出す 村の鍛冶屋 あるじは名高い 働き者よ 早起き早寝の やまい知らず 永年鍛えた 自慢の腕で 打ち出す鋤鍬(すき くわ)心こ […]

【ものづくりニッポン「足駄屋」〜草戸千軒2023再訪-7】

自分自身がだんだん高齢者になるとは人間あんまり思っていない(笑)。ヘンな言い方ですが実際に自分が加齢してきて、はじめてその現実と向き合うことになりますね。 この草戸千軒の町家のありようをルポしていると、自分自身が体験して […]

【縄文以来の手工業/塗師の家2〜草戸千軒2023再訪-6】

昨日に引き続き初源期の「商工」事業者の草戸千軒遺跡での活動ぶり。ものづくりの基本は生活をよりよくする目的。そのなかでも食生活を彩る食器は基本中の基本。石器時代には石の皿などが使われていましたが、定住が日本列島で始まった縄 […]

【「工」職人の暮らし/塗師の家1〜草戸千軒2023再訪-5】

中世になって荘園農地ではない化外の地、境界部・川原とかの無主の土地で人びとが集まりやすい流通性のよい場所に「市」は成立していった。この草戸千軒は、芦田川という福山市の中央部を貫流して瀬戸内海に注ぐ河口という好条件の場所に […]

【1400年代・瀬戸内の物流と店舗 草戸千軒2023再訪-4】

この草戸千軒の都市の様子は、約600年前の頃の状況を復元再生させた展示。室町時代中期から後期に掛けての町と時代の庶民の日常が活写されている。 日本史では古代の公地公民制という「タテマエ」が現実にはほとんど機能せず、土地の […]

【中世の暮らし・女性たちのこだま 草戸千軒2023再訪-3】

生活痕跡というとき、その主要な「息づかい」はやはり毎日の女性たちの実相、空気感。草戸千軒遺跡のジオラマ展示でもいちばん鷲づかみされるのは井戸周辺、その具体的な水仕事の痕跡。 毎日の洗濯に使われただろう「たらい」、それも漆 […]

【モノ・カネ・情報の交差点 草戸千軒2023再訪-2】

民衆の視点からの日本史というのは、なかなか見出しにくい。歴史というのはどうしても権力の移動についての争乱とか内戦とかに主要な「ながれ」を感じて、それを真ん中にして語っていくことになる。しかし、現実の時間は庶民の毎日の暮ら […]

【鎌倉室町期の瀬戸内海都市遺跡 草戸千軒2023再訪-1】

7回にわたって約1000年前ころの札幌の遺跡について探索をして見ましたが、やはり同時並行的に日本史上の遺跡も考えて見たい、ということで広島県東部・福山市の港湾遺跡「草戸千軒」再訪であります。 擦文の遺跡は約1000年前と […]

【狩猟に生きる神々しい世界 札幌「擦文」遺跡探訪-4】

アイヌ期の日本社会との「交易品」のひとつとして「熊の胆〜くまのい」がある。熊の胆汁(胆嚢)を乾燥した。熊の「胆のう」。 胆のうの中に入っている結晶を細かく砕いて服用する。 胆汁酸代謝物のタウロウルソデオキシコール酸が主成 […]