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民主党「住宅政策説明会」

きのう、官僚機構のことを書き始めたところだったのですが、
ちょっと置いといて、きのうは民主党の表題のような会合があって
旧知の参議院議員・中村てつじさんが来札するので
参加して参りました。
政権交代時のあの熱さがすっかり失せてしまっている
現在の民主党ですが、政党としてははじめて「住宅政策」というものを持っている。
その理念としては筋はそれなりに通っている。
ただし、現実のたとえば国交省などの政策は
政権党であるかれらの動きとは必ずしも連動しているとも言い切れない。
行政と政権党の間で、あるいは政権党内部でのすり合わせなどで
どうも、有機的に機能している現状にはない。
そんな気配が濃厚に感じられました。
それでは民主党として、そういった現状を打破するように
国民との対話路線を志向していくのかといえば、
そのような運動論的な考え方までは、持っていないようです。
住宅政策説明会というなかで、どんな政策を打ち出して
国民の生活に対して、どんな希望を持った政策としていくのか、
それによって私たちの暮らしはどのようなドラスティックな変化があるのか。
政治が本来持つべき、理念の共有というものが感じられませんでした。
政権交代時のあの熱さからの現状の乖離は如何ともしがたい。

やはり、現状の日本の政治が抱えている問題点が
この民主党の現状に端的に表れているということが出来るのでしょう。
まっとうな選挙の結果、選ばれた選良が必ずしも、その意志を貫徹できない。
それはこの国の意志決定のありかが、
どうも選挙によって決定される場所にはないのではないかという
絶望的な思いを強くさせるのです。
しかし、国民の側からはかれら選良にしか、
思いを実現させる方法は本来ないのです。
官僚機構がその位置に立つのなら、江戸時代以前の
お上にお願いする、というような民主主義ではない手法に戻るしかない。
どうも残念ながら、現状はそういった方向に近づいてきていると思わざるを得ない。
日本の民主主義の危機ではあると思います。
さて、どのように突破する道があるのか、
政治家のみなさんは、正念場と思って知恵を絞っていただきたいと思います。
もちろん、わたしたち自身の問題でもあります。
どうしたら、色あせてきている「代議制民主主義」に活力を取り戻せるのか、
それは構造的な問題点の露呈であるのか、
それとも政治家の資質などの問題であるのか、
根深い問題を突きつけられているように思われます。

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