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盛岡再生11_壁構造補強

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軸組の柱や梁の継ぎ足しや取り替え、金物による補強などを
入念に行って、それだけでも十分なほどに構造はしっかりされてきますが、
この現場ではさらに、耐震性の強化、構造の更なる強化を図る意味で
構造用合板による壁の耐力向上を行っています。
写真左は既存のモルタルをはがした状態のもの。
既存では軸組の柱。間柱に対して横板が張られ、その上に塗装下地のフェルト
その上にモルタル塗装が施されていました。
今回は、写真中央のように一度柱・間柱に還元してから、
写真右のように、構造用合板が壁の全面に張り渡されています。
こういう構造用合板による、在来工法の強化は
やはりツーバイフォー工法の影響があると思います。
在来軸組工法は、柱・梁といった線で持たせる考えの工法ですが、
それをもっと進めて、面的な剛性も持たせていく考えなのですね。
同時に気密性もしっかりはかられるので、
高性能住宅では、一般的によく行われているスタイル。
こういうリフォームのときに、考えうる現代の構造技術をしっかり織り込むことで
ここからさらに長期に、この建物の延命をはかっていく
そのために「できることはやっておく」というのは、こういうポイント。
少なくとも、大掛かりにリフォームを考えるのなら
表面的な使い勝手の機能性アメニティ向上ばかりに目を奪われず
こういった基本的な耐久性向上のためにコストを幾分か、
配分するように考えていただきたいと思います。
もちろん予算って言うものは、必ず限りがあるものですが、
案外、こういう構造補強に要するコストというのは
ピンからキリまでの設備機器の幅のようには、そう大きくはならないと思います。
ただし、こういうきちっとした工事がしっかりできる工務店を
しっかり選択しなければなりませんね。
北海道などの寒冷地で仕事している工務店ではあたりまえに
こういう技術は、きびしい競争の中で自然に身に付いてきているのですが、
性能競争というよりは、目先の「受注競争」に目を奪われている
地域のビルダーの中には、首を傾げるようなところも散見されます。
ぜひみなさん、賢い消費者・施主さんになってください。

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