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市街化調整区域

札幌の街を特徴づけるものに
「市街化調整区域」の多さが上げられるのではないでしょうか。
市街化調整区域というのは、
都市計画法(第7条以下)により、都市計画で定められる都市計画区域における、
区域区分のひとつ。市街化区域と対をなす。
同法は、「市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域とする。」としている。
この区域では、開発行為は原則として抑制され、
都市施設の整備も原則として行われない。
つまり、新たに建築物を建てたり、増築することが出来ない地域となる。
体験的に、住宅取材経験から言うと、
そういった地域が、たとえば本州地域の都市とはまったく比較にならないほどに
たくさん残されている、という印象が強い。
全国の平均は10%程度が指定されているのに対して
札幌市では
平成22年(2010年)4月6日時点で
市街化区域 25,017ha
市街化調整区域 31,778ha
と発表されていて、
市の面積の56%ほどが市街化調整区域になっています。
他の都市とか、これから若干比較を試みてみたいと思いますが、
数字的にも、この割合はきわめて高いだろうと推測できます。

で、写真は、ある札幌市中央区内の住宅の裏庭風景です。
大体、札幌駅までの距離は5kmくらいではないかと思います。
写真画面に占める刈り込んだ緑の芝生が自己管理の敷地であり
そこから延長している山裾は
市街化調整区域ということになるわけです。
この借景は、たとえば東京では望んでも、決して叶えられない。
まぁ、皇居内くらいがかろうじて、でしょうが(笑)、
こういう環境は、どうやっても入手できないでしょうね。
しかし札幌では、全市域の56%がこういった地域なのであり、
意識的に探せば、利便性と自然環境の調和とが
一気に両立させることが可能です。
都市性と言うことでは、東京以北最大の都市環境であり、
商業施設や行政サービスの窓口などの面でも
首都圏とは比較にはならないまでも、
まず、一般的な暮らし方であれば、不足が生じることはありえない。
逆に、自然環境と言うことでは、
こういったロケーションの敷地に住みながら、
夏にはいちばん時間距離で近い海辺・銭函まで30分程度。
冬のアウトドア、スキー場にも10分程度でたどり着ける。
健康を維持して、体を使って楽しむには最適立地。
北海道で航空撮影写真を専門に撮り続けているカメラマンの方が
「北半球でも一番豊かな自然環境」と表したことがある
北海道の大自然とのアクセスが、きわめて容易なのですね。

家づくりでも、
他の地域とすごく違いがある、と感じるのは
こういう数字に裏付けられた違いの部分なのだなぁと
そう思えている次第です。
みなさん、札幌のまち暮らし、どう感じられますか?

北のくらしデザインセンター
NPO住宅クレーム110番|イザというときに役立つ 住まいのQ&A
北海道・東北の住宅雑誌[Replan(リプラン)]|家づくり・住まいの相談・会社選び

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