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【なぜ売れる? 名物編集長・花田紀凱「Hanada」】

さていよいよ今年の最終週。最近はとくに本の危機が叫ばれて久しい。
いち地方出版としても重大な関心事ですが、そういうなかで、
過去に週刊文春を週刊誌のトップに押し上げた名物編集長・花田紀凱さんが
最近頑張っている月刊「Hanada」誌が6号連続完売だという。
花田さんという人は、ときどき失敗をして浮沈の激しい方のようですが、
保守的な主張を繰り広げて週刊文春をトップにするかと思えば、
一転して左翼的主張の朝日新聞社に移籍したりと、
奔放に出版界を走り回ってきた名物編集長と言われています。
やはり出版というのは、そういった「機を見るに敏」な人材が不可欠なのでしょう。
ちなみに花田さん曰く「日本で月刊誌の長い文章をきちんと読みこなせるのは、
だいたい100万人以内」なんだそうです。国民の0.8%程度、面白い見識。
やや右寄りの誌面作りが真骨頂の方ですが、
いま、月刊誌のトップ「文藝春秋」がまったく売れない中で
この「Hanada」がトップをうかがう勢いとかで、俄然売れているようです。
「どうして売れているのか」考えるため最近2号ほど買って読んでいます。
次号2月号では安倍総理への独占インタビューを敢行している。
中小出版社として、なかなか冒険的なチャレンジ。
印象としては左派系が主流を占めているメディア界への一石かと。
一般読者の購買傾向として、最近左派系の衰退が激しいように思われる。
象徴的なのは、朝日新聞のモリカケ報道への批判を
小川栄太郎さんという人が書いてこの「Hanada」の出版社が出した
「朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪」という本が売れていること。
出版後1カ月ほどで、なんと朝日新聞社が「広報部長」名で
「謝罪と訂正、損害賠償」を求めた。
一作家に日本を代表する大報道組織が「賠償」をちらつかせる弾圧的手法。
「2週間以内」と期限を区切られ小川氏が冷静な「反論」を発表したのに、
当の朝日新聞からはその後2週間以上再反論が出てきていない。
関わりはまったくありませんが、これには朝日のためにも少し心配している。
そもそも「朝日新聞社・広報部長」という肩書きで恫喝もどきの発表をしてしまい
社内的にも収拾が付かなくなっているのではないかと。
寄せられた反論が冷静な論調なのに、朝日はどう読んでも感情的。
相手側に2週間と期限を区切って恫喝的に対応しながら、
大組織メディアがそれへの再反論対応に手間取っている姿はどうなのか。
噛みついたのだから、しっかりと再反論しなければ世間も納得しない。
このままでは従軍慰安婦問題での誤報、原発事故吉田氏発言虚報以来の
「訂正と謝罪」を朝日新聞がしなければならなくなってくるかも。
そういえば先述の「Hanada」の安倍総理独占インタビューに対して
「あんな弱小雑誌に」と朝日新聞が居丈高に言い放ったとされる。
このような朝日の姿勢が、むしろ「Hanada」のような雑誌の売れ行きを
加速させているようにも感じさせられます。
こうした出版界の動向について遠目ですが(笑)、注目している次第です。

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