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皇室の名宝展

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東京上野の国立博物館で、現在、
皇室の名宝展が開かれています。
時間を縫って、行って参りました。
さすがに国の華、そろいも揃って大作ばかりがこれでもかとあります。
なんでも10万人を突破したと言うことで、
展示会としては大成功のようですね。
展示の中では、伊藤若冲の一連の連作が一挙公開されていたのが壮観。
このひとは、江戸中期の京都のひとで、
芸術の中心地であった京都の気風のなかで、
富裕な家に生まれ育ち、絵を志して家業を早くに引退してから
多くの作品を残したひとです。
この国立博物館の展示では、何回か取り上げられていましたが、
これまでは、知る人ぞ知る、という存在だったと聞いています。
日本の画家でありながら、忠実な写生リアリズムを感じさせ、
同時にシュールレアリスティックな画風の作品を残しています。
細密な描写と、克明で詳細な色彩に対する感覚、
それらが、一目で目に鮮やかに飛び込んできて、
幻想的な世界に引き込んでくる感じがする作品です。
ちょっと、日本的な絵画感覚からは異色の作家ですね。
ただし、あまり知られてはいなかったのに、
やはり、皇室では、しっかり大作をコレクションしていたのですね。
ワンコーナーを独占して展示されていたのですが、
最近、伊藤若冲さんって、ブームなんだろうと思います。
でもやっぱり、一番最初のコーナーで真っ正面で迎えてくれるのが
狩野永徳法印の名画、唐獅子図であります。
なんでも、由緒では秀吉が天下統一事業の時期に描かせた、ということ。
日本の歴史が生んだ、もっとも強烈な個性である秀吉の、
その最盛期の権力志向を端的に表現するような
雄渾な画題と、描かれ方で、見るものに圧倒的な存在感を魅せてくれます。
安土桃山は、やはりものすごくわかりやすく、
日本の芸術表現も、自信とオリジナリティにあふれた闊達さがありますね。
日本の歴史にこういう時期を持っているというのは
誇らしくもあり、という思いをいつも抱きます。
この時期の京都の街の自由闊達な雰囲気の春爛漫の中で
その空気を胸一杯に吸ってみたものだ、という思いですね。
時間のない中での駆け足参観でしたが、
でもたっぷりと、日本の名華を堪能できたな、と思いました。
11月12日には、天皇即位20年ということで、入場無料なのだそうであります。
あ、でも、今回展示のものは総入れ替えで、
11月12日からは全部、展示が替わるのだそうです。
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