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テレビの位置

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近年のテレビの大型化が、住宅の風景をある程度変えています。
以前は、「コーナー型」設置,とでも呼べるような
まだ、移動可能な「家具」的扱いが多かったのですが、
大型化の結果、一面の壁面を専有するようなかたちになってきている。
やはりテレビ画面だけでは視覚的につらいので、
余白に相当するような背景部分が、
それもできれば白い背景壁面が、
なるべく多く必要になってきた、という側面がある。
シンプルモダン、という風潮の蔓延には、こうした背景があると思います。
こうなってくると、居間を相当に大型化させる必要がある。
そのうえ、居間を2面採光で考えると、
言葉を換えて言えば、そとの風景を愛でるような方向に大きな窓を2方向に
開けたいと考えると、
その上でテレビが壁面の1面を独占するとなると、
合計で3面が固定され、しかもソファの位置がテレビに向かうとなれば、
居間の配置構成が大変難しくなってしまうのは自明。
場合によっては、せっかく開けた美しい外部への窓に背を向けて
テレビ画面に向かうという形になってしまう。
以前、吉永小百合さんがCMに出ているのでは、
大きな開口部の真ん中の位置にテレビを置くプランまでありましたね。
でもあれだと、たぶん、外部の視界がテレビ画面への集中を削ぐ。
背景が気になって、テレビを見るのにやや疲れるだろうと思うのですね。
おお、っと、驚くようなCM効果はあるけれど、
そういう解決手段はないだろうと思うのです。
そうすると、2面採光は諦めるべきなのか、
なかなか、究極的な選択がいま、日本の居間設計には迫られているのです(笑)。
っていうなかで、
写真のような階段下壁面利用計画を久しぶりに見ました。
階段って、いま、居間の拡大にともなって
面積的にもっとも厳しい現実になっているのですが、
居間から上がる、という家族関係重視と合わせて考えると、
こういう選択もありなのかなと、思えた次第です。
ただ、家族がテレビに向かっているなかを2階に上がることになるので、
そのあたり、ちょっとそのときの心理的部分が
どうなんだろうかと懸念される部分はありますけれど・・・。
建築的には、こういう利用の仕方というのは大いにあり、ですね。
みなさん、テレビの位置、どうしています?
北のくらしデザインセンター
NPO住宅クレーム110番|イザというときに役立つ 住まいのQ&A
北海道・東北の住宅雑誌[Replan(リプラン)]|家づくり・住まいの相談・会社選び

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