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ナラの無垢板

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あるときから、きれいにデザインされたテーブルとか、なんとなくうっとおしく感じるようになった。
で、以前のわが家リフォームの時、居間には無垢の板をブロックに乗せたまま、というテーブルにすることに。
ごらんの写真が、置かれた当初の状態。
この板は、厚みが約10cmあるというナラ材。芦別の木工所の人から
「原木をスライスした状態で置いてあるから、欲しければ見に来たらどうですか」、というお誘いをいただいて、さっそく行ってみたワケ。
樹齢は少なくとも300年近い本物。5年近くは天日乾燥させている、ということで状態もよさげなので、さっそく購入した。
価格は3m×1m×10cmで、10万円。
そのまま、懇意の工務店さんの土場に運んで、表面をきれいに仕上げて、わが家に持ってきてもらいました。
2階居間に運ぶのに、大人4人掛かりだったほど、チョー重かった。
当初は、まさに感動した。
「そうだよ、この自然そのものの風合いが・・・」
などといっちょまえのことを語ってうれしがっていた。
1週間ほど経って、驚いた。
5年乾燥させたはずなのに、縁がねじれはじめたのだ。
1ヶ月経った。ねじれはどんどん拡大する。
ついには、端と端で、10cm以上の水平ラインの乖離が発生した。
そもそもテーブルとして必須条件である、水平面にもなっていない。
スライスし直しても、いま成形してある形は維持できない。
そう、自然そのもの、この木はまだまだ、「生きている」んですね。
ナラの木は、その後も長期にわたって変形して、1年くらいしてどうも安定した様子。
専門の人に聞いたら、そもそもこういう木材は素のまま使う場所に持って行って、そこで1年間くらいほうっておいて、それから現場で、職人さんに仕上げてもらうべきなのだとか。
そうしないと、わが家のような事態が起こりうる。というおはなし。ひぇ〜。
まぁ、しょがない、とあきらめておりまして、ついつい忙しいので、でこぼこ・ねじれの状態のまま、7〜8年。
いまも水平でない、笑えるテーブルとして大活躍しております。
ときどきこれで食事すると、汁物など、慎重に扱わねばなりません。
でもその度に、いろいろなことがらが思い起こされて、楽しい気分にもなります。
やけくそになっているのか、どうなんでしょうかね。
そのうち、職人さんに仕上げてもらったら、どんなかたちになるものやら。
逆に、たのしい空想が広がっている、わが家のメインテーブルです。

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