本文へジャンプ

「暖房手当」が生む住意識って?

2084

さて、Replan北海道版の次号作業が追い込みになって、
遅れている原稿にヤキモキさせられる日々であります。
そんなところへ、岩手盛岡から旧知の知人が来訪されまして、
高断熱高気密住宅の最近の動向などの意見交換。
で、お話しの中で気付きがあったのが、表題の件。

そうなんです、暖房手当。
北海道民はこういう「手当」が勤め先から支給される。
冬期間、暖房がないと人間が生きていけない、という生存維持や
基本的人権意識のようにして支給がなかば義務づけられた手当が
北海道の企業には、一般的にある。

<以下、「北海道ファンマガジンWEBサイトから抜粋>
「燃料手当」とは、北海道で見られる独特で特殊な支給制度です。
「暖房手当」「石炭手当」と呼ぶ人もいます。
その名のとおり、正社員に対して(が多い)、
冬季つまり10月~3月の約6ヶ月間の暖房燃料費を支給してくれます。
北海道の会社全てにこの制度があるわけでもなく、
もともとないところや、廃止されたところもあるし、
道外の企業(つまり北海道に支社・支店がある場合)に至っては
そんな配慮はほとんどないのが普通です。<引用終わり>

当社でも、当然のように負担しています。
そのことの意味合いが、北海道以外の方から指摘されたのははじめて。
でも、その方は北海道生まれで現在、盛岡在住の方。
なので、この手当の意味合いをよくわかっているのですね。
もっといえば、北海道では開拓が進んだ時期、
同時に石炭が大量に生産されていたので、
エネルギーコストが非常に低価格で一般に提供されていた。
そういう意味では、非常に「暖房」について特殊な意識が
社会全体に共有されていた経緯がある。
ほとんどタダだからと、盛大にストーブに石炭を「くべて」いた。
こういった社会主義的な「補助」があることが、
さて、どのような精神文化を生むのか、ということについて、
正直、あまりにも身近すぎて、これまで深くは考えたことがなかった。
「もったいない」精神よりも、「なんもさ」的な、
よくいえば大らかさ、悪く言えば大ざっぱさに繋がるような
そういった精神文化を生むのかも知れません。
これは改めて、じっくりと時間を掛けて
考えてみたいテーマだと気付かされた次第です。
北海道外のみなさんからすると、
「なによそれ?」みたいな反応でしょうね、きっと。ふ〜む。

コメントを投稿

「※誹謗中傷や、悪意のある書き込み、営利目的などのコメントを防ぐために、投稿された全てのコメントは一時的に保留されますのでご了承ください。」

You must be logged in to post a comment.