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風呂での溺死・脳血管障害マンガ表現

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きのうのfacebookでは、わたしの公開したブログがたくさんの人から見られ、
そしてまた、たくさんのコメント・投稿をいただきました。
まことに多くのみなさんと「対話」することが出来たように思います。
主に日曜日にアップした「日本の大問題・風呂での溺死事故」について、
活発に意見が寄せられた次第。
はじめは伝統工法擁護的な立場からのご意見が寄せられ、
さらに大学の先生も論議に参加してくださり、
健康と住宅性能についても論議が盛り上がったりしました。
活発な論議で、望外のこととうれしくなりました。
以下、コメントをいただいた、丸田絢子さんの伝統建築へのご意見・抜粋です。
「伝統建築は風土や社会制度に合わせて進化してきたからこそ、
美しく素晴らしい存在だったのだと思います。
木材を守るため、掘立から土台付きに、
防火性を高めるため蔵造りや瓦葺屋根が生まれました。
なぜ、寒さに対抗する技術だけは、拒絶しなければならないのか。
この深い闇は、きちんと議論されるべきだと思います。
進化を止めた伝統は、遺構として淘汰されてしまいます。
設計者が、新しい技術を理解する努力を怠ることを伝統と言い換えて
住み手に押し付けるのは、進化し続けてきた明治以前の伝統建築に対し
大変失礼なことではないでしょうか。」
という、きわめて骨太な意見までいただきました。

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いずれにせよ、論議のきっかけになった
年間19000件とも言われる、家庭内での溺死事故という悲しむべき実態は
より多くの人々に情報共有されるべきであるのは間違いがないでしょう。
きょうのブログでは、日曜日のアップではカットしていた
「風呂での溺死事故」のマンガ、クライマックスの一部を画像として掲載します。
人間の健康にとって、家庭内温度差環境がいかに過酷な事故をもたらすのか、
そのプロセスを調査し、想像力で肉付けしてみた次第です。
問題は急激な温度差です。暖かいところから寒いところに移動したとき、
交感神経が緊張し末梢血管が収縮することで、血圧が急上昇。
心臓や血管が強いストレスを受けます。
とくに高齢者の場合、脳血管障害などの重大な疾患につながりやすいのです。
引き起こされる疾患で多いのは脳出血、脳梗塞、心筋梗塞の3つ。
いずれも手遅れだと命に関わります。
ヒートショックがもっとも起こりやすいのが浴室なのです。
脳血管障害が起こったとき、主観的には多くの場合、近親者の幻影が
イメージされるのは想像可能。
そういったイメージを抱きながら「気が遠くなっていく」のだと思います。
マンガドラマでは、亡くなった夫の幻影を見て
それと対話するうちに気を失い、そこに息子が駆けつけるという
女性の一生を彩る登場人物に仮託させて
ヒューマンストーリーとして考えてみた次第です。
こういう事故から人間を基本的に守ることが出来る住宅が、
よき住宅の、きわめて大きな要素であることは間違いないと思います。

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