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小さな作家たちの造形

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きのうご紹介したアルテピアッツァ美唄の廃校校舎。
この建物は現在、保育園として利用されているという施設。
なので、彫刻家・安田侃さんの作品があちこちに置かれているなかで
こどもさんたちの普段の生活が営まれている場所なんですね。
こういうの、なかなかに面白いと思います。
廃校施設を無駄にしないで活用するのはすばらしいと思うし、
また、古い木造校舎はなんとも味わいが深くて
こどもたちの情緒教育には役立つのではないかと思われること。
さらに、こういう環境がこどもたちにどういう影響を与えるのか、
とても興味が湧いてきますね。
そんな誰でも抱く興味に、
さっそく玄関口で子どもたちからのメッセージがありました。
写真のような造形が、いっせいにこちらを出迎えていてくれるのです。
見ると、紙コップとピンクのボール状のものとで
人形さんのような造形を形作っている。
その表情は、どれも楽しそうな造形ばかり。
周辺の森から採取してきた紅葉や、木の枝、ススキなどで
ユニークそのものの展示を構成しています。
安田侃さんの作品って、
彫刻作品ながら、どうも人間を感じさせてくれるのですが、
そうした人間くささが、この子どもたちの作品からも匂い立ってきて、
「おじさんの彫刻がたくさんあって面白いんだよ」
っていうようにまるで、一斉合唱しているような雰囲気で迫ってきます。
古い木造校舎というシチュエーションもあって、
まことにヒューマンな空気が醸し出されていると感じます。
こうした全体もまた安田侃さんの作品と考えれば、
インスタレーションとしてかなりレベルが高い作品性を持っていると思う。
それも、子どもたちの毎日の営みがそこで展開されているので、
場としても、継続性と変化の空気感が意図されていると思います。
芸術作品は、人間に元気を与えることが大きな目的だと思うのですが、
このような子どもたちの生活とのコラボレーションという作戦、
安田侃さんの意図と、考え方に圧倒されるものがあります。
それにしても、写真の造形作品たちの
ひとつひとつの顔立ちに
なんとも言えない味があります。
こっちの心に深く優しさを喚起してくれますね。
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