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日本人・家・家紋

先日の松村秀一東大教授の講演で、
いくつかのインスピレーションを受けております。
そのなかでも、個人というものの位置づけについてのお話しが
たいへん、残り続けております。
日本人は未曾有のほどに、現代社会で住宅を建て続けてきたのだそうです。
わたしたちは、その渦中にいるので、
年間で100万戸近い新築住宅というのに
慣れ続けているのですが、
人口千人あたりの住宅着工数で、長く10戸を超え続けていたという
稀有な国なのだそうです。
2008年段階でも6戸を超えていて、欧米主要国と比較して
ダントツのトップになり続けている。
こんなことが続き続けるわけがない、事実大きく下がってきている。
というようなことなのであります。
これは、どういうことなのか、
長くたくさん作りつづけてきたというのはなぜなのか、
ということを考える必要もあるし、
その上に立って、今後どのように構造変化していくのか
そういう道程を探ってみる必要性もある。

で、そもそも「家」というのは、
社会文化的に見て、日本人というのは
相当なこだわりが、そこに込められているのだろうか、ということ。
家紋なんていう、紋章を持った家柄なんて、
欧米では貴族くらいしかいないのではないかと思われますが、
比較的に階級移動が激しい社会であると言われる日本で、
家紋というような「家」意識の象徴のような文化が
いまでも一定の価値観を持っているということも
なにか、面白いと思います。
皇室王家がいまも現存し、その家紋が菊であるというような
そういう社会なのでそうであるのか、
判然とはしませんが、でも日本人に強い「家」への執着、こだわりが
あることは、どう考えても明確でしょうね。
しかし、現代は家族数を1割以上上回って住宅が存在する時代。
さらにこのような戸数の増加は、同時に家族数の決定的な減少とも
連動しながら発生してきたことも重要な事実。
今後がどうなっていくのか、考え続けていかなければなりませんね。

ちなみに、わが家は2つ巴が家紋でして、
どうも水に関係している海賊的な出自ではと、
恐る恐る考え続けております(笑)。
わたしは、平和的な考えの者ですので誤解なく。

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