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出版社と作家の関係

写真は東京ビッグサイトで開かれていた
「クリエーターズEXPO」の様子。
昨年まではブックフェアと電子出版関係のイベントという
2つのイベントが一体になっていたのですが、
ことしは、前述のようなイベントも開かれていて
いろいろ面白い出会いがあって楽しかったのです。
作家であるとか、ライター、あるいはイラストレーター、絵本作家、
マンガ家など、実に多様な個性が一堂に集まっていました。
ブックフェアとか、電子出版関係の会場で出会う人とは
どうも人種が違って、ものすごく親近感が湧いてくる。
昔、バンクーバーに旅したときに、芸術家連中が集まっているような地域があって
そこに足を踏み入れた途端に、すっかり肩の力が抜けた記憶があります。
言葉はあんまり通じないけれど、
まぁ大体、考えていることは同じような発想をしているのだろうと
まるわかりする部分があって楽しかったのですが、
この会場でも、類は友を呼ぶ感じで、知らない人たちなのに
大体、その人となりが伝わってくるのです。
とくにマンガ家さんたちは、ひと言二言言葉を交わすと
掛け合い漫才を始められてくるから不思議。
いまでこそ、まじめそうな顔をしてビジネスマンの外観をしているわたしですが、
本当は、マンガ家志望であった、その素が顔を覗かせてしまうのですね。
いろいろなジャンルで、それなりに苦闘しながら夢を忘れずに
しかし、柔軟に生き抜いていこうとする、その姿勢に率直に脱帽させられます。

一昨日のブログで、瀬戸内寂聴さんの講演の話を書きましたが、
こうした「才能」の世界の人たちって、話していて爽快感がありますね。
あんまり雑念がないというか、売れる売れないという問題は別にすれば、
それぞれ、黙しがたいテーマへの偏りが面白い。
なぜかわからないけれど、各自独特の領域に不思議に惹かれこだわっている。
それがそのまま生き方になっていて、余念がない。
こういう生き方に、そうはなれなかった自分の人生を重ねてみて
ある痛痒感とともに、甘く共感の思いが止まらなくなってしまうのですね。
わけもなく応援したくなってしまう。
幾人かのみなさんと親しくお話しできて、楽しかったです。
考えてみれば出版社側の人間って、
多かれ少なかれこのような思いを持っているものなのかも知れません。
だから、思い入れを持てるような関係が相互に宿っているのかも知れません。
ウエットかも知れないけれど、
日本の出版って、こういう関係性を大きなファクターとして
存続し続けてきているのかも知れない。

出版の世界で未来の姿とされる電子的な形体が、本当に文化の中に根付くかどうか、
とくに知的所有権を巡っての両者の関係性が、どうなっていくのかに
大きなポイントが掛かっているのがいまの現実です。

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